- 完璧な虚無主義者で読書人の一人暮らし
73 :774号室の住人さん[sage]:2018/11/10(土) 16:24:49.85 ID:pQpH57Tv - ちなみに、>>70で引用した「廻れ廻れ 木馬よ廻れ」以下の
セリフには、何となく懐かしい響きを感じた。 そして、すぐにわかった。ほぼ同じテーマとリズムを含む詩を 俺はすでに知っていたのだ。 もちろん、アポリネールの「ミラボー橋」のことである。 念のため、引用する。 (続く)
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74 :774号室の住人さん[sage]:2018/11/10(土) 16:26:08.53 ID:pQpH57Tv - ミラボー橋
ミラボー橋の下をセーヌ河が流れ われ等の恋が流れる わたしは思い出す 悩みのあとには楽しみが来ると 日も暮れよ 鐘も鳴れ 月日は流れ わたしは残る 手と手をつなぎ顔と顔を向け合はう かうしていると われ等の腕の橋の下を 疲れた無窮の時が流れる 日も暮れよ 鐘も鳴れ 月日は流れ わたしは残る 流れる水のやうに恋も死んでゆく 恋もまた死んでゆく 生命(いのち)ばかりが長く 希望ばかりが大きい 日も暮れよ 鐘も鳴れ 月日は流れ わたしは残る 日が去り月が行き 過ぎた時も 昔の恋もふたたびは帰らない ミラボー橋の下をセーヌ河が流れる 日も暮れよ 鐘も鳴れ 月日は流れ わたしは残る
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75 :774号室の住人さん[sage]:2018/11/10(土) 16:32:53.58 ID:pQpH57Tv - >>74
ありゃ。 貼り付ける前には、この詩のある行なんかは一字下げになっていたりして、 形の上からでも変化があるのに、全部頭がそろっちゃった。 Tab とかスペースはコピペの時は反映されないのか。困ったもんだ。 原文の妙味が薄れてしまう。関心のある方は、ネットで確認してもらいたい。
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76 :774号室の住人さん[]:2018/11/10(土) 16:36:24.53 ID:pQpH57Tv - (>>73の続き)
『木馬は廻る』の廻る木馬も、『ミラボー橋』の下を流れるセーヌ河の 水の流れも、いずれも、悠久の時をきざむ。 そして、その間のつかのまに繰り広げられる人間のドラマと夢はなんと 哀れではかないものであろう。
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