- アジア・太平洋戦争はアメリカが仕掛けた←マジ?2
612 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2020/04/03(金) 12:35:59.06 ID:2ZKOFrw+0 - 波多野澄夫『幕僚たちの真珠湾』読書メモ
著者は防衛庁防衛研修所戦史部に勤務していたおり、旧軍の幕僚に接して、 合理的で常識的市民であり、紳士であるという印象をもったという。 そんな幕僚たちがなぜ非合理の極みともいえる太平洋戦争へ突進していったのか。 重慶政府との和平工作失敗、三国同盟から真珠湾攻撃に至るまで、 淡々と書いてあるが、転機となるのは南部仏印進駐である。 独ソ開戦と当初の独優勢との情報から、陸軍参謀本部と松岡外相はしきりに 北進論を唱えるようになる。これを抑えるために、陸軍省や海軍は南進論を 出すのである。政治工作の要素が強く、実行したときの外国の反応については あまり考慮されていなかったようだ。 ここで松岡はシンガポール攻略などと言い出して、海軍などはさらに 南部仏印進駐を推さざるをえなくなる。いまの視点だとシンガポール攻略も 南部仏印進駐も似たようなものだろうと思うが、仏印だけなら英米を 刺激することはないと考えられていたっぽい。 またシンガポールを攻略したときにアメリカがどういう態度にでるかは、 海軍は英米不可分、つまり英米両方と戦争をすることになると考えていた。 あるいは対米戦争を名目に予算を獲得してきたという事情もあった。 陸軍や松岡はおおむね英米可分であった模様。
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