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夕読みは鹿児島の誇る伝統
朝読み夕読みは鹿児島の伝統
なぜ鹿児島は閉鎖的な田舎なのか?2
◆◇【広域】 鹿児島県鹿児島市スレ31◇◆

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なぜ鹿児島は閉鎖的な田舎なのか?2
216 :夕読みは鹿児島の誇る伝統[sage]:2022/08/23(火) 22:22:36.42 ID:OFrC5cxg
夏休み3日目の夕読みはこれだった かな?

今は昔、參河の國□の郡に一人の郡司有りけり。
妻を二人持ちて、其れに蚕養をせさせて、糸多く儲けける。
而るに、本の妻の蚕養、いかなる事の有りけるにか、蚕皆死にて、
養ひ得る事無かりければ、夫もすさまじがりて寄り付かず成りにけり。
されば從者共も、主行かず成りにければ、皆行かず成りにければ、
家も貧しく成りて、人も無く成りぬ。
されば、妻只一人居たるに、從者僅か二人ばかりなん有りける。
妻、心細く悲しき事限り無し。
其の家に養ひける蚕は皆死にければ、養蚕絶えて養はざりけるに、
蚕一つ桑の葉に付きて咋ひけるを見付けて、此れを取りて養ひけるに、
此の蚕、只大きに成れば、桑の葉をこき入れて見れば、只咋ひ失ふ。
此れを見るに、哀れに思えければ、掻撫でつつ養ふに、
「此れを養ひ立ててもいかがはせむ」と思へども、年來養ひ付けたる事の、
此の三四年は絶えて養はざりけるに、此く思はずに養ひ立てたるが哀れに思えければ、
撫で養ふ程に、其の家に白き犬を飼ひけるが、前に尾を打振りて居りけるに、
其の前にて、此の蚕を物の蓋に入れて桑咋ふを見居る程に、
此の犬、立ち走りて寄り來て此の蚕を食ひつ。
あさましく、妬く思ゆれども、此の蚕を一つ食ひたらんに依りて、
犬を打ち殺すべきに非ず。
然て、犬、蚕を食ひて、呑み入れて向ひ居たれば、
「蚕一つをだに養ひ得で、宿世なりけり」と思ふに、哀れに悲しくて、
犬に向ひて泣き居たる程に、此の犬鼻をひたるに、鼻の二つの穴より、
白き糸二筋、一寸ばかりにて指し出でたり。
此れを見るにあやしくて、其の糸を取りて引けば、
二筋ながらくるくると長く出で來たれば、わくに卷き付く。
其のわくに多く卷き取りつれば、亦、異わくに卷くに、亦口ぬれば、
亦このわくを取り出だして卷き取る。
此くの如くして、二三百のわくに卷き取るに、尽きもせねば、
竹の棹渡して絡り懸く。尚、其れにも尽きせねば、桶共に卷く。
四五千兩許卷き取りて後、糸のはて絡り出だされぬれば、犬倒れて死ぬ。
其の時に妻、「此れは佛神の犬に成りて助け給ふなりけり」と思ひて、
屋の後に有る畠の、桑の木の生ひたる本に、犬をば埋めつ。
さて、此の糸をば細め遣るべき方無くして、わづらふ程に、
夫の郡司物へ行くとて、其の門の前を渡りければ、家の極めて□氣にて、
人の氣色もなければ、□に哀れと思ひて、
「此こに有りし人、いかにして有らん」と、いと惜しく思ひければ、
馬より下りて、家に入りたるに、人もなし。
只、妻一人、多くの糸を繚ひ居たり。此れを見るに、
我が家に蚕を養ひ富みて絡り懸くる糸は、黒し、節有りて悪し。
此の糸は雪の如く白くして、光有りてめでたき事限り無し。
此の世に類なし。郡司此れを見て大きに驚き、「此はいかなる事ぞ」と問へば、
妻、事の有樣を隠さず語る。
郡司、此れを聞きて思はく、「佛神の助け給ひける人を、吾愚かに思ひける事」を悔い、
やがて留まりて、今の妻の許へも行かずして棲みけり。
其の犬埋みし桑の木に、蚕、ひま無く繭を造りて有り。
されば、亦、其れを取りて、糸に引くに、めでたき事限り無し。
郡司、此の糸の出で來ける事を、國の司□と云ふ人に語りて出だしたりければ、
國の司、公に此の由申し上げて、其れより後、犬頭と云ふ糸をば、
彼の國より奉るなりけり。其の郡司が孫なむ傳へて、今其の糸奉る竈戸にては有るなる。此の糸をば、藏人所に納められて、天皇の御服には織らるるなりけり。天皇の御服の料に出で來たりとなん、人語り傳へたる。
亦、今の妻の、本の妻の蚕をば構へて殺したる、と語る人も有り。
慥かに知らず。 此れを思ふに、前生の報によりてこそは、夫妻の間も返り合ひ、
糸も出で來けれと語り傳へたるとや。
◆◇【広域】 鹿児島県鹿児島市スレ31◇◆
348 :朝読み夕読みは鹿児島の伝統[sage]:2022/08/23(火) 22:23:52.71 ID:OFrC5cxg
夏休み3日目の夕読みはこれだった かな?

今は昔、參河の國□の郡に一人の郡司有りけり。
妻を二人持ちて、其れに蚕養をせさせて、糸多く儲けける。
而るに、本の妻の蚕養、いかなる事の有りけるにか、蚕皆死にて、
養ひ得る事無かりければ、夫もすさまじがりて寄り付かず成りにけり。
されば從者共も、主行かず成りにければ、皆行かず成りにければ、
家も貧しく成りて、人も無く成りぬ。
されば、妻只一人居たるに、從者僅か二人ばかりなん有りける。
妻、心細く悲しき事限り無し。
其の家に養ひける蚕は皆死にければ、養蚕絶えて養はざりけるに、
蚕一つ桑の葉に付きて咋ひけるを見付けて、此れを取りて養ひけるに、
此の蚕、只大きに成れば、桑の葉をこき入れて見れば、只咋ひ失ふ。
此れを見るに、哀れに思えければ、掻撫でつつ養ふに、
「此れを養ひ立ててもいかがはせむ」と思へども、年來養ひ付けたる事の、
此の三四年は絶えて養はざりけるに、此く思はずに養ひ立てたるが哀れに思えければ、
撫で養ふ程に、其の家に白き犬を飼ひけるが、前に尾を打振りて居りけるに、
其の前にて、此の蚕を物の蓋に入れて桑咋ふを見居る程に、
此の犬、立ち走りて寄り來て此の蚕を食ひつ。
あさましく、妬く思ゆれども、此の蚕を一つ食ひたらんに依りて、
犬を打ち殺すべきに非ず。
然て、犬、蚕を食ひて、呑み入れて向ひ居たれば、
「蚕一つをだに養ひ得で、宿世なりけり」と思ふに、哀れに悲しくて、
犬に向ひて泣き居たる程に、此の犬鼻をひたるに、鼻の二つの穴より、
白き糸二筋、一寸ばかりにて指し出でたり。
此れを見るにあやしくて、其の糸を取りて引けば、
二筋ながらくるくると長く出で來たれば、わくに卷き付く。
其のわくに多く卷き取りつれば、亦、異わくに卷くに、亦口ぬれば、
亦このわくを取り出だして卷き取る。
此くの如くして、二三百のわくに卷き取るに、尽きもせねば、
竹の棹渡して絡り懸く。尚、其れにも尽きせねば、桶共に卷く。
四五千兩許卷き取りて後、糸のはて絡り出だされぬれば、犬倒れて死ぬ。
其の時に妻、「此れは佛神の犬に成りて助け給ふなりけり」と思ひて、
屋の後に有る畠の、桑の木の生ひたる本に、犬をば埋めつ。
さて、此の糸をば細め遣るべき方無くして、わづらふ程に、
夫の郡司物へ行くとて、其の門の前を渡りければ、家の極めて□氣にて、
人の氣色もなければ、□に哀れと思ひて、
「此こに有りし人、いかにして有らん」と、いと惜しく思ひければ、
馬より下りて、家に入りたるに、人もなし。
只、妻一人、多くの糸を繚ひ居たり。此れを見るに、
我が家に蚕を養ひ富みて絡り懸くる糸は、黒し、節有りて悪し。
此の糸は雪の如く白くして、光有りてめでたき事限り無し。
此の世に類なし。郡司此れを見て大きに驚き、「此はいかなる事ぞ」と問へば、
妻、事の有樣を隠さず語る。
郡司、此れを聞きて思はく、「佛神の助け給ひける人を、吾愚かに思ひける事」を悔い、
やがて留まりて、今の妻の許へも行かずして棲みけり。
其の犬埋みし桑の木に、蚕、ひま無く繭を造りて有り。
されば、亦、其れを取りて、糸に引くに、めでたき事限り無し。
郡司、此の糸の出で來ける事を、國の司□と云ふ人に語りて出だしたりければ、
國の司、公に此の由申し上げて、其れより後、犬頭と云ふ糸をば、
彼の國より奉るなりけり。其の郡司が孫なむ傳へて、今其の糸奉る竈戸にては有るなる。此の糸をば、藏人所に納められて、天皇の御服には織らるるなりけり。天皇の御服の料に出で來たりとなん、人語り傳へたる。
亦、今の妻の、本の妻の蚕をば構へて殺したる、と語る人も有り。
慥かに知らず。 此れを思ふに、前生の報によりてこそは、夫妻の間も返り合ひ、
糸も出で來けれと語り傳へたるとや。


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