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朝読みは鹿児島の誇る文化 (ワンミングク MMd2-9pzJ)
夕読みは鹿児島の伝統 (ワンミングク MMd2-9pzJ)
朝読み夕読みは鹿児島の伝統 (ワンミングク MMd2-9pzJ)
◆◇【広域】 鹿児島県鹿児島市スレ29◇◆

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◆◇【広域】 鹿児島県鹿児島市スレ29◇◆
919 :朝読みは鹿児島の誇る文化 (ワンミングク MMd2-9pzJ)[]:2022/03/14(月) 07:35:22.76 ID:52yiU9YMM
これを読んだ

これも今は昔、京極の源大納言雅俊といふ人おはしけり。
仏事をせられけるに、仏前にて僧に鐘を打たせて、
一生不犯なるを選びて講を行はれけるに、ある僧の礼盤に上りて、
少し顔色違ひたるやうになりて、橦木を取りて振りまはして打ちもやらでしばしばかりありければ、
大納言、いかにと思はれける程に、やや久しく物もいはでありければ、
人どもおぼつかなく思ひける程に、この僧わななきたる声にて、
「かはつるみはいかが候ふべき」といひたるに、
諸人頤を放ちて笑ひたるに、一人の侍ありて、
「かはつるみはいくつばかりにて候ひしぞ」と問ひたるに、
この僧、首をひねりて、「きと夜部もして候ひき」といふに、
大方とよみあへり。 これも今は昔、京極の源大納言雅俊といふ人おはしけり。
仏事をせられけるに、仏前にて僧に鐘を打たせて、
一生不犯なるを選びて講を行はれけるに、ある僧の礼盤に上りて、
少し顔色違ひたるやうになりて、橦木を取りて振りまはして打ちもやらでしばしばかりありければ、
大納言、いかにと思はれける程に、やや久しく物もいはでありければ、
人どもおぼつかなく思ひける程に、この僧わななきたる声にて、
「かはつるみはいかが候ふべき」といひたるに、
諸人頤を放ちて笑ひたるに、一人の侍ありて、
「かはつるみはいくつばかりにて候ひしぞ」と問ひたるに、
この僧、首をひねりて、「きと夜部もして候ひき」といふに、 大方とよみあへり。
その紛れに早う逃げにけりとぞ。
これも今は昔、比叡の山に児ありけり。
僧たちの宵のつれづれに、「いざ、掻餅せん」といひけるを、
この児心寄せに聞きけり。
「さりとて、し出さんを待ちて寝ざらんもわろかりなん」と思ひて、
片方に寄りて、寝たる由にて出で来るを待ちけるに、
すでにし出したるさまにて、ひしめき合ひたり。
この児、「定めて驚かさんずらん」と待ちゐたるに、
僧の「物申し候はん。驚かせ給へ」といふを、うれしとは思へども、
「ただ一度にいらへんも、待ちけるかとぞ思ふ」とて、
「今一声呼ばれていらへん」と念じて寝たる程に、
「や、な起し奉りそ。幼き人は寝入り給ひにけり」といふ声のしければ、
あなわびしと思ひて、「今一度起せかし」と思ひ寝に聞けば、
ひしひしとただ食ひに食ふ音のしければ、すべなくて、無期の後に、
「えい」といらへたりければ、僧たち笑ふ事限りなし。
その紛れに早う逃げにけりとぞ。

これも今は昔、比叡の山に児ありけり。
僧たちの宵のつれづれに、「いざ、掻餅せん」といひけるを、 この児心寄せに聞きけり。
「さりとて、し出さんを待ちて寝ざらんもわろかりなん」と思ひて、
片方に寄りて、寝たる由にて出で来るを待ちけるに、
すでにし出したるさまにて、ひしめき合ひたり。
この児、「定めて驚かさんずらん」と待ちゐたるに、
僧の「物申し候はん。驚かせ給へ」といふを、うれしとは思へども、
「ただ一度にいらへんも、待ちけるかとぞ思ふ」とて、
「今一声呼ばれていらへん」と念じて寝たる程に、
「や、な起し奉りそ。幼き人は寝入り給ひにけり」といふ声のしければ、
あなわびしと思ひて、「今一度起せかし」と思ひ寝に聞けば、
ひしひしとただ食ひに食ふ音のしければ、すべなくて、無期の後に、
「えい」といらへたりければ、僧たち笑ふ事限りなし。
◆◇【広域】 鹿児島県鹿児島市スレ29◇◆
924 :夕読みは鹿児島の伝統 (ワンミングク MMd2-9pzJ)[]:2022/03/14(月) 21:46:35.52 ID:52yiU9YMM
今日の夕読みはこれ だった

今は昔、左京の大夫なりける古上達部ありけり。
年老いていみじう古めかしかりけり。
下わたりなる家に歩きもせで籠りゐたりけり。
その司の属にて、紀用経といふ者ありけり。
長岡になん住みける。
司の属なれば、この大夫のもとにも来てなんをとづりける。
この用経、大殿に参りての贄殿にゐたる程に、淡路守頼親が鯛の荒巻を多く奉りたりけるを、贄殿に持て参りたり。
贄殿の預義澄に二巻用経乞ひ取りて、間木にささげて置くとて、義澄にいふやう、
「これ、人して取りに奉らん折に、おこせ給へ」と言ひ置く。
心の中に思ひけるやう、「これ我が司の大夫に奉りて、をとづり奉らん」と思ひて、
これを間木にささげて、左京の大夫のもとに行きて見れば、
かんの君、出居に客人二三人ばかり来て、あるじせんとて地火炉に火おこしなどして、
我がもとにて物食はんとするに、はかばかしき魚もなし。
鯉、鳥などようありげなり。
それに用経が申すやう、「用経がもとにこそ、津国なる下人の、鯉の荒巻三つ持てまうで来たりつるを、
一巻食べ試み侍りつるが、えもいはずめでたく侍ひつれば、今二巻はけがさで置きて候ふ。
急ぎてまうでつるに、下人の候はで持て参り候はざりつるなり。
只今取りに遣はさんはいかに」と、声高く、したり顔に袖をつくろひて、
口脇かいのごひなどして、はやかり覗きて申せば、大夫、「さるべき物のなきに、いとよき事かな。とく取りにやれ」とのたまふ。
客人どもも、「食ふべき物の候はざめるに、九月ばかりの比なれば、この比鳥の味はいとわろし。
鯉はまだ出で来ず、よき鯛は奇異の物なり」など言ひ合へり。
用経、馬控へたる童を呼び取りて、「馬をば御門の脇につなぎて只今走り、
大殿に贄殿の預主に、『その置きつる荒巻只今起こせ給へ』とささめきて時かはさず持て来。
外に寄るな。とく走れ」とてやりつ。さて、「まな板洗ひて持て参れ」と、声高くいひて、
やがて、「用経、今日の包丁は仕らん」といひて、真魚箸削り、鞘なる刀抜いて設けつつ、
「あな久し、いづら、来ぬや」など心もとながりゐたり。
「遅し遅し」と言ひゐたる程に、やりつる童、木の枝に荒巻二つ結ひつけて持て来たり。
「いとかしこく、あはれ、飛ぶがごと走りてまうで来たる童かな」とほめて、取りてまない板の上にうち置きて、
ことごとしく大鯉作らんやうに左右の袖つくろひ、くくりひき結ひ、片膝立て、今片膝伏せて、いみじくつきづきしくゐなして、
荒巻の縄を押し切りて、刀して藁を押し開くに、ほろほろと物どもこぼれて落つるものは、
平足駄、古尻切、古草鞋、古沓、かやうの物の限りあるに、用経あきれて、刀も真魚箸もうち捨てて、
沓もはきあへず逃げて往ぬ。
◆◇【広域】 鹿児島県鹿児島市スレ29◇◆
925 :朝読み夕読みは鹿児島の伝統 (ワンミングク MMd2-9pzJ)[]:2022/03/14(月) 21:47:45.21 ID:52yiU9YMM
これも読んだ

今は昔、左京の大夫なりける古上達部ありけり。
年老いていみじう古めかしかりけり。
下わたりなる家に歩きもせで籠りゐたりけり。
その司の属にて、紀用経といふ者ありけり。
長岡になん住みける。
司の属なれば、この大夫のもとにも来てなんをとづりける。
この用経、大殿に参りての贄殿にゐたる程に、淡路守頼親が鯛の荒巻を多く奉りたりけるを、贄殿に持て参りたり。
贄殿の預義澄に二巻用経乞ひ取りて、間木にささげて置くとて、義澄にいふやう、
「これ、人して取りに奉らん折に、おこせ給へ」と言ひ置く。
心の中に思ひけるやう、「これ我が司の大夫に奉りて、をとづり奉らん」と思ひて、
これを間木にささげて、左京の大夫のもとに行きて見れば、
かんの君、出居に客人二三人ばかり来て、あるじせんとて地火炉に火おこしなどして、
我がもとにて物食はんとするに、はかばかしき魚もなし。
鯉、鳥などようありげなり。
それに用経が申すやう、「用経がもとにこそ、津国なる下人の、鯉の荒巻三つ持てまうで来たりつるを、
一巻食べ試み侍りつるが、えもいはずめでたく侍ひつれば、今二巻はけがさで置きて候ふ。
急ぎてまうでつるに、下人の候はで持て参り候はざりつるなり。
只今取りに遣はさんはいかに」と、声高く、したり顔に袖をつくろひて、
口脇かいのごひなどして、はやかり覗きて申せば、大夫、「さるべき物のなきに、いとよき事かな。とく取りにやれ」とのたまふ。
客人どもも、「食ふべき物の候はざめるに、九月ばかりの比なれば、この比鳥の味はいとわろし。
鯉はまだ出で来ず、よき鯛は奇異の物なり」など言ひ合へり。
用経、馬控へたる童を呼び取りて、「馬をば御門の脇につなぎて只今走り、
大殿に贄殿の預主に、『その置きつる荒巻只今起こせ給へ』とささめきて時かはさず持て来。
外に寄るな。とく走れ」とてやりつ。さて、「まな板洗ひて持て参れ」と、声高くいひて、
やがて、「用経、今日の包丁は仕らん」といひて、真魚箸削り、鞘なる刀抜いて設けつつ、
「あな久し、いづら、来ぬや」など心もとながりゐたり。
「遅し遅し」と言ひゐたる程に、やりつる童、木の枝に荒巻二つ結ひつけて持て来たり。
「いとかしこく、あはれ、飛ぶがごと走りてまうで来たる童かな」とほめて、取りてまない板の上にうち置きて、
ことごとしく大鯉作らんやうに左右の袖つくろひ、くくりひき結ひ、片膝立て、今片膝伏せて、いみじくつきづきしくゐなして、
荒巻の縄を押し切りて、刀して藁を押し開くに、ほろほろと物どもこぼれて落つるものは、
平足駄、古尻切、古草鞋、古沓、かやうの物の限りあるに、用経あきれて、刀も真魚箸もうち捨てて、
沓もはきあへず逃げて往ぬ。


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