トップページ > 男性論女性論 > 2010年07月08日 > Q63GF2l2

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非婚思想殲滅委員会発足!!

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非婚思想殲滅委員会発足!!
526 :507 修正[sage]:2010/07/08(木) 19:26:30 ID:Q63GF2l2
ボクがまだ仔狐だったころ、大人の狐たちは高さ2mの枝になるブドウに飛びついてブドウを食べていた。
理由は分からなかったけど、なぜかブドウを食べ続けた大人の狐は、いつの間にかに居なくなってしまうのが常だった。

そうそう、ボク達の処のブドウは結構変わっていて、実が熟すほど枝も高くなるんだ。
それに、実は再生しないけど皮がすぐに再生するから、齧ってみないと中身があるかどうかさえ判らないんだ。

年嵩の狐達なら4m近くでも届くのに、皆なるべく低い枝のブドウしか狙わないんだ。熟し過ぎたブドウは、食べ残しだったり、腐っていたりするからね。
仲間たちは数少ない2mの枝のブドウを狙っていたけど、まだ若かったボク達は、いつも年上の狐達に先を越されていた。

想像してみてよ、食い散らかされた他の狐の唾液にまみれたブドウ…。そんなブドウ、皿に載せて差し出されたって食べたくないよ。
でも、年嵩の狐たちは、狐ならブドウを食べろ、って言うんだ。ブドウを食べない狐は歪んでる、とか、ブドウを食べないと真の幸せは得られない、とか。

けど、ボクは確かに狐なんだけど、ブドウなんかどうでも良いんだ、ホントに。
だからまだ、ボクはブドウを食べたことがない。今ではボクも、若者を出し抜いて先に食べる位は簡単な壮年の狐だけれど、ブドウには興味がないからね。

でも、仲間のほとんどは結構果敢に飛びついていたな。食べ残しや腐ったブドウを食べるハメになっても皆諦めないんだ。
ごく僅かに居る、おいしいブドウを食べた、って言った奴の話を信じて、次こそはおいしいブドウなんじゃないかと飛びつき続けるんだ。

そんな風にブドウを食べ続けた仲間達はほぼ例外なく、尻尾と顔つきが貧相になって、喋る言葉も変わり、ホントに頭が悪くなり、
鎖に繋がれ獲物を取り上げられるのが平気になり、僅かな残飯で満足するようになっていった。大人の狐が姿を消していた理由はこれだったんだ。

ブドウが旨いか不味いかなんてボクには判らないし、判りたくもない。ホントにブドウにはなんの興味もないんだ。
ボクは兎や鶏なんかを食べられれば、それでいいからね。


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