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禁断の名無しさん
自称】ぶるつりの逃亡生活◆106キモ子【エッセイスト
私達の仮想人格・野口文子「このPV素敵でしょう」

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自称】ぶるつりの逃亡生活◆106キモ子【エッセイスト
244 :禁断の名無しさん[]:2019/05/22(水) 00:02:12.51 ID:WF+78Or5
>>242
文子もまた、マトモなのかキチガイ婆さんなのか、謎ですよね。

はたから見たら絶対におかしな家族でも、一家の中では妙にバランスが取れて『一家の中だけでのルール』が形成されてしまう事って、実はよくあったりするんです。

そんなところが書けたら、とも思います。
私達の仮想人格・野口文子「このPV素敵でしょう」
10 :禁断の名無しさん[]:2019/05/22(水) 01:05:35.73 ID:WF+78Or5
よりによってなんて事を言いだすんだいっ!

男の口を封じねば、と口を開こうとした瞬間、蛇之介がその場を割って走りこんでくる。

『もうやめて!もういいから!』

近隣の目を気にする気持ちは文子も蛇之介も同じであった。かねてよりこの高級住宅街において一家は奇異の目で見られ続けてきた。
かたや『読書三昧の風変わりな奥様』。蛇之介にいたっては『父なし子、ホステスの息子、母子家庭の子』いくつもの不名誉な肩書きを幼少の頃より背負わされてきた。
安寧を願う蛇之介の気持ちが勝り、文子の目論見を他所にあっさりと"ぶるつり"を再び敷居の内に引き入れてしまった。

銭湯帰りなのだろう、確かに石けんの匂いもするが、上気だったその男からは何日も溜め込んだのち吹き出た酸えた汗の匂いがふんだんに立ち上る。

『くっそばばあ!!!』

飛び出るかと思うくらいに目を見開き、拳を振り上げた"ぶるつり"は何のためらいもなく老婆の鳩尾を打ち据えた。

あまりに突然の出来事に文子は声すら出さず吹き飛んだ。幸いにも真後ろに立っていた孫に抱きかかえられる形に至ったため、二次的な負傷は免れた。
文子は生まれて初めて『人が気を失う』瞬間を体感した。薄れゆく意識の中で、何故か遠く甘く懐かしい思いに駆られた。

そして、文子自身も思いがけずある人の名前を口にする。

『善三さん。』

意識とは裏腹に強く波打つ鼓動がその晩の文子の子守唄となった。
自称】ぶるつりの逃亡生活◆106キモ子【エッセイスト
245 :禁断の名無しさん[]:2019/05/22(水) 01:25:01.88 ID:WF+78Or5
>>242
コメ1→あのスレを立てた見ず知らずの人のヘンテコな序章
コメ2→序章に乗っかって『齢80の文子は古本ゴミ屋敷の主人』と設定
コメ3→ただのコピペ

そこに乗っかって4から書き始めたのが私です。取り敢えず2の設定に乗っかって書き始めたのでそうせざるを得ない部分はあったのですが、文子の心の隙間を埋める逃避行動や代償行為としての古本収集、という理由づけにしています。
自称】ぶるつりの逃亡生活◆106キモ子【エッセイスト
251 :禁断の名無しさん[]:2019/05/22(水) 08:36:26.50 ID:WF+78Or5
醜く悪どい。まさに青木さんの見た目と生き方。
自称】ぶるつりの逃亡生活◆106キモ子【エッセイスト
253 :禁断の名無しさん[]:2019/05/22(水) 10:13:06.97 ID:WF+78Or5
>>248
その費用対効果を訴える麻生大臣が仮に糖尿による透析患者ではなく(自己責任による感染の)HIVを例にとって話をしても同じ事を言うだろうなぁ。

そんな場合、青木さんは素直に聞き入れるかな?そんな訳ないよね。
私達の仮想人格・野口文子「このPV素敵でしょう」
11 :禁断の名無しさん[]:2019/05/22(水) 12:04:44.12 ID:WF+78Or5
何のこれしき、

翌朝目覚めた文子は鳩尾に軽い痛みを覚えたがゆうに起き上がることができた。立ち上がるといつも以上に全身に血が漲るのを感じ、不敵に笑う。

血気盛んであった頃の善三から日常的に受けた叱責と暴力。周囲の目を気にしてか、彼は顔は避け、腹や尻をひどく付け狙った。そんな日々の賜物か、文子はほぼ無意識的に"ぶるつり"の拳の衝撃を最小限にとどめるすべを身につけていたようだ。

洗面台の鏡を見やり、笑っている自分を見て文子は愕然とする。

私は狂っている!!!

世に言うマゾヒズムとは少し違う気がする。痛みに快感を覚えていたわけではない。日々、良人からの叱責・暴力を今か今かと怯えて暮らしてきた。
しかしながら一方で何事もなく終えることができた日は却って疲れ、不安に襲われる。

そして、殴られる、瞬間にだけ、安堵を、覚える!!!

狂っている!狂っている!狂っている!

ぶり返す過去の恐怖に文子は打ち震えた。
暴力を待ち焦がれる私!
暴力に安堵する私!
何という自己矛盾!

良人の罵声やその高く突き上げられた拳を思うと胸が高鳴る。そんな自身を忌み嫌い、文子は白昼、読書に耽る。書に向かっている間は、自分の中にある狂気を忘れることができたのだ。

文子は曰くの歯ブラシを手に携えていた。
人目を憚って縦笛を手にする男児を彷彿させる立ち姿。
トクン、トクン、トクン、トクン、、、

『ヴォォレッ!!!』

何をしているの、私!、歯ブラシを口元にあてがう寸前で文子は我にかえることができた。慌ててそれを新聞紙に包み、ゴミ箱に投げ棄てると文子は台所へ逃げ去った。

『僕の歯ブラシが無いじゃないか!ふん、まぁいい。磨けと言うから磨いてやってるだけのことだ。僕にはさして大きな問題ではないからな。』

奥から"ぶるつり"が活動開始の一声を上げた。
自称】ぶるつりの逃亡生活◆106キモ子【エッセイスト
260 :禁断の名無しさん[]:2019/05/22(水) 12:22:15.62 ID:WF+78Or5
第7話、第8話を書きました。

今回はぶるつりの暴力をきっかけに自身の中の闇に触れる文子を描きました。
自称】ぶるつりの逃亡生活◆106キモ子【エッセイスト
277 :禁断の名無しさん[]:2019/05/22(水) 22:44:58.69 ID:WF+78Or5
向こう、ほぼ青木ネタが消失、内海ネタを複数自演する青木も同じIDでキャラ分け出来ずにチンプンカンプンになってるわね〜w

シカトに同意してくれた姉さん達、グッジョブよ〜!!!


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