- 歴代FE主人公が兄弟だったら 73章
659 :比翼のグルメ 噂の喫茶店のセット 1/3[sage]:2020/01/20(月) 22:56:59.70 ID:F2jZyUyo - 黒いサンドイッチって実際にあるんですよ。
このあたりのはずなんだが……。 (で、今日はどの店に行くのじゃ?) 山のカレー屋で知り合ったアイクの知り合いという鎧の男なんだが、話してみると喫茶店をやっているらしい。評判を調べると密かに人気だとか……。 (あの鎧姿でか……まったく想像がつかん……) あった、ここだな……喫茶『漆黒』、通称『しっこくハウス』……なぜか知っている者は皆こう呼ぶとか。 (ぬう……確かになぜかそのほうが語呂が良い気がするのう) まあ、とりあえず入ってみるか……。 「よく来られた、む……貴殿は……」 「失礼、以前に喫茶店をやっていると言っていたので今日は来てみることにした」 「そうか、感謝する。今は他に客がいないので好きな席に座られよ」 中はそれほど広くはないな……一人でやっているならこんなものか。 (それより店に来てからもあの見た目で喫茶店をやっているのがいまだに信じられん……) 「さて……何にするかな」 「注文はお決まりかな?」 「やはりここでしか頼めないようなものがいいな……この『漆黒セット』を」 「承った、少々時間を頂きたい」 (何か確認しないで注文してもいいのか?) まあ、セットだから変なものは出てこないだろう。それに、何が出てくるのか期待して待つのも楽しみのうちさ。 (しかし、よく見てみると内装は悪くないのう……小物も色々置いてあるのじゃ) 置いてあるもののセンスはいいが統一感があまりないな……色々なところに行っている人なのかもしれない。 「お待たせした。漆黒セットだ」 「ああ、ありがとう」
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660 :比翼のグルメ 噂の喫茶店のセット 2/3[sage]:2020/01/20(月) 22:58:36.38 ID:F2jZyUyo - コーヒーにサンドイッチ二つ、それにケーキか……セットとしては悪くないな。
(しかし……この見た目は……コーヒーは当然として、なぜにサンドイッチとケーキまで漆黒なのじゃ……) ……まあ、食べられないものは出さないはずだ。では……。 「いただきます」 では、まずはコーヒーから……当然ながらブラックだな、今日は店の名前通りこのまま頂こう。 (あの店主がどんなものを提供してくるのか気になるのう……美味いのか?) ……苦みが強めだが酸味とのバランスが取れている。それにしっかりとコクがあり、何と言うか……力強い味だ。美味い。 (ほう……で、サンドイッチの方はどうなんじゃ?) これは……黒いのは黒ゴマを使っているからだな。具は……レタスにベーコンエッグか、もう1個の方は……カツサンドか、これは予想外に嬉しいな。 (ふむ、どちらも食べ応えがありそうじゃのう) それに改めて見るとサイズもやや大きめだな……食の細い者ならこれとケーキで満腹になってしまうかもしれない、俺にはありがたいが。 (ケーキまで黒いのう……まあケーキなら不思議ではないが) まあな、察するにこれはチョコレートケーキだろう。では早速……。 (まあ、ここまで来たら不安はないな。むしろ期待できるというものじゃ) ああ、濃厚なチョコムースとチョコクリームにしっかり引き締まって詰まっているベースの生地……ケーキながら食べ応えのある感触だ。 (色々聞いていると軽食と言うより普通の食事のような印象を受けるのう……) そうだな、喫茶店のメニューながらしっかり食べたいときに頼むものかもしれない。俺的には加点要素だがな、味も文句なしだ。 (何度も言うがあの見た目でか……人間は見た目では分からんな……)
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661 :比翼のグルメ 噂の喫茶店のセット 3/3[sage]:2020/01/20(月) 23:02:05.47 ID:F2jZyUyo - 「どうだったかな? 気に入って頂ければ幸いだ」
「ああ、美味かった」 「それは光栄だ。さて……本来ならゆっくり過ごしてもらいたいのだが……今日はそろそろ店を閉めるので、会計をさせて頂きたい」 「そうなのか? すまない、初めて来たから気がつかなかった。しかし、まだ店を閉めるには早い時間な気がするが」 「今日は約束があるのでな。まあ、約束の相手というのは貴殿のよく知っている男なのだが……」 「そうなのか?」 「む……兄さんじゃないか、来ていたのか」 「アイクじゃないか、まさかここの店主と知り合いとは……」 「知っているかもしれないが我々は強くなることを目標としていてな、時折手合わせをすることにしているのだ」 「なるほどな、確かにお前たちなら良い勝負をするだろうが……どちらが強いのかは気になるな」 「以前は勝ちたいと思っていたが……今はどちらが上かは特に気にしていないな」 「ああ、勝敗に意味は無い。ただ互いに認める相手と剣を交わすことこそ至上だ」 「そうか……まあ、俺にも分からないでもない。そうだ、見学しても構わないか?」 「俺は別に構わないが……」 「私も構わない、恥ずべきことをしているわけでもないからな。ただ余波が行くかもしれないので注意されよ」 「大丈夫だ。自分の身は自分で守れる」 「では外に移動するか」 「その前に……手ぶらで見学するのもつまらないだろう、ケーキで良ければすぐに用意できるが、注文されるかな?」 「ありがたい、頼む」 「では少々待たれよ、すぐに済む」 (まさか、店を早く閉める理由が勝負をするためとは……) それもアイクと勝負するためとはな、全く想像がつかなかった。 (できる方がおかしいぞそんなの……変わった男じゃのう……お主の弟もじゃ) 強くなりたいという気持ちは家族の中でもかなり高いのは確かだな……お、始まったぞ。 (おお、何やら剣から何か飛ば……ってこっちに飛んでくるぞ!?) ギリギリで外れたな、まあ店を破壊するような真似はしないだろう。まあ当たりそうなら避けるから大丈夫だ。 (こっちが冷や冷やするのじゃ……ってまた来るぞ!?) 紙一重で外れる軌道だから大丈夫だ。それにしてもやはりこのケーキは美味いな、テイクアウトはできないんだろうか……。 (この状況で食事しながらのんびり見学するのか……お主も負けず劣らず変わっておるわ……ってまた来るのじゃ!?)
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664 :助けて!名無しさん![sage]:2020/01/20(月) 23:30:17.04 ID:F2jZyUyo - 元ネタの食にこだわる人的にベレトがしっくりくるのとベレト単品のネタが少ないので書く気が続いてもしばらくこのままのつもりなので申し訳ないがあしからず
書いてると腹が減ってくる……
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