トップページ > 家ゲーSRPG > 2018年02月14日 > hCHage2M

書き込み順位&時間帯一覧

18 位/141 ID中時間01234567891011121314151617181920212223Total
書き込み数0000000000000200000000002



使用した名前一覧書き込んだスレッド一覧
暗夜長男の運命が変わる日 1/2
暗夜長男の運命が変わる日 2/2
歴代FE主人公が兄弟だったら 68章

書き込みレス一覧

歴代FE主人公が兄弟だったら 68章
266 :暗夜長男の運命が変わる日 1/2[]:2018/02/14(水) 13:35:17.31 ID:hCHage2M
マークス「それではこれでホームルームを終了する、寄り道せずに真っ直ぐ帰るように」

締めの言葉に、もはやただの建前と化した注意を添えて教室を出る。瞬間、教室の中が色めき出す。今日はバレンタインデー、我が校ではチョコレートの持ち込みを一応は禁止しているものの、もはや生徒も教師も気にする者はいない。

マークス(……私には関係のない話だがな)

去年はピエリからお情けの義理チョコを貰ったが、本日の彼女は恋人共々休暇を取って一日中デートである。
もう一人の臣下の少女にも、彼女が愛する家族とゆっくり過ごせるように休暇を言い渡してある。

マークス(まぁ、父上に散々せっつかれたにも関わらず、仕事にかまけてそちらの方面をほっぽっていた私自信の責任だ。甘んじて現状を受け入れよう)

己の中で寂しい現状を納得させ、雑念を振り払い職員室に戻る足を速めようとしたところ、不意に後ろから声をかけられた。

マーク♀「あ、いたいた。マークスせんせー!」
マークス「ん?どうした?」
マーク♀「はい!いつもお世話になっているマークス先生に、ハッピーバレンタインです!!」

小走りで近寄って来たマーク君は、可愛らしくラッピングされた小箱を差し出してきた。

マークス「これは…チョコか?」
マーク♀「はい!いっぱい貰っていても大丈夫なように、カカオ強めのビターチョコで作ってきましたよ!」
マークス「ははは、心遣い痛み入るが、未だに君以外からは貰っていないし、この先も貰う予定は無い」
マーク♀「えー、そうなんですか?……そうだ、ついでにこれからチョコを貰えるか占って上げます!」
マークス「占い?君にそんな特技があったとは」
マーク♀「私の母はペレジアで知らぬ者はいない凄腕呪術師ですから、その娘の私なら占いなんてお茶の子さいさいです!」

そう言うと、鞄の中から小ぶりな水晶玉を取り出し、それに何やら力を込めるように唸り出した。

マーク♀「むむむ…覇ぁ!…出ました!この後チョコを貰えるそうですよ、マークス先生!」
マーク♀「……あ、でも、貰ったチョコに込められた思いを見逃すべからず、見逃せば己と己の大切な物が傷つくであろう、とも出ています」

大切な物を傷付ける?それはまた穏やかでない話だ。

マーク♀「要は貰ったチョコの意味をしっかり考えろって事じゃないですかね?」
マークス「貰ったチョコの…意味……」
マーク♀「まぁ多分マークス先生なら大丈夫ですよ!それじゃあ失礼しますね!」


というようなやり取りがあったのが午後2時頃、現在は既に午後8時である。何時もの如く幼稚な煽りをしかけて来た海老野郎と殺し合いを繰り広げたりしたが、チョコに関しては依然マーク君からのもの以外は無かった。
正直期待していなかったと言えば嘘になるが、まあこんな物であろうと諦めを付けたその時、不意に扉がノックされた。

ルキナ「失礼します、少々よろしいでしょうか?」
マークス「おや、今日一杯は実家に居てもよかったのだぞ?」
ルキナ「大丈夫です、家族とは日中に思い切り楽しみましたから」
ルキナ「………ええと、それにですね、実は今日中に渡さなければいけない物がありまして」ボソボソ
マークス「ん?何か言ったか………ね…」

言葉が詰まる。
目の前に差し出されたのは蒼いリボンが巻かれた小箱。「マークスさんへ」と書かれたカードが目立つそれからは、甘い香りが漂っていた。

ルキナ「………こ、これが……私の気持ちです!!」

叫ぶや否や、ルキナ君は部屋を飛び出していった。残されたのは、手元の小箱のみ。
リボンを解き箱を開けると、そこにはアルファベットを模したチョコが並んでいた。

《 I LOVE YOU》

マーク♀『貰ったチョコに込められた思いを見逃すべからず』
マークス「はは…これ程直球では見逃す暇など無いではないか…」
歴代FE主人公が兄弟だったら 68章
267 :暗夜長男の運命が変わる日 2/2[]:2018/02/14(水) 13:36:37.53 ID:hCHage2M
マークス「まさか……いや、ルキナ君は…私の事を……」

ルキナ君の事を想いながらチョコを一口かじる。今までの私の感覚で言えば、10歳近く年下の彼女は私にとっては恋愛対象外であっただろう。では彼女の想いを断れるのかというと、それに対しては意外な程にすんなりと『否』と言う答えが出てきた。
昔父上に言われた事がある。お前は恋愛を難しく考え過ぎている、お前が相手をどう想っているか、単純にそれだけで動いたって罰は当たりはしないと。
私のルキナ君への想い……彼女の涙を見たくない、辛い境遇でも周りの為と頑張る彼女を守ってあげたい。そんな彼女が自分を好きだと言うのなら……

マークス「なんだ、答えなど一つしか無いではないか」

ーーーーーーーーーーーー

言ってしまった!遂に言ってしまった!!
マークスさんの部屋から逃げ帰った私は、ベッドの上で悶えていた。バレンタインに乗じてつい告白なんてしてしまったが、余りに恥ずかしくて返事を聞く前に逃げ出してしまった。

ルキナ(あそこで逃げてどうするんですか!?//、明日からまた仕事があるんですよ!!?//)

とはいえ、今からマークスさんの前に戻るなんて、とてもではないが出来ない。どうするべきかと反論していると、不意に扉がノックされた。

扉のむこう『ルキナ君、入ってもいいかな?』


マークス「………」
ルキナ「………///」ソワソワ

ベッドに二人で腰掛けたものの、気まずい沈黙が辺りを包む。さっきの今でまともに顔も見れない私に、マークスさんが口を開いた。

マークス「ルキナ君、今一度、君の想いを聞かせてほしい」
ルキナ「え……えええ!?///」
マークス「恥ずかしながら、私は色恋沙汰について疎い。愚かな私は、君の口からはっきりと聞かないと、君の想いを理解できんのだ」

頼むとマークスさんが頭を下げる。そんなの無理ですと言おうと彼に顔を向けると、耳を真っ赤にしてプルプルと震えていた。
彼は常々恋愛には不馴れと言っていた、ならば今の行動も私と同じく必死なのだと理解すると、『憧れの大人』である彼がとたんに可愛らしく感じられた。
マークスさんは勇気を振り絞っている、ならば私も勇気を出そう。

「私は、あなたが好きです」
「悩む私を助けてくれた、支えてくれた…私の為にわざわざ場所を作って、色々な事を教えてくれた」
「……そんな優しいあなたが大好きです」

「…私は、君を守りたいと思った」
「その小さな体で想像も出来ない程に大きな物を背負った君を、一人の人間として助けたいと思ったのだ」
「そんな君が私と共に歩む事を望んでくれるのならば」
「どうか私と、恋人になって欲しい」

不意に、抱き締められた。
嬉しいはずなのに、涙が止めどなく溢れた。
私は泣きじゃくりながら、ただそこにある温かさを感じていた。


※このページは、『2ちゃんねる』の書き込みを基に自動生成したものです。オリジナルはリンク先の2ちゃんねるの書き込みです。
※このサイトでオリジナルの書き込みについては対応できません。
※何か問題のある場合はメールをしてください。対応します。