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206 :助けて!名無しさん![sage]:2017/08/18(金) 21:49:59.19 ID:AAoePwsz - >>205
はっぱさんが聞いたら憤死しそうw シリーズ投下、中編になります。長いですが次で最後なのでご勘弁を。
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207 :クリミアより愛をこめて【中編】[sage]:2017/08/18(金) 21:50:50.00 ID:AAoePwsz - エリンシア「〜♪」
今日もエリンシアは天馬に跨り、フェニキスへ弁当を届けに行く。だが、その微笑ましい姿を快く思わない者も多々いたのである…… シーカー「ネサラ様、いました。最近フェニキス海域付近をチョロチョロしているという、天馬に乗ったニンゲンのオンナです。」 ネサラ「それにしてもでかい積荷だな……はん、どうせ金目のモンは持ってねえだえろうが……ニンゲンにデカイ顔されてここいらを動き回られるのは面白くねーな。」 シーカー「……しかもなんだか、とっても美味しそうな香りがします……」(じゅるり) ネサラ「ふーん、あの積荷の中身は食い物か。……金目のものじゃあないが、貰えるものは根こそぎ貰っておく……それがキルヴァス流だ。」(ニヤ) シーカー「……流石ネサラ王。では、襲撃してよろしいので?」(あーお腹減った……うう……あの包みの中身が気になるうう!!) ネサラ「勿論だ。……根こそぎ掻っ攫って来い!」(ピィィーッ!)
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208 :クリミアより愛をこめて【中編】[sage]:2017/08/18(金) 21:51:20.23 ID:AAoePwsz - エリンシア「ふふふ、今日はトンカツ弁当に唐揚げ弁当、ええと、リュシオン様にはフルーツサラダサンドに……最近はお魚も沢山分けてくださるから、家計が大助かりですわね。……あら?あれは一体何かしら……?」
シーカー「であえであえ!ネサラ王は略奪をお望みだ!!かかれーい!!」\ワーッ!!/ エリンシア「あれはキルヴァスの!?まさかお弁当を狙って!?」 シーカー「その美味そうな弁当をよこせ!!」(キキーッ!) エリンシア「これはフェニキスのみなさんが楽しみに待っていてくださっているお弁当です!そちらがその気なら……ぶっとばして、差し上げますわ!!」つアミーテ \キンキンッ!ズバッ!キエーッ!!キンッ!/ シーカー「クッ!このオンナ……ニンゲンのくせしてなかなかやるな!」 エリンシア(……っ!数が多すぎます!!このままでは……) シーカー「ええい!増援を呼べ!ニンゲンのオンナごときにやられてたまるか!!」\ピィィーッ!!/ エリンシア「っ……あんなに沢山……!流石に私一人ではもう……」 シーカー「ハッハッハ、さあ弁当を渡すのだ!」
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209 :クリミアより愛をこめて【中編】[sage]:2017/08/18(金) 21:52:29.38 ID:AAoePwsz - \ガキィン!/
シーカー「な……何ぃッ!?」 アイク「ふう、間に合ったか。」 エリンシア「アイクちゃん!?どうしてここへ!?」 アイク「……カイネギス王から、最近キルヴァスが不穏な動きをしているから気をつけろと聞いていたからな。今日は休みだったし……エリンシア姉さんが心配だったから念のため来てみたんだ。」 エリンシア「アイクちゃん……」 アイク「さあ、早く弁当を!早く届けないと冷めてしまうぞ?」 エリンシア「……ありがとう、アイクちゃん。迷惑をかけて……ごめんなさい……」 アイク「いいんだ。姉さんがフェニキスに弁当を届け始めてから、俺達の弁当にも気合が入って美味くなったし……フェニキスの果物は鍛錬の後の水分補給にピッタリだからな。」(ニコッ) エリンシア「それでは気をつけてね、アイクちゃん。フェニキスに着いたらティバーン様達にも知らせますから!」 アイク「ああ、頼む。」\キンキンッ!/
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210 :クリミアより愛をこめて【中編】[sage]:2017/08/18(金) 21:53:07.42 ID:AAoePwsz - ジル\バサッバサッ/(……む?あれは……半獣が人間を襲っているのか?)\スイーッ/
シーカー「くうう〜っ!お、おのれニンゲンめえ〜っ!」 ミスト「……エリンシアさんの恋路は邪魔させないわ!恋する乙女のためなら私、頑張っちゃうんだから!」 レテ「……このラクズの面汚しめ!覚悟しろ!」\シャキーンッ!/ ジル(バサッ)「……私はジル。デインの騎士として、助太刀する……!半獣と共闘するのは癪だが……それ以上に汚らわしい悪しき半獣をのさぼらせておくわけにはいかない!」\ジャキンッ!/ レテ「フンッ、気に入らない態度だがまあいい。せいぜい足手まといになるな!行くぞ!!」 ネサラ「チッ、シーカーのヤツ……随分と手こずってるようだな……」(イライラ) 鴉の民「……ネサラ様、どうやらフェニキスの連中に気づかれたようです。鷹王がこちらへ向かってきています。」 ネサラ「……鷹王が?ヤツを相手にするとなると面倒だな……よし、撤退させろ。今回はどうせ金にならねえし。くだらん意地を張って損するわけにはいかないね。」
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211 :クリミアより愛をこめて【中編】[sage]:2017/08/18(金) 21:53:58.51 ID:AAoePwsz - \バサッバサッ/
鴉の民(かくかくしかじかサバクニソーンバルケ) シーカー「……何!?鷹王が!?……ええい仕方ない!みなの者!引き上げじゃあ!!」 レテ「……逃がすか!」 アイク「待て、レテ。相手にもう戦意はない。深追いしなくていいだろう。」 レテ「……くっ……」 ジル(『ひきあげじゃあ!』って……まさかドラ○エ……実は私も結構好き……って!ハッ!半獣相手に何を考えてるんだ私は!!)
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212 :クリミアより愛をこめて【中編】[sage]:2017/08/18(金) 21:54:31.07 ID:AAoePwsz - エリンシア(バサバサッ)「アイクちゃん!みなさん!ご無事で!?」
アイク「ああ。大丈夫だ。それより、弁当は冷めてなかったか?」(フフッ) エリンシア「もう!無茶をしてはいけません!……本当に心配だったのですよ!?」(ギュウウ) ティバーン「……ほ〜う、姉弟仲のいいこったな。」(バサッバサッ) エリンシア「あっ……ティバーン様////」(ササッ) アイク「……鷹王……あんたのおかげで助かったよ。礼を言う。」 ティバーン「何を言ってやがる。俺達が来ずとも、お前の腕なら連中を追い払えただろうに。」 アイク「いや、助かったのは本当さ。それにしても、久しぶりだな。」 ティバーン「ああ。前にセリノスの森でリアーネを助けてもらって以来か。あん時は世話になったな。」 リアーネ\アイク、ヒサシブリ!/ アイク「リアーネも久しぶりだな。今は鷹王の所で世話になっているのか。」 リュシオン「ああ。……残念だが、セリノスではまだ……暮らせるような状況じゃないからな……」 エリンシア・アイク「……」 リュシオン「すまない。お前たちのせいではないんだ。気にするな。」 ヤナフ「……それにしても、キルヴァスのやつらがこんなところまで出張ってくるなんて、完全にナメられちまったな……一発カチ込み行っときますか?王?」 ティバーン「……そいつは後日俺から行くとする。連中、ベグニオンとつるんでんじゃねえかって噂もあるからな。」 ウルキ「……それがもし本当だとしたら……厄介なことになってきますね……」 リュシオン「……」 アイク「……」
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213 :クリミアより愛をこめて【中編】[sage]:2017/08/18(金) 21:54:57.02 ID:AAoePwsz - ティバーン「まあお前ら、そうシケた顔すんな!折角久しぶりに会ったんだ。アイク、お前もエリンシアの弁当食っていくだろう?」(ニカッ)
アイク「えっ、いいのか?」 エリンシア「大丈夫よ。アイクちゃんたちの分も、今からお台所をお借りして作りますから。」(ルンルン♪) ミスト「そんな!折角持っていったお弁当が冷めちゃうよ!」 ヤナフ「固ってえこと言うなよ嬢ちゃん!メシはみんなで食った方が美味いだろ?」 レテ「そ、それはそうかもしれないが……」 アイク「なら、決まりだな。姉さん、すまないが頼む。」 エリンシア「うふふ、みんな揃ってお弁当だなんて、小さい頃に行ったピクニックを思い出しますわね。張り切って作りますので待っててくださいね!」(パタパタ) ティバーン「……」(フッ) ジル「……では、私はこれで失礼する。」(バサッ) ミスト「あっ、待ってジル!」 ジル「?何だ?私は半獣共と馴れ合う気は……」 エリンシア「ジルさんも、一緒にお弁当食べましょう?」(ポンッ) ジル「……なっ////」 ミスト「そーそ!私の手作りクッキーもあるよ!ねっ?」 アイク「……そいつは、腹を壊すからやめた方がいいんじゃないか?」 ミスト「ちょっとー!それどういう意味よ!(ムッスー)ほら行こっ!ジル!!」(グイグイ) ジル「……ま、待て!私は一緒に食べるとは一言も言ってな……」\ズルズル/
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214 :クリミアより愛をこめて【中編】[sage]:2017/08/18(金) 21:55:49.72 ID:AAoePwsz - アイク(ガツガツワッシワッシ)「ん、美味い。やっぱり姉さんの飯は一番美味いな。」
レテ「……ふむ。確か美味いな。これは是非、ガリアでも頼んでみたい。」(モグモグ) ヤナフ「うんうん。ベオクだろうがラクズだろうが、やっぱ美味いモンは美味いんだって。」(ガツガツ) ミスト「ねーねー、エリンシアさん!今度料理教えてよー!」 エリンシア「あらあら、ミストちゃんまで。こんなに喜んでいただけるなんて、私とっても嬉しいですわ。」(にこにこ) ジル「うう……デイン軍人のこの私が半獣と仲良くランチタイムだなんて……でもこの卵焼き美味し……」(ムシャムシャ) レテ「そう思うのであれば、まず言葉から改めてもらおうか?その"半獣"という言葉はとても不愉快だ。」(フンッ) アイク「まあレテ、そういう言い方はよせ。だが、レテの言うことは正しいぞ?いくら反ラクズ思想の強いディン人だからといって、俺達と同じ釜の飯を食べるのであれば、そこは改めてほしい。」 ジル「わ、私は別に食べたいと言って一緒に食べているわけでは……!」 ミスト「もー!素直じゃないんだから!そう言いながら、さっきからちゃっかりお代りしてるのは誰ですか〜?」(ギュッ☆) ジル(うわっバレてた!?)「ち、違うし!?ってか恥ずかしいからくっつかないでえ!」(////) \キャーキャー!ワハハハハ……/
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215 :クリミアより愛をこめて【中編】[sage]:2017/08/18(金) 21:56:27.39 ID:AAoePwsz - エリンシア「くすくす……ジルちゃんったら、もうあんなに馴染んでしまって。」(ウフフ)
ティバーン「……そうだな……」 エリンシア「?どうかされましたか?ティバーン様?」 ティバーン「いや……こんな賑やかな飯の時間は久しぶりだと思ってよ。」(フフッ) エリンシア「ふふふ、そうですね……まさか、ディンの方ともこうしうて仲良くお弁当を食べることができるだなんて、私……思ってもいませんでした。」 ティバーン「へえ、お人よしのあんたでもそう思うことがあるのか。」 エリンシア「私なんて……いつも不安だらけですよ?お料理の時にお砂糖とお塩を間違えなかったかしらとか……みんなにハンカチを持たせるのを忘れなかったかしらとか、それからそれから……」 ティバーン「はあ?なんだそりゃ……」 エリンシア「いつかラクズもベオクも……デインもクリミアも、ベグニオンも関係なく……みんなで仲良くお弁当が広げられる……そんな世の中になるとよろしいですわね……」 ティバーン「……ああ、そう……そうだな……こんな風に、な……」(そうか、種族の差だの何だのなんて……あんたやアイクにとっちゃ……その程度の悩みなんだよな。こりゃ敵わんぜ……)つエリンシアの腰 エリンシア(ギュッ)「……あ……////」 テイバーン「おっと、すまんかったな。男にこういうことされるのは初めてか?」(へへへ、ウブいところもタマらねえな////) エリンシア「い、いえ……その、ティバーン様の逞しい腹筋KINNNIKUが当たってるううう!……と思ってデュフフ////」(鼻血ボッタボッタ) ティバーン「あっそう」(白目)
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216 :クリミアより愛をこめて【中編】[sage]:2017/08/18(金) 21:56:56.63 ID:AAoePwsz - ヤナフ「うぐっ……は、入りづれえ……」(ウへエ)
リュシオン「……うっ……ティバーンに甘〜い"カップルの気"が……なんだかちょっと気色悪い……」(ゾワ〜) ウルキ「……女はあくまで一晩限りってところで、今までああいう付き合いなどそうなかったからな……」(ウンウン) ミスト「いやん、お二人ともなんかいい雰囲気〜」(ポッ) アイク「?そうなのか?そういえば、エリンシア姉さんは鷹王が初恋の人だと言っていたな。」 ミスト「ウッソ〜!ちょっと、それホントなのお兄ちゃん!?それは是非kwsk!」(フンガー!) レテ「……むむ、それならば我々は邪魔者ということに……」 ミスト「ってなわけで、私たちはさっさと退散しましょ!ジルも行くよ!」(ガシッ!) ジル「こ、こらっ!いくら一緒にお弁当を食べたからってそう馴れ馴れしくするなっ!////」(ああんっ卵焼きがあ〜……!)\ズルズル/
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217 :クリミアより愛をこめて【中編】[sage]:2017/08/18(金) 21:58:56.46 ID:AAoePwsz - エリンシア「それでは、これから晩御飯の準備がありますので、私はおいとまいたしますね。」(バサッ)
ティバーン「おう、気をつけてな。明日も楽しみにしてるぜ、日替わり弁当。」 ウルキ「……」 ヤナフ「……な、なあティバ……じゃなかった、王?」 ティバーン「おう何だ、ヤナフ。これからさっさと積荷を……」 ヤナフ「まさかとは思うけどさ……エリンシアの嬢ちゃんに……惚れたりとか……してねえよな?」 ティバーン「はああああああ!?何言ってんだあああ!?お前!?」 ウルキ「だが、噂が立っている……王が、ニンゲン……ベオクの若い女に入れ込んで、誑かされているのではないかと……」 ティバーン「バ、バカ言ってんじゃねえよ!?何で俺があんなKINNNIKUハアハアペロペロとか言ってる変態のベオクの小娘なんざに……」 ウルキ(とか言いながら、それを本人に聞かれたらすごく後悔するんだろうな……) ウルキ「……そうならもう弁当は取るのはやめて……関係を絶った方が……」 ティバーン「……あのな、それとこれとじゃ話が別だろうが。別に俺はあいつとはそういうのじゃねえんだし、俺はフェニキスの誇りを捨てた覚えはねえ。あいつの弁当は美味いから取る。ただそれだけだ。」 ロッソ「でも王……ホントのことっすよ、噂が立っちまってるってのは……あの嬢ちゃんとはこれ以上深入りしねえ方がいいと思いますね、俺は。」(ムシャムシャ) ティバーン「そう言いながらお前もエリンシアの弁当食ってんじゃねーか!ああ!?」(ダンッ!) ロッソ「うぐうう……」(だって美味しいんだもん……)つカキフライ弁当 ティバーン「ったく、どいつもこいつも小せえことでグダグダぬかしやがって……!とりあえず、俺はキルヴァスの連中にちょっくらモノ言ってくらあ。……鴉にナメられちゃあたまらんからな。」(バサバサッ) ロッソ「……」 ヤナフ「なあ、アレはぜってー嬢ちゃんに落とされてるよな。」 ウルキ「……うむ。」 リュシオン「……ああ、素直でないなあの人は……」(せっかくのイイOPPAIを逃すなんて勿体無いぞティバーン!)
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218 :クリミアより愛をこめて【中編】[sage]:2017/08/18(金) 22:01:55.48 ID:AAoePwsz - 〜キルヴァス〜
キルヴァス、それはフェニキス西方に位置するラクズの鴉族が住む地域……鷹と違い、時にはベオクとも組む狡猾さを武器とする彼らはその読めない動向で同族にすら恐れられていた。 フェニキスと同じくネサラ率いる海運業が力を持っているが、その海運業とは名ばかりの船を持たぬ空の海賊であり、闇物流業者であった。
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219 :クリミアより愛をこめて【中編】[sage]:2017/08/18(金) 22:02:47.32 ID:AAoePwsz - ティバーン「おう、ネサラ。ちょっと顔かせや。」(ギロッ)
ネサラ「……相変わらず無粋だな、鷹ってのは。そっちから押しかけといてその態度はないだろう?もう少しフレンドリーに行こうぜ?」 ティバーン「シラを切ってんじゃねえ。お前らが俺達のシマを荒らしたのはわかってんだ。」 ネサラ「部下が勝手にやったことさ。俺には関係ないね。」 シーカー「えっちょっ!ネサラ様!!酷いですよそれは!!」つ弁当 ネサラ「お前何よその弁当は。」 シーカー(ハハハ〜)「……え、えーとですね、これはさっき通りすがりのお弁当屋さんからいただきまして……あっ唐揚げおいしっ。」(モシャモシャ) ネサラ「……お前、後で給料カットな。」 シーカー「」 ネサラ「フン……どいつもこいつもニンゲン共にいいようにされて、恥ずかしくないのかねえ?この度の文句だって、本音はあんたの女のことできたんじゃないのか?えっ、鷹王さんよ。」 ティバーン「てめえ……どうやら本気で俺を怒らせたいらしいな……?!」(ザワッ) ネサラ「おっと、そいつは悪かった。……こちとら、別にあんたとやり合ってもかまいはしないんだが……同族で揉めてる場合じゃないんだな、これが。」 ティバーン「どういう意味だ?」 ラフィエル「それは、私からお話ししましょう。」(スッ) ティバーン「……ラフィエル!?……おっ……お前!生きてたのか!?」
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220 :クリミアより愛をこめて【中編】[sage]:2017/08/18(金) 22:04:07.25 ID:AAoePwsz - 〜数日後〜
エリンシア(バサバサ……)「みなさん、お弁当をお届けに上がりました……あら?なんだか今日は雰囲気がいつもと違う気がしますね……」 ヤナフ「……」 ティバーン「エリンシア……」 エリンシア「あっ、ティバーン様!今日は特別に特上リブロースステーキ弁当ですよ!最近ずっとお忙しそうでしたし、スタミナがつくようにと思って!」(にこにこ) ウルキ「……」 ティバーン「……エリンシア、少し話がある。いいか。」 エリンシア「えっ、は、はい?」
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221 :クリミアより愛をこめて【中編】[sage]:2017/08/18(金) 22:04:40.50 ID:AAoePwsz - ティバーン「今度、キルヴァス・ガリアとラクズ連合を組んでベグニオンに本格的にしかけることになった……」
エリンシア「……そ、そんな!」 ティバーン「……セリノスの事件について、リュシオンの兄貴のラフィエルが真実をもたらした……ベグニオングループの元老院連中が黒幕だったってな……それで、ベグ二オンに釈明をさせるために送った使者が未だ戻らねえ。」 エリンシア「そんな……サナキ様がそのようなことを許すはずがありません!」 ティバーン「ところがな、そのサナキは今、グループの査問会にかけられた上、事件の責任追及を受けていて謹慎中だそうだ。……もう誰にも連中を止められねえのよ……!」(ダンッ!) エリンシア「……ですが……!」 ティバーン「もうベグニオンの態度には我慢がならねえ……!連中はこのまま、こっちの海域の運行路を全て封鎖するとまで言い出しやがった……!」 エリンシア「酷い……そんなことまで……」 ティバーン「そうなれば俺達は食い扶持がなくなっちまう……やられる前にやらねえと、こっちが潰されちまうんだよ!」 エリンシア「……」
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222 :クリミアより愛をこめて【中編】[sage]:2017/08/18(金) 22:05:49.67 ID:AAoePwsz - ティバーン「……フフフ……所詮はラクズとベオクは相容れねえってこったな。あんたやアイクにつられて、俺としたことが夢見ちまったよ……」
エリンシア「ティバーン様……」 ティバーン「いいさ、アイクやお前と……お前の一家・仲間連中はそうじゃねえってことぐらいは、俺にはわかってる。だが、みんがみんなそうじゃねえんだ。今回ばかりはもうどうしようもねえし、仕方ねえ。」 エリンシア(ギュッ……) ティバーン「……もう仲良しゴッコは終わりだ。もうあんたがここに来ることもねえ。」 エリンシア「……ティバーン様は……」 ティバーン「……?」 エリンシア「覚えていらっしゃいますか……?十年経って……私の気持ちが変わらなければ……『お嫁さんにして下さい』という言葉を考えておくと……」 ティバーン「……」
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223 :クリミアより愛をこめて【中編】[sage]:2017/08/18(金) 22:06:25.05 ID:AAoePwsz - エリンシア「……いいえ……覚えていていくださったんですよね……私が貴女に『お嫁さんにして下さい』と頼んだこと……」
ティバーン「……あんなもん、ガキとの戯れだ……」 エリンシア「……私、嬉しかった……とても……だって……私……それから貴方のことをずっと……」 ティバーン「忘れろ。十年経ったらだの、そんなもんはガキのあんたがうっとおしくて言ったその場しのぎのでまかせだ。」 エリンシア「……」 ティバーン「……もう、弁当は届けなくていいからな。」 エリンシア「……!!」 ティバーン「正直な、今までずっと迷惑だったんだ。他の地域の連中からも、フェニキスの鷹王がニンゲンのオンナなんぞに入れ込んでイカレちまったって噂が立ってよ……」 エリンシア「……」 ティバーン「あんたに優しくしちまったのも、ベグニオンとピリピリしてた中でのちょっとした気晴らしってやつだったんだ。……ここはニンゲンのいるとこじゃねえ。とっとと帰んな。」 エリンシア「……そ、そう……ですか……ごめん、なさい……さようなら……ティバーン様……」(バサッバサッ) ティバーン「……」 ティバーン「……これで……よかったんだよな……」つステーキ弁当 リュシオン「……」
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224 :クリミアより愛をこめて【中編】[sage]:2017/08/18(金) 22:08:29.55 ID:AAoePwsz - その日、エリンシアは帰ってからもそのことは兄弟の誰にも話さなかった。ただ、フェニキスからのお土産がなくなったこと、次の日からエリンシアが弁当を届けに行かなくなった事実だけは家族全員が理解していた。
ガリアづてにラクズの事情を知ったアイクやデインに知り合いのいるミカヤ以外は、ただ単にエリンシアのパートの期間が終わったものか、もしくはフェニキス海運が休業中なのだとばかり思っていた。 そうしてエリンシアは夜な夜な、鷹王のことを想ってこっそり泣いていることをただひたすら周囲に隠しながら日々が過ぎていった。
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225 :助けて!名無しさん![sage]:2017/08/18(金) 22:09:16.62 ID:AAoePwsz - 中編はここまで。ゲーム本編の時系列とイベントが異なっているのはまあこのスレの補正ということで。
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