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それも名無しだ
ゼオラとアラドの子供マダァー? 三十二代目

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ゼオラとアラドの子供マダァー? 三十二代目
90 :それも名無しだ[sage]:2010/12/21(火) 00:04:18 ID:sbnSB9Eq
ミナト「ウソだろ! うちのマナは、まだ10歳のはずだぞ!
 ありゃどう見ても」
マナ『お兄ちゃん! お兄ちゃんでしょう!
 ああ、よかった。お兄ちゃんが生きてた!
 別人だってわかってても、わたし、すごくうれしい!』
ミナト「俺を知ってるのか?」
マナ『当たり前でしょう! この宇宙で、たったひとりの大切なお兄ちゃんだもの!』
トウキ「おい待て、いま、たったひとりとかいわなかったか?」
マナ『ああ、お兄ちゃん。待っててね。すぐにこの世界を平和にしてあげる。
 あいつを! 憎い憎いあいつを殺して! すり潰して! 殺し尽くして!
 素粒子ひとつ残さず、完膚無きまでにズタズタに切り刻んで!
 今度は、今度こそ、お兄ちゃんだけは幸せにしてあげる!』

マーズ「おい、なんだあのヤンデレ妹。
 そのうちひとりで機動兵器乗り回しはじめっぞ」
ミナト「うちの妹の並行世界同位体があんなに××なはずがない」

マナ『安心して。なにも心配いらないのよ。
 だってわたしたち、半分しか血が繋がってないじゃない!』

マーズ「なーおい、おれのデータベースだと、
 半分血が繋がってたら、もーアウトなんだけど、
 あのキモウトはなにゆってんの」
ミナト「俺にはもう、なにがなんだかわからない」

ミツハル「つまらない愛憎劇はよしてくれ。
 それで? 君はこちらの人間をずいぶん拉致したみたいだけど、
 なにが目的だい?
 侵略者だっていうなら、今クールの空気読んでイカのかぶり物でもして来てもらいたいものだね」
マナ『わたしに侵略の意図はありません。
 こちらにいらしていただいた人たちについては、なんら危害を加えていませんのでご心配なく。
 こちらの要求を飲んでいただければ、速やかにお返しします。
 イカのかぶり物はしません』
ミツハル「き、金属生命体のコスプレは?」
レイナ「なんの交渉をしてるんですか!」
マナ『こちらの要求はただひとつ。
 ヴィレアム・イェーガーの身柄です』
ミツハル「え、いいけど」
レイナ「快諾し過ぎです!」
ミツハル「でも、あんなヘタレな高校生つかまえて、どうするっていうの」
マナ『殺します』
レイナ「なっ・・・・・・!」
ミツハル「君、彼女になにしたの」
ヴィレアム「おっ、俺はなにも!」
ミツハル「いや、その、殺すって宣言されちゃうとねえ、
 なんだ、人道的判断っていうか、世論の影響も考えて、そうやすやすと渡すわけには」
マナ『はぁ、こういうことはあんまりいいたくないんだけど、
 こちらには、地球中から集めた異能力者及び要人の身柄があります。
 その中には、あなたのご両親であるミツコ・イスルギさんやニブハル・ムブハルさんも含まれます』
ゼオラとアラドの子供マダァー? 三十二代目
91 :それも名無しだ[sage]:2010/12/21(火) 00:06:06 ID:sbnSB9Eq
ミツハル「見くびるなよ! このミツハル・イスルギ!
 たとえ目の上のたんこぶな肉親が肉塊に変えられようとも!
 卑劣な侵略者の要求に屈すると思うのかい!?」
レイナ「ミツハルさん、目ぇキラキラし過ぎです」
マナ『要求に従ってくれない場合、
 彼らを入れたコロニーをお宅に向かって落とします』
ミツハル「要求を飲もう」
レイナ「ちょっとぉぉぉぉーっ!」

 【マオ・インダストリー 月面本社】
ハザリア「すると貴様は、ヴィレアムひとりを殺すために次元を越えてきたというのか?」
マナ「そうよ」
ハザリア「学校を土砂で埋めたり、世界中の施設を占拠したのもか?」
マナ「ほかになにがあるの?」
ハザリア「もっとこう、こっそり来てこっそり殺してこっそり帰るというわけにはいなかったのか?」
マナ「なによりスピードが要求されたからね。
 最初は学校ごと圧死してもらおうとしたわ。
 それが失敗したから、このフェイズ3に移行することになったの」
ハザリア「いくらなんでも大袈裟過ぎはしないか?」
マナ「だって、相手はヴィレアム・イェーガーなのよ!?
 転移装置の容量さえ許せば、WRシリーズ1億体に加えて、
 ナシム、ゲベルの両ガンエデンを持ってくるはずだったんだから」
ハザリア「いったい、ヴィレアムめのなにをそんなに危険視しておるのだ」

マナ「この世界にはずいぶんたくさんの異能力者がいるけどね、わたしの世界は違ったの。
 ベーオウルフは暴れるし巨大化するし最終的には増殖までし始めるし、
 永遠の闘争がどうのこうのいってた電波軍隊は知らないうちにどこかに逃げてるし。
 リュウセイ・ダテを始めとするSRXチームはベーオウルフに殺されたし、
 ヒリュウ改はインスペクターの攻撃で轟沈、
 ハガネはホワイトスターでの交戦で轟沈、
 ゼンガー・ゾンボルトはオウカ・ナギサたちスクール出身者と戦ってアースクレイドルに埋まったわ。
 月面で見つかったフューリーの遺跡からは冷凍睡眠中の事故かなにかでミイラ化した死体しかなかったし、
 惑星アトリームの存在は『欠片』と呼ばれるエネルギーの中にわずかに痕跡を残すだけだった。
 そしてチームTDは飛行中の事故で
 フィリオ・プレスティ先生を残して全員死んだわ」
ハザリア「むしろ、フィリオ・プレスティが死んでる世界って存在してるのか」
マナ「地球はアインストに埋め尽くされるところだった。
 それでも、諦めないひとはいたわ。
 ミナキお母さんと出会ったお父さんは地球を開放するために立ち上がって、
 ときをおなじくして偽帝からの解放を望んだお母さんも立ち上がった。
 やがて出会ったお父さんとお母さんは手に手を取り合い、勝利を手にしたの」
ハザリア「それは、ハッピーエンドなのではないのか?」
マナ「平和は長く続かなかった。
 わたしたちが生まれたあたりからかしら。
 どこからともなく発生した隕石が次々と地球に落ちてくるようになったの。
 せっかく復興中だった都市は破壊されて、ひともたくさん死んだ。
 その中には、わたしのお兄ちゃんもいた」
ハザリア「あちらの世界のミナトか」
マナ「可愛そうなお兄ちゃん。
 大好きな『少女時代』のコンサートに行く途中で、
 隕石に当たって『求命阿』と叫びながら死んでしまうなんて」
ゼオラとアラドの子供マダァー? 三十二代目
92 :それも名無しだ[sage]:2010/12/21(火) 00:07:26 ID:sbnSB9Eq
ミナト『ウソだっ! 俺は、いかにも未熟な容姿と歌唱力で
 それでも一生懸命歌って踊る日本型アイドルが大好きなんだ!
 あんな改造品軍団、なんの琴線にも触れねえよ!』

マナ「シャドウミラーが残したアギュイエウスとリュケイオスの残骸、
 フェル・グレーデン博士の研究を元に研究した結果、
 隕石が降ってくる原因はヘリオス・オリンパスの息子、
 つまりヴィレアム・イェーガーという名の予知能力者だということがわかった」
ハザリア「あやつの予知能力など、せいぜい晩飯のオカズを予知する程度の役にしかたたぬぞ」
マナ「そうね。
 たとえば彼が、『オカズは魚だった』という予知をして、
 魚を肉に変更するように行動したとするでしょ?
 その場合、『オカズは魚だった』という世界はどこに行ってしまうの?」
ハザリア「パラレルワールドとして分岐するのではないのか?」
マナ「いいえ、消えてしまうのよ。
 そして、世界がひとつ消えてしまう余波は次元境界線を接する世界にも及んだ。
 わたしたちの世界の場合、それが降り注ぐ隕石だったということよ」

ハザリア「しかし、予知能力者はヴィレアムめひとりではないだろう」
マナ「そうね。シャイン・ハウゼンやラーダ・バイラバンも、ほかの世界に影響を及ぼしてるでしょう。
 だから彼女たちも殺す。
 でも、それよりもなによりも、優先するべきはヴィレアム・イェーガーの殺害よ」
ゼラド「待って! だからって、殺すだなんて!
 ほかになにか方法はないの!?」
マナ「わたしたちだっていろいろしたわよ!
 イージスの盾で星ごと覆うことまでした!
 でも、隕石は盾の内側から現れて、やっぱり地表に降り注いだ!
 まるで、わたしたちを滅ぼすことだけを目的とするようにね!」
ゼラド「でも、だって」
マナ「53京26兆9億3000万超」
ゼラド「え?」
マナ「ヴィレアム・イェーガーによって死んだ、直近1年分の人数よ。
 たった1年、観測出来ただけでもこれよ。
 全人数を計上すれば、それこそ天文学的な数字になるわ。
 これほどの人数を自覚なく殺すヴィレアム・イェーガー!
 まさに外道!
 これを放っておけというの!」
ゼラド「でも、わざとじゃ」
マナ「じゃあ、あなたは、
 わざとじゃないなら愛しいお兄ちゃんを殺されて黙っていられるの!?」
ゼラド「それは」
マナ「お兄ちゃんの死体はね、原形を留めていなかった!
 こんな悲劇をこれ以上続けさせるわけにはいかない。
 わたしたちの世界を守るため、
 あらゆる並行世界の平和を守るため、
 死んでいった仲間たちのため!
 わたしはヴィレアム・イェーガーを殺さなくちゃならない。
 それが、たった1人生き残った戦士であるわたしの使命よ!」
ゼオラとアラドの子供マダァー? 三十二代目
93 :それも名無しだ[sage]:2010/12/21(火) 00:08:37 ID:sbnSB9Eq
 【イスルギフード】
ミツハル「確認するけど、イェーガーくんを引き渡せば、
 君たちは人質も各施設も開放してくれるんだね?」
マナ『当然です』
ミツハル「わかった。イェーガーくんを引き渡そう」

レイナ「ちょっと!」
ミツハル「僕は、はっきり言って並行世界云々の話なんて眉唾ものだと思ってる。
 仮に本当だったとしても、顔も見たことない並行世界の人間が何億人死んだって知ったことじゃないね。
 でも、彼女が各施設のミサイル発射装置、およびコロニーの制御を手にしていることは
 目に見えている事実だ。
 彼女がその気になれば、この地球を寒くして誰も住めなくすることも出来る。
 末端とはいえ、僕だってイスルギの長だ。
 社員の命を守る義務がある。
 社員とその家族の命を引き替えにして、イェーガーくん1人を生かすべきかといえば、
 残念ながらノーと言わざるを得ないよ」

ヴィレアム「うん。俺も、それでいいと思う」
レイナ「ヴィレアムまで、なにいってるのよ!」
ヴィレアム「父さんがいってたんだ。予知能力は呪われた力だって。
 俺は、その意味がイマイチわかってなかった。
 でも、ようやくわかった。
 知らないうちに何億人も死なせときながら、
 ぬくぬくと生きてられるほど俺は神経太くない」
レイナ「ヴィレアム、それは」
ヴィレアム「俺は死ぬべきだと思う」

アイミ「バカッ!」

レイナ「アイミ」
アイミ「ヴィレアムはそれで楽かも知れないけど、残されたひとはどうなるの!
 ヴィレアムが死んだら、わたしは悲しいよ!
 ゼラドはどう! きっとゼラドは、もっと悲しむ!
 自分だけ楽になろうとしないで!」

ミツハル「ちょっと、どこ行くのアイミちゃん」
アイミ「ミツハルさん、格納庫にカーゴリオンありますね」
ミツハル「ちょっとちょっと! あんなのでなにするつもりなの!」
アイミ「ゼラドたちを助けに行きます。
 カーゴリオンなら、大気圏脱出能力がありますよね」
ミツハル「そりゃあるけども! あれは物資運搬用の機体だよ!
 武装なんて対空機銃しか付いてないし!
 わかりやすくいうと、旧シリーズのミデアだよミデア!?」
アイミ「無謀に機銃撃って撃墜されたりしませんから、心配いりません」
ミツハル「心配しないわけないじゃないか!
 お父さんやお母さんがどうなったって知ったことじゃないけど、
 アイミちゃんが死ぬのだけはイヤだ!
 アイミちゃんだけは僕の家族なんだ!
 ろくな武器もなしに犬死にさせるような真似・・・・・・っ!」
ゼオラとアラドの子供マダァー? 三十二代目
94 :それも名無しだ[sage]:2010/12/21(火) 00:10:02 ID:sbnSB9Eq
フィリオ「武器ならあるよ」
ミツハル「よけいなこといわないでください、フィリオ先生!」
フィリオ「装甲は少し薄いけど、エネルギーフィールドやミサイルジャマー、
 ハイパージャマーに分身能力を完備。
 機動力を極限まで高めてあるから、回避性能も防御力も申し分ない。
 さらに、コンビで運用することによって
 予知能力のデータを片方に伝え、相手の一歩先を行く攻撃が可能な機体だ」
ミナト「フィリオ先生! まさかそれは!」
フィリオ「ああ、フェアリオンさ」

ヴィレアム「・・・・・・俺が乗るんですか、フェアリオンに」
フィリオ「タイプGは予知能力者向けの機体だからね」
ミツハル「うわぁぁぁっ! やめてくれ!
 あんなイロモノはイスルギの製品じゃない!
 クライアントの注文じゃなかったら絶対作らなかったよ、あんなもん!」
ヴィレアム「もうちょっと、ほかのありませんか」
フィリオ「ほかのT-LINKとか積んだ機体は、基地ごと向こうに押さえられてるよ。
 このフェアリオンだって、リクセントからのオーバーホールでたまたまここにあるだけで、
 本当なら向こうに確保されていただろうね。
 情報じゃ、リクセントも制圧されたらしいし」
レイナ「でも、フェアリオンって式典用だし、けっこう旧式じゃないですか?」
フィリオ「なんのために僕がいるここに持ち込まれたと思っているんだい。
 ちゃんと、OSからなにから最新型にしてあるよ。
 特に新規に組み込んだWRシステムは自信作でね」
レイナ「なんの略ですか」
フィリオ「『渡り廊下走り隊システム』に決まってるじゃないか」
レイナ「アイミ、カーゴリオンで頑張りましょう」

ミナト「よっし、行こうぜヴィレアム。
 タイプSの操縦は俺に任せ解け。
 実は、俺も開発にちょっと協力してるんだよな。
 『渡り廊下走り隊』システムは、ちょっとスゴいぞ。
 『うしろ髪ひかれ隊システム』や『うしろゆびさされ組システム』の直系なんだから!」
ヴィレアム「いや、でも」
ミナト「並行世界のっていっても、あれは俺の妹だろ。
 たったひとりの兄貴としちゃ、ケジメつけねえと」

トウキ「・・・・・・なあ、誰か俺の名前をいってみろよ」
ランディ「どうしたんだよ、クウキ・カノウ」

 【通路】
レイナ「ちょっと待ちなさいよミナト!」
ミナト「なんだよ」
レイナ「その、タイプSなんだけど、あたしが乗ったほうがいいんじゃないの?」
ミナト「なにいってんだよ、『渡り廊下走り隊システム』には、
 『初恋ダッシュ』や『完璧ぐ〜のね』の振り付けの知識が必要不可欠なんだぞ。
 俺の方が適任だよ」
レイナ「でも、フェアリオンってコンビの連携が鍵なんでしょ?
 だったら、いまテレパス能力があるあたしのほうが」
ミナト「だからだよ」
ゼオラとアラドの子供マダァー? 三十二代目
95 :それも名無しだ[sage]:2010/12/21(火) 00:11:13 ID:sbnSB9Eq
 (わかんねえのかよ、こいつ)

レイナ「なによ」
ミナト「テレパス能力なんてなくてもわかるよ。
 ヴィレアムのやつ、ゼラドのことしか考えてねえだろ。
 そんな状態のあいつの考えを読み続けるなんて、お前しんどいだろ」

 (覚えがある)  (絶対に自分に振り向いてくれない相手を想い続ける)
   (つらかった) (苦しかった)  (切なかった)
  (こいつにそんな想いは)

レイナ「やめてよ! いまさらそんなこと言い出すの!」
ミナト「俺の考えが読めるんなら、わかるだろ!
 お前はここで大人しくしてろ!」
レイナ「ねえ、ミナト。あんた昔、あたしにパンチの仕方教えてくれたことあったよね」
ミナト「なんだよ急に」

 ボスッ

ミナト「ぐほっ!」
レイナ「・・・・・・ごめん」
ミナト「・・・・・・お前、バカだろ」
レイナ「そうね」

 【マオ・インダストリー 月面本社】
マナ「輸送機の中に機動兵器と思われる熱源がふたつ。
 奇襲でもするつもりのようね。
 なんという卑劣・・・・・・っ!」

ハザリア「行くのか」
マナ「ヴィレアム・イェーガーは、ヴィレアム・イェーガーだけは生かしてはおけない」
ハザリア「なあ、わずかに絡んだだけだが、俺は貴様のことが嫌いではない。
 戦力を考えれば、貴様は地球ごとヴィレアムを殺すことが出来る。
 しかし、貴様はそうしなかった。
 貴様は非常に紳士的だった。淑女といったほうがよいか。好感すら覚える」
マナ「ハザリア、女癖が悪いのもいい加減にしないと、
 こっちの世界でも首を切られるわよ」
ハザリア「復讐者の末路など、ろくなものにならぬ!
 考え直すことは出来ぬのか!」
マナ「出来ないわね。わたしは幸福な末路なんて望んでいないから」
ミスティリカ「カノウさんの復讐はただの復讐だと思っていませんから!」
マナ「いいえ、徹頭徹尾、ただの復讐よ」

 【宇宙空間】
アイミ『たぶん、機動兵器の大軍が出てくると思う。
 交戦する必要はないから、ソニック・ドライバーで一気に突っ切って。
 マオ社本部に乗り込んで、ゼラドたちやリュウセイさんたちを解放すればなんとかなると思う」
レイナ「待って、それじゃアイミひとりを置き去りにすることに」
アイミ『リオン系には慣れてる。
 なんとか振り切るから、気にしないで』
ヴィレアム『なあ、ミナトはどうしたんだ?』
レイナ「急に気分が悪くなったんだって」
ゼオラとアラドの子供マダァー? 三十二代目
96 :それも名無しだ[sage]:2010/12/21(火) 00:12:23 ID:sbnSB9Eq
 (来た) (ヴィレアム・イェーガー)   (お兄ちゃんの仇)
  (許せない) (殺す)   (この蹴りで蹴り殺す!)

レイナ「もの凄い怨念! 来るわよ!」
アイミ『でも、熱源がひとつだけ?
 ちょっと待って! このエネルギー数値、特機にしても異常過ぎる!
 ダメ! ふたりとも、すぐにカーゴリオンから出て!』

 ドカァァァァァァァン!

レイナ「アイミィィィィィーっ!」
ヴィレアム『大丈夫だ。脱出したらしい』

マナ『フェアリオン。予知能力者を増長させる呪われた機体!
 リクセントにないと思ったら、そう、イスルギにあったの。
 許せない。あれほどいったのに、まだ予知能力を使おうとするなんて!
 まさに外道!』

レイナ「あれは大雷鳳? でも」
ヴィレアム『レイナ、避けろ!』

 (正面右5度から) (凄まじい加速で来る!)

マナ『太陽の捕獲!』

 ズガァァァァァァン!

レイナ「なによいまの、ちゃんと避けたのに、左腕が吹き飛んだわよ!?」
マナ『予知を使うつもりなら、発動以前に蹴り貫く!
 DGGのフレームを使って組み上げられた、まったく新しいガンエデン!
 地球とバルマーの総力を結集したこの機体!
 ダイナミック・レインフォースメーント・ジョイント。
 この、大麗嬢で!』

ヴィレアム『ダメだレイナ、逃げろ!』
マナ『そうね逃げなさい。
 わたしはヴィレアム・イェーガー1人を殺せればそれでいい。
 ムダな犠牲は出したくないの。
 どうせ時代遅れのAMじゃ、この大麗嬢の相手にはならないわ』
レイナ「イヤよ!」
マナ『聞き分けのないことをいっていると!』
レイナ「人質を殺すって言うの? でもね、人質を取ってるのはあんただけじゃない。
 ヴィレアムが戦えば、予知能力が発動して、またあんたの星に隕石が降るわよ!
 大軍を出さずに1機で出てきたのも、ヴィレアムに長く戦わせないためでしょう!
 違う?」
マナ『なんという卑劣なっ!』
レイナ「地球ごと人質にしたあんたにいわれる筋合いはない!」
ゼオラとアラドの子供マダァー? 三十二代目
97 :それも名無しだ[sage]:2010/12/21(火) 00:13:42 ID:sbnSB9Eq
ヴィレアム『やめろレイナ!』
レイナ「ヴィレアム!」
ヴィレアム『俺は別に、ここで死んだっていいんだ。
 でも、お前まで死ぬことは!』
レイナ「イヤよ!」
ヴィレアム『レイナ!』
レイナ「何億人、何兆人死のうが知ったことじゃない!
 地球がどうなったって知ったことじゃない!
 でも、あんたがっ! あんたが死ぬのだけはイヤっ!
 あんたが死ぬなんて許せない!
 異世界が滅ぼうと宇宙が滅ぼうと、あんた1人だけは生かす!」

マナ『なんという身勝手、なんという利己主義、なんという危険思想・・・・・・っ!
 まさに外道!
 ヴィレアム・イェーガーをかばうなら、あなたも生かしてはおけない!』

ヴィレアム『避けろレイナっ!』

 (右手から急旋回!)  (超エネルギーをまとっての蹴り!)
  (避け・・・・・・)
  (・・・・・・)

レイナ(!?)
レイナ(ヴィレアムの予知が、消えた?)
レイナ(それとも、あたしのテレパス能力が消えた?)
レイナ(違う)
レイナ(ヴィレアムが、『予知出来ない状態』になる)
レイナ(そんな状態は・・・・・・)
レイナ(ヴィレアムが、死ぬ・・・・・・?)

レイナ「うわぁぁぁぁあーっ!」

 がしっ!

マナ『このっ、離しなさい、離せっ!』
レイナ「DGGのフレーム使ってるなんて口を滑らせたのが間違いだったわね。
 コックピットの位置はおなじね?
 どんな装甲してるか知らないけど、コックピットの目の前で自爆すれば・・・・・・っ!」
マナ『なに考えてるの! やめなさい!』
レイナ「終わりよ、マナ・カノウ!
 怯えろ! 泣け! 叫べ! ヴィレアムを殺そうとした罪を悔いろ!
 マナぁっ! そして地獄に堕ちろ! 絶望の中で!」

 (ダメぇぇぇぇーっ!)

 カッ

ヴィレアム『いまのは、ゼラドの声?』
マナ『なによ今のは、宇宙が一瞬白く光って。
 大麗嬢? どうして? なんで動かないの!
 大麗嬢! 大麗嬢! 動いて、動いてよ!
 ヴィレアム・イェーガーが目の前にいるのに!』
ゼオラとアラドの子供マダァー? 三十二代目
98 :それも名無しだ[sage]:2010/12/21(火) 00:15:00 ID:sbnSB9Eq
 プッ

フィリオ『マナくん。よくやってくれた。作戦は成功だ。速やかに戻ってきたまえ』
マナ『フィリオ先生? 待って、わたしはまだヴィレアム・イェーガーを殺してない!』
フィリオ『たった今、地球に落ちてくる隕石はすべて消えた。
 脅威は去ったんだ』

 【マオ・インダストリー 月面本社】
フィリオ「すると、君は向こう側の世界の僕ということか。
 長生きはするものだね」
向こうのフィリオ『お互い様だね』

マナ「いったいどういうことですかフィリオ先生!
 あんなに色々やってもどうにも出来なかった隕石が、突然消えるなんて」

フィリオ「レイナくん。君は、まだテレパス能力が残っているかい?」
レイナ「あれ? そういえば、なにも聞こえない」
フィリオ「やっぱりね。
 おそらくテレパス能力の存在が、予知能力の中で変数になったんだ」
レイナ「どういうことですか?」
フィリオ「たとえば、ヴィレアムくんが自分にとって好ましくない事態を予知して対策を立てたとする。
 この時点で時間の改変が起こる。
 でも、テレパス能力者が予知能力者のそばにいて、
 予知能力者のあずかり知らないところで予知への対策を立てたらどうなる?」
レイナ「どうって、ようするに予知が外れるだけでしょう?」
フィリオ「そう。つまり、予知能力は予知能力じゃなくなる。
 宇宙はもとの混沌に戻り、時空連続体の破壊は止まるということさ」

マナ「でも! その女はもうテレパス能力を失ってるんでしょう!
 だったら、また並行世界の消滅が起こるじゃない!」
向こうのフィリオ『それがね、どうやら時空連続体の構造自体が変わってしまったようなんだ』
マナ「はぁ?」
向こうのフィリオ『時間が連続した流れではなく、
 細かなひとかたまりごとが接続された、ブロック構造型時空とでもいうのかな。
 そういう感じに変わってしまった。
 仮に予知による時空改変が起こっても、
 その影響は微々たるもので並行世界の破壊までには繋がらなくなってしまったんだ』
マナ「なんでそんなことが突然」
向こうのフィリオ『宇宙だって、黙って消滅させられたくはないんだろう。
 だから様々な対策が発生した。
 レイナくんのテレパス能力も、予知能力のカウンターとして発生したものだろう。
 そして時空の構造が変わるに至り、危機は去ったと見るべきだ』
マナ「そんなの! 一時的なものかもしれないじゃないですか!
 いいえ、そうよ、きっとそう、
 ヴィレアム・イェーガーが命惜しさにその場しのぎをやったのよ。
 そうよそうよそうに決まってるなんという卑劣なんという外道・・・・・・っ!」
向こうのフィリオ『ここまでの改変がふたたび起こる確率は、10の100兆分の1程度だよ。
 実質、ゼロだと見ていい』
ゼオラとアラドの子供マダァー? 三十二代目
99 :それも名無しだ[sage]:2010/12/21(火) 00:15:52 ID:sbnSB9Eq
マナ「でも、完全なゼロじゃない!
 そんな奇蹟みたいなことが、都合良く続くはずがない!」
向こうのフィリオ『すでに起こってしまったものは奇蹟じゃない。事実だよ』
マナ「奇蹟が起こるなら起こるで、なんでもっと早く起こらなかったのよ!
 どうして、どうしてお兄ちゃんが死ぬ前に起こらなかったのよ!
 どうしてお兄ちゃんが死ななくちゃならなかったのよ!
 まだよ、まだ終わってない!
 そいつはまだ生きている! お兄ちゃんを殺したそいつの罪は、まだ消えてない!
 返せ! お兄ちゃんを返せぇっ!」

ヴィレアム「う・・・・・・」
ミナト「よせ!」
マナ「離してよ! お兄ちゃんじゃないくせに!」
ミナト「フィリオ先生たちの説明はよくわかんなかったけど、
 ようするにお前の世界の危機は去ったんだろ!
 だったら、これ以上やるのはただの復讐だ!」
マナ「ただの復讐のなにがいけないの!
 お兄ちゃんを殺されたのよ!
 ほかでもない! たったひとりのお兄ちゃんを!」
ミナト「お前は立派だよ! 街ごと焼き払ったってよかったのに、そうしなかった!
 人質のみんなだって、ケガひとつしてない!
 俺なんか、マナを殺されでもしたらなにするかわからねえ!
 でも、お前はそれでも自重し続けてたんだ。
 頼むから、誇れる妹のままでいてくれ!」
マナ「わたしのお兄ちゃんはもういないのよ!
 あんたなんかに誇られたって、知ったことじゃない!」
ミナト「ヴィレアムを殺されたら、悲しむヤツがいるんだ!
 兄貴が必要なら、俺がお前の世界に行ってやる!
 どうせ俺なんかいたっていなくたっておなじなんだから、どうってことねえ!
 だから、ヴィレアムは許してやってくれ!」
マナ「なによ・・・・・・、お兄ちゃんじゃない、くせに・・・・・・」
ミナト「ああ、お前の兄貴じゃない。
 でも、それでもやっぱり、お前の兄貴はミナト・カノウなんだろ。
 だったら責任取らせてくれ」
マナ「ダメだよ、お兄ちゃんは、やっぱりわたしの世界の人間じゃない。
 わたしのお兄ちゃんは、やっぱり死んだんだよ。
 死んだひとは、絶対に生き返らない。
 わたしから、お兄ちゃんの死まで奪わないで」
ミナト「ああ、そうだな。やっぱりお前は立派な妹だ」
マナ「う・・・・・・、うぅ・・・・・・っ、ひっぐ、うぐっ、うわぁぁぁぁぁぁぁんっ!」
ミナト「ああ、そうだよ、泣け、泣いてけ」

 【一週間後】
レイナ「案外、すぐに復旧するもんよね」
ゼラド「マオ社も軍の施設も、占領されただけで、どこも壊されてなかったっていうしね」
レイナ「出来た侵略者だったのねえ、あの子」

ヴィレアム「はぁ・・・・・・」
レイナ「どうしたのよ」
ヴィレアム「俺って、外出歩いてていいのかな」
レイナ「出歩いていいに決まってるじゃない。あんたなにもしてないんだから」
ヴィレアム「でも、俺がなにもしてなくてもひとが死んでたって聞くと」
ゼラド「それは解決しちゃったんでしょ? なんでかわかんないけど」
ヴィレアム「でも、いつまた」
レイナ「もう、うっとうしいわね!
 あんたの予知能力がまた悪さするようなら、
 あたしにテレパス能力が発生してカウンターになるんでしょ!
 だから、あんたがわたしのそばにいる限り大丈夫ってこと!」
ヴィレアム「それにしたって、なんか、近くないか?」
レイナ「ちっ、近くていいのよ!」
ゼオラとアラドの子供マダァー? 三十二代目
102 :それも名無しだ[sage]:2010/12/21(火) 22:02:17 ID:sbnSB9Eq
 【向こうの世界】
キャズマ「マッナちゅわぁ〜ん! おかえんなさい!
 大丈夫? 怖くなかった? ベーオウルフに触手的なものでエロいことされなかった?
 あ、でも、作戦成功したんだね! 隕石降って来なくなったもん!
 これで家族を増やせるよ! やったねマナちゃん!」

マナ「なにも成功してない。
 わたしは、ヴィレアム・イェーガーを殺せなかったよ」
キャズマ「それはまあ、聞いたよ。
 よくわかんなかったけど、ようするにもう隕石は降ってこないんでしょ。
 だったら結果オーライじゃん。
 殺さなくていいひとまで殺すことはないよ」
マナ「遺族の皆さんになんていえばいいのよ!
 たくさん死んだのよ! たくさん!
 お兄ちゃんだって、お父さんたちだって、
 あなたのご両親だって・・・・・・っ!」
キャズマ「死んじまったひとたちは残念だけど、まあ仕方ないよ。
 死んじまったもんは死んじまったんだ。
 なにやったって帰って来やしないし。
 そんなことより未来の家族計画を考えようよ!」

マナ「わたしは戦士よ。
 運送屋のあなたとは違う」
キャズマ「おれは、マナちゃんが生きて帰ってきてくれたから、
 それでいいんだけどなあ」
マナ「わたしと全然関係ないところで奇蹟が起こって事態が収拾したんなら、
 わたしのしたことって一体なによ!
 向こうの世界のひとたちに迷惑かけただけじゃない!」
キャズマ「それは違うよ。
 マナちゃんは、ベーオウルフがまだ生きてるようなおっかない世界に1人で乗り込んで、
 たった1人でWRシリーズを1億体も指揮して戦ったんだろ?
 そんなことは、ほかの誰にも出来ないよ。
 だから、頑張ったマナちゃんに神様がご褒美をくれたんだよ」
マナ「あなたは、神様なんか信じてないじゃない」
キャズマ「神様は信じてなくても聖書は好きだよ!
 たとえ人類が滅んじゃっても、
 おれとマナちゃんがアダムとイブになればいいって教えてくれたから!」

マナ「はぁ、あのね、キャズマくん、何度もいってるけど
 あなたに電話番号教えるとか、あり得ないから」
キャズマ「う〜ん」
マナ「でも、お腹空いたから、その、ご飯作ってくれる?」
キャズマ「あいよっ、毎日でも!」


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