- †純白の花嫁 ビアンカ萌えスレ PART44†
130 :名無したんはエロカワイイ[sage]:2011/12/14(水) 15:32:14.22 ID:SKJNQIqi0 - 『フラワーパラソルを携えて・・・貴女への手紙』
ビアンカは王家の居住区の一角にある、重々しい居間の両開き窓を一気に開けた。 季節は2月下旬。風は冷たいもののビアンカの両頬を照らす朝の日差しは、ふくいくとした 新緑の香りをまとい、山国の遠くない春を感じさせるものであった。「なんて気持ちの良い朝なんだろう!」 うーんと背伸びをしようと思った矢先、背後に人の気配をビアンカは感じた。 「王妃様、今朝一番で届いた手紙にございます」メイドから受け取った手紙の主の筆跡には全く 覚えが無かったが、バラの透かしの入った上質なピンク色の封筒にほんのり残っていた、 甘くそして異国風なスパイシーな移り香には覚えがあった。
|
- †純白の花嫁 ビアンカ萌えスレ PART44†
131 :名無したんはエロカワイイ[sage]:2011/12/14(水) 15:34:46.85 ID:SKJNQIqi0 - そぉっと目配せし、左右に人の存在がないのを確認したビアンカは、「一国の后」らしからぬ
一気呵成にその封筒を両の手でビリビリ破り、便箋に目を落とした。 『ビアンカへ 私は相変わらず健やかで、その美貌は衰える事なく過ごしているわ。 先日は私と両親そしてフローラが、そちらですっかりお世話になったわね。 私は当初、城壁に囲まれた山国なんて全く興味も無く、行くつもりなんて無かったの。 フローラが余りにも熱心に誘ったから付いて行っただけだったんだけど、まぁ ビアンカに会えただけは良かったわね。会った時には言わなかったけど、 私、ビアンカとは他人に思えないのよ。 「いにしえの縁」ってものがあるとしたら、私とフローラ、そしてビアンカは繋がって るのかしら・・・とも思ったりね。 ところで・・・ そちらの双子は正直で、裏表の無い子達ね。滅多に人を褒めない私が褒めているのよ、 当然有難く思いなさいね! だから 「今度会った時もまた<正直に>この美しい私を、褒め称える様に!」 と、双子たちに伝えておいてちょうだい。
|
- †純白の花嫁 ビアンカ萌えスレ PART44†
132 :名無したんはエロカワイイ[sage]:2011/12/14(水) 15:35:38.16 ID:SKJNQIqi0 - アンディにはしっかり、そちらの宮殿の天井画や壁画を描き切る様働かせてね。
アンディの事なんてこの私はどうでも良いんだけど、フローラの淋しがる顔を私は見たくないので、 完成させる前にでも、時々はサラボナに戻ってフローラに顔を見せるように伝えて。 今、サラボナに戻る途中のセントシュタインと言う街の宿屋のスィートルームでこの手紙を認め ているんだけど、ここの宿屋の受付にいるコが、ビアンカにどこか似てるのよ。 一生懸命すぎる所とかお節介な所がね。ここの宿屋の受付のコを見て、ビアンカを思い出し、 こうやってこの私が<わざわざ>ペンを走らせてあげているってワケ。 壁に囲まれた辺境の山国にずっといるとフケるのが早くなるわよ。 たまには他国に出てみたら? お仲魔達のルーラーを使えば、どこの国でもひとっ飛びでしょ? そうそう・・・小魚は元気? デボラ 」 余りにも・・・全くもって余りにもデボラらしい文面に、ビアンカは破顔一笑。 「セントシュタインか・・・」 春は人の気持ちを軽やかに踊らせて、旅へといざなう季節。 柔らかな春浅い日差しの向こうの山並みに目を向けた、以前宿屋の娘だったビアンカの、その心の 奥底に秘めていた宿屋魂が「そう」決めさせていた。 (私に・・・似ているという宿屋のコがいる宿屋に行ってみよう!) 「まほうつかいのビアンカ」は、両開き窓をバタンと閉め早速旅支度を始めたのであった。
|
- †純白の花嫁 ビアンカ萌えスレ PART44†
133 :名無したんはエロカワイイ[sage]:2011/12/14(水) 15:41:57.50 ID:SKJNQIqi0 - ヘタレSSで失礼しました。
大病後自宅静養してる、ビアンカに魅せられたしがないSS書きです。 習作程度のしょっぱいSSですいません。 まだまだストーリーを厚くしたかった・・・ つか、構想を練らんといかんかったのですが、体力的に無理ですた。 (5の久美さん小説を既にお読みになってる方、どうか脳内補完して下さい) ここは自分にとって癒しの場。 みんなのビアンカ愛で、元気になれますです。
|