- シュタインズゲートの牧瀬紅莉栖はヽ(*゚д゚)ノカイバーカワイイ 19
631 :名無したんはエロカワイイ[sage]:2011/02/27(日) 07:51:45.91 ID:WIYWN+FRO - 緑色のソファに誰かが寝転がっている。
秋葉原にある小さなビルの2階。標札には『未来ガジェット研究所』と書いてあり 仲間達の間で『ラボ』と呼ばれる一室。 「ぅ…ん。」 朝。研究室のカーテンを閉めていなかったせいで朝日が窓から差し込み、ラボに小さいうめき声が響く。 ここで寝泊まりする事が多いから。と、言う理由でシーツやら毛布が持ち込まれてあり。 それらを使いソファが簡単なベッド代わりになっていた。 お世辞にも寝心地が良いとは言えないのだが、床に直接寝るのとは流石に全然違う。 そこに、青年・・・。 岡部倫太郎は眠っていた。 「ん…ぁ?」 秋葉原。ここ東京付近は冬に雪が降って積もると言う事は殆どないが、それでも寒い事に変わりは無い。 昨日も遅かったし、確か今日は大学も無い日だ。 ゆっくりと意識が戻りつつあるのだが、急いで起きる理由もない為。起きようとは思えなかったし思わなかった。 起きぬけに毛布に包まれたまま瞼も開けずにまどろんでいる。 この時間は最高で、何にも変えがたい程に気持ちがいい。 それにこのラボには暖房器具が無い今、この唯一の温もりを手放したくなかった。 「(あ〜、起きた時の布団独自の暖かさと気持ち良さを未来ガジェットで再現出来たらなぁ。)」 起きぬけの頭で取り留めも無く、そんな事を考えてみる。 ストーブの修理(あまりの寒さに耐え兼ねて動かない事に定評があるダルが拾ってきた)はダルが来てからでいいか。と思っていた彼は、ふと時間を確認しようと布団の中で自分の携帯を探す。 「…?」 寝方が悪く腕に体重でも掛かって、血がきちんと巡っていなかったからなのか・・・ 何故か利き腕である右腕がうまく動かなかった。 起きぬけなので頭がうまく働かなかったので、特に深く考える事は出来なかった俺は。 右腕を動かすのを早々に諦めて。左手で携帯を取り出し、時間を確認しようと目をうっすらと開く。 眠っていた間、右腕に自分の体重が掛かっていたせいで動かせなかった。 岡部はこの後すぐ、この答えが当たらずとも遠からずな結果によってもたらされていた事に気付き。 先程までの自分の意思とは無関係に、否応なしに、意識が覚醒させられる事となる。 ー睡眠不足のコンフュージョン。
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632 :名無したんはエロカワイイ[sage]:2011/02/27(日) 07:56:59.28 ID:WIYWN+FRO -
助 手 「な…、に?」 助手が居た。 いや、ラボに助手こと牧瀬紅莉栖が居るのは割と普通の事だ。 本人に聞いてみても時間が無い、これでも忙しい。と言いつつ否定するが。それでも紅莉栖はほぼ毎日ラボを訪れてくれている。 特にする事がなくとも、ぶ厚い洋書を持ち込みわざわざ通ってくれている。 ただ、今回の場合に限っては異常だった。 主に、距離が・・・。 「(近…!)」 いつも通りならば近すぎず、遠すぎずの距離に座ったりする筈の紅莉栖が近距離にいた。 俺の右腕を枕にしてすぐ真横に居た。近距離って言うか、零距離だ。 どうゆう訳か腕枕をしているのだし、腕も動かせなかったのも理解できた。 理解は出来たが。なぜ真横…。そもそもこのソファはそんなに大きくない。 座るだけなら3人くらい大丈夫だが寝るとなると1人でも「岡部…。」 「!?」 思考が強制的に停止させられた。心臓が止まるかと思うくらいの衝撃。 先程までの眠気など元からなかったんじゃないか、と疑うくらいに綺麗さっぱり吹っ飛んでいた。 「ね、寝言…?」 ヤバいヤバいヤバいこの状況はヤバい。非常にマズイ。眠気が無くなった今、やっと今の状況の不安定さを理解する。 名前を呼ばれた時、紅莉栖が起きたのかと思ったが、それは大丈夫らしい。 だが、状況は全く変わってなくて。 「(クソッ!機関からの精神攻geいやすいません機関とか今はどうでもいいから誰か助けて下さいお願いします。)」 もはや鳳凰院の仮面を被る余裕すらなかった。 間近で見ると長い睫毛。 憎まれ口を叩き、隙あらば論破してくる唇は柔らかくて。 勝ち気な表情が抜け落ちた寝顔は、少女の面影を残す整った目鼻立ち。 つるつるしていて弾力もある頬。 それぐらいに彼女の寝顔は魅力的で刺激的だった。 「(自然にしていると年相応にかわい…って待て待て待て!何助手の顔を触ったりしてじっくり観測してるんだ俺は!早くここから抜け出すんだ!!早くしなければ・・・)」 今もし、こんな状況で紅莉栖の目が覚めたりしたら… 想像しただけで温かい筈の背筋が急激に寒くなった気がした。
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633 :名無したんはエロカワイイ[sage]:2011/02/27(日) 08:07:14.38 ID:WIYWN+FRO - 「(よし…。)」
軽く静かに深呼吸をして、覚悟を決めた。まず最初は腕枕している右腕。これを彼女に気付かれないよう抜き取る!最初から最難関とも思われる難易度だがやるしかない。 少し前に色んな無茶したじゃないか、それにくらべたらこれぐらい。 「(静かに…、っ。)」 これぐらい−。 「(そぉ…、ッと。)」 これぐら、い・・・。 「ぅぅ…」 はい無理でした。もう少しで右腕が自由になろうとしたところで、気を抜いたのがいけなかったのか。彼女がもぞもぞと動き始めた。 「…ー。」 声を殺す、息を殺す。紅莉栖は眉をしかめながら小さく身じろぎして無くなってしまった枕を探す 「ちょ…」 落ち着ける場所を探すかの様に、何度も何度も俺の胸辺りに繰り返し顔をうずめてくる。 「くり…す…ッ!!?」 もぞもぞと身体を動かし、更に密着して来て俺の服の胸元辺りを掴む。 やがて眠りやすそうな場所が分かったのか、動きが落ち着いてゆき。 そこがお気に入りの場所になったらしかった。 若干18歳で研究所入りしており、回り全てが年上の環境で生き抜く為の社交性。 自分の隙を隠す為の鋭い視線。 俺を論破した時の得意げな笑み。 まゆり達と話している時の楽しそうな表情。 カップ麺を食べている時の嬉しそうな顔。 実験をしている時の真剣な眼差し。 ダルや俺が馬鹿をやっている時の呆れ顔。
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634 :名無したんはエロカワイイ[sage]:2011/02/27(日) 08:10:18.24 ID:WIYWN+FRO - 「えへへっ」
「…ッ〜!!?」 牧瀬紅莉栖は、それらのどれとも違う年相応の満面の笑顔を浮かべていた。 落ち着け、慌てるなと自分に言い聞かせる。もしかしたら紅莉栖に聞こえてしまうんじゃないかと、錯覚する程に心臓が高鳴っている。 あぁ、でもさっきの紅莉栖の笑顔かわいかったな じゃなくて! 駄目だコレは、早くなんとかしないと…。 俺の理性がいつまで持つかわからない。少し強引になるが、ここから抜け出そうと身を起こそうとした。 起こそうとして失敗していた。 紅莉栖にガッチリと服を掴まれていて、なんかもう無理でした。打つ手がない。無駄な足掻きだと思えてきた。 多分もうこうゆう風に世界戦が集束するんですね、わかります。 俺は思わず@ちゃん用語が出るくらい混乱しているらしい。 だがもう、それすらも含めて・・・。 悪くない気分だった。 「紅莉栖。」 彼女の名前を呼びながら頭を撫で、髪の毛に手櫛を入れるように触れてみる。 彼女はくすぐったそうに身をよじっていたが繰り返し撫で続ける。 一度も引っ掛かる事無く、まるで抵抗力が存在しないかの様にサラサラと手から滑り落ちて行く。柔らかな栗色の髪。 寝起きの布団特有の暖かさともまた違った生きている人の。愛しい温もり。二度と失いたくない。 離れてほしくない温もりを自分から軽く抱き寄せ、抱きしめる。 寝不足だからか、紅莉栖がすぐ近くに居ると言う馴れない状況に混乱しているからなのか。原因はわからないが。 どうやら俺は今現在。正常な判断が出来ないみたいだ そうじゃなきゃおかしいだろう? 灰色の脳細胞を持つこの俺が、他のラボメン達が集まり見付かるのはまず間違いない筈の場所。 ラボ。ここでまた紅莉栖を離さない様に抱きしめたまま、再び瞳を閉じる。 ラボメン達に見付かる危険を承知の上で二度寝しようとするわけないじゃないか。 〜終〜
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636 :名無したんはエロカワイイ[sage]:2011/02/27(日) 09:27:01.45 ID:WIYWN+FRO - あ、ごめんなさい
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639 :名無したんはエロカワイイ[sage]:2011/02/27(日) 11:36:59.95 ID:WIYWN+FRO - テンプレ読むのを完璧に失念していました。本当に申し訳ない(´・ω・`)
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666 :名無したんはエロカワイイ[sage]:2011/02/27(日) 20:56:06.79 ID:WIYWN+FRO - >>649
ん?誰だこのキモい顔は、画面ににやけた顔が映るわ。心霊現象じゃね…? >>653 うぉー、感想&機関からの刺客認定ありがとうございます!助手の無意識な行動書きたかったのですよ。 目覚めた時って言うか、構成だけなら紅莉栖視点も妄想中。
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