- 【うみねこ彼岸花】竜騎士07総合16【ローズガンズ】
169 :>>143-145の続き[]:2013/04/01(月) 21:29:45.42 ID:NmsDchim - >>143-145
前回は《魔法》について書いたが、 今回は『うみねこのなく頃に』の真相について書く。 ・ミステリー対ファンタジー ・『うみねこ』の真相 ・ミステリー対ファンタジー: 『うみねこ』のテーマは《殺人事件の犯人は、魔女か人間か》である。 主人公は《魔女》を否定するために、合理的・論理的思考を推し進めようとする。 しかし《壺事件》にこれを当てはめて思考を進めていくと、 女の子の不幸にたどり着いてしまう。 合理主義を突き詰めることで、かえって人間を不幸にしてしまう。 《壺事件》における《魔法》のあり方を、《孤島の殺人事件》に適用するとどうなるか。 作中作者は誰かが不幸になることを見越している。 だからその作者が作った主人公は、家族の中に犯人がいるという結論を下せずにいるのだ。 そして更に真実の隠匿を強固にするために、物語に《魔女》を登場させたのだ。 誰かがミステリー的解決ではなく、ファンタジー的解決を望んだ。 だから《ミステリー対ファンタジー》という対立が生じたのだ。
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170 :>>143-145の続き[]:2013/04/01(月) 21:30:42.45 ID:NmsDchim - ・『うみねこ』の真相:
ファンタジー的解決を望んだ人物が誰なのかは、 『うみねこ』作中で何人かの候補が挙げられているので、ここでは言及しない。 問題は《ワイダニット》、《なぜファンタジー的解決を望んだか》である。 これにもネット上でいくつかの候補が挙げられている。 しかし作中でも漠然としているために、確固とした結論は出ていない。 しかし《家族同士による殺人があったから》と考えるのが妥当だと私は考える。 そうでなければ真実を隠匿する必要が生じないからだ。 《愛》という感情論を持ち出す意味がなくなってしまうからだ。 つまり作中作者は《家族同士による殺人》という真実を隠匿するために『うみねこ』を書いたのだ。 そうであるならば、『うみねこ』の本当のテーマは 《家族殺しという不幸を隠匿しようとする意志と、 真実を開示しようとする純粋な意志の対決》だったということになる。 宮台用語でいえば、《ネタとベタの対決》だ。 ネット上で誰かが《大人と子供の対決》だとも言っていた。 よって『うみねこ』の物語自体が《隠匿しようとする者》が書いたものなのだから、 結局真実は隠されたままで終わる。 要するに『うみねこ』とは、《家族殺しという最も不幸な事実があった》ということを 最後まで隠匿しつづける物語だったのだ。
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171 :>>143-145の続き[]:2013/04/01(月) 21:31:28.84 ID:NmsDchim - 以上のように『うみねこ』は《真実を隠匿しつづける物語》だった。
でもここまでは前置きでしかない。 この物語が実は、宮台さんやフーコーさんがいう権力論と深く関係しているように私には見える。 それが本題だ。 次回はそういう話を書く。
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