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名無しさん@お腹いっぱい。
うみねこのなく頃に part1177

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うみねこのなく頃に part1177
121 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2013/01/11(金) 02:20:31.14 ID:pmCzrmnT
「逃げちゃダメなのですよ!」
ベルンの言葉とともにエメラルドグリーンの光が溢れる。
ベルンの使い魔だ。
「さぁ、みぃにしぃ!行くのですぅ!!」
エメラルドグリーンの二匹の悪魔が駆け出す。
「なんかよくわかんないけど、おじさんはこういうの好きだよ!!」
「お姉!!そっちはまかせましたよ!!」
光の矢のごとき疾走。
「気付かれた!?ここは私に任せて、あなたたちは祭具殿へ急ぎなさい!!」
ラムダの言葉に従い、戦人と縁寿は祭具殿を目指し駆け出す。
「戦う気!?」
魅音が不適に微笑む。
「祭具殿は不可侵!入らせるわけにはいかないわ!」
詩音が戦闘態勢を整える。
「隠されれば見たくなる。これは、本能よ!!」
叫びとともにラムダが合図を送る。
飴玉のようにわらわらと現れた山犬部隊は瞬く間に二匹の悪魔を取り押さえる。
「うきゅ!おじさんとしたことが・・・。不覚・・・。」
「きーっ!!放しなさいよー!!」
山犬部隊に引きつられ二匹の猫は退場する。
うみねこのなく頃に part1177
122 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2013/01/11(金) 02:21:12.15 ID:pmCzrmnT
「やっぱり、ラムダ・・・。あなたは私の出口を閉ざすもの・・・。」
「愛してるわよ、ベルン!!殺しちゃいたいほどにね!」
その言葉にベルンの瞳が冷たく輝く。
「なら、ここで決着をつける。」
ベルンが右手を振り上げると、光とともに魔方陣が描かれる。
そして、魔方陣を門に異界の魔物が召還された。
「さぁ、行くのです。大石!!」
異界の魔物がいやらしくニヤつく。
「んっふふふ!私の胸で抱きとめてあげますよ。おじょうさん。」
魔物がその手を伸ばす。
しかし、それと同時にラムダの召還の魔法も完了した。
「いやらしい手で彼女に触れるなッ!!」
まばゆい閃光がほとばしる。
「ジロウさん、お願い!!」
ラムダのウインクに魔物が歓喜の咆哮をあげる。
「こ、これが・・・。上位の魔女の力・・・!?」
戦人と縁寿は、二人の壮絶な魔法の攻防に驚愕する。
「わ、私たちじゃ、あの戦いについていけない・・・。」
巻き込まれたら、自分たちなど瞬く間に壊されてしまうだろう。
「ここは、ラムダにまかせるしかない・・・。俺たちは祭具殿に急ぐぞ!」
戦人は縁寿の手をとった。
「そう、あなたたちは行きなさい。そして、祭具殿を開くのよ・・・。」
ラムダは小さく微笑んだ。
うみねこのなく頃に part1177
123 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2013/01/11(金) 02:22:05.58 ID:pmCzrmnT
「富竹フラーッシュ!!」
「んっふふふ!当たりませんよ!」
二匹の魔物は激しくぶつかり合う。
いや、魔物だけではない。ベルンとラムダも激しく火花を散らしていた。
「うっふふ!ベルン、あなたを永遠の迷路に閉じ込めてあげるわ!」
「にぱー!ラムダ、あんたに看護婦のコスプレさせて気が狂うほど弄んであげるわ!」
「くくくっ!愛してるわよ、ベルン!!」
「私もよ、ラムダ!!」
桁違いの魔力がぶつかり合う。
魔物同士の戦いと魔女同士の戦い。
壮絶な戦いは拮抗し、永遠に続くかのように思えた。
しかし、それもやがては決着を迎える。
二匹の魔物はすでに動きを止めていた。
「いやー、若いのになかなかやりますねぇ!」
「こう見えて、鍛えてるんです!」
「いやー、感心!感心!」
「あっははは!!」
戦いを通して、二匹には友情が芽生えていた。
「くうっ!やはり、赤坂を召還するべきだった・・・。」
ベルンは小さく歯噛みする。だが、悔やんでも仕方が無い。
赤坂は召還成功率が低いのだ。
うみねこのなく頃に part1177
124 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2013/01/11(金) 02:23:21.16 ID:pmCzrmnT
「余所見をしていていいの?ベルン!!」
「しまった!!」
油断だった。ラムダの放った凶弾が襲う。かわす術が無い。
チェックメイト。決着だった。
が・・・。
ピキーーーンッ!!!
時が凍りついた。
そして、祭具殿の扉が開かれる。
「あうあう!祭具殿の周りで騒がないでほしいのですぅ!!」
現れたのは大あうあうさま。
「キャー!!あうあうさまー!!」
ラムダが黄色い声を上げた。目がハートマークになる。
「あうあう!なんかラムダが変なのですぅ。気持ち悪いのですぅ!」
大あうあうさまがジト目になる。
ピキッ!
何かにヒビが入った。
「ラムダ、きもいのですぅ!!」
砕け散った。見事に散った。
そして・・・。
戦いは終わった。

その頃・・・。エリカとベアトは・・・。
「紅茶がおいしいわねぇ・・・。」
「そうであろう!」
お茶していた。

【完】


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