- ドラえもん のび太のBIOHAZARD改造版 Part9
157 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2009/09/30(水) 02:42:40 ID:NGfhAP+L - >>148
イージータイプからあるんだよ馬鹿が!! そんな事も知らないのか!?!死ねよカス!!!!
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179 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2009/09/30(水) 15:54:00 ID:NGfhAP+L - そうだ。俺も斬新なのびはざの出だしを考えたんだ。遠慮しないでゲーム化してくれていいぞ。
Episode1:過去への帰還 バイオハザード…それは、一部の人間のエゴによって引き起こされた悪夢。 大人達に翻弄され、その依り代となった少年『のびのびた』。 彼は、己以外に生きる者の無い世界に立ち、全てがゾンビになった世界を眺めていた。 「どうして、こんな事になっちゃったんだ……」 呟くのびたの頬を、一筋の涙が落ちていく。 どうして、と呟いたのびたであったが、実は全てを知っていた。 何故なら、のびたは『神』となったから。 バイオハザードの依り代となった事で力を得たのびたは、ゾンビ集団の中で全てを知ったのだ。 そしてのびたは、長い時間をかけてその知識を整理、必要な物のみを吸収していった。 のびたは、振り返る。 ドラエモンに呼ばれ、初めてアンブレラを知った日から、全ての終焉までの様々な出来事を。 そして思う。 自分は、どうすべきだったのかと。 今にして思えば、自分はいつも流されてばかりだった。 その時は自分で決めたと思っていた事も、結局は周囲の人間に強制されていただけだったと気付く。 同時に、周囲の大人達が、常に自分に戦いを強制していた事にも気付く。 あの家は…自分の家だと思っていたあの家は…実は自分の家などではなかった。
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180 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2009/09/30(水) 15:55:57 ID:NGfhAP+L - あの場所は、檻だったのだ。
アンブレラの実験動物というモルモットを、閉じ込めておく為の。 そして自分は、与えられた餌を愛情と勘違いし、まんまと大人達のいいように使われてきたのだ。 その結果が、このゾンビ世界。 のびたの脳裏に、ススキ腹で出会った、自分と同じ大人達のモルモットとして使われた少年少女の顔が浮かぶ。 のびたは思う…彼等を救う術は無かったのかと。 彼等は皆、自分と同じだった。 ほんの少し運命が違っていれば、自分が彼等の立場になっていたかもしれないのだ。 「みんなを傷つけてまで戦った結果が、これなの…。こんなの、こんなのってないよ!」 叫びとともに、のびたの心に強い憎しみが根付く。 それは、瞬く間にのびたの全身を駆け巡った。 「もう一度やり直せたら…そしたら、今度こそみんなを救ってみせるのに。僕等をあんな目に遭わせた大人達に、復讐してみせるのに。戻りたい、あの頃に…」 過酷な日々への帰還を、自ら願うのびた。 その強い願いが、二つの魂を呼び寄せた。 「あなたは、何を願うの……」 「君は、何を願うんだい?」 「!!……聖奈、ドラエモン!!」 顔を上げたのびたの前に、もう二度と会えないと思っていた友が立っていた。
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181 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2009/09/30(水) 15:58:42 ID:NGfhAP+L - 「また会えて嬉しいよ…でも、どうして……」
嬉しいと思いつつ、そう尋ねるのびた。 全ては、目の前のゾンビになった筈なのだ。 「私達は、違うから……」 「僕達は、ゾンビとは違う存在だ。だから、こうして自分を保っていられるのさ」 二人の言葉に、のびたの目から涙が溢れる。 「僕は、僕は独りじゃなかったんだね…」 のびたの言葉に、無言で頷く聖奈とドラエモン。 暫しの沈黙の後、聖奈が口を開いた。 「のびた…あなた、過去へ戻りたいの?それが、あなたの願い?」 「戻りたい!僕は、何も出来なかった。大人達にいいように使われて、君達を助けられなかった。だから戻りたい…戻って、みんなを助けたい!」 強い口調で言いきるのびた。 そこから、気弱で内罰的だった今までの彼の姿は覗えない。 「君が心の底から願うなら、過去へ戻る事は可能だよ」 「ホント!?ホントに戻れるの!?」 「本当よ…今ののびたの力なら、全ての記憶と力を持ったままで、過去へと戻る事が出来る」 「僕の力?」 「そう、君の力さ。気付かないかい?今の君は、僕等と同じ存在。そして、僕等を遥かに超える力を持った、この世界の『神』なんだよ」
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182 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2009/09/30(水) 16:01:17 ID:NGfhAP+L - 「僕が?でも、そんな力がホントに僕にあるの?」
「のびたは、気付いてないだけ。今のあなたは、力に満ちているわ」 「使い方は、僕等が教えてあげるよ。それより、本当に過去へ戻るのかい?」 「勿論だよ!こんな世界が、明るい未来な訳がない!こんな世界は必要ないよ!」 何度も尋ねる聖奈とドラエモンに、のびたは言いきる。 その瞳には、何物にも揺るがない、強い意思が込められていた。 「…そこまで言うなら、止めないよ。でも、幾つか問題があるんだ」 「問題?」 「そう…過去に戻れば、過去のあなたが居る。同じ時間に、同じ人は二人もいらないわ」 「つまり、過去の自分を消さなきゃならないって事さ」 「それでも、戻るの?」 「…戻るよ。それより、二人にお願いがあるんだ」
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183 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2009/09/30(水) 16:02:00 ID:NGfhAP+L - 「何だい?」
「何?」 「僕と一緒に、過去へ戻らないかい?」 のびたの言葉に、聖奈とドラエモンは困ったように顔を見合わせた。 「どうかしたの?」 「…君が望むなら、そうしてあげたいんだけど…でも、ちょっと難しい注文だね」 「どうしてさ?」 「今の私達は、不安定な存在なの。力がほとんど無いから、自分の意識を保つので精一杯…」 「今の状態で戻っても、力を使い果たして逆に過去の自分に吸収されてしまうかもしれないんだ。それでは、一緒に戻る意味が無いだろう?」 困り顔の二人を前に、のびたは考え込む。 暫しの間考えていたのびただったが、突然顔を明るくして言った。 「……なら、一時的に僕と一つになって戻ればいいよ。過去に戻ったら、僕が過去の君達の器に今の君達を移し替える。それなら大丈夫じゃないかな?」 「…フム、その手があったか。なる程、それならイケそうだね」 「そうね、それなら大丈夫かも…」 「これで決まりだね。僕と一緒に戻ってくれる?僕を手伝ってくれる?」 「勿論さ」 「勿論よ」 「よし、そうと決まれば早速…」 「待って、その前に力の使い方を覚えないといけないわ」 「…そうか、そうだね」 照れくさそうに言うのびた。
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184 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2009/09/30(水) 16:04:19 ID:NGfhAP+L - そんなのびたに、やはり若干照れくさそうなドラエモンが言った。
「のびた君、僕からもお願いがあるんだけど…」 「何だい?ドラエモン」 「実はね………器の…………出来れば…………移して…………ね?」 「え?構わないけど、どうして?」 「その方が、のびた君も嬉しいかと思ってね。それに、それなら君と一つになるのに何の問題も無いだろう?」 「そ、そんな、一つにだなんて…。でも、ドラエモンがそう言うならそうする。約束するよ」 顔を赤くして言うのびたを、聖奈は少し不満そうに見ていた。 眠るのびたの顔を見詰め、ドラエモンがポツリと呟いた。 「聖奈…のびた君は、誰か一人を選べると思うかい?」 「どういう事?」 「僕等二人と、そしてのびた君が救う事を願う何人かの女達。その中の誰か一人を、のびた君は選べるのか。そういう事さ」 「……多分、無理ね。それが、のびたの良いところであり、悪いところでもあるもの」 「やはりそうか。なら、妥協案を用意する必要があるね」 「妥協案?」 「そう。のびた君が誰か一人を選ぶ必要が無く、尚且つ誰ものびた君から離れていく必要の無い方法さ」
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185 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2009/09/30(水) 16:05:46 ID:NGfhAP+L - 「そんな方法があるの?」
「それを、これから考えるのさ。のびた君に全てを教えるまで、まだ時間はあるからね」 「そう…そうね……」 顔を見合わせた二人は、苦笑しつつそっとため息をついた。 それから数日間、のびたは聖奈とドラエモンから力の使い方を教え込まれた。 自分の体に宿る力の大きさに、戸惑うのびた。 だが、馴れてくるとその戸惑いも消えていた。 「…よし、これぐらいでいいだろう。これだけ使えれば、もう充分だよ」 「そうね…これなら、もうゾンビはのびたの敵じゃないわ」 「だといいんだけどね。何しろ、あの頃は全てが奇跡の連続だったから。楽に倒せた事なんて、一度も無いよ」 「今度は大丈夫。のびだには力があるし、私達がついているわ」 「そうだね、頼りにしてるよ」 互いに顔を見合わせて笑う三人。 三人は、過去に戻ってからの行動指針を相談し始めた。
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186 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2009/09/30(水) 16:07:20 ID:NGfhAP+L - 「よし、これでいこう。それじゃあ二人とも、僕の中に入ってくれる?」
のびたの言葉で、聖奈とドラエモンはのびたの中へと消えた。 「…いよいよだ。僕等の復讐が、ようやく始まる」 ニヤリと邪悪な笑みを浮かべたのびたは、目を閉じて思い浮かべる。 全ての始まりとなった、あの日の光景を。 のびたが死神の剣を振るうと、目の前のゾンビは跡形もなく居なくなった。
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