- オリジナル一般ノベルゲームが売れるためには4
22 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2008/04/05(土) 14:55:05 ID:xyBIwcpq - >>8
ギャルゲの制服のくだりは、現状に合ってない。 ギャルゲ・エロゲの制服が変だったのはもうずいぶん前の話で、 エロゲが売れる、となって雨後の筍のようにさまざまなメーカーが参入し誕生した頃の話でしょ。 目を引けばほんとうに売れたから、それで良かったわけで、 いま縮小傾向にある業界はそんな状態じゃない。 キャラの口癖にしてもそう。そりゃKEYが大ブレイクした頃の話で、 いまどき、それで売れるなんて考えてる人間はむしろ少ないよ。 既に、それをメタ化して遊ぶような作品もたくさん登場しているのに、 いまさら「ギャルゲはこういう文法だ」ってのは認識として古過ぎる。 新しいもの、を言う前に、現状認識が甘いと思われ。
|
- オリジナル一般ノベルゲームが売れるためには4
24 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2008/04/05(土) 15:25:46 ID:xyBIwcpq - 奈須に関しては、「空の境界」に笠井潔が長々しい解説を書いていて、
笑った覚えがあるんだけれど、同時にああ、なるほどと思った覚えもあるなあ。 煎じ詰めて言うなら、 笠井は要するに奈須の小説を伝奇の皮をかぶった「政治小説」だとみなしてる。 凄く観念的で、抽象哲学的な展開が奈須の持ち味だけど、 柴田翔の「されどわれらが日々」とか、あのあたりの政治、思想小説に似てるんだよね。 柴田の小説が70年代学園紛争時の大ヒット作品だったように、 傍から見れば衒学に過ぎないとしか思えない奈須哲学なんだけれど、 イデオロギーの死んだこの時代に、でも「哲学」や「思想」(みたいなもの)を 求める青年層ってのはあって、これに受けたんだってのが笠井の説。 ちなみに「空の境界」で言う、「無の上に張られた存在を生きる意志」なんてのは 70年代学園紛争のヒーローだったサルトルの実存主義の引き写しではある。 伝奇としてウケタのもあると思うんだけれど、 冗談でよく言われる、「奈須は文学」ってな面もあながちナメてはいけないな、ってなことを思う。
|
- オリジナル一般ノベルゲームが売れるためには4
45 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2008/04/05(土) 19:10:11 ID:xyBIwcpq - >>28
別に擁護する気も全然ないんだが、奈須の小説はあきらかな「観念小説」のつくりだよ。 「無に張られた有を生きる意志云々」ってなテーゼがあるとして、 この「有」や「無」をキャラクターにそのまま置き換えたのが奈須の小説。 哲学的な傾向を含んでいる、というのとは意味が違うんだな。 普通は、キャラクタの行動や思考を通じて思想や哲学は伝えるものだと思うけれど、 奈須の場合はつまり逆なんだな。だから、キャラクタの行動原理が抽象的に見えるんだ。 これは主義思想に登場人物をあてはめた、観念小説にありがちなパターン。 後続の伝奇もどきがいっこうに奈須を越えられない理由はここにあると思う。 だって、奈須は「伝奇」小説を書いていないんだから。 かつ、ウケている理由はそこにはないんだから。 伝奇というジャンルを突き詰めても売れる、売れないの話にはならない、ということだよ。
|
- オリジナル一般ノベルゲームが売れるためには4
48 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2008/04/05(土) 19:27:11 ID:xyBIwcpq - >>47
そうそう、そういうことw ただ、それがウケルいまの時代性がある、ってのが解説を書いた笠井の説なんだ。 伝奇ジャンルは売れるか?ってな話をいくらいじっても、 奈須が当たった理由には辿りつかない。
|
- オリジナル一般ノベルゲームが売れるためには4
49 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2008/04/05(土) 19:34:16 ID:xyBIwcpq - だから、奈須世界ってのはイミフに見えても、
実は全然破綻なんかしちゃいないんだよ。 最初に描かれた哲学からそのまま遡行して物語が生み出されてるんだから。 この場合は、逆に「人間ドラマ」や「生活臭」が欠けるからこそ、 その具体的なパーツをファンが埋めるってのが二次創作になってんじゃないのかな?
|