- らき☆すた 陵桜学園 桜藤祭 IF-SS 2話目
139 :名無しくん、、、好きです。。。[sage]:2008/04/15(火) 01:44:59 ID:WxSTUZWt - みなさま乙
2スレ目になって、なんだかみんなトップギアに入ったみたいですねwww この流れに負けないよう俺もがむばります。 溜息つづきはお昼頃です。たぶん。
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144 :名無しくん、、、好きです。。。[sage]:2008/04/15(火) 12:14:06 ID:WxSTUZWt - >>112続き投下します
ちなみに後もう告った彼は空気ですよ
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145 :岩崎みなみの溜息2[sage]:2008/04/15(火) 12:17:56 ID:WxSTUZWt - 放課後、教室にて。
ゆたか「・・・・・・」 みなみ「・・・・・・」 ゆたか「・・・・・・」 みなみ「・・・・・・」 ゆたか「・・・・・・」 みなみ「・・・・・・(汗)」 ゆたか「・・・みなみちゃん・・・それって・・・ちょっとまずくない?」 みなみ「・・・ぅ・・・やっぱり・・・?」 昼休みの後、私の様子がおかしいことを察知して訊ねてきたゆたかに、先ほどのことを相談することにした。 簡潔に言えば、告白、されたのだ。私が。 相手は他のクラスの一年生で・・・、一目惚れ・・・らしい。 ゆたか「・・・なんで、すぐ断らなかったの?」 みなみ「・・・ぅ・・・だから、その、なにがなんだか分からなくて混乱してる内に、行っちゃって・・・」 ゆたか「・・・みなみちゃん・・・」 みなみ「・・・ぅぅ・・・」 他に誰もいない教室で二人、頭を抱える。 ちなみに、先輩は今日用事があるらしく、先に帰るとメールが来た。 ・・・今日はその方が助かる、なんて考えた自分が、情けない。
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147 :岩崎みなみの溜息2[sage]:2008/04/15(火) 12:20:57 ID:WxSTUZWt - みなみ「・・・ど、どうしよう・・・」
ゆたか「どうって・・・断らないの?」 みなみ「そ、それはもちろん。でも、どう言えば・・・」 ゆたか「・・・うーん・・・」 ゆたかが、視線を宙に漂わせる。 私は、逆に視線を地に伏せる。 少し考えた後、ゆたかが、一言。 ゆたか「やっぱり、正直に『恋人がいるからゴメンナサイ』って言うのが一番じゃないかな」 一番無難で、一番簡潔な答えをくれる。 私も、それが一番だとは思う。 でも。 みなみ「・・・やっぱり・・・そうかな・・・」 ゆたか「でも・・・『じゃあなんであの時言わなかったのさ?』って・・・怒られるかな?」 みなみ「・・・う」 そう。それが問題。あの時、あの場で言ったのならともかく。 一度時間を置いてしまうと、言いにくい答えでもある。 ゆたか「相手の人、凄く期待してるだろうし、凄く勇気のいることだったろうし」 みなみ「・・・ぁ・・・ぅ・・・」 ゆたか「それでしばらく待たされて、答えが『実は彼氏がいるからダメ』ってのも・・・」 みなみ「・・・うぅぅ・・・」 自己嫌悪。 やっぱり、情けない。少しは成長したつもりだったのに。
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148 :岩崎みなみの溜息2[sage]:2008/04/15(火) 12:24:05 ID:WxSTUZWt - しかし、ゆたかの追い打ちは続く。
次の言葉が、私を・・・全力で打ちのめした。 ゆたか「・・・先輩が知ったら、なんて言うかな・・・」 みなみ「・・・っ・・・!!」 そう、それが一番恐れていること。 先輩が、どう思うか、どう感じるか。 先輩に、私の、先輩への想いを疑われること。 ―――それが、一番の恐怖。 みなみ「・・・ど・・・どうしよう、ゆたか」 ゆたか「・・・・・・」 私は、恐怖でひきつった顔で、ゆたかに訊ねる。 いや、もう『すがる』と言った表現の方が正しいかもしれない。 ゆたかは、私を見て。 一瞬、目を閉じて。 再び、私を見て。 ―――そして、笑顔。
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149 :岩崎みなみの溜息2[sage]:2008/04/15(火) 12:27:24 ID:WxSTUZWt - ゆたか「大丈夫だよみなみちゃん」
みなみ「・・・ゆたか・・・」 ゆたかの、笑顔。 それは、最近良く見せてくれるようになった、 ・・・優しい、微笑み。 ゆたか「・・・先輩が、みなみちゃんを嫌いになることなんてないから」 ゆたか「だから、大丈夫」 ゆたか「今は、どうやって断るか」 ゆたか「それだけ、考えよう?」 ゆたかの、優しい声。私の中に染み込むような、ゆたかの優しさ。 最近、こんな場面が増えた気がする。 私が慌てて、ゆたかが笑いながら私を落ち着かせてくれる。 あいかわらず、体調を崩しやすいのは変わらないけれど。 ・・・きっと、もう、私なんかよりずっと大人。
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150 :岩崎みなみの溜息2[sage]:2008/04/15(火) 12:30:40 ID:WxSTUZWt - みなみ「・・・うん」
ゆたか「じゃあ・・・断り方だけど・・・どうしようか?」 みなみ「それは―――で―――」 ゆたか「―――そう―――じゃあ―――」 顔を向き合わせながら、あれこれと意見を交換する。 時には真面目に、時にはちょっぴり変な答えを。 ゆたかは、やっぱり私のことのように真剣に考えてくれる。 私がその人と付き合えば先輩は一人になるのに。 ・・・なんて、冗談で言ったら怒られた。 勝負は正々堂々だよっ、って。 ・・・嬉しくてちょっと泣いた。やっぱり私は子供だ。 ゆたか「・・・うーん、やっぱり、何にも言わないで『ゴメンナサイ』ってだけ言うのがいいのかな?」 みなみ「・・・うん・・・」 ゆたか「先輩のことは・・・その内知られちゃうかもしれないから。早めに断った方がいいかも」 みなみ「・・・うん。明日・・・昼休みに言うよ」 ゆたか「・・・大丈夫?私ついて行こっか?」 ゆたかが、不安そうに私を見る。 ・・・私は、笑顔。
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151 :岩崎みなみの溜息2[sage]:2008/04/15(火) 12:33:29 ID:WxSTUZWt - みなみ「ううん、大丈夫。言えるよ」
ゆたか「みなみちゃん・・・」 みなみ「それに、側にいなくても、ゆたかは一緒だから。だから、大丈夫」 ゆたか「・・・うんっ」 今度は、二人共、笑顔。 大丈夫。 ゆたかが、いてくれるから。 勝負は、明日。
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152 :名無しくん、、、好きです。。。[sage]:2008/04/15(火) 12:36:34 ID:WxSTUZWt - 登場人物が異様に少ないこの作品。正直、書き分ける能力がな(ry
さて、次からは、前作『憂鬱』からほとんど空気だった彼に頑張っていただきましょう。
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163 :名無しくん、、、好きです。。。[sage]:2008/04/15(火) 22:55:37 ID:WxSTUZWt - >>162
気長に期待しておりますぜ。焦らずどうぞ。 『溜息』第三章、23時30分ころより投下します。
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166 :岩崎みなみの溜息3[sage]:2008/04/15(火) 23:27:30 ID:WxSTUZWt - ―――夕方、岩崎邸。
みなみ「・・・・・・」 準備はできた。 先程、告白してきた彼の机に、明日昼休みに待っている旨を綴った手紙を入れてきた。 話す言葉も、ゆたかと二人で徹底的に固めた。 ・・・すべては、万端。 ・・・・・・でも。 みなみ「・・・先輩は・・・あの時、・・・どんな気持ち・・・だったのかな」 ・・・ふと、考えていた。 あの時。ゆたかが、先輩に告白しに行った時。 先輩は、どんな気持ちだったんだろうか。 嬉しい気持ち? 舞い上がる気持ち? どうだろう。
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167 :岩崎みなみの溜息3[sage]:2008/04/15(火) 23:31:02 ID:WxSTUZWt - 思いを向けてくれるのは、嬉しい。
自分を、好きになってくれた。 一目惚れ、って言ってたけれど、それでも。 ・・・でも、それに応えることは、できない。 私は、先輩が好きだから。 今、恋人同士だから、ってことだけではなく、ずっと・・・どんどん好きになってるから。 みなみ「・・・・・・先輩・・・・・・」 聞きたい。 先輩は。 いったい。 どんな。 気持ちで。 ―――トゥルルル・・・ 「(ピッ)・・・はい、もしもし、岩崎さん?」 みなみ「・・・先輩・・・」
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168 :岩崎みなみの溜息3[sage]:2008/04/15(火) 23:34:13 ID:WxSTUZWt - 良いのだろうか。
みなみ「・・・すみません・・・先輩・・・その・・・」 これは、裏切り? みなみ「・・・あの・・・ぇと・・・」 「・・・どうしたの?言い辛いこと?」 みなみ「・・・・・・」 信じていたクセに。先輩を、ゆたかを。 みなみ「・・・いえ・・・その・・・実は・・・」 「・・・・・・・・・」 アレは、二人にとってはとっくに終わったこと。今更、どんな。 みなみ「・・・すみません、やっぱりなんでもないんです。」 「・・・岩崎さん?」 ・・・やっぱり駄目。これは、先輩にも、ゆたかにも失礼。 みなみ「・・・ちょっと・・・声が聴きたくなっただけです。すみませんでした。」 「・・・・・・・・・」 ・・・終わろう。 明日、きっぱりと断って、それで終わり。
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169 :岩崎みなみの溜息3[sage]:2008/04/15(火) 23:37:13 ID:WxSTUZWt - みなみ「・・・切りますね。先輩、おやすみなさい。」
「・・・・・・・・・・・・うん、またね・・・岩崎さん」 ―――プツッ みなみ「・・・ハァ・・・」 携帯を閉じる。溜息を、ひとつ。 自分が、情けなくてたまらない。 たったこれだけのことで、動揺して、悩んで。 知らないことも、知らない気持ちも、まだまだ多すぎる。 少しは、成長したはずだったのに。 やっぱり、私は子供だ。 みなみ「・・・ハァ・・・」 また、溜息。もう何度目か。 気がつけば、もうすぐ9時。 みなみ「・・・・・・ねよう。」 早く寝て、明日の心構えをしておこう。 みなみ「・・・その前に・・・お風呂・・・」 ピンポーン みなみ「・・・・・・お客?こんな時間に・・・」
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170 :岩崎みなみの溜息3[sage]:2008/04/15(火) 23:40:28 ID:WxSTUZWt - 何か急な用事だろうか。
まぁ母が応対するだろう。それより、早く風呂に・・・ 母「みなみーっ、お客様よー」 みなみ「・・・・・・・・・?私に?」 誰だろう。ゆたか・・・なわけはない。こんな時間に。 じゃあ、一体――― みなみ「・・・お客って、誰・・・・・・っ!!!」 一瞬、目を疑う。 幻? 違う。 では何故? わからない。 でも。 その人は確かに、今、私の目の前にいる。 私の・・・・・・一番大切な、人。 「やっ、岩崎さん。遊びに来たよ」 みなみ「・・・せっ、先輩!?」
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171 :名無しくん、、、好きです。。。[sage]:2008/04/15(火) 23:45:50 ID:WxSTUZWt - ここまで。
(´-ω-)+ いつでも寸止めが俺の信条さ(誰 次は明日はたぶん夕方にはお送りできるかと。 それでは。
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