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312 :オーバーテクナナシー[sage]:2017/04/26(水) 22:53:42.07 ID:/YhfieGs - テクノロジーが雇用の75%を奪う by マーティン・フォード
経済学者は市場そのものが公共資源だとは考えていない。だが、私は市場(つまり消費者のもつ購買力が結集したもの)こそまさしく究極の公共資源だと言いたい。自由市場経済においては、市場こそ事実上の富の源泉なのだ。 所得の過度な不均衡は、社会問題つまり基本的な公平の問題として一般に受けとめられている。それもまちがいではないが、しかし、この問題は大量消費市場の成長能力という点から考えた場合、もっと重い意味を帯びた足し算引き算の問題だ。 何万何千という規模の労働者の手から購買力が奪われ、たった1人の金持ちにそれが集中した場合、消費市場は事実上その機能が果たせなくなってしまう。財・サービスへの需要を生み出すという、活気に富んだ役割を担うことが不能に陥ってしまうのだ。 現在の価値体系では、勤労の大切さは高く賞賛されている。大切なのは働くことで、働いてこそ消費という恩恵にあずかることができる。しかし、こうした発想は信念の賜物であって、ものづくりの工程において、人的労働は不可欠だという歴史的事実にそもそも基づくものなのだ。 人間による労働が生産の本質的な要素でなくなる地点にテクノロジーが到達した場合、いったいどんな事態が引き起こされるのだろう。 そのとき人は、価値観の点でかつてない大転換にさらされることになる。自由市場経済を守っていくために、私たちがどうしても認めなければならないのは、もはや仕事とは生きるうえで不可欠なものではなく(少なくとも大半の人にとって)、 その一方で、広範な消費はこれからも絶対に欠かすことはできない。先進諸国では、個人が必要とする基本的な生産財の供給をはるかに超える規模で大量消費市場は成長を遂げてきた。
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