- ☆☆☆☆ イタリア代表 AZZURRI -parte127
214 :名無しに人種はない@実況OK (ササクッテロル Sp33-BX1g)[]:2017/11/15(水) 07:40:55.77 ID:O30I7jD7p - 「監督大国」のイタリアが「指揮官の無策」でW杯出場を逃す皮肉…
http://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=32535?mobileapp=1 スウェーデン代表とのプレーオフに2試合合計0−1で敗れ、1958年大会以来、実に60年ぶりにワールドカップ予選敗退の憂き目に遭ったイタリア代表。 数年前から指摘されて久しいタレント不足は大きな原因のひとつだが、見逃せないのはやはり監督の力量不足だ。 個々のクアリタ(クオリティー)の不足はもちろん看過できない。世界制覇を成し遂げた2006年大会は、全盛期のジャンルイジ・ブッフォンをはじめ、 ファビオ・カンナバーロ、アレッサンドロ・ネスタ、ジャンルカ・ザンブロッタ、アンドレア・ピルロ、ジェンナーロ・ガットゥーゾ、フランチェスコ・トッティ、ルカ・トーニなど正真正銘のワールドクラスが核を成した。 そして若手だったダニエレ・デ・ロッシやアルベルト・ジラルディ―ノが勢いをもたらし、控えにもアレッサンドロ・デル・ピエロ、フィリッポ・インザーギ、マルコ・マテラッツィら一線級を擁していた。 その生き残りであるブッフォンとデ・ロッシ、アンドレア・バルザーリを除いた現代表で当時のチームに食い込めるのは、マルコ・ヴェッラッティとアントニオ・カンドレーバでせいぜい当落線上。 他は候補メンバーに挙がれば御の字のレベルと言わざるをえない。他国のメガクラブで主力を担っているのは、そのヴェッラッティだけという現実がタレント不足を如実に物語る。 しかし、それでもワールドカップ予選敗退に値するレベルだったとは言い難い。例えばEURO2016はヴェッラッティ、クラウディオ・マルキージオという中盤のキープレーヤー2人を欠いていた。 それでも当時のアントニオ・コンテ監督は、チームに類稀な戦術的柔軟性と組織力を植え付けてベスト8まで勝ち上がる。 優勝候補のベルギー代表とスペイン代表に完勝し、世界王者のドイツ代表とも互角の戦いを演じて、「イタリアここにあり」を高らかにアピールした。
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215 :名無しに人種はない@実況OK (ササクッテロル Sp33-BX1g)[]:2017/11/15(水) 07:41:15.30 ID:O30I7jD7p - コンテが大会後にチェルシーに新天地を求め、その後任に指名されたジャン・ピエロ・ヴェントゥーラ監督は、EURO当時と比べれば遥かに恵まれた状況にあった。
ロレンツォ・インシーニェ、アンドレア・ベロッティ、チーロ・インモービレという若手・中堅アタッカー、アレッシオ・ロマニョーリやダニエレ・ルガーニという若手DFがセリエAで台頭。 個のリソースという意味では僅かながら好転していたからだ。 就任当初はコンテ時代の3-5-2を使っていたヴェントゥーラ監督は、2017年に入って自身の十八番であり、さらにインシーニェ、ベロッティ、インモービレを共存できる4-2-4を採用。オリジナリティーを打ち出しはじめた。
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216 :名無しに人種はない@実況OK (ササクッテロル Sp33-BX1g)[]:2017/11/15(水) 07:42:27.37 ID:O30I7jD7p - なんたる無策、なんたる愚行だろうか。
しかし、この4-2-4がまるで機能しない。中盤は常に数的不利に陥って簡単に攻め込まれ、パターン化された動きに縛られたアタッカー3人は明らかに窮屈そうで、攻守でバランスを欠いた。 結果的に今予選はスペイン代表に0-3で惨敗し、アルバニア代表やイスラエル代表にも辛勝するのが精一杯という有様だった。 ヴェントゥーラ監督はこれを受けてスウェーデン代表とのプレーオフ2試合で、3-5-2にいまさらながら回帰した。 しかし、これで守備はまずまず安定したものの、攻撃は第1レグで糸口すら見えず偶発的な要素に頼り切り、第2レグのラスト30分間も同様。180分間で1ゴールすら奪えなかった。 第2レグではアンカーのジョルジーニョ、FWマノーロ・ガッビアディーニと抜擢された2人が可能性を感じさせるプレーを見せたが、それまでの予選プレータイムは前者が0分間、後者は27分間で実質的な新戦力だった。 それを考えれば、この日は丁半の博打がたまたま当たったに過ぎないし、むしろこれまで彼らを使わなかった指揮官の選択ミスが透けて見えた。 さらに、背番号10を与えて攻撃の中心に指名し、あれだけこだわって起用していたインシーニェを第1レグのラスト14分間しか使わなかったのも理解に苦しむ。 しかも、本来の左ウイングではなく、送り出す時に急遽「できるか?」と聞いたというインサイドハーフに置いた。なんたる無策、なんたる愚行だろうか。 👀 Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)
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217 :名無しに人種はない@実況OK (ササクッテロル Sp33-BX1g)[sage]:2017/11/15(水) 07:43:05.23 ID:O30I7jD7p - こうした理論を欠いた思い付きにしか見えない采配によって指揮官は、選手たちからの信頼とリスペクトを失っていった。
『スカイ』によれば第2レグの直前、ベテラン選手たちはヴェントゥーラ監督に戦術変更を申し入れたところ、「じゃあ、お前らで勝手にやれ」と逆に突き放されたという。 その第2レグではデ・ロッシがウォーミングアップを命じられると、「ふざけんな! 俺たちは引き分けじゃなくて、勝たなきゃいけないんだぞ!」とスタッフに激昂。 『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙によると本人は試合後、「アタッカーを入れるように頼んでいたんだ。インシーニェか(ステファン)エル・シャーラウィのほうが、俺よりも役に立つと思った」と打ち明けている。 ブッフォンが「フットボールは勝っても負けても全員の功績と責任だ。監督だけのせいじゃない」と擁護したのは、ひとえにその優れた人間性とリーダーシップゆえ。 この2つは選手と監督が一枚岩だったとは言い難いエピソードだった。
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218 :名無しに人種はない@実況OK (ササクッテロル Sp33-BX1g)[]:2017/11/15(水) 07:45:18.45 ID:O30I7jD7p - 「監督大国」に老将しかいなかったはずはないが…。
つまり、コンテ前監督が高度な戦術と強固な組織をベースに選手のクアリタ以上のチームを作り上げたのとは違って、 ヴェントゥーラ現監督は選手の信頼すら勝ち取れずタレントの持ち味を引き出すどころか埋没させることしかできなかったのだ。 『トゥットスポルト』紙が第2レグの指揮官採点に「0」を付けたのも当然だった。 言うまでもなくイタリアは、自他ともに認める監督大国だ。バイエルンでキャリア初のシーズン途中解任の憂き目に遭ったとはいえ現役監督で屈指の実績を誇るカルロ・アンチェロッティをはじめ、 チェルシーを就任1年でプレミアリーグ王者に導いたコンテ、レスターを奇跡の王者に導いたクラウディオ・ラニエリ(現ナント)、マンチェスター・シティの黄金時代を切り開いたロベルト・マンチーニ(現ゼニト)らが国外で活躍。 マッシミリアーノ・アッレグリ(ユベントス)やマウリツィオ・サッリ(ナポリ)もいつ国外のメガクラブに引き抜かれても不思議がないし、 ヴィンチェンツォ・モンテッラ(ミラン)、エウゼビオ・ディ・フランチェスコ(ローマ)、シモーネ・インザーギ(ラツィオ)など40代の新進気鋭も育っている。 そんな国が監督の指導力不足でワールドカップ出場を逃すとは、皮肉としか言えない顛末だった。 日常的にトレーニングが積めず、コーチと言うよりセレクターである代表監督は、野心的な新世代の指揮官たちがあまり興味を示さないポストだ。 しかし、イタリアにモダンフットボールの潮流から取り残された来年で70歳になる老将しか、選択肢がなかったわけではないだろう。 その意味では、ヴェントゥーラ監督はもちろん、相変わらず利権優先でご都合主義の老人たちが闊歩する旧態依然としたFIGC(イタリア・サッカー連盟)の責任も甚大だ。カルロ・タベッキオ会長には指揮官を切るタイミングが一度ならずあった。 ワールドカップ優勝経験国でロシア大会に出場できないのはイタリアのみ。この歴史的汚点は、選手のクアリタ不足以上に、監督の力量不足が最大の原因だった。 文:白鳥大知(ワールドサッカーダイジェスト編集部)
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