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トルソー
完全拘束・超拘束に萌える 5

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完全拘束・超拘束に萌える 5
751 :トルソー[sage]:2011/04/18(月) 12:26:02.36 ID:YNtt1TUE0

「そうだようなぁ、こんなんなる前は、毎日こうやってオナニーしてたんだもん。このスーツでエッチな気分にされて
なくても、いじれないのは辛いなぁ……」
 顔を机に付けたまま、ボソボソ独り言を言って、しばらくバカみたいに自慰行為のまねごとをしていたが、束子は
発狂しそうに煮詰まった脳を振り切り、急にガバリと置き上がった。

 まだ残っている花材をかき集め、広めの花瓶にのびのびと生けた。
 ただフィーリングで差していた茎を、より計算されたラインへ。
 全体を揃えてから、心の赴くままに、緩く、崩す。
 今までの悩みが信じられないくらい、手が良く動いた。

 まだ古い花材だけの寄せ集めなので、やはり新鮮さには欠けるが、束子はそれを携帯で撮って母親へ送信した。

「ふーーっ。 ああもう! だめだ、一瞬でもヒマになるとエロエロ星人になっちゃうよぉ。 ま、もう一つ生けるか」

 今度は少し肩の力を抜いて、楽しんで生けた。
 それでも以前より全然出来が違う。
 以前のものは手技はパーフェクトなのに、宿る心が雑だった気がした。
 その雑な部分こそ、束子の迷いそのものだったのかもしれない。


 気分転換に寮の受付に行くと、都合良く次の花材が届いていた。
 なんだかんだで前回のを受け取ってから1週間経っていたから。
 束子は嬉々としてそれを部屋に運び、むせかえるような花の香りに囲まれて、黙々と生けていった。

 写真を追加で撮り、全部母親へ送り付けた。
 普通ならすぐにダメ出しの返信が来るのに、今回はまったく返信が来なかった。
 今日は講演会でもあるのだろうと勝手に考え、気にもしなかった。

完全拘束・超拘束に萌える 5
752 :トルソー[sage]:2011/04/18(月) 12:28:33.94 ID:YNtt1TUE0

 けだるくも、なかなかに充実した土曜が過ぎて行った。
 もう窓の外の陽は赤さを増して、西向きの窓がやたらと明るくなった。
 束子は自分のマグカップを出してきて、給湯室でお湯を注ぎ、とっておきのダージリンのティーバッグを浸した。

 こんな奇異な姿で何やってんだろうなぁという想いがふつふつとこみあげて来る。
 冷静に考えれば考えるほど滑稽だ。
 こんなにぼーっと落ち着いている時でも、自分の肛門は異物を咥え込んで大きく開きっぱなしにされているなんて。

 肛門のことを考えたら、急にトイレに行きたくなった。
 排便キットの入ったポーチを持って、信じられないくらい高いハイヒールを履かされたままの足でトイレに向かう。
 数人に見られたけど、あのバレバレの花台にされて皆が見なれたのか、チロリと見られるだけでそれ以上の反応は無かった。

 飲みかけの紅茶のことを気にしながら、浣腸チューブを専用の穴に差して注入する。
 2〜3分我慢すると、今は実体のある食物が腸にあるためか、ゼリーだけ飲まされていた時よりも激しくお腹が反応する。
 そして鍵を差し、蓋を取って排便。
 使い捨ての中蓋が飛ぶ。
 おしり洗浄して、新しい中蓋を戻して蓋をして終了。
 おしっこもついでに栓を抜いて出す。
 ほーーっ、と思わずため息が出る。
 どちらの始末も終わってからトイレを出た。

完全拘束・超拘束に萌える 5
753 :トルソー[sage]:2011/04/18(月) 12:30:33.62 ID:YNtt1TUE0

 部屋でぬるくなった紅茶の続きを飲む。
「お風呂かぁ…… どうせ自分では洗えないんだろうなぁ……」
 勝手に予測してちょっとだけ卑屈になってみる。
 革スーツを脱がされたら、きっと後ろ手に手錠でも掛けられて、自分の身体には一切触れることができないうちに智逗瑠に
隅々まで洗われる様子を想像した。
 ああ…… 後ろ手だと乳首ピアスが隠せない。
 皆に見られちゃう。
 多分、引かれちゃう……

『……ちょうどいい……ここも……ピアス……』

 清潔になったのをいいことに、きっとクリトリスもバツン!って貫かれちゃうんだ……
 お風呂場の皆に見られてる前で……

 ぐにょりと視界が歪むほどの興奮を覚え、安っぽい妄想に浸っている束子を、携帯のメール着信音が現実に戻した。

『誰か他の人の作品を写したのかと思いました。
 でも花材は送ったものなので、間違い無く束子の
 作品なのでしょうね。私の考えている理想とは
 随分違うので戸惑っちゃって、返信が遅れたけど、
 きちんと自分の個性を確立しつつあるのがはっきり
 わかります。私は『安らぎ』をテーマに生けている
 けど、束子は『情熱』や『快感』なのね。
 もしテーマが被ったら、きっと嫉妬すらしていたわ。
 少し安心しました。これからもがんばってね』

 かつて読んだことも無いような母からの賛辞のメールに、全頭マスクの目の穴から覗く瞳で携帯を見つめたまま、
まばたきも忘れて、束子はハラハラと涙を流し続けた。

(続)



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