- 波平さんがバトルロワイヤルを主催するスレ
253 :地下世界の王[sage]:2012/03/31(土) 17:14:59.44 ID:dugtLwqo - 腕時計を見ると、予想通り、もう六日目も終わりを迎えようとしていた。
地下道に潜伏してすでに数日が経っており、太陽がおがめないせいでさっぱりだった体内時計も少しずつ機能し始めたらしい。 ついでに、最初は閉口するばかりだった地下道の異臭も、ねばつくような湿気も、すっかり慣れてしまった。 (全く、住めば都とは良く言ったもんだなあ) 課長はため息をつく。 地上で集めた情報によれば、彼の部下のアナゴとマスオはまだ無事――かどうかはともかく命だけはあるようだが、すでにマスオの家族には犠牲が出ている。 おそらくは安全圏にいるであろう自分の妻子よりも、むしろ彼らのほうが今は気にかかった。 マスオとアナゴは、社内でも特に中のいい同期である。 控えめで人に付け入られやすいが、その分人あたりのいいマスオと、ずうずうしさが服を着たような食えない男ながらも行動力は人一倍のアナゴは彼から見てもいいコンビだ。 (なんとかして、もう一度彼らと働きたいものだが・・・・・・) 湿ったコンクリートの上に腰を下ろして、ここ最近の取引について回想する。 うっかりすると、家族と引き離されてはいない彼らのことが羨ましく思えてしまうことすらある。 殺し合いの場に家族がいるよりも、いないほうがずっと幸運であるはずなのに。 どうもこんなところに潜んでいると、考え方まで汚水の匂いに蝕まれてしまいそうになる。 おまけにここ数日、ほとんど誰ともまともに口を聞いていないときている。 (鉄仮面? 岩窟王? そんなガラでも無いか) 気を取り直して、今日の寝床――雨水が流れ込んできても濡れないであろう安全な場所を探そうと立ち上がった時だった。 頭上で、鉄球を激しくぶつけたかのような轟音と振動がした。
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254 :地下世界の王[sage]:2012/03/31(土) 17:15:57.26 ID:dugtLwqo - 「殺し合い」などという異常事態にも関わらず律儀に明かりを灯し続けている街灯の間を、一人の少女が脇目も振らずに走り抜けていた。
その後からは、小山のような見慣れぬ物体が地響きを立てて迫ってくる。 それは、棟梁が五日の時間を費やして完成させた木造のロボット兵器だった。 しかしコックピットに座るのは棟梁ではなく、棟梁を射殺しロボットを奪ったホリカワである。 その挙動は遠目に見ても、行き当たりばったりの無計画なものだった。 家、電柱、街灯など手に触れた全てをとりあえず破壊し尽くしてはいるが、動作は無駄と隙だらけで真っ直ぐに進むことすらもままならない。 本当にリカを標的にしているのかどうかすらも判然としなかったが、しかしリカの目には、何よりもその巨体だけでそれは十分な脅威に映った。 それだけではない。このような騒ぎに、殺し合いの他の参加者たちが気付かないわけはない。 もし彼らがここに集まってきて、その中の誰かに見つかったら、戦力の無い自分などは圧倒的に不利だ。 「こっち、こっちだ!!」 悪い予感が的中したのかと思い心臓が跳ね上がった。 振向くと、薄汚れた背広を着た中年の男性が手招きしていた。面識は無い男だ。 信用するか、しないか。 迷うのは命取りだと知りながらも、即座に決断できないのは幼さ故だった。 ロボットの足音がこちらに迫ってくる。 恐怖と逡巡により動けなくなっていたリカの体を、疾走してきた部長が抱き上げた。 ロボットはリカを見失ったのか、ピタリと動きを止めた。 その間に、部長はリカを抱えたままマンホールの中へと飛び込んだ。 【六日目・午後十一時】 【下水道】
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255 :地下世界の王[sage]:2012/03/31(土) 17:16:56.04 ID:dugtLwqo - 【部長】
状態:健康 装備:支給品一式 武装:不明 思考: 基本・しばらくは地下に潜伏して様子見 1・リカを保護する 2・部下のマスオとアナゴが心配 【リカ】 状態:健康 装備:無し 武装:無し 思考:基本・この殺し合いの「主役」になる 【町の南部】 【ホリカワ】 状態:手首に損傷 装備:支給品一式 武装:ワイヤー、拳銃、巨大ロボット 思考: 1・ワカメを守る
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256 :参加するカモさん[sage]:2012/03/31(土) 17:23:06.87 ID:dugtLwqo - 名簿外キャラも出したいキャラはほぼ出し尽くしたので(あとはヤカマシさんとフネの地元の住職、波平の幼馴染くらいだけど
この人たちは外部勢力向きかなと思うので)今後はどんどん削っていきます
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