- 炎の少女チャーリー [無断転載禁止]©2ch.net
64 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2016/04/14(木) 07:26:36.33 ID:3Lyc7ZiL - 【実験室】
スピーカーからの声「チャーリー、上だ!」 チャーリーは上を見た。複数の配管のうちの1本に水か通っているのが感じられた。チャーリーはその配管に念力をぶつけた。その瞬間、配管はカッターで切断したかのように真っ二つに割れる。破れ目から吹き出す水。チャーリーは力をぶつけた。吹き出す瞬間に気化する水。 チャーリー「止まれ!早く!」 チャーリー「止めるのよ!止まって!!お願い!!!」 やがて、気化はおさまり、熱湯となり、またしばらくすると冷水が吹き出すだけとなった。 チャーリー「はぁ、はぁ…。」
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65 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2016/04/14(木) 08:22:36.05 ID:3Lyc7ZiL - 【コントロールルーム】
興奮と恐怖が交錯するコントロールルーム内。殆んどの研究員は驚愕し青ざめ、自分達が扱っている研究対象の少女に怯え始めた。 所長「危なかったな…。データを報告しろ。温度班、最高温度は何度だった?」 温度班「室温は摂氏65度、対象物は…、15000度を越えたところで温度計が壊れてしまいました。色温度から推測すると、25000度程度…かと思われます…。」 室内がざわめく。 所長「脳波は?」 脳波係「開始後7秒で変化あり。18秒後に振幅が増え、更に35秒後にもう1段階振幅が増えました。52秒で停止命令。その後も しばらくは同程度の振幅が続き、2分20秒あたりから振幅が減り始めます。 3分15秒、水道管を破壊した際に一瞬強い振幅を確認。その後も振幅は減り続け、4分10秒付近で平常値に戻りました。 最大振幅は…、前回の実験より小さくなっています…。」 所長「博士、どういう事だ?」 博士「能力が強くなっている、という事かと思います。」 所長「心電図、何かあるか?」 心電図係「特に、ありません。通常の7歳女児と変わりません。」 所長「そうか。わかった。 次の実験はこの部屋では出来ないな。」 研究員同士がお互いの顔を見合って、震えているのは自分だけではないことを確認した。
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66 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2016/04/14(木) 13:53:37.75 ID:3Lyc7ZiL - 【チャーリーの部屋】
実験の後、自室に戻ったチャーリーはソファーに座っている。中途半端に力の行使を止められたことにより、力を放出したい衝動に駆られていた。 チャーリー「駄目よ。我慢。」 チャーリー「我慢。我慢。」 チャーリー「そうだ、テレビゲームでもしよう。」 ゲームをしている間も力を使いたい気持ちは高ぶるばかり。 チャーリー「もう駄目。おじさん達が悪いのよ。もっと力を使わせてくれないから。」 チャーリーはバスルームに向かった。自分の手でバスタブに栓をし、そして蛇口をひねった。 逸る気持ちを抑えて、バスタブに水が溜まるのを待つ。満水になると、蛇口を止めた。 チャーリーが水面を見つめると、冷水は瞬く間に熱湯にかわり、沸騰を開始した。 熱湯が蒸発し バスタブ内の水が無くなりかけると、チャーリーは力の放出を止めた。 チャーリー「もっとたくさん水が溜まるといいのにな。」
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67 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2016/04/14(木) 15:52:45.76 ID:3Lyc7ZiL - 所長がチャーリーの部屋にやってきた。
所長「チャーリー、いいかな?」 チャーリー「どうぞ。」 所長「今日は悪かったね。まさか水が足りなくなるとは思わなかったのだよ。」 チャーリー「私もちょっとしか力を出さないから大丈夫かと思ってたのに…。でも、前より力が強くなってて…、止めようと思ってもすぐに止められなかったの。 おじさんがお水の場所を教えてくれたから助かったわ。」 所長「パイプは沢山あったけど、よく水の出るパイプがわかったね。」 チャーリー「なんとなく お水がありそうだったから、壊しちゃった。ごめんなさい。」 所長「君は悪くないよ。私が上を見てと言ったのだしね。 ところで、今日の実験ではどれくらいの力を使ったかわかるかな?」 チャーリー「まだ半分も使ってないよ。もっと出そうかと思ってたら、おじさん止めるんだもん。」 所長「そうだったのか。でもあれ以上続けたら、実験室が火事になってしまうからね。今度はもっと力が出せるようにしておくよ。」 チャーリー「お願いね。…もうひとつお願いしていい?」 所長「何だね?」 チャーリー「私も大きくなったでしょ? あのお風呂じゃ窮屈なの。もう少し大きいお風呂に入りたいな。」 所長「そんな事か。いいよ。今日は無理だけど、数日中に取り替えさせよう。」 チャーリー「ありがと、おじさん。」 所長「狭いお風呂で申し訳ないが、そろそろお風呂に入って寝なさい。」 チャーリー「はーい、おやすみ。おじさん。」
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68 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2016/04/14(木) 18:47:41.19 ID:3Lyc7ZiL - 【チャーリーの部屋】
チャーリーが The Shop に軟禁されて1年が過ぎた。チャーリーが超能力実験に協力的になってきたこともあり、長期の実験計画が組まれるのと同時に、勉学を受けさせることも決定した。 学校に行かせる訳にはいかないので、家庭教師が派遣される事になった。家庭教師にはチャーリーのバックグラウンドは説明されていない。 家庭教師「今日からあなたと一緒に勉強する○○よ。よろしくね。」 チャーリー「よろしくね。先生。」 家庭教師「あなたはどこまで習ったのかしら?」 家庭教師はチャーリーに小学1年生の教科書を見せる。 チャーリー「学校にはちょっとしか行けなかったの。」 家庭教師「それじゃ、最初から勉強しましょう。」 勉強の時間は毎日午後に取られることになった。午前は医療検査を受けているので時間が取れないためだ。
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69 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2016/04/14(木) 19:07:55.43 ID:3Lyc7ZiL - 【所長室】
所長「これを見てくれ。」 博士「陸軍のお偉方ですか。」 所長「そうだ。中将殿がお出ましだ。」 博士「随分期待されていますね。」 所長「あまり期待されて欲しくないのだかね。金だけ出して放置してくれるのが一番有難い。」 博士「お気持ちは判りますが、それは無理です。」 所長「冗談だ。さて、どうやってやり過ごすかな。先方は念力放火実験への立ち会いを希望だ。」 博士「見せますか?」 所長「見せたくないね。あれを見せたら、チャーリーは我々の手から離れて、陸軍が直接研究を始めるだろう。彼らは短気だからね。結果は出せないと思うが。チャーリーは渡さんよ。」 博士「では…?」 所長「チャーリーにひと芝居打って貰おうと考えている。そちらにも研究資料の改ざんをお願いしたい。チャーリーは やっと小さな木片に火を着けることが出来るようになった。これからも能力開発に勤しみます。この筋書きでいくぞ。」 博士「大丈夫ですか?もしバレたら。」 所長「お前さんはチャーリーを取り上げられてもいいのか?」 博士「判りました。」
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