- 炎の少女チャーリー [無断転載禁止]©2ch.net
33 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2016/04/07(木) 20:07:53.29 ID:D8KyscGH - 【チャーリーの部屋】
所長自らが夕食を運んできた。 所長「さっきはすまなかったね。研究員の一部が勝手に先走ってしまって。」 チャーリー「…。」 所長「もうこんなことはさせないよう、きつく言い聞かせたから、安心してほしい。」 チャーリー「…。」 所長「君が嫌なうちは火を着けなくてもいいから。」 チャーリー「…。」 所長「ところで、君は私を守ってくれたのかな?熱いお湯がかからないように。ありがとう。」 チャーリー「火傷すると、痛いから…。」 所長「君は物を動かすこともできるのかい?」 チャーリー「…。」 所長「もう火は着けなくていいから、ちょっとだけ見せてくれないかな?」 チャーリーが夕食が置かれているトレイを見つめると、ナイフとフォークが浮かび上がった。 所長「おぉ! これを曲げることは出来るかい?」 硬質ステンレス製のナイフとフォークがまるで巨人が握り潰すかのように、ぐにゃっと円い塊になる。そして塊はテーブルの上に静かに置かれた。所長はそれを手にとる。 所長「おぉ! 何て凄いんだ。この力で私を守ってくれたのか、ありがとう!」 チャーリー「…。」 所長「今度は皆の前でやってくれると嬉しいな。どうかな?」 チャーリー「…。」 所長「まあいい。今日は本当にすまなかった。夕食を食べてゆっくり寝たまえ。それじゃあ。」 所長は部屋を出ていく。チャーリーがフォークを見つめると、フォークは真っ直ぐに戻っていく。多少歪みが残っているが、ほぼ真っ直ぐになった。チャーリーがフォークを手に取り、食事を始めようとすると、所長が戻ってきた。 所長「ごめんチャーリー、新しいナイフとフォークを持ってきたよ…。あれ、それは…。」 所長は歪んだフォークを取り上げ、新しいフォークを渡す。そしてテーブルに置かれた、以前はナイフだった鉄の塊も回収する。 所長「それじゃ食べづらいだろ。ごめんな気がつかなくて。」 再び所長は退出し、チャーリーは一人で食事を始めた。
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