- 断言法
20 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2011/09/14(水) 00:07:02.91 ID:WHQKtfNr - 僕は断言法を久しく放棄していた別の目標に向けて解き放つことに決めた。
僕はカリフォルニア大学バークレー校でMBAを取りたいと思っていた。クルマで行ける距離の 中ではもっとも優れた夜間MBAコースがあったし、長年の夢である実業界の巨頭になるためには その学位が必要だった。 問題は、僕は既に数年前にGMAT試験-たいていのMBAコースの必要条件-を受けていて、 77点という情けない点を取っていたことである。バークレーにはこれでは不充分だった。 かすりもしなかった。90点より上でなければ見込みが無いとわかっていた。 「ディルバートの未来予測-21世紀における愚の繁栄-」p319の1
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- 断言法
21 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2011/09/14(水) 00:07:28.54 ID:WHQKtfNr - 946 : 本当にあった怖い名無し : 2011/08/23(火) 21:53:24.56 ID:jVp1q/Ki0 [55回発言]
僕は94点を風変わりな具体的な目標として選んだ。断言法について話してくれた 友人は、出来る限り明確にすべきだと言っていた。僕は試験結果通知表に94が現れる 様子を正確に思い描いた。最初のGMAT試験の時に試験結果通知表を見ていたので 簡単なことだった。 GMATの参考書を買ってきて、本番の試験の数週間前から本に載っている練習問題を やってみたが、いつも77点前後しか取れなかった。専門家は練習によって得点を劇的に 向上させる事はできないと言うが、それが正しい事を証明していた。 背伸びをしなければ94点を取れないのは間違いなかった。 GMATの試験日がやってきた。感触としては練習問題と丁度同じ程度で、それより 難しくも易しくもないように思えた。その後、試験結果が郵送されるのを待ちながら 視覚化と断言をやり続けた。 「ディルバートの未来予測-21世紀における愚の繁栄-」p319の2
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22 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2011/09/14(水) 00:07:52.76 ID:WHQKtfNr - 947 : 本当にあった怖い名無し : 2011/08/23(火) 22:03:34.23 ID:jVp1q/Ki0 [55回発言]
試験結果の入った封筒を郵便受けから取り出した瞬間の事を覚えている。 心臓がドキドキ打っていた。僕の未来がその封筒に入っていた。封を開くと、それまで 何千回となく視覚化した欄に焦点を合わせた。94点だった。 もう一度見た。読み違えたに違いないと思いながら。だがやはり94点だった。 家の中へ持っていって見返した。やはり94点。 その晩、僕は椅子に座りながらGMATの試験結果をすぐそばに置き、壁を見つめては 次に94点を見つめ返した。それが変わるのをずっと期待していた。変わらなかった。 そしてその晩、自分にとってあらゆるものごとが一変してしまったことを知った。 宇宙の仕組みについて自分がそれまで理解していたつもりだったことはことごとく 間違っていた。
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