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カイ ◆c12wmZgb8g
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330 :カイ ◆c12wmZgb8g [sage]:2020/09/22(火) 18:35:40.90 ID:EB/9d3C0
エロとバトルと、時々リョナと

EP4

そして他の男達もマリナに投げられ、間接を捻られた。
全員が彼女の通報で逮捕されたが、敵ファイターの住むエジプトと問題を起こしては国の安全に関わると言うマリナの判断で密かに独房行きになった。
マリナはあの頭が冴え渡るような感覚から元の状態に戻っていたが、何分初めての体験なので混乱しつつ帰路に着いた。
街の人達や通報を受けた警官からは軽い土汚れや痣を心配されたが、本人は笑って心配をかけないように努めた。

ここはアザディスタンの城の皇女専用の個室。少し脚の長いベッドには皇女の純白の下着が丁寧に畳まれて置かれている。
マリナは椅子に座って一糸纏わぬ姿でシーリンのお世話になっていた。
両手を膝に置き真っ直ぐに姿勢良く座っているが、桃色の薄い唇を少し強ばらせている。
控え目な美乳・括れていながらも引き締まった腹・しなやかな手足……痣のできた体の各部に塗り薬が染み渡る。

「いっ、いたい……」

「全く無理をするんだから。たまにそういうところがあるわよね、昔から。」

シーリンは呆れながら出来るだけ優しく薬を塗ってくれていた。

「ありがとう、シーリン。でも不思議なのよ。冷静になろうとしたら頭が冴えたような、余計なものが消えちゃった状態になって……」

シーリンは少しの間考えていたが直に顔を上げると

「それはもしかすると、明鏡止水というものではないかしら……」

「め、明鏡止水……?」

聞き慣れない言葉に首を傾げる皇女に旧友は続けた。

「一切心が荒まずに、澄み渡った……そうね、とても落ち着いた安定状態というのかしらね。日本で聞いた言葉よ。」

「私が、その状態に……?」
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331 :カイ ◆c12wmZgb8g [sage]:2020/09/22(火) 18:37:23.46 ID:EB/9d3C0
「私が、その状態に……?」

「ただ、誰でもいきなりなれるわけではないわ。もしかしたら……その前段階かも知れないわね……」

「じゃあ、いつもその状態を保っていられれば……」

「そう、だけど決着までに後四日しかないわ。確かに大切な言葉だけど、新しい概念に心を奪われていたらそれこそ元も子もないわ……
言い出した私が言うのも何だけど、忘れて訓練に励みましょう。ただ冷静さだけを心掛けるしかないわ。」

「そうね、ありがとう。シーリン……」

それでも、その言葉はマリナの心を掴んで離さないのを自身が一番わかっていた。
望みと不安を同時に見せる澄んだ水色の瞳……
それは旧友に親愛の微笑みをさせてしまうものだった。

「マリナ、あなたって人は……
……所で何か感じない?」

「何って?」

「この部屋、私達だけじゃないわよ?」

「……!?」

敵の襲撃後なので、立ち上がり構えるマリナ。
シーリンはベッドの脚に触れると諭すように「出てきなさい。」

「な、何?」

「あちゃー、ばれちゃったかー、ハハハ。」

ベッドのやや長い脚と床の間から這うように出てきたのは見覚えのある少年……アクバルだった。
前に孤児院で出会い、コクピットに入りマリナの戦いを目の当たりにしたあの少年……

「アクバル!あなた、いつからそこに……
ずっと、見てたの!?ひどい……」

マリナは立ち上がり、胸と局部を両手で隠す。
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332 :カイ ◆c12wmZgb8g [sage]:2020/09/22(火) 18:38:58.65 ID:EB/9d3C0
子供とは言えスケベな男子。女としては反射的に防御せざるを得ない。
スラリとしつつ引き締まった、つまり二重の意味で美しさを兼ね備えた女体を震わせる。
少し衝撃を与えればすぐに体制を崩して大事なところを公開しかねない危うさ。
普段ファイトで落ち着いた構えを見せる彼女とは別人のようだ。
ただ、それはファイトの訓練と経験によって積み上げられたもの。
今の姿は生来の彼女らしさかも知れない。

実は彼に裸を見られたのはこれで二回目。最初の時は目を瞑るよう頼んでから、脱衣してスーツを装着したので恥はあまりなかった。
…………と思ってるのはマリナだけで、アクバルは(ある意味では)勇気を振り絞ってこっそり目を開け、皇女の裸体とスーツの装着に苦しむ様をまざまざと脳裏に焼き付けたのだ。
まだ小さい彼には相当の刺激と高揚を教えてくれたので、それを一人アソビの助けにしているのは秘密だ。
その思い出を孤児院の男子達に語れば相当の反響を呼び、女子達はそれに対し所謂「男子サイテー!」というリアクションを見せ、従業員は青ざめながら説教をしていた。
この孤児院始まって以来の大騒ぎだった……

「いや遊びに来たんだよ。マリナ様にあったことあるって言ったら城の警備の人が入れてくれてさ。
でも、酷いな、今回ヤバいやつらだったんだろ!?
ファイターにも色んなタイプがいるんだな……」

アクバルが心配そうに手を触れようとするのを反射的に武道宛らのモーションで避けるマリナ。

「もう、酷いのはあなたよ……
……でも、ここまで来てくれて嬉しい……ありがとう……」

マリナは呆れながらも険悪な感じはなかった。寧ろチラリと向けた水色の瞳には喜びが見えるので、少年は素直に笑った。

「気付かないなんてまだまだね……皇女様も形無しね……」
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333 :カイ ◆c12wmZgb8g [sage]:2020/09/22(火) 18:39:44.50 ID:EB/9d3C0
「シーリン、からかわないで!
……あっ」

言った拍子に手を広げて、股間を見せてしまうマリナ。

「…………」

時が止まったようなムード。鳩が豆鉄砲食らったような顔になるアクバル。

「いやっ……!!」

「うわぁぁぁ!」

少年は目にも止まらぬ速さで腕を捕まれ床に転んだが悪びれる様子もなく背中を擦る。

「いてて、流石、マリナ様か……」

「ほら、行くわよ。」「はい……」

シーリンに連れられて部屋を後にするアクバル。

着替えたマリナはまた二人を部屋に入れてお茶を人数分淹れた。

「院のみんなは元気?」

「うん、みんなマリナ様が来てからもっと元気になったよ!」

「そう、良かった……私が少しでもみんなの力になれるなら……」

少年の言葉には二重の意味があったのを彼女は知らない……
シーリンだけは何かを察したのか黙ってお茶を啜っていた。
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334 :カイ ◆c12wmZgb8g [sage]:2020/09/22(火) 18:41:51.54 ID:EB/9d3C0
EP5

マリナがアクバルと和気藹々と過ごしている頃、城の別室では何人かの大臣が集まっていた。殆どは年輩で、中には中年も混ざっていた。

アザディスタンは元々女性に参政権のない国。
しかし、ガンダムファイトが制定されたことで戦争は終わり、政治家の尽力により国の経済力も少しずつ上がっている。
皇女となったマリナがガンダムファイターになり、二重の意味で国の代表になったことで、国内の女性の地位も上がり女性政治家も増えた。
それを快く思わないのがここにいる彼らである。

「しかし、参りましたね。ここ最近のマリナ皇女の活躍ってやつは。」

一人が皮肉っぽく告げる。

「全くだ。しかし、遂に完成したじゃないか。新型の《スーツ》が。
何も知らずに開発の話を喜んでいたな、皇女は。
これで彼女の信頼は終わりだろう。」

自信ありげに話す男は中心人物らしい。

すると、隣にいた男は手を上げた。

「しかし、そうなっては国民からの我々の評価も危ないのでは?」

メインの男は首を横に振り

「いや、大丈夫だ。優しい皇女とその直属の部下達なら甘い処罰を選んでくれるだろう。
今回の失敗を糧にこれからもお願いします……という言葉と共にな。」

「確かに。それにエジプトのファイターがこのタイミングに我が国に勝負を仕掛けたのもラッキーですね。
敵に感謝することがあるとはね……」

個室で談笑するマリナ達の元に先程集まっていた大臣の何人かがメカニックスタッフ数人を連れてやってきた。

「マリナ皇女。実は新型のファイティングスーツが完成致しました。」
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335 :カイ ◆c12wmZgb8g [sage]:2020/09/22(火) 18:42:42.62 ID:EB/9d3C0
「本当ですか?それではすぐにテストしましょう。」

嬉しそうに立ち上がるマリナ。
少し不安げに男達を見つめるシーリン。アクバルは好奇心の目でマリナを見つめる。

シーリンとアクバルを連れ立ってガンダムの格納庫に行く一同。

「新しいスーツというのは?」

「これです。」

パッドに映ったデータのイラストを見たマリナは苦笑いして固まる。
脇から覗いたシーリンも絶句した。
そこには「リキッドメタルスーツ」という文字があった。

「こ、これですか……」

「ええ、以前のものとは違いますが軽量なのですよ。エジプトとの闘いも迫ってますし……」

例の一番メインの大臣が説得すると応じるマリナ。

「……そうですね。時間がありませんからね。」

「どれ、どんなの?」

パッドを奪おうとするアクバルを止めるシーリン。
彼女は男達に疑惑の目を向けたが、その視線はテストに臨むマリナの方を向けばすぐに心配の眼差しに変わった。

「あなたが見るものではないわ……
(しかし、こんなものを……彼らは一体何を……)」

緊張しつつガンダムファーラのコクピットに入るマリナ。いつも通り全裸になるが新たなシステムに不安で内股になり、普段の祈るポーズもする余裕がない。
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336 :カイ ◆c12wmZgb8g [sage]:2020/09/22(火) 18:44:01.05 ID:EB/9d3C0
「大丈夫なのかしら……でも、闘えるのは私しかいないから……!
モビルトレースシステム起動!」

恥じらいを消すように発した声と共に天井から降りてきたのはスーツの布ではなく、掌サイズの銀色の液体だった。
それは液体金属……リキッドメタルスーツというものだった。

「新型スーツの話は聞いていたけどこれはどういうこと?」

静かに、しかしそこはかとない厳しさを見せるシーリンにリーダー格の大臣は落ち着き払って応えた。

「その名の通り液体金属を使ったものですよ。軽量ですし、新技術を使えば他国への優位性のアピールにもなります。」

「…………」

「ねえ、ホントに大丈夫なのか?」

シーリンは不安がるアクバルの肩に手を置きながらも、大臣達への疑惑の目を向け続けた。

一方マリナは……

「な、何?これが液体、金属?キャアッ!なに、これ……!」

重力や引力に逆らう技術が使われているのだろうか……
銀色のそれは首や肩ではなく、いきなり形の整った胸元に圧迫するようにへばりついた。
更に胸を揉み解すようにモゾモゾと動きながらその面積を広げていく。

「い、いやぁぁ……!キ、キツイ……!!

それに、柔らかくて、ヒンヤリしてて、何だか、こわい……」

あっという間に肩甲骨まで包んでいくと、まるで生き物のようにそこと胸を前後からグイグイと圧迫していく。

「い、いやぁぁぁ!!い、いた、く、苦しいぃぃ……!!」

柔らかいが、同時に強靭な締め付けでマリナを苦しめるメタル。
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337 :カイ ◆c12wmZgb8g [sage]:2020/09/22(火) 18:46:12.33 ID:EB/9d3C0
何度も揉まれていく度にそこを中心に、真っ白かった肌が少しずつ紅くなっていく。
理不尽で未体験の衝撃と羞恥によって……
徐々に固まり、銀の硬質なブラジャーのような形になるメタル。
すると、新たにもう一つの掌サイズ液体金属が降ってきた……[newpage]
シーリンとアクバルは心配そうにガンダムに目を向けていた。

「マリナ様……どうなるんだ……」

「今は信じましょう……」

少年の肩に置いた手は心なしか力が入っていた。

液体金属に戦くマリナ。

「また一つ?今度は何!? ……まさか……」

予感は的中した。それはマリナの胸を通過し下腹部に触れるとジンワリと陰部、尻にその侵略を進めていく。

「いや、やめて、そこだけはぁぁぁ!!」

怯えて悲鳴をあげる姿は皇女ファイターとは思えず、寧ろ怪物に襲われる女性のようだ。
今までずっとスーツの与える羞恥と苦しみと戦い、耐性もかなり付いてきた。
しかし、新しく見たそれは生物のようにマリナに迫る。恐れない方が不自然。

冷たい質感と共に下腹部を全て覆われると、誰も誘い入れたことのない女の場所にグイッと入り込み、深いところまで入っていく……
バイブと圧迫を同時に与えて、マリナはあられもない声をあげる。
腰を上下に揺らす姿は見たものを驚きと邪な感情に駆り立てるかも知れない。

「いやぁぁぁ……何だか、くっつかれてる、みたい……」

下半身をメインにガタガタと震えるマリナをよそに、会陰を伝ってアナルにまで入っていく。

「ひゃ、だ、だめよ、そこは!そんな!」
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338 :カイ ◆c12wmZgb8g [sage]:2020/09/22(火) 18:48:20.83 ID:EB/9d3C0
「ひゃ、だ、だめよ、そこは!そんな!」

実際に清潔なのだが場所が場所なので、自分の秘密を見られたような気分になってアナルに手を伸ばそうとするが既に遅い。
深々と入ったそれの与える冷たさに尻を突き出して背中を反らし、天井を仰ぎ見る。

「いやぁぁぁ……!!わたしの、そんなところ、やめて……!!
国の、みんなに、見られたら……」

なぜかふとアクバルの悪戯そうな顔を思いだし赤面する。
アナルに入ったそれは更に小振りな美尻を入念に包んでいく。
腰全体を苦しめるように揺れながらプレッシャーをかける液体金属。
やがて固まり、銀色のパンツになった。

同時にマリナの体にかかる苦しみも少しずつ軽減していく。

「はぁ、はぁ……!……これが……スーツ……!?」

金属が包んだのは全身ではなく、胸と腰だけ。下着のようなアーマーといった方が正しいかも知れない。
データを先に見ていたが、いざ着ると衝撃と恥ずかしさは並みではない。

「あの人達は何を考えているのかしら……!?」

決着まで後僅か。皇女は漠然とした不安を募らせていた。
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339 :カイ ◆c12wmZgb8g [sage]:2020/09/22(火) 18:51:22.94 ID:EB/9d3C0
EP6

「はぁぁぁ!」

訓練場で無数のダミー機体を蹴散らしていくマリナ。
あるものは槍と弓で、あるものは合気道の投げ技で次々と破壊されていく。
一見格闘とは無縁そうなビキニ状スーツはマリナのモーションを見事機体にリンクさせて滑らかなモーションを実現させてくれる。

「すごい、前のスーツを格段に進歩させてる。」

あまりの成果に自身が纏っている金属の胸当てとパンツを繁々と見つめる。

大臣達の求めにそのままの姿でゆっくりとワイヤーで降りるマリナ。
その場にいる誰もが息を飲んだ。
元々持つ雅な美貌。訓練によりスレンダーさが増した抜群のスタイル。そこに際どい場所だけをメタルに守られている。注目を集めるのは無理もなかった。

「むう、素晴らしいですな、マリナ皇女。」

「スーツを使いこなしていますね。」

大臣達は口々に誉めるがそれは半分おだて。それを知った上ではにかむ皇女。

「いえ、皆さんの力あってですから……
…………何をしているの、アクバル?」

「……え、これは……?……うわぁぁ!」

お尻に手を伸ばそうとするアクバルの腕をさっと掴んで軽く投げるマリナ。尤も、手加減していたから大丈夫だったが。

「ホントに困った子……」
「いてて、流石だな。マリナ様。」

シーリンはフフっと笑い

「段々勘が鋭くなっていったみたいね、マリナ。」
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340 :カイ ◆c12wmZgb8g [sage]:2020/09/22(火) 18:52:14.86 ID:EB/9d3C0
その日から三日間、新型スーツでのガンダムの操作と、スーツを着ながらの生身の訓練に力を注いだ。
アクバルもそれを見学したいからという名目で城に泊り、マリナの姿を脳裏に焼き付けるのに注力した。
決着は明後日となったこの日、いつも通りシーリンから合気道を教わった。

「中々の性能ね、そのスーツ。見た目通りかなり身軽になってるわ。」

「ええ、姿は恥ずかしいけど動きやすいし、次の戦いが終わったらデザインを変えてもらわなきゃね……」

その語尾は相当強いものだった……

「全身金属というのも中々斬新よね。他のファイターからの視線が凄そう、色んな意味で……」

「ちょっとやめて、シーリン。全部金属は困り者よね……もっと目立たないようになれば良いんだけど?」

その後、マリナはシーリンと自室に戻ると訝しい顔をした。

「あれ?ない、ないわ。」

「どうしたの?」

「ビキニスーツの解除用リキッドがないの。」

解除用リキッドは、その名の通り金属でできたスーツを溶かす液体。
但し純粋に溶かすだけなので、人間の皮膚には何ら影響はない。

不思議がる二人。
そしてマリナは人差し指を口元に触れて…

「それに、アクバルもずっと帰って来ないのよね…」

「こんな時に人の心配?でも確かに気掛かりね。やんちゃな子だから…」
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341 :カイ ◆c12wmZgb8g [sage]:2020/09/22(火) 18:53:25.31 ID:EB/9d3C0
一方アクバルはまた戻ると言い残し長い間城の近くをブラブラしていた。
20人程客がいる酒場に行くと、早くも皇女のスーツの話を自慢げに切り出した。
様々な年齢の男達が目を輝かせて話に聞き入った。女達は苦笑いしたり、眼前の男達に不快感を示したりして正に十人十色だった。

「……というわけなんだ、すげえだろ!?」


「まじですげえ、ボウズ、いいもん見たな!」

「こぉの、幸福者ぉ!」

しかし、中には無法者もいた……
スキンヘッドの男は王宮の警備員として相当の強者だったが飲酒や暴力などの素行不良でクビになって荒れた生活をしていた。
逆恨みで何をするかわからない……!
彼は近付いてくると、好色な顔をズイッと寄せた。

「おい、姫様は今でも城にいるか?何なら今からでも会いに行きてえと思ってな。」


悪い予感がしたアクバルは自分の軽率さを悔いながら首を横に振った。

「いや、今はもういないと思う。……他に用事があるらしいから……」

「どうだろうな。まあ行ってみるさ……」

(この荒くれたやつ、マリナ様になにするかわからない。今大事な時だし……!
絶対に会わせちゃいけない!!)

「やめなよ!今姫様は大変なんだ!国の未来がかかってんだ!……あんたも国の一員なんだからわかるだろ?」

少年にとって精一杯の説得だった。しかし、元々血の気が多くて最近はそれが酷くなった男は聞くわけがなくアクバルの胸ぐらを掴む。
酒場の店員や他の客は何もできずじっとしていた。

「ガキが何言ってやがる!こっちはクビになってから毎日悲惨なんだ!一泡吹かせなきゃ腹の虫が収まらねえ!!」

「こいつ……!!」
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342 :カイ ◆c12wmZgb8g [sage]:2020/09/22(火) 18:54:28.01 ID:EB/9d3C0
「私に一泡吹かせたいならその子を離して。」

向かい合う二人が振り向くとそこには当の本人、マリナが白いコートを着て立っていた。
馴染みの少年を脅す男に怒りの炎を燃やす水色の目は、宛ら蒼い炎のようだ。

「マリナ様……」

「アクバル、中々帰ってこないから探してたわ。」

「そっちから来てくれるなんて丁度いい……まずはこれを喰らえ!」

襲いかかる男の猛烈なパンチ。それに動じず腕を掴むとそのまま相手を床に倒してしまう。

「この野郎……」男はタフなのか立ち上がってくる。

「ここでは皆さんの迷惑になるわ。どうしてもと言うなら誰もいない場所で…… アクバル、あなたは早く帰りなさい。」

「ありがとう、マリナ様……」[newpage]
少し離れた空き地に向かい合う二人。

「ファイターになったからって自惚れんじゃねえ!!」

「あなたのような人、クビではなく警察に渡すべきでした。今終わりにします!」

(感情に流されちゃだめ。落ち着いて……今ここには誰もいない、存分に戦えるわ。)

自分に言い聞かせると、原っぱの時のように頭が冴え渡ってくる。
この数日であの冷静さをマスターしつつあった。それでもまだ明鏡止水まではいかないが……

「さっきは油断したがこれで終わりだ!」

男の方も少し落ち着いてきたのだろう。
いくら腕っぷしが人並外れて強いとは言え相手はガンダムファイター。一筋縄ではいかないのを実感していた。
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343 :カイ ◆c12wmZgb8g [sage]:2020/09/22(火) 18:55:38.25 ID:EB/9d3C0
ナイフで襲いかかる男、その手はマリナに払われ地面に落ちる。
それからも男の攻撃を受け流し、地面に倒し続けるマリナ。
時にはパンチとキックを交えて柔軟に戦うが、何回も攻撃の応酬を繰り返す度に少しずつ疲れが出てきた。
時が経つ毎にそれは顕著になっていく。

(はあ、はあ……おかしいわ。こんなに早く疲れるなんて……訓練より激しく動いているから……?)

疑問と疲労を頭の中で振り払おうとするが、一瞬のモーションの鈍さを男は見逃さなかった。

「もらったぁぁ!!」

「しまった!」

男は逆にマリナを投げ飛ばすとナイフを拾い、コートを縦一閃に切り裂いた!

「いやぁぁ!」

「ほお、皇女、いいもん着てるじゃねえか。」

コートの下にはあのビキニ状スーツを来た姿。 アクバルが心配で急いでコートを羽織ってきた。

「どれ、どんなかんじなのかねえ、マリナ様の素肌……」

「いや、やめて!」

震えている様は普通の女だった。もはやあの冷静さは吹き飛んでいる。
体力の減少も止まらず、息が激しくなっている一方だ。

「はぁ、はぁ……」(さっきより疲労が酷くなってきてる……)

「やめろ!マリナ様に酷いことするな!」

そこにやってきたのはアクバルだった。

「アクバル、なぜここに!?」
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344 :カイ ◆c12wmZgb8g [sage]:2020/09/22(火) 18:56:42.26 ID:EB/9d3C0
「俺を、助けようとして戦いになったから気になって……お前、やめろよ!」

「ほお、ガキがいい度胸だな、まずはお前からだ!」

アクバルに襲いかかる男。
咄嗟に少年の前に出るマリナ。
勢いで放ったキックが相手を吹っ飛ばすが、体力の消耗は誤魔化せず、フラフラしている。細い肩を揺らして息をする。
疲労を現すように何滴もの汗が大地に滴り落ちる。

「はぁ、はぁ、負けるわけには……」

(これではアクバルを守りきれない。もっと冷静に……
明鏡止水は……)

疲労と焦燥を無視し、あの原っぱでの戦いを思い出し、再び頭が冴え渡る皇女。
全身に意識を集中させ、頭に幸せな思い出を浮かべる。
今は亡き家族との日々、シーリン達友人との思い出、ファイターに合格した日、喜んでくれる国民の顔。
その全てが彼女を落ち着かせ、穏やかにしてくれる。
そして、身軽さのためにコートを脱ぎ捨てたその体は少しだけ淡い色に輝いていた。
日の光に照らされた麦のような薄い金色……
銀色だったビキニまでも同じ色に変わり輝きを放つ。

「お前……一体……?」

「マリナ、様……?」

他の二人はただ驚き目を見張るしかない。
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345 :カイ ◆c12wmZgb8g [sage]:2020/09/22(火) 18:57:15.43 ID:EB/9d3C0
「この、早く倒れろ!」

飛んでくる拳を俊敏な鳥のように軽々と避けて、腹に凄まじいパンチをぶつける。

「うわぁぁぁ!!」

そしてよろめく相手の肩を掴み、大地に投げ飛ばす。
その音に木々に止まっていた鳥達は逃げ出す。見守るアクバルは茫然とする。

男は強かに打ち付けて気絶してしまった。

「あの、マリナ様!!ついにやったね!!」

「……アクバル。」

駆けて寄ったアクバルが手を伸ばした時、マリナの全身から光は消えて、力なく少年の上に倒れていった。

「うわ、マリナ様!ちょっと……!!」

金属のビキニに包まれた肢体は汗を大量に流しながら少年の真上で眠りについた。
どこか苦しみを見せる表情で……


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