- 魔法・超能力などの非現実的能力でエロ妄想 その9
650 :名無しさん@ピンキー[sage]:2017/05/20(土) 15:28:04.41 ID:0T4qrZjL - 自分自身の能力で恥ずかしい目に遭う…って興奮する
なので久しぶりに書いてみた
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651 :超能力少女と花粉症[sage]:2017/05/20(土) 15:31:14.27 ID:0T4qrZjL - 突然だが、私、春原萌葱は生まれつき超能力が使える。
……なんて言い方をすると過剰な期待をされてしまいそうだが、実際はそんな大層なものではない。 なんせ、私が使える能力と言ったら「数メートル以内にあるものを手を触れずに動かせる」だけ。それも出力はたかだか自分の腕力ほどもない。 なので、せっかくの超能力だが、使う場面などせいぜい寝転びながらテレビを消したいときとか、狭い隙間に落としたものを拾う時くらい。 とはいえ、ちょっとした場面で便利な能力であることには変わらない。別に、持っていて損をする能力ではないのだから、「他の人にはできないことができてラッキー」くらいに考えていた。 ――少なくとも、今日までは。 時は四月半ば、ようやく厳しい寒さも越え、少しずつ春めいてきたある日。 「ハックション!」 「ふぇっくしょん!」 「へーちょ」 「まもの」 朝の通学路で、あちこちから男女問わず、くしゃみの音が聞こえてくる。 今朝のニュースによればどうやら本日は記録的な量の花粉が飛んでおり、花粉症の人は必ずマスクの着用など対策を怠らないように、とのことだ。 「くしゅんっ! うぅ〜もうこの季節やだー! 花粉なんて世の中からなくなればいいのに……」 目を真っ赤に腫らして私の隣でぼやいているのは、クラスメイトの香奈だ。 「香奈……花粉が世の中からなくなったら、世界中の植物が絶滅して人類が滅びると思うよ」 「そんなこと分かってるわよ! 全く、いいよね萌葱は気楽で……花粉症とか全然持ってないんでしょ? ……くしゅんっ」 自慢という訳ではないが、私は花粉症というものを発症したことがない。 つまり申し訳ないが、香奈が人類の存亡を犠牲にするほど花粉を憎む気持ちも、私にはこれっぽっちも共感できないのだ。 「あうぅ〜……言っておくけど、萌葱だって他人事だと思ってたら大間違いなんだからね! 花粉症ってある日突然発症するものなんだから。 つまり……くしゅんっ! 萌葱だっていつか、花粉を滅ぼしだいほどぎらいになる可能性だっでぐじゅんっ!」 「……とりあえず鼻をかんだ方がいいと思うよ。香奈の親切なアドバイスについては、ありがたく心の片隅にとどめ、て……は……は……」 「……『は』?」 怪訝な表情を浮かべて香奈が聞き返してくるが、その質問に答えられる状況ではなかった。 何せ突然、何ともなかったはずの鼻の奥がむず痒くなり…… 「はっくしゅん!」 鼻の奥からこみ上げてきたその衝動が解放された、瞬間。 私のスカートの裾が、全方位から盛大にめくれ上がった。
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652 :超能力少女と花粉症 2[sage]:2017/05/20(土) 15:38:26.28 ID:0T4qrZjL - 「いやー、今朝はびっくりしたよねー。まさか、あんなピンポイントで突風が吹くなんて」
「早紀、ただでさえ恥ずかしくて死にそうなんだから思い出させないで……」 始まりのホームルームが終わった後、隣の席の早紀がからかってきた。 「えー別にいいじゃん、普段ガードが堅い萌葱の、貴重なラッキーショットなんだからさー。 きっと居合わせた男子のみんなも、当分は萌葱のピンク色のパンツが頭から離れないと思うよ?」 「お願い、もうそれ以上言わないでー!」 あっけらかんとした早紀の言葉が耳に届いた男子数名の体がびくりと震えた。 どうやら、こちらの話など興味ないかのように振舞いながらもしっかりと耳をそばだてていたらしい。 ……そう。 あの瞬間、何の前触れもなく私のスカートが大きくめくれ上がり、私のピンク色のパンツは道行く男子生徒たちや通りすがりの人たちの衆目の元に晒されてしまったのだ。 慌ててスカートを押さえて辺りを見回すと、目があった男子はみな一様に私から眼をそらした。その反応から、ばっちり見られてしまったことは明らかだ。 ただし、早紀が言っていたように局地的な突風が発生した訳では決してない。 自分でも初めての経験であったためにわかに信じがたいことなのだが……どうやらあの瞬間、意図せずに超能力が「暴発」してしまったようなのだ。 くしゃみのショックで変なところに力が入ってしまったのか、あるいは、花粉症特有の理由が何かあるのか。 仕組みは全く分からないが、よりにもよって何故スカートを持ち上げる方向に力が発動してしまったのか。不運という他ない。 いや、不特定多数に見られてしまったとはいえ、居合わせた知り合いの男子が数名で済んだのは不幸中の幸いと考えるべきなのだろうか。 あれこれ思い悩む私をよそに、早紀のセクハラトークはとどまる気配を見せない。 「んー? 言わないでって何のこと? 萌葱のスカートが登校中にぶわーってめくれ上がっちゃったこと? それとも、かわいいフリルのついたピンク色のパン……」 「早紀、いい加減にっ……!? ふぁ……」 エスカレートする早紀の発言を止めようと私が席から立ちあがった瞬間、再び鼻の奥がくすぐられるような感覚に襲われた。 「ふぁっくしょん!」 突然声を荒げて立ち上がったことで周囲のクラスメートたちの視線が私に集まった、その状態で。 私のスカートが、すとんと脱げ落ちた。
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653 :超能力少女と花粉症 3[sage]:2017/05/20(土) 16:15:33.64 ID:0T4qrZjL - 「うぁー、うー……」
3時間目の体育のために着替えている最中も、私は先程の事故のことを思い出して一人で謎のうめき声を上げていた。 通学路での一件ではまだ私に注目している人は少なかったし、一瞬の出来事だったのでまだ救いがあった。 しかし、ホームルームの時は違う。周りの男子たちが私に注目している目の前で、パンツが丸見えになってしまった。 それも、足元まで落ちたスカートを引き上げるまでの数秒もの間たっぷりと。 間違いなく私のパンツは、クラスの半分以上の男子に見られてしまったことだろう。改めてそう考えると、顔から火が出てきそうだ。 「ええと……萌葱も、災難だったよね。でもまあほら、そういう日ってあるじゃん? 寝坊して遅刻ギリギリの朝に限ってパパがトイレを占拠してたり、踏切がいつまでたっても開かなかったりとか……」 流石に一抹の申し訳なさを感じているのか、セクハラ魔の早紀が珍しくフォローを入れてくれる。 「そ、それにさ! よく考えてみたら、別にちょっと下着が見えちゃったくらい大したことじゃないよ! 今だって、私も萌葱も下着姿だけど、全然平気でしょ? ほら!」 早紀がブルーのブラとお揃いのショーツを見せつけるように腰に手を当てる。 カーテンを閉め切った更衣室で着替えのために下着姿になるのと、男子の視線がある教室の真ん中でスカートが脱げてしまうのとでは大違いの気もするが、 自分も下着を見せることで少しでも私の恥ずかしさを和らげてくれるつもりなのだろう。 程よくくびれたウエストに、同世代と比べてやや大きめだが、張りがあって柔らかそうな胸。 まったく、同性の私ですら少し見入ってしまう見事なプロポーションだ。羨ましい。 「そりゃ、今は女子しかいないから平気かもしれないけどさ……」 「いやいやー、ちゃんと男子だって、あのカーテンの向こうで悶々としながら色々妄想を膨らませてると思うよ? 『いきなり更衣室のカーテンが全開になったりしないかな〜』みたいなバカなことをさ!」 「ぷっ……あはは、言えてるかも! 男子ってバカだからねー。そんなこと絶対起きるわけないのに」 そんなバカな集団がカーテンの向こうにいるのかと思うと、その滑稽さに笑えてきた。そして同時に、なんだか先ほどまで沈んでいたことがバカバカしく思えてくる。 あれこれ悩むのは、とりあえずやめよう。少なくとも今この空間では、私や早紀を含めて多くの女子が、平気で下着姿を見せつけているのだ。 たとえ先ほどのように超能力が暴発しても男子の視線に悩まされることはないのだ。そう、更衣室のカーテンがぴったりと閉まっている限りは。 気が楽になり、早紀の真似をして下着姿で堂々と腰に手を当てて笑っていると、久しく忘れていた「あの感覚」が鼻の奥で蘇ってきた。 「ふぇ……ふぇ……ふぇっくしょん!」 女子更衣室のカーテンが全開になった。 (つづく)
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