- Ruina 廃都の物語エロパロ 九世
428 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/12/31(水) 01:25:22.38 ID:Qhw9Oenr - いまオナニーした。文章を投下しよう。
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- Ruina 廃都の物語エロパロ 九世
429 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/12/31(水) 01:28:05.38 ID:Qhw9Oenr - 賢者の弟子とわたしは幼いころからの知り合いだ。
デネロス先生に魔法を教わろうと小さな庵の木の扉を叩いたら、中から知らない男の子が顔を出して、お互いにびっくりとしたことを覚えている。 だから、最初に君と友だちになったのはパリスじゃなくてネルおねえさんなのです。 そ、それがべつになんだって言われたら、何もないんだけどね。 何となく、改めて思い出したら照れくさいっていうか、なんかもやもやするっていうか。 よく、パリスはわたしのことを熊女だの怪力女だの言うけれども、まあ、うん。 そりゃ、当たってるん、だけど。 でもさ、かよわくて傷つきやすい女の子に言う台詞じゃないよねー。 まったく失礼しちゃいます。ちゃんとわたしは乙女なのだ。 お花を摘んで遊んでみたりとか、恋をしたりとか、 好きな異性と手を触れたら、どきどきしてしまったりとか。 冗談でそんな話を彼としていたら、てっきり笑われると思ったんだけど、 ところがどっこいスティーブン君、彼はじっとこっちを見ると、 いきなりわたしの手をぎゅっと握ってきたのだよ。 すると、なんかこう、なぜか、 気分が落ち着かなくて彼の顔を見れなくて恥ずかしさとか照れくささとかなんかいろいろな感情が混じって、 え、なんだこの感情は顔が赤くなってないかなとかなんなのよわああああって頭の中がぐるぐるして……なんなんでしょうね、奥さん、この感情は。 らしくないですね、ネルおねえさん。 「っていうことなのさ。ねえ、アベリオン、どう思う? ねえ」 ネルは布団の中にいるアベリオンの上に圧し掛かっていた。 アベリオンは何も言わない。別に彼は寝ているわけじゃなかった。 起きていると思う。ネルは少しどきどきしていたけど、 そういう感情を隠して、いつも通りの声でアベリオンに言う。 だって、らしくないからと思うからだ。恋する女の子か。 それはなんだか恥ずかしい。 自分は金槌を握って鍛冶屋をやってる方が似合っている。
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430 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/12/31(水) 01:29:56.65 ID:Qhw9Oenr - 太ももの下でもぞもぞとアベリオンの腰の辺りが動きはじめて、
またぴたりと止まった。聞こえるように言ったから、きっと今の話は聞いていたと思う。 でも、何も言わないし何も喋ってくれない。 いつも無口な彼だけど、やけに今日は無口だった。 どうしたんだいスティーブ君、と話しかけても身動ぎしない。 こっちの想いを一歩的に喋っているから、今さらだけど急に気恥ずかしさがこみ上げる。 流石にそろそろ居た堪れなくなってきた。 これ以上はいつもの自分じゃなくなってしまう。 ネルは布団から退いて、お邪魔しましたおほほ、 と取り繕った声を出して、扉を開けようとした。 しかし、扉は開かなかった。 扉のノブが回らない。ひょっとして、壊れてしまったのかな、 と両手で掴んでまわしてみても、固まったようにぴくりともしない。 と、急に肩に白くてきれいな手が置かれて、ネルは驚いて体を撥ね上げた。 手は自分の目を覆って、何も見えなくなる。 ネルは頭を白黒とさせる。 そのまま後ろに引っ張られるので、頭が後ろにある男の子の体にぶつかった。 そのままどこかへ歩かされる。 「えっと……。えー。さっきの話なのですが、 ってわあ! もう、何も見えないよー。 お、急に屈んでどうしたの、わたしはどこに座ればいいのかな」 無言だったけど、ネルはまあいいか、よっこいしょ、と声に出して膝の上に座った。 自然体だ。幼馴染だったらこれくらいするはず。自然体。 そのままお腹に手が回された。次にぐしゃぐしゃと頭をめちゃくちゃにされた。 「うわあああ、な、何すんのさ!」 髪を結んでいたリボンの結びが緩まって、三つ編みが解けて、ざんばらになった髪の毛が頬にあたって少しこそばったい。 ぐりぐりぐりと強めに頭を撫でられ、動きが止まったかと思えば、今度はほっぺたが指に摘ままれて、左右に引っ張られる。 ネルは戸惑ってされるがままになる。なんだか、アベリオンが変だ。
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431 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/12/31(水) 01:31:52.96 ID:Qhw9Oenr - 「どうしたんすか、先生。ひょ、ひょっとして照れてるんですか? うふふ」
指の動きが止まって、暫らくの間が開く。やば、と思ったが、ネルはまたどきどきしてしまう。 慌てて、アベリオンの膝の上から立ち上がる。意識をべつのところにやろう。 スカートやブラウスの皺を治して、乱れた髪を手で治す。 リボンはポケットにしまう。 ふうと息を吐いて、ベッドの上に腰掛けるアベリオンの方を見ると、 彼の赤い眼はネルをじっと見ていたけど、すぐに視線を逸らされて、なんだか落ち着かない様子できょろきょろと部屋の隅を見渡した後、床の上に落ちていた本に目がいった。 アベリオンは本を掴むと、 自分の頭にがんがんと打ちつけ始めた。 「ちょ、どうしたの!?」 慌てて彼の手を掴んで止めようとする。 しかし、彼にしては結構な力で抵抗をしてきた。 そのまま本取り合戦が始まる。 でも、ネルの方が力が強い。 アベリオンの腕を体の方に持って行って羽交い絞めにすると、すぐに勝負がついた。 彼は、あ、と声を漏らした。 彼が呆然としているうちに、急いで掴んでいる本を取り上げる。 これでよし。ネルは彼の腕を解放すると、念のために本を手の届かない場所に置いておく。 どうしたというんだ、彼は。 アベリオンは今度は壁に向かって頭を打ちつけ始めた。 「わああああ! お、落ち着いて! いったいどうしたの!? なんか今日のアベリオン変だよ!? カルムダウン! よしよし、ほーら怖くない怖くない」 ネルはアベリオンの頭を押さえつけて、あやすように背中を摩った。 変だ。とても変だった。 いつものアベリオンは、どんな窮地に陥っても、冷静な顔をして仲間にてきぱきと指示をする、そんなイメージだ。 慌てたりするのは、メロダークやフランに料理を食べさせられそうになったと時くらいだ。 ひょっとして、本当にメロダークに料理を食べさせられたのだろうか。 それでおかしくなってしまったのだろうか。 そういえば、ここにネルがここに押しかけた時も、アベリオンは布団の中に丸まっていた。本当に体調が良くないのかもしれない。そう思うと、だんだん心配になってくる。
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432 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/12/31(水) 01:33:30.44 ID:Qhw9Oenr - 「ねえ、何か変な物でも食べた?
それだったら、ごめんね、いきなり押しかけちゃったりして。ほんとに大丈夫?」 アベリオンの顔を覗きこむ。びくりと体が震えていた。 「あ……。さっきは、痛かったらごめん。その……わたし……力強いし……あはは」 笑かそうとして自虐ネタ。 アベリオンの目がこちらを見てくる。 彼はぽん、とネルの頭に優しく手をのせてくる。 目を向けると、やっぱり視線を合わせてくれないけど、いつもみたいに落ち着いた様子で、ネルの手を引っ張って、二人並んでベッドに座らせられた。 アベリオンはネルと距離を開けて座っていた。 彼はふと机を指差した。ネルの目に入るいくつかの薬瓶。 「お薬? なんのお薬?」 アベリオンが頷いた。なんだか言い難そうな感じで、その薬の説明をしてくれる。 彼は、廃都に潜っては傷つき帰ってくる仲間をみて、新しい薬をこさえようと思ったみたいだ。 飲めば元気になり、疲れがとれ、傷が癒されるような秘薬をつくろうと。 材料につかったのは、滋養強壮を高めるキノコや幾つかの薬草、強力な治癒再生力を得る薬の材料にもなる霊樹の葉。 それを粉末にし、聖なる力を秘めた骨粉と、幻の不死鳥の羽と一緒に、鍋の中のいろんな薬品に混ぜてどろどろにした。 それを瓶に詰め、賢者の秘石と漬けこむ。 完成した秘薬はあまりにも効能が強力すぎて、思わぬ副作用を引き起こすことになったという。 アベリオンはしどろもどろに……媚薬成分、催涙効果、ネルに言った。 「え、えーっと。そ、それ、飲んだんですか? 先生」 アベリオンが頷いた。 「えー……つ、つまり、その……今、そういう効果が出てるってことなんですかお兄さん」 ネルが脇腹を突こうとすると、アベリオンは物凄い勢いで攻撃を躱した。 つまりそういうことだったのか、とネルは思う。 そっか。びやく。まさかそんなものをつくってしまうとは。 媚薬は、まあ……口には出し難いが、そういうものなのだろう。だったら今のアベリオンは、ネルのことを女の子として意識している、のだ。 意識しないようにしていたけど、考えてしまう。 今の空気がとても気まずく感じた。直視できない。これはやばい。 ネルは必死になって思考を巡らせた。 いつものネルおねえさんならどうするだろう。 相手がパリスなら、巨人の塔でやったみたいに、冗談で誘惑してみて、反応をみてからかっていただろう。
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433 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/12/31(水) 01:35:46.36 ID:Qhw9Oenr - 「そっかそっか、アベリオンも男の子なんだね。そっかあ、あれは媚薬だったんだ」
冗談を言おうと開いた口は、勝手に言葉を吐いていた。 「わ、わたしも実は、さっき間違えて飲んじゃって。 アベリオンが寝てるうちに。ジュースかと思って。 な、なんか変な気分になっちゃって」 の、飲んでない! 何を言い出すんだわたし! アベリオンが驚いてこっちを見てきていた。 でも、口が止まらなくなっていた。 「その! アベリオンがよかったら、その! べつにいいよ! いいっすよ! さあ! 来なさいな! どんとこい! うぇるかむ!」 ネルはもうやけくそだった。 そうだ、自分の気持ちをさっき伝えたと言うのに。 いつもの自分じゃないのも、アベリオンのせいなんだ、媚薬のせいだ。 ネルはアベリオンの傍まで詰め寄って、少し背を伸ばして、 無理矢理キスをする。 歯がぶつかる、音が耳に入る。すぐに顔を離した。子どものような接吻だ。 止まらなくなって、今度はすがりつくように体の向きを変えて、ゆっくり顔を近づけていって、そっと唇を重ねた。 目を瞑って、彼の唇の柔らかさを感じて、 ついにこういうことをしちゃうのか、と思っていた。 息苦しくなって、唇を離す。 吐息が漏れた。目と目が合った。 拒絶されてないんだと思った。 急にアベリオンの手が伸びてきて、ネルの髪の毛を掬った。 髪の中に手を入れたり、指に巻きつけてみたり。 指先が耳や肌に当たって、こそばゆくて身を捩る。俯くと、今度は頭を撫でてきた。 子どものように撫でられているのに、なんだか、なんだか変な気分だ。 甘い空気が流れているような気がした。 これって、すごく大人な感じだ。 頬に手を添えられて、今度は彼の方から口づけされる。 片手がネルの腰のあたりに添えられてきて、意識してしまう。 体をより引き寄せられて、密着したのは自分の方からなのに。ネルの上唇に、アベリオンの舌が当たった。 ネルは目を開いた。身を捩ると腰をすっと撫でられた。 力が抜けた。されるがまま。 口の中に、熱くてぬるりとしたものが入ってきて、つたうように歯茎を撫でていく。 体の髄から痺れるような感じ。息が漏れる。 ネルはおそるおそる、自分の舌先を当ててみた。 アベリオンが答えてくれた。 離れた舌を探し、絡ませて、貪るように、息を洩らして、ネルは無我夢中になる。 長い間そうしていたと思う。口の中から舌が出ていって、ネルは名残惜しい気持ちになる。 口の中にはまだ初めての感触が残っている。熱い息が漏れている。 つうっと、自分かアベリオンの唾液がしたたり落ちるのを見て、 ネルは我に返ってそれを拭った。気恥ずかしさが込み上げてくる。 「い、今のが、大人のキスってやつっすね」
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434 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/12/31(水) 01:38:15.06 ID:Qhw9Oenr - 頬を挟まれて、ぐりん、と目を合わせられる。
次にアベリオンの口から紡がれた台詞は、ネルの耳を熱くさせた。 こんな時でも落ち着いた声で、なんだかいつも通りだけど、でも、 彼からこういう言葉を聞くなんて思わなかった。すごい照れる。照れすぎる。 「く、薬のせいで、そう思ってるだけだったら、おねえさん、怒るからね!」 アベリオンは必死そうに首を振る。 その様子を見てると、今も昔も何も変わらない、自分はネルおねえさんだ。 「わたし、その……力も強いし、キレハさんみたいに綺麗じゃないかもしれないけど」 アベリオンはそんなネルが大好きなようだ。本当にお互いが大好きなんだ。 今まで見たいに大好き同士なんだ。ネルは嬉しくなる。 「責任はちゃんと、とってよね!」 真面目な顔で頷く。それをみてネルは満足する。 遅れて、胸の中に、幸せな気持ちが広がって、きっとこれってピンクい色なんだろうなあ、とかそんなことを思った。 乙女の思考ってやつだ。アベリオンと目を合わせる。 だんだん熱っぽくなる。お嫁、お嫁、とネルは頭の中で反芻する。 お嫁にいくって何をすればいいんだろうか。今度から頻繁に押しかけて見ようか。 これからすることにどきどきしてくる。 これからすることって、あれしかない。 ネルだって、アベリオンと媚薬のせいで、もうそういう気分になっていた。 ネルの体が抱き寄せられるから、お返しに抱き着いてやる。 そのまま、ネルの体が上になるように、ベッドの上に寝転がる。 少しだけ彼の背が高いから、ちょうどネルの顔は、アベリオンの胸の少し上くらいにある。 彼の衣服がめくれて、鎖骨とか、白い首に目がいく。 今はちょっぴり、治りかけの切り傷の跡が残っている。 少しがらじゃないけど、甘えていいような気がして、おずおずと顔を埋めると、上から手をのっけられて、撫でられる。 ちょっぴり薬品っぽい、お香のような香りがする。 顏をぐりぐりと擦り付けてみたりした。 悪戯心が芽生えてきて、鎖骨辺りを甘噛みして見た。不意打ちは成功したらしい。 笑いを押し殺して、首筋を噛んでみる。 大人のオンナみたいに大胆に、ちろっと舌を這わせてみる。 急にアベリオンがひっくり返って、ネルは組み伏せられた。 心臓の音がうるさい。 顏が近づいてきて、またキスされるのかと思ったけど、耳元に冷たい感触が当たった。 思わずヘンな声をあげてしまう。 ぜったいさっきの仕返しだった。
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435 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/12/31(水) 01:40:24.80 ID:Qhw9Oenr - 耳のすぐそこで吐息が聞こえて、ネルは思わず身を縮めた。
冷たい感触にぞくりと肌が粟立った。耳を甘噛みされてるのだと気がついた。 ぬるりと熱い、舌が、耳のひだの裏側を舐めていき、 すごくやらしい音を聞かされて、恥ずかしさが我慢できなくなって、アベリオンの頭を押し除ける。 だが、急に腕の力が抜けた。ネルは気がつく。 腕萎えの呪文を使ったんだ。さすが、さすが魔術師、汚い。 されるがまま、小指がネルのうなじを、耳の裏を、ゆっくりと、触れるか触れてないかの力加減で撫でる。 耳の裏から、耳の穴の周りまで、人に見せないような部分を触られて、 胸を見られるとか、そういう恥ずかしさとはまた違う羞恥心に今度こそ耳まで赤くなって、 さらに耳元で変な事を呟かれたときなんかは、完全におねえさんの立場が逆転していた。 好きとか大好きとか言われても、普通に嬉しいだけだけど、なんか。 こう、なんか。じわじわと。 耳の穴に舌を挿しこまれて、あ、とネルは声をあげてしまう。 耳元で可愛い、と言われた言葉が、頭をヘンな気分にさせる何かが、 ネルの背筋にぞくぞくと奔って、じれったい気分になって、 手で剥き出しの太ももを擦ったけど、もの足りない。 舌が離れて首筋へ行く。 意識が首にうつった。抱きしめられる力が強くなる。 ネルの方からアベリオンの体を抱きしめてるのかもしれない。 舌を這わされ、遊ばれて、吸い付いてきて、感触が離れる。 ふと顔が近づく気配がして、唇に柔らかい物ものがあたった。 ネルが甘えると、それに答えてくれて、だんだん口づけが深くなっていく。 耳の舌やうなじに当たる手が熱い。 舌がぬるりと口の中を探るように入って来て、ネルは必死で自分の物を絡ませた。 解けるアイスを舐め合っているようだ。 舌が円を描くように絡み合う。逃げていく。 上あご裏の部分に舌が差し込まれた。ぞくりとした。 やり返そうとするが、緩急をつけて責められて舐られる。 ネルの意識はそこばかりにいって、されるがままになって、 咽喉は震えるように短く息を吸っては甘い息が漏れる。口づけが離れる。 今のは、今のはほんとにえっちだった! 「ど、どこでそんなこと覚えてきた、のよ」 抗議すれば、パリスが貸してきたえっちな本に書いてあったことを実践してみたらしい。 知識を呑み込んではすぐに自分の物にしてしまう。 そうだ、ネルは知っているアベリオンはそんなやつだ。さすが魔術師汚い。 このままではおねえさんの立場が危ういと、 せめて起き上がって体勢を逆転しようとする。 また口づけされて、ネルの口の中に苦い味のする液体が入っていて、無理矢理飲まされた。 噎せて、べえ、とネルは舌を出す。すごく苦くて、変な味だ。
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436 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/12/31(水) 01:57:10.80 ID:Qhw9Oenr - だんだん、体が熱くなってきて、
耳を弄くられたときのようなもどかしい感覚がネルの体全体に広がった。 アベリオンの手には空になった薬瓶が握られていた。 媚薬を飲んだ、というネルの嘘は看破されていたようだった。 口移しで飲ますなんて。口移し。 こんなことまでやってくるなんて。さすが、魔術師、汚い。 アベリオンの指先がネルの剥き出しになった太ももに触れて、なぞってきた。 体が火照った。ただ背中を摩るみたいにいったりきたりしているだけなのに。 一瞬、理性が飛びそうになって、すごく甘えてしまいそうになって、 降参します、と笑って言うと、手が離れていく。名残惜しいと思ってしまう。 そんな自分がすごくやらしいと思う。無意識に太ももを擦り合わせていていた。 ネルの胸にアベリオンの手がのばされた。 心臓が早鐘をうつ。 いよいよ、大人なことをしてしまうのだ。でも、 ネルはいよいよだね、と余裕のあるような表情を見せておいた。 彼もきっと自分と同じ余裕のない状態だ。 ネルは服をとろうとするアベリオンの手を遮った。 自分で胸のリボンを解いて、ボタンを外して、薄い布一枚、上は下着だけの姿になった。 不意に体のラインを撫でられて、大声を出してしまう。 スケベリオンの手をちょっと力を入れて払い退ける。 後ろを向くように言ってから、スカートを脱いで、ソックスも下着も脱ぐ。 もうばくばくと心臓が破裂しそうだ。 アベリオンは、忠告通り、こっちに背を向けていた。 シーツで身体を隠して、その背中に這い寄ると、上着をつかんで、いっきに引き剥がしにかかった。 アベリオンはびっくりして暴れたけれど、ネルがぐいと背中に胸を押し当ててみると動きが止まった。 キスまでしたしいいやと思っていた。 こういう攻撃は、やっぱり効き目があるんだと思う。
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437 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/12/31(水) 01:58:32.67 ID:Qhw9Oenr - いきなり押し倒されて、
シーツがはがれて露わになった胸に顔を埋められた。 ネルは口をぱくぱくとした。呼吸ができないと思った。突然で、なんの心の準備もできてなくて、ぐりぐりと顔を擦り付けられたら、手のひらで胸を包まれる。 こねられる。心臓の音を聞かれている。それだけでもう、もうだめだった。 ネルは胸を庇おうとする。アベリオンはその手を掴むと、ネルの手を口に含んだ。 引っ込めようとした指をぬるりと舐められ、ネルの理性から余裕が消える。 いやらしく指と指の間に舌を這わされて、痺れているネルの顔をアベリオンが眺めてくる。 顏を隠している片手も同じようにされる。 舐められると理性が飛ぶようになる。ぞわりとして声が漏れる。恥ずかしい声だ。 いつものネルおねえさんじゃない声だ。 ほんとに、こんなことをアベリオンと、その、してるんだ。 自分たちのやっていることを意識してしまって、下腹部のあたりがじんじんとした。 ネルのそういう部分をアベリオンは見透かしてるみたいで、シーツの上からおへその辺りに手を這わされる。 探るような動き。指が四本に増えたり、五本で別々の場所をなぞったり、おへその周りだけを責めてみたり。 熱い吐息を聞かせたくないから、ネルは手で口を押える。 すると、お腹は好き勝手に触られる。突然シーツが捲られてネルは慌てた。 腕を抑えつけられる。 アベリオンの手が下に伸ばされた。 力が抜けた。体の中心を甘い刺激が駆け抜ける。腰砕けになった。声を押し殺した。 アベリオンにそういう声を何度も聞かれたら、今度こそもうだめになると思った。 いつものネルおねえさんはいなくなって、されるがままに甘えてしまう。 こんなの、こんなの、あとで顔を合わせられなくなる。 体を隠そうという気持ちは、うねりのように何度もネルの理性を揺さぶる快感の前にはどうしようもなかった。 アベリオンの手が、上半身と下半身に同時に触れてきた。 優しい触り方だからもどかしさでいっぱいだった。 向こうも余裕がないはずなのに、いたわるようなすごく優しい触り方だ。 もう、熊女だからもっとめちゃくちゃにしていいのに。 アベリオンならべつにいいよ、みたいな、そんな乙女なことを思った。 自分もやっぱり、こう、ちゃんと女の子だ。呼吸が早くなる。夢中になる。 気がついたら、ネルは自分で脚を摺り合わせて、身を捩ってアベリオンに手を体が疼いている部分に誘おうとしていた。 はしたない行為にふと我に返って、顔を赤くした。 いきなり滑るように内股に手を入れられて、思わず悦ぶような声が自分の喉から出た。 卑怯だと思った。股の間を手がかすめ、足の先が痺れた。 手が胸の先端を擦り、舌が這わされた。 背を仰け反らせると胸の一番気持ちいい部分を唇に咥えられた。 柔らかく甘噛みされるたびにネルはぐっと奥歯を噛みしめた。 なんとか今の状況から逃れようとした。 でも、アベリオンが唇を重ねてきて、なんだか甘い香りでネルの頭の中がいっぱいいっぱいになる。 もうだめだ。ねだるように舌を絡ませる。 背筋を摩っていた手が、ゆっくりとお尻の方にも這わされる。 ネルは甘い刺激に体を震わせながらも、キスをするのに夢中になっていた。 せいっぱい甘えていた。アベリオンに甘えていた。
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438 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/12/31(水) 02:02:19.14 ID:Qhw9Oenr - 内股に強い痺れが奔った。直接体の中心を揺さぶってくるような甘い刺激だ。
ネルは、自分の熱い息をアベリオンの唾液と一緒に嚥下した。 アベリオンの指がネルの、言葉には恥ずかしくてとても言えないような場所をなんども往復している。 ここから指の動きは見えなかった。頭を抑えられて、顎の上を舌でなぞられている。 それに被虐性欲を高められているようだった。 指が入口の部分を摩り、股の間の気持ちいい部分を虐め、かと思えば柔らかい物をこねるような、掻き混ぜるような動きに変わった。 唇が離れていく。入口を触っていた指がふと動きを止めた。ネルは目線を下にやる。 アベリオンの指が入口に触れた。 これから何されるかがわかって、今度こそ手でアベリオンの指を抑え込んだ。アベリオンが耳元で言葉を呟く。 ……こんなときにそんなことを言うなんて、ずるすぎた。だから魔術師は汚い。 ネルおねえさんはまたしてもだめになったのだった。 しかもぜったい調子に乗って、耳の穴に舌を入れてきて、羞恥でいっぱいになる。 抵抗が薄れてしまい、アベリオンの指がネルの中にゆっくりと差し込まれていくのを許した。 アベリオンの視線を感じて顔を逸らした。声が漏れる。緩急をつけて出たり入ったりする。 そんなことまで。甘い声をがまんできなくなる。 掻き混ぜられる動きに腰があがる。ほんとにどこで覚えてきたのか。 頭の中を直接かき乱して、やらしいネルを引き出そうとしているみたいだ。 初めての感覚なのに、期待するようにきゅうと指を締め付けていて、それがどんなことを意味するのかをネルは知っている。 体を隠さず晒して、快楽を受け入れるがままになっている自分に背徳感を感じた。 アベリオンの舌がそこに挿しこまれたとき、ネルの考えはうねりと一緒になって行った。 息が上がった。 されるがままに脚を開かれ、腰に手がそえられた。 頭がぼやけて何も考えられなかった。硬い物が入口にあてがわれて、胎内が疼く。 疼きはもう収まらないほどだった。 媚薬のせいか、行為への怖さはあんまなく、触れたところから体の奥まで熱を送り込んでくるような気持ちよさを感じた。 アベリオンの目から視線が逸らせない。 灼けるような熱がゆっくりとネルの胎内に埋め込まれていく。狭い道をじんわりと押し広げられていく。 ネルは指を噛んで耐えていた。芯のある熱くて硬い物ものが埋め込まれていくたびに、身体の中心がネルを甘く溶かし、足まで痺れた。 ネルをどうしようもなくさせる感覚は、ゆっくりとした動きで奥の方まで進んでいって、だんだんと劣情で身体が支配されていっているように思えた。
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439 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/12/31(水) 02:04:17.46 ID:Qhw9Oenr - それはネルの入り口を少し進むと、動きを止めた。今度はゆっくりと引き抜かれていく感覚がお腹に奔った。
ネルの胎内はぴったりとそれを締め付けていて、先端にある返しに、お腹の中の襞が巻き込まれて、ぞろりと引き抜かれる。 声が上擦る。初めてなのに、初めてなのにどうしようもなく気持ちよかった。 固定されて動けないネルの中に、また熱い杭がゆっくりと、ゆっくりと、打ち込まれていく。 指の間からもう息が漏れていた。足の指先がぴんと張る。 外側から追い立てられるのとは感覚が違う、内から快楽が与えられていた。 快感は身体の芯から指先までじんわりと広がっていく。 気持ちよさが全身に行き渡る前に、杭を引き抜かれる。 また杭が中にぬるりと入って来ては、浅い部分で引き抜かれる。 ネルは内側からどんどん追い立てられていく。奥の方に来て欲しいと疼く。 もっと奥へと思うたび、浅い抽挿が続けられて、ネルをとろけさせる。 今度はさっきよりも深く入ってきた。 急に与えられた刺激にネルは震えた。うねりが頂を迎えて、何度も浅く息を吐き出した。 熱が後戻りを始めるのを感じて身震いした。 意識は与えられる熱を処理できずに、何度も甘い声を吐いては我に返った。 抽挿されるたびに、それの動きがだんだん滑らかになるのを感じた。 それはネルの奥まで滑り込む深さをじわじわと増していった。 与えられる動きと感触とうねりに引きずられる身体を抑えることができなかった。 ネルの口から指が離れた。嬌声が歯の間から漏れた。甘ったるい女の声だった。 行き場を失ったネルの腕がアベリオンの首にまわされた。 ネルは自分から杭に貫かれては、離れていく熱を逃がさないようにしがみ付いていた。 ネルは奥深くまで追い立てられていって、だんだんと逃げ場を無くしてきていた。 身体の中に溜まる熱の行き場所がなかった。 だと言うのにそれは抽挿を止めずにネルの芯から甘い痺れを送り続けた。 甘い痺れは骨の髄までネルを震わした。アベリオンにしがみ付くしかなかった。 しがみつくたびに腰が砕けるほどの痺れが芯から足の指先まで広がって、逃げようとするネルを引き出していく。 どうしようもなくて、きゅうとネルがそれを締め付けた。 同時にそれが胎内でびくりと震えるのを感じて、ネルは嬌声とともに体を跳ねあがらせた。
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440 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/12/31(水) 02:06:24.85 ID:Qhw9Oenr - 気持ちいい疲れと気だるさを感じる。
アベリオンがネルにのしかかってきて、裸で肌を合わせることはこんなにも安心するのだと思った。 ネルは呆けた思考の片隅で、ぼんやりと、ちっともメルヒェンじゃない現実的な事を考えていて、 一番の心配事は、明日からアベリオンと顔を合わせられる自信がないことだった。 我を忘れて無我夢中に甘えてしまった。ちょっとだけ甘えるつもりが、 思いっきり甘えてしまって、ふだんのネルおねえさんとは違う部分をさらけ出してしまって、 もう自分はお嫁にいけないと思っていた。 お嫁とか、そんなことなんて意識したことはなかったけど、まさかもう、好きな人とオトナなことをしてしまった、 ちょっぴり背徳的な感情、嬉しい感情、恥ずかしい感情。 責任はとってくれるし、いいかなーと、ネルは能天気に考えていた。 とりあえず、隣の白いやつが起きてなければいいなと手を握ってみれば、握り返されて、思考が止まったネルは、 これまでの記憶をアベリオンから消そうと、無理矢理眠らすことにした。 ……。 おまけ 「――これまでの記憶をアベリオンから消そうと、無理矢理眠らすことにした」 テレージャは物語を締めくくると本を閉じた。眼鏡をあげて、期待するような顔で面々を見る。 ホルムの酒場、ひばり亭には、見知った面々が集められていた。 テレージャをはじめ、その場に居合わせたキレハ、パリス、シ―フォン、アルソン、ラバン、メロダーク、ネル、店の手伝いをしていたフラン、 たまたま遊びに来ていたエンダとチュナまで。 「どうかな?」 テレージャが、最近試しに書いてみた小説の感想を、みんなから聞きいてみたいと言う事で、ホルムの酒場にいた面々に向かって朗読を始めた。 結果がこれだ。官能小説だった。エロ本だった。エロかった。 しかも身内ネタだった。最悪だった。変態だった。 子どもがいるこんな中、テレージャは身内をネタに使ったエロ本を朗読した。 これがテレージャという女かと、周囲に知らしめた。 キレハはただただドン引きしていた。 パリスは、幼馴染二人を扱った内容にキレハ以上に気まずい思いをしていた。 シ―フォンは徐に席を立ちあがると、前かがみになって黙ってどこかへ去って行った。 アルソンは真顔で直立したまま華血(はなぢ)を流していて、 ラバンは大人な対応を思いつけずフォローも思いつけず頬を掻いていて、 メロダークとエンダは何を考えているのか不明で、 ネルはあれから時が止まったようにあれから固まっていた。 フランとチュナは顔を赤くして、ちらちらとネルの方を見ていた。
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- Ruina 廃都の物語エロパロ 九世
441 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/12/31(水) 02:08:24.75 ID:Qhw9Oenr - テレージャはぐるりと一同の顔を見まわして、ため息をついた。
「やはりだめか。アベリオン×ネルの純愛ものは受けがいいと聞いていたのだが。 もしかしてスパイスが足りないのか? では次は少し嗜虐的さを加味した内容で」 硬直していたネルが身動ぎする。 「…………………………う」 「う?」 テレージャが首を傾げる。 ネルは茹蛸のように顔が真っ赤にした。羞恥に涙を流していた。 叫びながら立ち上がって、逃げるように全速力で酒場を出ていく。 「うあああああああああ! ――ぁぁぁあああああああああああああああ! ……あああああああああああああうわあああああああああああああああああ!!!」 テレージャはぽかんと口を開けていた。気まずさだけが後に残った。 キレハとパリスはひたすら、 この後、どんな顔をしてネルとこの場にいない彼に顔を合わせればいいのか、を考えていた。 アルソンはまだ真顔で直立しながら華血を垂らしていた。 テレージャはふと、徐に服から紙とペンを取り出して、メモを書き始める。 「ヒロイン本人には大受け、と」 最低だった。 酒場のドアが開く。いらっしゃいませ、とフランが自分の業務を思い出してお客に声をかけた。 そして顔を凍りつかせた。皆がフランの視線を追う。 そして同じように固まる。 エンダがおお、と嬉しそうに声をあげて、メロダークは無表情に顎に手をあてた。 ラバンはあちゃーとでも言うように帽子のつばを下げた。 入ってきたのは彼だった。 最悪だった。テレージャだけがこのタイミングの良さを喜んでいた。 しかもなぜか、彼の着ているローブはずたずたになって、 焦点具がめっきりばきばきに折れていて、 腕や首にはところどころにひっかき傷みたいなものがあって、 怪我をしているのか脚をかばいながらのろのろと酒場に入ってきて、 顔にはパンチで誰かに殴られた跡があった。 「やあやあ、君かい! おや、その傷は? ひどい怪我だな。早く治療したまえ」 テレージャの言葉に、アベリオンは脚を引き摺ってみんなの所へ来た。 ……さっき、そこでネルに会ったら、こうなった。と、アベリオンはため息を吐いた。 一同はやっぱりか、と想像した通りの結果であったこと、そしてなお最悪なタイミングで彼が来たこと、 目の前には巫女はいるけど神はいなかったらしいことを悟った。 なにやら妙な空気で集まっている面々を見て、アベリオンが首を傾げる。 エンダが「アベリオン、ネルとこうb――」を言おうとして、チュナがとっさにその口を塞いだ。 エンダを抑えながら、チュナは顏を赤くしてちらちらとアベリオンの方を見る。 フランも同じ感じ。ラバンも困ったような変な顔をしているし、 パリスに至っては目を合わせてくれないし、 キレハは顔を真っ赤にして目のやり場に困った様子だし、 アルソンは鼻から出血していて大丈夫かと思うし。 ネルの反応といい、自分が何かをしてしまったのだろうかと思う。
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442 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/12/31(水) 02:11:48.15 ID:Qhw9Oenr - 「まあ、ネルくんのあれは、素直になれない本心を暴かれ、
その張本人と鉢合わせになってしまい、とっさに行動に出たちょっとした照れ隠しだよ」 テレージャの言葉を聞いて、アベリオンは怪訝そうに首を傾げた。 そうだ、とテレージャが手を鳴らし、にたりと笑って言った。 「君は本が好きだろう? ああ、隠さなくてもいい、何日も廃都に潜っては古書を漁る君の姿を誰もが目撃している。 それはさておき、実は、私は今、小説を書いていてな、ぜひ、君に読んでほし」 パリスが言った。 「それは。やめとけ。アベリオン。まじで。いや、まじで。ほんとに。まじで」 キレハがうんうんと首を振る。 ラバンに目を向けると、老剣客は手でばってんをつくった。 フランとチュナにはなんだか期待されているような気がしたが、目を合わせてくれず、 アルソンに至っては本当に大丈夫か。 酒場の下宿に通じる扉の方からシ―フォンが歩いて来るのが見えた。 なぜかはわからないけどどことなくすっきり……あれはきっと大魔術をぶっぱなした後のようなそんな感じの顔をしていた。 シ―フォンと目が合う。シ―フォンは固まって、 背を向けて、前かがみになりながらまた奥に引っ込んで行った。 テレージャが残念そうな顔をした。 「なら、しかたない。諦めよう」 一同は胸を撫で下ろす。 「が、諦めるのはこの物語だ。あれは、第一版にすぎない。君にはぜひ第二版の方を読んでほしいと思う。では、物語を読もう――」 おしまい 長くてごめんね 次は前スレ>>878,879の続き書くからね じゃあね ネルちゅっちゅ
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