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淫魔・サキュバスとHなことをする小説 10体目

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淫魔・サキュバスとHなことをする小説 10体目
448 :93マイル[sage]:2014/11/28(金) 21:50:04.25 ID:QJw8fcED
『サキュバスが落とされた話』

――――――――――――――――

 最近、疲れ気味だったのか変な夢を見た。しかも淫夢だった。
 夢は意外と具体的で、痴女に押し倒されて、そのまま騎乗位で散々、搾り取られるという内容。
 悪い気分ではなかったが、久しぶりのセックスで一気に三回戦をやった気分だった。
「ふぁ〜あ……」
 のっそりと起きると、時刻はまだ八時前でせっかくの休みだというのに早起きをした。
 こういう日は二度寝くらいしたいものだった。
「おはよう」
 寝室から出るとダイニングキッチンで見知らぬ女が朝食を用意していた。
「あんた……誰?」
「ふん、昨日の夢で散々、絞ってやったのを忘れたか?」
 その尊大な表情に、ウェーブが掛かったボリュームのある黒髪。
 そして均整の取れたプロポーションは彼女には大きすぎる俺のパジャマを着ていてもすぐに目を惹いた。
 顔の造形は白人寄りの東洋人のハーフのように見えた。
「ああ、それから着る服が無かったから借りておいた。コーヒーを飲むか?」
「……とりあえず説明してくれ」
 いつのまにかキッチンスペースは彼女の領域になりつつあった。

「私はサキュバスだ。
 そして、昨日、お前を餌と決めて夢に進入させてもらい精力をいただいた……
 しかし、お前は素材が最高な癖して大味だ。きっと疲れているのもあっただろう。
 だから、こうして朝食を作ってやっている。どうせひとり暮らしなのだから、
 朝食もろくすっぽ食べてなどいないだろう?」
 なんだか説教を受けている気分だ。
 というかこれはまだ夢だろうか。だとしたら早く誰か起こしてくれ。
「ああ、夢だとか思うな。もはやこれは現実だ。
 それで、朝食や生活習慣を改善させて、もう少しお前を味わってみたい。
 ほらこうすれば角も生えてくるし、翼だって今はしまっているが、背中に翼、
 尻尾だって生やすことだってできる……パジャマだと難しいな……」
 うん。これは夢だ。
 心は読まれるし、目の前の女の頭に角が生え、背中を出したらコウモリのような翼が現れた。
 ズボンから触手のような尻尾まで生えてきている。たぶん、ちょっとしたラッキーな夢だ。
「夢じゃない、と言っているだろう。
 私のようなサキュバスの中には精力の持ち主を気に入って、現実でも交わる趣味の者もいる。
 だが、私の場合はまずはお前の生活習慣を整えてやる。そして、また精力をいただこう」
 とりあえず、どうこの状況を受け止めようかと考えたところで、
 パチンッ! という電気ポットが沸騰したことを知らせる音が響いた。
 その音に合わせて女の頭から角が消え、背中の翼も消えていた。
「まあ、普段はこうして隠しておくこともできる。とりあえずコーヒーを入れるぞ」
 いつのまにかペースに巻き込まれている気がする。
淫魔・サキュバスとHなことをする小説 10体目
449 :93マイル[sage]:2014/11/28(金) 21:51:18.47 ID:QJw8fcED
「うん……安い割にこのドリップコーヒーはなかなか悪い味ではないな」
「ああ、割と美味いぞ」
 空きっ腹にコーヒーが健康に良いのかは分からないが、俺の平日はこれで始まる。
 自分で用意するのが面倒なので入れてもらえるというのはありがたいことだ。
「とりあえず、食パンが割とあったから洋食にしたが、希望があれば和食も作れるぞ。
 わたしは紅鮭と納豆が好きなんだ。しかし、野菜くらい置いておけ。
 卵はあるから目玉焼きくらいしか作れなかったぞ」
 非現実的な存在の癖して変わった嗜好の持ち主だ。野菜がないのはたまたまだ。
 しかし、フレンチトーストにジャムを乗せて食べるのが美味いのを知った。
 そして絶妙な焼き加減の目玉焼き。
 そして好みなのか、ご丁寧に自分の目玉焼きはひっくり返してターンオーバーにしている。
 気配り上手だ。愚かな奴は相手の目玉焼きもターンオーバーにしたりする。
「あんた、料理が上手いんだな」
「自慢じゃないがな。一応、人間の食べるものも割と好きだ。しかし主食ではない。
 簡単に言えばおやつのようなものだ」
 こんなご丁寧なおやつがあってたまるか。
「卵を多く使ってしまったが、コレステロールを気にするような年齢ではないだろう。今はこれで我慢しろ」
 そこまで知識があるのか。逆に怖いくらいだ。
「ところで……」
 結果として、満足のいった朝食を久しぶりに食って言うべきことはひとつ。
「ありがとう……そして……しばらく、ここにいると考えていいのか?」
「当たり前だ」
 ニヤリと妖艶な笑みを彼女は浮かべた。
「わたしはシャーリー。しばらく、よろしく頼む」
 こうして、俺とシャーリーの生活が始まった。

  朝食の後、いきなり、
 「着替えて散歩に行ってこい。私は部屋掃除をする。後、洗濯だ。休日に二度寝するなど健康に悪い」
 と宣告され部屋から追い出される。ご丁寧に財布、スマホ、家の鍵という三点セットを押しつけて。
 しかし休日の楽しみが寝るだけの人間に、それほど外の散歩に魅力など無い。
 とりあえず悪魔やら怪物が載っているファンタジー関係の本をいくつか図書館に行って借りて帰ることにした。
「ふん……イメージは掴めているが、知性を感じさせない描かれ方をされているのは不本意だな」
 まだ俺の読んでいない本のサキュバスの説明箇所にだめ出しをしている。
 図書館に行っている間にシャーリーの行ったことは、
 風呂掃除、キッチン掃除、部屋掃除、布団干し、溜まっていた洗濯、というありとあらゆる家事だった。
 もちろん、すべてが終わっているわけではないが、休憩とばかりに俺の借りてきた本を物色し出した。
 今の彼女はパジャマから、ハーフパンツとTシャツという割とラフな格好をしている。もちろん服は俺の物だが。
「……立ってないで座ったらどうだ?」
 クッションを薦めてやると、
「すまないな」と言いながら腰を下ろす。
 そして居住まいを正して、本を読み出す。
 それを尻目に部屋と、帰宅直後のキッチンを思い出す。
 余裕があるときはもちろん自分だって掃除はする。
 それにしても、シャーリーの仕事振りは見事だった。
「ふん、男が家事を苦手にするのは当然であろう。
 昔から、そういう物事を行わないのだから、その習慣が受け継がれている。
 そして、わたしはサキュバスではあっても前に餌にしていた男の世話を少しやってやった頃に、
 こういう生活にも慣れたからな」
 尊大な態度なのに甲斐甲斐しく家事を行っているのを見ていると割と和んでしまう。
 朝食直後に襲われるかと思ったのにな。
「……おかしな奴だ……」
 突然、シャーリーは顔を赤らめて、立ち上がって駆けるように台所へ向かう。
 水切りカゴの中に食器が残っていたから、拭いてしまうのだろう。
 正直、今のギャップに少しだけ揺れたのは嘘じゃない。
 その後、いきなり俺に「財布か現金をよこせ。昼食の準備をするからな」と言って、
 ラフな格好のまま買い物に出かけていく。
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450 :93マイル[sage]:2014/11/28(金) 21:51:57.38 ID:QJw8fcED
帰ってきたと同時に調理を始め、すぐにうどんができあがる。
 しかも具だくさんときた。鶏肉にニンジン、ゴボウにネギやキャベツと諸々。
「野菜不足だったようだからな。しっかり食べておけ」
「財布の分で足りたか? 金おろしていなかった」
「わたしとて、新聞の折り込みチラシは見る。数日分溜まっていたからな。
 しかし、消費税というくだらないシステムには辟易とするがな。どうにか足りた。
 さすがに現金が足りなくなった。後で、つきあえ。買い置きしたい物がある」
 既に古新聞は玄関に荷造り紐代わりのスズランテープでまとめてあった。
 ところで、買い物というシステムに疑問を持たないのか。
「馬鹿者。私はこれでも、世界各地を飛び回っていたんだ。
 お前ら人間とは違っていても、そちらの社会に多少の理解は示す物だ。
 マイノリティである自覚はある。もちろん、お前たちの枠で言う言葉と意味は違いすぎるがな」
 さいで。

 コンビニATMで金をおろし、散歩するような歩みでスーパーに向かう。
 シャーリーは黒髪でラフな格好という以外にはハーフのような顔をしているくらいが目立つところで、
 どこにでもいる人間のようだった。美人と呼べる容姿以外は。
「……お前は、平気でそんなことを考えるのか……」
「ん?」
「……鈍い奴だ……」
 そんなことを呟いたかと思ったら、いきなり左手を俺の手の甲に当ててくるので、
 察してやることにした。手を繋ぐなんて久しぶりだ。そして、それも恋人繋ぎにしてみる。
「意外と、こういうの好きなのか?」
「まあな……しばらく世話になるんだ。ある程度、周知させておくのも悪くない……」
 少し表情を赤らめた。尊大な態度なくせして、変なところで和ませるよな本当に。
「だからお前は、頭の中で感想を述べるな」
「それ、遮断できないのか?」
 すると悔しげに押し黙った。どうやら基本的に俺の考えていることは筒抜けらしい。
 それも調整できずに勝手に入ってくる。意外と難儀だな。
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451 :93マイル[sage]:2014/11/28(金) 21:52:33.82 ID:QJw8fcED
結果として、
 シャーリーは良くできた主婦のごとく的確に食材を選び出し、
 レジに並んでいる間に小銭を用意をする周到さを披露してくれた。
 サッカーの前に立ちながら、何を作ってくれるのやらと考えていた。
 そして、帰宅してからは本を適当に読んだりしながら、シャーリーの家事を眺めていた。
 掃除、洗濯、食器洗いと男が嫌がる仕事は全てこなしていた。
 夕方になり野球中継を見ながら、料理を作るシャーリーを見ていた。
 本当に手際が良い。しかしこの所帯じみた感覚なんて初めてだ。
「できたぞ」
 ぼーっとしてると、頭の上からのぞき込むようにして言ってくる。
 それも、少し楽しげに笑いながら。
 夕食は見事な味の肉じゃが、ワカメの味噌汁、イカフライ、ぬか漬けといったシンプルな物だった。
 そして肉じゃがは文句がない味だった。
「店に出せるな、この味なら」
「ああ、昔、教わったからな」
「それは……俺よりも前の餌か?」
「近いようで、違う。その餌の娘だよ……まあ、父子家庭という奴だ。
 しばらくは、父親の恋人という関係の振りをしていたが、やたらと料理が上手くてな。
 いつのまにかかなり教わった。ただ、慕われ過ぎたのがいけないな。
 元々、同性愛者の気があったらしい。いきなり抱きついてきて告白された。
 さすがに、そこにはもういられないなと分かって、
 一回だけ抱いてやった……あんまり女を抱く趣味はないが、得られる精力は少なかったが結構、良かった……」
 どうやらこのサキュバスは女もイケる口だった。
「まあ、お前には同性愛の気は無さそうだから、分かりにくいのもある。
 さすがにつきあいが長かったんだ。軽い情とでも呼べば良いのか? そんなのも芽生えるな。
 まあ、おかげで料理が餌どもの心身を向上させるのに役立った。
 それに、他の奴でも家事が苦手な奴の手伝っている内に、自然と覚えてくる。そして今の私があるわけだ」
 偉そうに言う割に道理が通り過ぎていて関心すらする。

「ところで、シャーリー、お前は出身地どこだ? サキュバスなんてヨーロッパのイメージだが」
「ああ、もちろんだ……一応、出身は東欧だ。
 あー……生まれた経緯とかは細かくは覚えていないし、知らないんだ。
 いつのまにか、親らしき者と十年くらいは男の精気を吸って生きてきた。
 確か東欧からイギリス辺りまではウロウロしていたな。
 特にイギリスは幼い頃は長くいたな。
 黒髪なのもあって人間の振りをしているときはイギリス人を自称しているがな。
 今でこそ懐かしいが。そして一人になってからもいつのまにか、
 普通に男を襲いながら東へ東へと流れ着いたらここに来ていた。
 その間に、同じような立場のサキュバスや似たような魔の者から……
 吸血鬼やら狼男的な奴とでも思えばいい。
 そういう奴らから、ある程度の知識を貰いながら……そうだな……60年くらいか。
 大陸を離れたのが10年前だったな」
 推定70年以上は生きている計算になる。人間で考えたら、十分な長さだ。
 姿形は変わらなくとも、多少の態度が尊大になるのは分かる気がする。
 外見だけではどう見ても二十代前半にしか見えない。
 食後の牛乳を飲んでいる最中、シャーリーはユニットバスのバスタブにお湯を溜めていた。
「もうすぐ入れるぞ」
「分かった。すぐに入る」
 入れ替わるようにして、風呂へ向かう。
 ユニットバスの側で服を脱ぎ、洗濯機に放り込もうとしたら、既に拾われている。
「のろまだな」
 にやりと笑い、食器洗いを始める。翻弄されている自分に苦笑する。
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452 :93マイル[sage]:2014/11/28(金) 21:53:14.06 ID:QJw8fcED
ベッドメイキングも完璧だった。
 季節は春とはいえ、毛布に羽毛布団と最低限、暖かい状態にしておいてある。
 そしてシーツまで洗い立てでキレイになっていた。いつもの万年床とは大違いだ。
「先に、寝ていろ。私はシャワーで良い。しかし、人間世界の埃はいつになっても汚い物だ……」
 シャワーを浴びるだけでも、全然、想像ができない。羽や角は洗うのだろうか。

 しばらく目が冴えていた。そして、水音が消え、バスタオルを片手に裸のシャーリーがベッドに近づいてくる。
 てっきり翼や角を生やしているのかと思った。
「なんだ、起きていたのか」
 洗い髪が艶を感じさせるように蛍光灯の明かりで煌めく。
 二つの乳房は一般的には巨乳の部類であるが、理解に苦しむほどのサイズではなかった。
 それでも十分すぎるサイズは誇っている。
「いや、寝ている矢先に襲われるんじゃないかと思った」
「襲わんよ。昨日、三回も搾り取ったんだ。ひと眠りくらいはしろ。
 私とて死ぬまで吸うような馬鹿ではない。しばらくは世話になるつもりだからな」
 そう言って、裸のまま布団の中に入ってきた。
「……寝るときは裸なのか?」
「お前たちが誤解しているから言っておくが、
 私は裸が基本で服を着るというのは、お前たちに合わせているだけだぞ。
 妄想する連中の知識ではボンテージとかいう、
 お前たちにとっては扇情的かもしれない衣装を着る物もいるが、あんな物をわざわざ着るのは面倒だ」
「そりゃあそうだ」
 向かい合わせで、取り留めもない話をした。個人的な話は散々要求をされた。
 味の好みやら、精力の自信やらアブノーマルな趣味はあるのかなど。
 適当に回答したら、最後には人間らしくないとまで言われた。
 まあ、そう言われるのも分かる気がする。
「さて……そろそろ寝ろ。休みとはいえ睡眠不足は良くない」
「ああ……ところで、抱きしめた体制で寝て良いか?」
「ダメだ……腕枕をしてくれ。それなら、良い」
 家事をしてくれた礼をするくらいの気持ちで腕を差し出し、
 シャーリーは猫のように丸まるようにして俺の腕に頭を預ける。
 結果として、抱きしめる形ではないが希望に近い形で収まった。
「サキュバスって……睡眠いるのか?」
「だから、合わせてやっている。それに、気分が良い昼間にはシエスタくらいはするぞ」
「なるほど……な……」
 声を聞いている内に微睡んでくる。それも少し強烈に。
 ああ、そういえばサキュバスって魔法みたいなのも使えるかもしれなかったな。
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453 :93マイル[sage]:2014/11/28(金) 21:53:46.91 ID:QJw8fcED
魔法は解ければ、すべて無くなる――そんなことは無かった。
 起きたら、シャーリーがフェラチオをしていたからだ。
「起きたか?」
「まあな……んっ……何してる?」
 返答中に亀頭を舐められる。
「敏感だな。やはり、朝だから反応が良い」
 よく見れば部屋の中は明るくなっていた。壁に掛けてある時計は六時半を指し示している。
 まだ起きるには早い時間だ。
 そして、その日の光はシャーリーのコウモリのような翼と、羊のような角を見せつけてくる。
 もちろん吸血鬼などと違い、日の光など意に介さない。
「お前……襲わないって……」
「確かに、昨日はそう言った。それに時間はあの時点で、昨日だ。
 日付が変わったんだから、襲うのに問題があるか? 
 もちろん朝までは待ってやったしな。それにお前は明日も休みだろう?」
 なるほどね。全く、和まされていた分、侮っていたのがいけなかった。
「安心しろ。死ぬような抜き方はしない。しばらく世話になると言っただろう」
 言い切ると同時にシャーリーは俺の物を銜え込んだ。
 唾液の多い口内でしゃぶられるだけで、背筋に刺激が走る。
 ジュルジュルと意図的に音を立てる音で頭がクラクラするような陶酔感すらある。
「ぁ……ぁあっ……」
「……どうした? こんなものはまだ序の口だ。とりあえず少し頂くぞ」
 唾液を嚥下しながら宣告してくる。
 ただでさえ、この短時間で頭がおかしくなるくらいの刺激だというのに。
 このまま搾り取る気か。そんじょそこらの女と段違いだ。
「当たり前だ。その辺の低レベルな女や売女と一緒にするな」
 自信に満ちあふれた顔は、妖艶で昨日見ていた、コロコロ変わる表情とは大きく違った。
 これが本性なのか。
 また、銜え込まれる。すぐにジュルルと、音が出る。唾液が多い。
 煽られるような気分になり声が漏れる。
 お返しとばかりにイラマチオをしてやろうにも、身体が全然動かない。
 顔以外が自分の意志で動かない。動くとすれば、シャーリーの与えてくることへの反応だけだ。
「んんっ……うぁっ!」
 腰から力が抜けるような感触、
 同時に記憶にも忘れた女の口内に放出した量よりも、多いことに驚きながら放心していた。
「……んんっ……やはり、美味くなっているな……これでなくては、家事をした意味が無くなるからな」
「……そうかい」
 するとシャーリーは指をパチンと鳴らす。急に身体に力が入るようになる。
 そして目の前のサキュバスは膝建ちで俺を見下ろして言った。
「昨日の……正確には一昨日だが、私はお前に乗る形で精力を頂いたが……どうする? 
 私を抱くか、それともそのままで搾り取られるか」
 さっきも思ったが、一方的にやられるのはしゃくに障る。
「じゃあ、交代だ……どうせだ俺に攻めさせろ」
「ほう。せいぜい、楽しませてくれ。私を満足させることができたら、お前の好物を作ってやろう……」
 まさかの発言。本当にしばらくいる気なんだな。
「お前は面白いからな。それに、私の出す料理をちゃんとすべて食べる。
 気に入らないわけがなかろう」
 そう言われると、不穏な気持ちは無くなり身体を起こした。
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454 :93マイル[sage]:2014/11/28(金) 21:55:20.54 ID:QJw8fcED
「そうか」
 その行動でシャーリーは納得したように、俺に身体を預けてくる。
 見つめ合い少し視線に意識を合わせると、妖艶な表情に戸惑いが見えた。
 少しの困惑。
「……見すぎだ……」
「良いだろ、別に」
 イニシアチブを僅かに緩められたことで、やっとどこか冷静になってきた。
 さっきまで困惑していた。だから、そのまま首筋を舐める。
「……んっ……ふぅ……」
 吐息を漏らしている。どんな表情かは見えない。ただ、もっとその声を聞きたい。
 そのまま、舌をうなじに這わせる。髪の毛が口の中に入るが無視をした。
 絡め取られる舌の動きがぎこちなくなっても、
 吐息と自然と背中に回された手に力が入っていることで、僅かながらの征服感を味わう。
 少し顔をのけぞるようにして、シャーリーの頭から離れる。
「……機会があったら、髪まとめてくれないか?」
「お前がうなじが好きだというのはよく分かった……」
 肩から顔を少しヒクヒクさせながら何かを我慢するような表情をしてくる。
 シャーリーは首筋が性感帯のようだった。
「一応……私もお前たちのように、感じるところは感じるんだ……」
「ああ、それより……」
 ゆっくりと顔を近づけると、さっきから大人しくなったシャーリーは目を閉じる。
 啄むくらいの軽いキスを交わす。そして、すぐに目の前の唇を湿らせるために、舌が見え隠れする。
 そして、ゆっくりと舌なめずりをした。
「……分かったよ」
 そして、キスをもう一度。今度は強く押しつけつつ、舌を唇の間に差し出した。
 そして、シャーリーの口内の唾液を味わったと同時にすぐさま舌の感触を味わう。
 粘液のような水分はどこか甘く感じた。そして動悸が早くなった錯覚を感じる。
 それでも口を離すのが惜しく、十秒近く貪るように舌を絡ませあった。
「……錯覚じゃないぞ。私の体液は媚薬のような物だ。お前の心音が早くなるのは当然だ。
 そういう風にできている。都合の良いようにな。
 だが……お前のキスは悪くない。淡泊な奴はキスの時間を安易に考えすぎだからな」

 妖艶さというよりもうっとりとした嬉しさを滲ませた表情で俺に語ってくる。
 すると抱きついた身体を一度離した。
「折角だ、お前も服を脱げ。私は、裸で抱き合う方が好きだ……」
 少し不満げな表情をしている。どうやらいつもの調子に近づいてきた。
 最初は緊張でもしていたのだろうか。
「……緊張しては悪いか?」
「七十年は生きているんだろう?」
「前に若い男に腹上死されたことあるからな。
 最近は初めての奴には、その、少し慎重になった……」
 相変わらずだ。どこか冷酷なようで変にこちらを心配してくるのが面白い。
 希望に応じて、シャツを脱いだ。下半身は既にご丁寧に脱がされている。これで俺も全裸になる。
「どうする……体位は……」
「普通で良いよ……けれど……」
「妊娠などしない。そういう風にできている」
 俺の一抹の不安はすぐに振り払われた。
 そう言ったと同時にシャーリーは身体を後ろに倒し両脚を開き、こちらに両腕を差し出す。
「……来い。もう待てない」
「ああ」
 ゆっくりと挿入すると、とても熱かった。
 それも火傷をするようなものじゃなくジンワリと包み込まれるような熱さだ。
 そしてその包み込む感触が少しきついくらいに締め付けを感じさせる。
 やばいな、これ。
「動け……私の中など後でいくらでも味わえるんだからな……」
「そうだな……」
 ゆっくりと動き出すと、シャーリーは吐息を吐く。どうやら我慢していたらしい。悪いことをした。
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455 :93マイル[sage]:2014/11/28(金) 21:56:10.96 ID:QJw8fcED
「ぅうんっ あぁっ! いいぞ……もっと……もっとだ……あっ!」
 動きに合わせて快感を示す。俺は思わず腰を止め、両腕を腰に回した。
「へぁっ! ううっ!!」
 正上位で我慢できなかった。抱き上げるようにして対面座位の体制になる。
 そうするだけで、密着して自分の中の動悸がより激しくなる。
 シャーリーの乳房の柔らかさに痺れるくらいの喜びを感じた。
 腰だけで快感を味わうなんてもったいなさすぎた。
「ああっ! もっと! 奥までっ!!」
 ピストンだけじゃ奥に行けない。
 俺は締め付けに耐えながら、子宮の入り口に押し込むように先端を押し込んだ。
「ぁぁああっ!! もっとっ!!」
 煽るようにシャーリーは叫ぶ。
 いつの間にか両腕は背中に回されて、両脚は俺の腰をホールドしている。
 そして、俺は俺で最早、止めようがなかった。
 求めに応じて子宮に押しつけるように先端を押し込むばかりになる。
 押しつけられたシャーリーの乳房の柔らかさに再度、歓喜しながら一気に腰を押しつけた。
「あああぁぁぁっっっ!!!!」
 シャーリーの悲鳴にも近い絶叫と同時に強烈な締め付けが襲いかかってきた。
「うぁあっ!!」
 思わず叫んでしまう強烈な射精感を覚えたときには一瞬、意識が途切れ、
 覚醒したときにはシャーリーに抱きつかれたまま肩で息をしている有様だった。
「……良かったぞ……本当は、もっと楽しみたかったが……お前の物はサイズは申し分ない。
 奥まで届かない奴が多いからな……」
 サキュバスでも息が上がるのか、少し息も絶え絶えになっている。
 もしかしたら、受け取った精力を味わっているのかもしれない。
 正直、俺も普通に女とやるのと違って、さらに疲れたような気分になる。
「短くなかったか……俺が早すぎたかもれないが……」
「馬鹿言うな。私をその辺の女と同じ扱いをするな……これから馴染ませてやる。
 そうすればもっとお前から良い精力が得られる……」
 まあ、入れた瞬間に出したりするようなことじゃなければまだマシなのかもしれない。
 シャーリーはよほどセックスが楽しかったのか俺の肩に顔を預けてため息を吐いた。
「……しばらくこのままで良いか? シャーリーが嫌じゃなきゃだが」
「奇遇だな。私も同じことを考えていた」
 そう言われて嬉しかった。ゆっくりと抱きかかえるようにしながら、後ろに倒れ込む。
 シャーリーはそのまま俺の胸に抱かれたままにそれに着いてきた。
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457 :93マイル[sage]:2014/11/28(金) 22:38:22.52 ID:QJw8fcED
 軽くひと眠りをしてから、気づいたときにはシャーリーはベッドから離れ台所に立ってた。
 いつのまにかTシャツとジーンズだ。サイズが合わないので、無理矢理ベルトで止めている。
 ベッドから抜け出て、放り出した服を着直す。
 時刻は八時過ぎ。以外と寝ていない。昼まで寝かねないと思ったが。
「起きたか?」
「おう」
 シャーリーの声が聞こえる。昨日よりも楽しげに料理を作っている。
 もはや台所を完全に支配下に置いたようだ。そういうことも楽しいのだろう。
「何とか、ブランチ前といったところか。和食だがな」
 軽く苦笑をしつつ、彼女が好物だとかいう紅鮭が焼かれ、
 納豆、オムレツ、ほうれん草のお浸し、ウインナーとタマネギ炒め、
 そしてワカメ味噌汁と茶碗一杯のご飯。更に今日はコーヒーじゃなく野菜ジュースが置かれている。
「オムレツは洋風だと思うが」
「気にするな」
「そうかい」
 適当な相づちを打ちながら、味噌汁をすする。やはり美味い。
「丁寧にだしを取れば、塩分は少なめの味噌汁でも美味いぞ。
 まあ、時間が無い奴にそれを要求するのは無理な話だがな……」
 そういえば味噌がなかった。わざわざ減塩味噌を買ってきたのか。侮れない。
「お前も、塩分とかには気をつけろと母親には言われなかったか?」
「いや、母親は最初からいないんでね」
 俺は何気なく言ったつもりだったが、シャーリーは、しまったという顔をした。
 言うべきではなかったんだろうと。まあ、気にしちゃいないが。
「謝るなよ。俺だって、それを悲しんじゃいない。まあ、施設育ちだったんだ。
 親戚もいるが、母親は俺をひとりで産んで死んだ。
 で、親戚が誰も預からないから施設送りなだけだ。
 そして施設がまともだったから、今はつとめ人。
 そして、人生の目標は平々凡々と頑張らないけど、いい加減にはしないというのが今のところだ。
 二十五年も生きると段々と馴染んでくるぜ」
 そう一気に言うと、シャーリーは少し考えつつ、何か納得したような表情をする。
「なるほど、昨日、何となく人間として欠けたところがあると感じたのは、そういうことだったんだな」
「かもな」
 その後は無言で飯を食べた。気分が悪くなったとは思わない。
 シャーリーも困惑した表情は見せない。ただ、淡々としている。
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458 :93マイル[sage]:2014/11/28(金) 22:39:10.43 ID:QJw8fcED
「ところで……」
「なんだ?」
「基本的に、いつまでいるとか決めているのか?」
「それは……お前次第だな」
「なら、死ぬまでって無理か?」
 そう言ってみたとたん、シャーリーは猫が竦むように身体を震わせ驚いた顔をした。
「お前……本気か? 年取ったら、腹上死しかねんぞ」
「それも良いんじゃないか? 刹那的かもしれないけど、
 百歳のジジイになるほど長く生きたくねえし、八十でも長いくらいだ」
 すると苦虫を噛み潰したような顔をして、何やら思案をしている。
「お前な……私に、そんなことを言ってきたのは初めてだぞ……
 下心丸出しの奴は張り倒して、記憶を消してやったが……
 お前みたいに下心が一切無い奴にそんなこと言われたら……困る」
 下心ね。あるとすれば味噌汁美味かったというべきか。
「……飯で女を決めるのか?」
「古くさいプロポーズには、毎朝、味噌汁を作ってくれとかいう台詞はあるぞ」
「馬鹿馬鹿しい……」
 飽きられたようだ。まあ、そういうのも悪くないんじゃないかと思っておくことにする。
 嫌なら去ればいい。それで昨日今日のことは最初から無かったと同じだ。
「別に……嫌じゃない……」
「なら、後で散歩にでも出かけるか。もし、夜が良いんだったら、それでも良いけど」
「な、何でだ?」
「これから、ずっと暮らすんだ、近くの場所を知っておくのも悪くないだろう」
「わ、悪くはないが……」
「じゃあ、決まりだ。着替えるから、ちょっと待ってろ」
 何にも考えないで、思いつきの言葉をどんどん言ってやった。
 どうやら、そういうのに弱いのか、シャーリーはすっかり困った顔をしている。
 戸惑いながら、電気ポットを手に取った。とりあえずお湯でも沸かすようだ。
 着替え終わると、緑茶が用意されていた。滅多に使わない湯飲み茶碗が二つ。
 とりあえず、すすってみれば文句なく美味い。
「あー……散歩は良いが……それからどうする?」
「いつまでも、俺の服着ててもしょうがないだろ。服でも買いに行くか? 近所に古着屋あるぜ」
 服のセンスは分からんから、好きにしてもらうことにした。安いしな。
「……金は……」
「俺は凝った趣味はないんでな。せいぜい、本読むくらいだ」
 お前が料理に凝り過ぎなきゃ問題はない。
「分かった……後、料理はそこまで凝らないから安心しろ」
 本当に、何にも考えないで言ってみると、ペース乱されているみたいだな。
 これなら思いつきで、何でも言えそうだ。
「あー、あとな」
「な、なんだ!」
 さすがに驚き過ぎだ。
「お前、昨日、妊娠しないって言ったけど、それって絶対なのか?」
「え、ええっ! いや、私はしたことはないが……しないとは言い切れないが……
 前に会ったサキュバスは人間の間に子供を産んだことがあるとは言っていたが……」
「なら、子供も欲しいな。俺、家族いなかったし」
 そう言った途端、今度はシャーリーが大声で、
「何を言っているんだ! 私がお前の家族だろうが!」
「じゃあ、死ぬまで頼むな」
 そう言ったとたん、シャーリーは顔を赤らめて「しまった……はめられた……」と呟いた。
淫魔・サキュバスとHなことをする小説 10体目
459 :93マイル[sage]:2014/11/28(金) 22:42:47.40 ID:QJw8fcED
それから、一ヶ月後。
 区役所に婚姻届を提出した夜、俺は一晩で七回も搾り取られる羽目になった。
 後にも先にも服上死をすると思ったのはあの日の晩だとつくづく感じた。

 おしまい。
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リア充爆発しろ! っていう感じの話でした。
昔、ここの過去スレの風邪の看病をしてくれるサキュバスの話が好きだったので、
それのオマージュです。
それでは失敬。


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