- 【金蹴り】女が男を金的攻撃で倒すSS 5【電気按摩】
627 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/11/27(木) 22:08:32.15 ID:sK+aHgsR - ■婿にいくか嫁にくるか
「いい月夜だな」 小さな露天風呂で夜空を見上げながら一人の青年が呟いた。彼の名は清川誠司。清川流古武術の次世代を担う若き次期当主である。 年齢は19歳。長身で細身であるが、その身体はしっかりと鍛え抜かれており武術家の名に恥じぬものとなっていた。 「当主か……」 誠司は湯の中で伸ばしていた足を曲げて胡座をかき、また一言呟いた。 この露天風呂は彼の家の敷地内にあるものだ。旅館などのそれと比較すれば小さいが、それでも成人男性が五, 六人足を伸ばして入浴できるほどの大きさがある。これを家風呂にできるくらいには清川家は栄えていた。 次期当主と言っても誠司の世間的な身分は単なる大学生に過ぎない。その自分がいずれはこの家と流派を背負っていくことになるかもしれぬと思うと若干の不安を覚えた。 また彼にはもう一つ気掛かりなことがある。どちらかと言えばこちらの方が悩ましいかもしれない。それは彼の許嫁のことであった。 「姫子ちゃん、か」 誠司には日下部姫子という許嫁がいる。日下部家は清川家の遠縁にあたる家で同じ流れを組む古武術の名門である。姫子はそこの一人娘だ。 婚約は親同士が勝手に決めたことであるが、それ自体に問題はない。彼らは小さい頃から交流があり互いに好意を抱いていることを確認しあっている。最後に直接顔を合わせたのは2年ほど前であるが、それでも文通という形で交流は続いていた。 問題は結婚を決定する際の方法である。彼はそれに悩んでいた。 「お呼びですか? 誠司様?」 「……!」 声と同時に庭の草場から黒い人影が誠司に向かって飛び出してきた。誠司は慌てて立ち上がると頭に置いていた手拭いを腰に巻き迎え撃つ体勢に入った。 敵は気配からして一人。湯煙で人影くらいしか分からない。影は一気に誠司まで詰め寄ると上段への手刀を放った。 誠司はこれを片手でいなした。続いて腹部への拳が飛んできた。誠司は身体を捻ってかわし、その勢いのまま影に向かって蹴りを放った。だがこれは後ろへ飛び引いてかわされてしまった。人影が湯煙の奥へ消えおぼろげになる。 「何者だ!」 「……うふふふ」 湯煙の奥で影が笑う。女の声だ。 「私のことを忘れてしまったのですか。誠司様はひどいお方です」 影がそう言い放つと同時に夜風が舞い込み湯煙を薙ぎ払っていく。人影徐々に鮮明に見えていく。その先にいたのは…… 「姫子……ちゃん?」 「ええ、お久しぶりです。誠司様」 影の正体は誠司の許嫁である日下部姫子であった。正確には姫子の面影が残る女性だった。 長いポニーテールの黒髪と凛々しい瞳はまさしく姫子のものだった だが容姿は誠司のかつての記憶とは大分異なっていた。 まず背がかなり伸びていた。2年前に会った姫子は誠司の胸くらいしかなかったが、今は頭一つ小さいくらいしかない。おそらく170cmはあるだろう。女性にしてはかなり長身だ。 また身体の各所も女性らしい丸みを帯びていた。大きく張り出した胸、くびれた腰、引き締まっているが柔らかそうな尻、そして長く伸びた足。特に胸は道着の谷間から零れそうなほど豊満だった。 姫子が着ている道着は清川流の女性が忍の際に用いるものである。黒を貴重としており下半身は短いスカート状になっており彼女の眩しいふとももを惜しげも無く晒している。 また上半身はノースリーブで胸元が大きく空いてデザインで目のやり場に困った。一応道着の下にはサラシと鎖帷子を着けているようだったが、彼女の胸はそれだけでは抑えきれないでいた。 「大きくなったね。姫子ちゃん」 「うふふふ、どこをご覧になって仰っています?」 姫子はそう言うと手を自分のふとももに置き上半身を傾けた。大きな胸が両腕によって寄せられさらに強調される。誠司は彼女から視線を反らし、さらに腰に巻いた手拭いの裾を掴んだ。自分の下半身が反応し始めているのだ。 「誠司様、一つ忠告いたします。今の私は敵なのですよ。その敵を前にしてお顔を背けるとは武術家として如何なものかと……」 姫子はからかい半分といった口調だった。
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- 【金蹴り】女が男を金的攻撃で倒すSS 5【電気按摩】
628 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/11/27(木) 22:09:59.33 ID:sK+aHgsR - 「まさか、始まった当日に来るとは思わなくてね」
「慣わしではいつ如何なる時にどのような方法で仕掛けて良い。そういう決まりです。私は一日でも早くこの儀礼を終わらせて、誠司様と正式な夫婦になりたいのです」 『結婚は慣わしに従いより武道に優れる者の家へ入ることとする』 清川流の者が婚姻する際に採用した古い儀礼である。ある期間を設けその間に相手を先に三回打ち負かした者の家へ入るというものだ。勝負はいつでも構わない。寝込みでも食事中でも、もちろん今回のような入浴中でもだ。 また禁じられている行為は命を奪う行為くらいで他は何をしても構わないという目茶苦茶なものだ。極論を言えば相手の食事に痺れ薬等を混ぜて、動けなくなったところを負かすというのもアリなのだ。 『武術家たるもの常に緊張の中に身をおくべし』という意味合いらしいのだが、いささか今の時代にはそぐわない部分もあるのではと誠司は考えていた。 そもそも清川流においてこの慣わしが採用されたのは何代も前である。これは半ば面白半分で誠司と姫子の親が採用しただけなのだ。 「それとも誠司様は私と夫婦になりたくないのですか?」 「いや、それはない。俺は一緒になるなら姫子ちゃんと決めている」 「そ、そうですか。ありがとうございます」 あまりにまっすぐな回答に面食らった姫子が真っ赤になる。思わず率直に返答してしまった誠司もだ。 二人の間に沈黙が流れた。 「で、では何故そのような乗り気ではない態度をとられるのですか?」 「まだ早いだろう。俺だってまだ19の大学生だ。姫子ちゃんにいたっては15歳だろ?」 「そのとおりです。ですから私は来年誕生日を迎えれば誠司さんと結婚できるのです」 姫子は胸に手を当てて当然とばかりの顔で答えた。大人びてしまった思われた彼女から、昔の幼い顔が垣間見えて誠司はドキっとしてしまった。 「だからそれが早いって言ってるんだよ。もうそんな昔の時代じゃないんだ。お互い成人して、大学を卒業してからでも十分だろ」 誠司の一番の悩みとはこれであった。姫子は文通でも今すぐにでも結婚したいと再三訴えていた。 しかし誠司はこの通りもう少し時間を置いてからでも良いのではないかと考えていた。両者結婚については了承済みだが、その時期についての見解が異なっていた。 これは『結婚 = 正式に家督を継いで当主になる』という重圧からも来るものでもあったが、誠司自身は気付かないでいた。 「イヤです! 私は今すぐにでも誠司様と結婚したいのです!」 「もうちょっと話し合おうよ。お互いの家のことだってあるしさ……ね?」
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629 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/11/27(木) 22:11:49.50 ID:sK+aHgsR - 姫子は大きな声を上げて首を横に振った。この仕草は姫子が癇癪を起こしたり意固地になったりした時によくしたものだ。誠司は昔と変わらず振舞う姫子を見て嬉しくなった。
最初見た時はあまりに変わり過ぎていて、もう自分の知っている姫子はいないのではないかと不安になっていたのだ。 「家……そうか、そうですね。なるほどそうですよね」 「姫子ちゃんどうしたの?」 話し合いが長期化すると思ったので誠司は一旦落ち着かせようとしたのだが彼女の反応は違った。俯いて何やらブツブツと独り言を呟いている。 「私がこの勝負で誠司様を負かせばよいのですね」 「どういうこと?」 「この勝負で私が勝利すれば誠司様は日下部家のお婿さん。そして当主は私。婿は当主に逆らえませんね」 「いやいやいやいや……」 筋としては通っているのかもしれないが、そんなこと両者の親が許すのだろうか。見た目は大人っぽくなったが中身はまだまだ子供といったところなのだろう。 しかし誠司は同時に考えた。この勝負で姫子に勝利すれば自分の意見を通すことができる。 「分かったよ。やろう。でも着替えて道場とかでやらせてくれないかな。ここでは風邪をひいてしまうし、第一ちょっと恥ずかしいんだ」 「なりません。今回の勝負はこの時、この場で行います。そもそも互いに勝負を宣言すること自体慣わしから外れているのですから」 「……分かったよ」 「ふふふふ」 姫子は得意な顔をしていたが誠司は内心しめたと思った。先ほどの奇襲の際に分かったことだが姫子のスピードと脚力に自信があるらしい。おそらく単純なスピートは誠司を凌ぐだろう。 しかしこの場は露天風呂。深いところでは姫子の膝下程まで湯がある。そんなところで彼女のスピードが活かせるだろうか。また先程のやりとりでこの場は、彼女自らが選んだ試合場所となる。 誠司が別の場所を提案したにも関わらずだ。そんな状態で敗北してしまっては、今後続くであろう勝負でも心理的抑圧となる姫子は誠司の術中にまんまとハマったのだ。 「誠司様参ります!」 姫子が仕掛けてきた。上段から中段を中心に攻撃を加えて時折ローキック等を混ぜてくる。当たりは軽そうに見えるがどれもしっかりと腰が入っていて重い。格闘経験の浅い男なら十分に防御している腕ごと飛ばせるだろう。 だが誠司の前であまり意味のないものであった。カウンターにさえ気を付けていればさほどダメージは受けない。それを理解した誠司は防御に専念することにした。 傍目から見れば防戦ばかりしている誠司が不利に見える。しかし実際は間合いを上手く取りながら湯の深い方へと姫子を誘導していた。 「誠司様、防戦一方では勝てませんよ……これは!」 姫子が気付いた時にはもう遅かった。彼女の足は膝下まで湯に浸かり足技を使うことも間合いを取って体勢を立て直すことも難しい状態だった。その状態を確認してから誠司はラッシュをかけた。
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630 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/11/27(木) 22:12:33.48 ID:sK+aHgsR - 「あ! やだ! うっ!」
攻守は完全に逆転した。姫子は持ち前の速さで誠司のラッシュを止めたり、いなして持ち堪えたりしていたがそれも時間の問題だった。足技が使えず手数が限られることは誠司も同じであったが、そもそも体重が違う。 足場が悪いここにおいて、誠司は姫子へ身体をぶつけるだけで容易に転倒させることが出来るのだ。姫子はそれも警戒して防御しなくてはならなかった。 「これで終わりだ!」 攻守が交代してから一分と経たず決着が着いた。 姫子のガードが浮いた隙をついて誠司が鳩尾に拳を放った。もちろん寸止めであるが警戒して飛び引いた姫子は、バランスを崩して湯の中に尻餅を着いてびしょ濡れになってしまった。 「ちょっと誠司様!」 「ごめんね、姫子ちゃん。本気になるしかなくて、寸止めがギリギリになっちゃって」 抗議する姫子に誠司は謝罪した。彼女に手を貸して引き起こしてやる。 姫子の道着が湯に濡れて肌に密着しかなり目のやり場に困ったが気付かれないように務めた。 「そういうことではありません! 何故拳を振り切らなかったのですか!」 「え……?」 姫子の抗議は誠司が予想していたものと違うものであった。
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631 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/11/27(木) 22:13:51.58 ID:sK+aHgsR - 「これは真剣勝負なのですよ! 振り抜かなくてどうするのですか!」
「振り抜くって……怪我したらどうするの?」 「これはそういった試合ではないのです! そもそも寝込み闇討ちでも何でもアリが前提なのですよ! そういう慣わしでやっているのです!」 「だからそういう物騒なのはやめようよ。そもそも姫子ちゃんは女の子なんだからさ」 「……それは私を一武術家として見てくれていないということですか?」 「いや、そういう訳ではないんだけど……」 姫子の声のトーンが変わったことに誠司は気が付かなかった。 「女性として気を遣って頂いたことは素直に嬉しく思います。しかし真剣に勝負へ臨んでいた武術家としてはこの上ない侮辱です。相手が負けを認めるまで中断すべきではないでしょう」 誠司はようやく姫子が激怒していることに気が付いた。しかしそれでも彼の意見は変わらない。 「ごめん。武術家である姫子ちゃんのプライドを貶めたことについては謝る。でも寸止めはやめない。後日行う勝負でも俺は君に寸止めをする」 姫子は誠司の瞳をじっと見た。そしてこれが誠司の素直な思いであることと受け取った。 「分かりました。誠司さんから私への攻撃は寸止めありとしましょう。よって先ほどの勝敗は誠司さんの一勝です……ただし一つ訂正いたします」 「……!」 そういうと姫子は誠司の腕を思い切りと引っ張った。気を抜いていた誠司はよろけて前のめりになってしまう。そこへ不意に姫子の拳が放たれた。誠司はギリギリのところで受け止める。 「"後日行う勝負"と仰っていましたがそれは違います。二戦目は今ここで行います。そしてこの勝負で誠司様には私が受けた以上の屈辱を味わっていただきます」
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632 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/11/27(木) 22:14:56.53 ID:sK+aHgsR - 姫子は誠司を睨みつけると間髪入れずに攻撃を仕掛けてきた。上段と中段の連携ではあるが先ほどより幾分か速い。誠司は当初と同じように防戦一方になる。
「どうされました誠司様? 守ってばかりでは勝てませんよ」 姫子は先刻負けた時と同じセリフを吐いた。しかし今回は明らかに余裕がある。それは誠司の防御が甘くなっていることに起因していた。 「ほら、しっかり私を見て戦っていただかないと」 姫子が誠司を挑発する。 誠司は集中力を欠いていた。不意打ちということもあったが、それより大きな問題は姫子の身体であった。湯で濡れたことにより道着が肌に張り付き、それが気になって仕方がなかった。 上半身は胸の形が分かるくらいで、姫子が拳を繰り出す毎にゆさゆさと揺れた。下半身はたださえ短い裾が白いふとももに張り付いて捲れ上がり、歩みを進ませる度に下着が見えそうになる。 女慣れしていない、ましてや女性経験が皆無な誠司はそれを見て股間が反応しないように耐えなくてはならなかった。なにせ彼は腰に手拭いしか巻いていないのだ。勃起等しては容易に勘付かれてしまう。 とにかく妹のように思ってきた四歳も歳下の幼馴染との手合わせ中に勃起しそうになっていることを悟られてはならなかった。 「先ほどから上の空のようですね。そんなに……」 姫子は相変わらずお喋りでかなり余裕があるようだった。反撃するなら彼女が油断している今が絶好なのだろうが、姫子の身体がちらちらと目に入り集中できない。 「……そんなに私の胸や脚が気になりますか?」 「……え!」 姫子の言葉に誠司が一瞬固まる。姫子はその隙を逃さなかった。 「エッチな誠司様にはお仕置きです」 姫子は誠司の顔面に左拳を打ち込んだ。しかしこれは誠司に受け止められてしまう。だがこれは力を入れていないフェイントだ。すぐさま逆の右拳を誠司の鳩尾に放った。 (さっきのお返しというわけか) 顔面への攻撃が浅いと感じた誠司は瞬時にフェイントであると理解した。右手で姫子の左拳を掴んだまま、左手で鳩尾に放たれた彼女の右拳を留めようと構えた。両腕を封じてしまえば後は単純に力の強い誠司が投げ飛ばすなり押し倒すなり自由にできる。 だがもう少しで姫子の拳を掴めるというとこで、彼女は腕を引っ込めてしまった。 (……これもフェイント!)
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633 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/11/27(木) 22:15:43.89 ID:sK+aHgsR - 誠司は引き戻された腕の行方を追った。腕を追うその視線の片隅に彼女の揺れる胸が飛び込んできた。誠司は一瞬だけそれに気を取られてしまった。二度も見せた大きな隙を姫子が見逃すはずがない。
姫子は右足で踏み込むと拳を大きく下から上へ振り上げた。彼女の狙いは…… (……股間!) 「……あらあら、防がれてしまいしたね。完全に捕えたと思いましたのに流石誠司様です」 「ちょ、ちょっと姫子ちゃん流石にココは反則かな」 誠司は腕を捻って姫子の腕と交差させることで彼女の股間へのアッパーをギリギリで留めていた。これは本当にギリギリで姫子の拳の先は腰に巻いた手拭いの中に入っている状態だった。 「"ココ"とはどこの事を仰っておいでですか?」 「いや、だからさー……」 姫子の言葉に対して誠司は返答に窮した。 それよりも自分の状態に困り果てていた。睾丸の下数cmの所にある姫子の拳から離れたいができない。情けない話だが先ほどの隙を突かれた金的攻撃に恐怖してしまい完全に動けなくなってしまったのだ。 足は震え立っているのが精一杯。タマと竿は完全に縮み上がって雄として姫子に、四歳も歳下の少女に対し完全に怯えていた。 また先ほどのアッパーを止められたの本当に偶然であったし、何より拳の勢いに遠慮がなかった。まともに受けていれば睾丸を無残にも潰されていたかもしれない。 間違いなく本気である。姫子はそんな心持ちでこの戦いに臨んでいるということを誠司は理解し改めて恐怖した。 「釣鐘ですか?」 「……え?」 男性の股間のことを清川流では"釣鐘"と呼称している。女性の門下生でも平然と使っている言葉であるが、純朴な誠司はあまり口にすることができず、からかわれることがたまにあった。 「……ご理解いただけませんか? 金的のことですよ」 「あ、う、うん」 「他の言葉ですと、睾丸、陰嚢、袋、金玉、子種袋、あとはボールとかですか? とにかく殿方が股の間にぶら下げられておられる最大の急所……タマタマのことです」 「分かった! 分かったから!」 「そうですか。うふふふ……」 誠司は姫子の言葉に真っ赤になってしまった。男性器の呼称が彼女のような美少女の口から出てきたことに誠司はかなり焦った。 姫子自身も男性の前でこんな言葉を連呼したのは初めてで同様に赤くなっていたのだが、誠司には気付く余裕もなかった。
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634 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/11/27(木) 22:16:36.60 ID:sK+aHgsR - 「と、とにかくさ、き……金的への攻撃は反則じゃないのか」
「いいえ、普通の試合では殿方のタマタマを狙うのは反則ですが、これは何でもありなのです。それに誠司様の殿方のた〜いせつなた〜いせつな弱点……金玉を突いたリせぬことには、私が勝てる要素はなくなってしまいます」 「だってここは、男の、だ大事なトコだしさ」 「タマが潰れることをご心配なさっていますか? 大事な所ですから二つあるのです。一つ潰れてもいいように」 「……な!」 姫子の口から放たれる男性器の名称と理論に誠司は困惑し恐怖した。その度に姫子はくすくす笑った。 現状の精神面で完全に負けておりこのまま話し合っても良い結果が生まれないと考えた誠司は、とりあえずこの体勢をどうにかすることにした。 幸い彼女の動きは止められている上手く話を進めれば"寸止めルール"で誠司の勝ちに出来るかもしれない。 「一旦離れよう。これじゃ姫子ちゃんは動けないだろ?」 「んー? 動けないのは誠司様の方ではないのですか?」 「どういうことだい?」 「お顔の汗がすごいですよ?」 「……湯あたりしちゃったかな」 「それに真っ赤です。私の胸やふとももも盗み見て興奮しちゃいました?」 「何のことかな?」 「二回動きが止まりましたよね? お顔にフェイントをかけた時と、その手拭いの下で大事にぶら下げられている陰嚢を攻撃されそうになった時。それと足が震えてらっしゃいますよ? 私の金的攻撃、そんなに怖かったのですか?」 「なな、何のことかな?」 「うふふふふ……だってお湯にこんなに波紋が……」 「……!?」 誠司の恐怖は完全に見透かされていた。 そして彼は改めて現状の自分を意識して恥ずかしくなった。歳下の少女の色香に惑わされ、隙を突かれ、金的を打たれかけ、何とか防いだはいいが、精神的にその少女に敗北してしまっている自分の姿を。 そのことに気付いて一層に足の震えが増し波紋が大きくなる。それを下から見上げる形で姫子が嘲笑される。 誠司の雄としての恐怖が徐々に、羞恥へと置き換わっていく。 「うふふふ。湯が波立っておられますよ。睾丸を狙われたのがそんなに怖かったのですか? 玉も袋の中で縮み上がっておいででは? それにお顔も真っ赤っ赤。恥ずかしいのですか?」 「姫子ちゃん、いったんはなれよ……ね?」 「あははは! 声が上ずっていますよ! 可愛いらしい!」 「姫子ちゃん、いい加減にしないと怒るよ!」 誠司は姫子を強く睨みつけた。姫子も動けないことに変わりはない。強気に出て一旦離れさせようと考えた。だがそれはあまりに短絡的な考えだった。
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635 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/11/27(木) 22:29:53.69 ID:sK+aHgsR - 「……正直にお話いただければ許そうと思いましたのに。未来の嫁を怒鳴りつける旦那様にはお仕置きが必要みたいですね」
「なにをいって……はぅ!!!!!!!!!?」 誠司は突然の痛みに股間を抑え、湯の中で両膝を付いた。睾丸から腹部へ徐々にせり上がってくる激痛。下半身に力が入らなくなり、男しか分からない激痛と絶望にのたうち回る。誠司を見下げる形で姫子がクスクスと嘲笑っているが、今はそんな恥も外聞もなかった。 誠司は気付くべきだった。手拭いの内側に拳が入るほど密着されていれば、睾丸を指で弾くことができるのだと。 彼は本当に冷静でなかった。女の色香と睾丸を潰されるという雄の恐怖に支配され、冷静さを完全に失っていた。それを自分より歳下の目の前にいる少女にされたのだ。 「うふふふ、殿方のタマを直に弾いたのは初めてです。とっても弾力があって柔らかいのですね。癖になってしまいそう」 「っっっっっっっっ!!!!!」 姫子に見下される横で誠司は痛みを堪えることしかできなかった。湯のなかでバシャバシャと音を立て止めどない激痛にひたすら堪えるしかない。 何度も押し寄せる痛みに意識が消えそうになりながら誠司は不思議に思った。今まで練習中に金的を受けたことは数回あるが、こんなに痛むことはなかった。 金的を受けた後にやってくる激痛の波。しかし意識が飛びそうになるものが何度も来ることは初めての経験だった。それも指で弾かれただけで。 「副睾丸……タマタマの裏を打たれるのは初めてですか? 殿方の急所中の急所と聞き及んでいましたが相当なようですね」 そういって姫子はた中指を舌で舐めた。誠司の副睾丸を弾いた指だ。 姫子は思った。自分の身体にこれだけ痛みを感じる敏感な部分があるのだろうか。指で弾かれただけでなりふり構わず暴れるような急所はあるだろうか。惨めにのたうち回る誠司を見つめて改めて考える。 あんなに逞しかった男が、あれだけ突きを放ってもビクともしなかった男が、股間にぶら下がっている柔らかい玉を少し弾かれただけで、これ程までに無力になる。 姫子は自分にはない急所を打たれ苦しむ男を見下す優越感と、この男特有の無様な姿に男性性を感じていた。男の逞しい身体を見た時に覚える胸の高鳴り、それと同じものを性器を必死で抑えてもがく男にも感じていた。ましてや最愛の男となればことさらである。 「誠司様、私が感じた屈辱味わっていただけましたか? しかしまだまだですよ。今の誠司様を負かして勝利することは容易ですが、それはいたしません。 十分に痛みがお引きになってから改めてお聞きします。私に敗北を宣言されるのか、それともまだ戦うのか。今の誠司様は私の慈悲で、勝負を続けさせてもらっている哀れな雄に過ぎないのです。 どうですか? 屈辱でしょう? 聞こえてはいないようですが、しばらくこの素敵な光景を眺めさせていただきましょう」 姫子は聞こえていないと思っていたが、誠司にはちゃんと届いていた。ただ激痛で反応するどころではなかっただけだ。 先ほどの姫子の言葉に誠司の胸は羞恥・恐怖・敗北感でいっぱいになった。しかしそれを覆うように睾丸から腹の奥から激痛が送られてくる。 激痛にも波があり海の潮流のように満ち引きがある。激痛で満ちている時は何も考えられずただ過ぎ去るのを祈り、引いている時は本当に少しだけだが安らげた。 しかし先程の姫子の言葉で、痛みが引いている際は姫子への男として羞恥と恐怖で胸がいっぱいになり、精神的にも身体的にも安らぐ時はなくなってしまった。 この男としての無間地獄からいつ解放されるのか誠司はひたすら堪え、無様にのたうち回るしかなかった。 「私の色香に惑わされ、油断なさったところで大事な宝玉を弾かれ悶絶なされて。本当に可愛いらしい愛しい殿方」 「ふっっ! ぅっっっっっっ!!!!!」 「……いい月夜でございますね、誠司様」 ---つづく
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636 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/11/27(木) 22:31:32.15 ID:sK+aHgsR - 以上です。
長文かつ金的が最後に少ししかないですが、良ければお楽しみください。 続きができたらまた上げます。
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