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名無しさん@ピンキー
【あんこもなか】 1.お気楽娘とツンデレガール
百合カップルスレ@18禁創作板10

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百合カップルスレ@18禁創作板10
181 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/10/28(火) 10:49:06.07 ID:h0LfHM4J
トリップもわからなくなるほど久しぶりですが投下させていただきます
あまり百合っぽくはないかも…
百合カップルスレ@18禁創作板10
182 :【あんこもなか】 1.お気楽娘とツンデレガール[sage]:2014/10/28(火) 10:51:01.28 ID:h0LfHM4J
【あんこもなか】 1.お気楽娘とツンデレガール


爽やかな朝の空気を切り裂いて、能天気な声が響き渡る。

「おーい、あんこー!おっはよー」

その耳に突き刺さるような、アニメ声優のような甲高い声に、杏子は思わず肩を竦める。

「てめえ!その呼び方はやめろっつったろ!?あたしの名前は杏子(きょうこ)だっ!」

もなかは、杏子の抗議などどこ吹く風とケラケラと笑う。

「いいじゃなーい。もなかとあんこ、そのまんまコンビ名にできるよお?」
「あたしはてめえと漫才やる気はねーっつの!」

その既に漫才じみたやり取りを、登校中の同高生たちがくすくすと笑う。
それに気付いた杏子の顔が、思わず朱に染まる。

「たくっ!あたしは行くよっ!てめぇに付き合ってると遅刻しちまわぁ!」
「あー、待ってよぉ、あんこ!」
「き・ょ・う・こ!!わざとやってんな!?てめえ!」
「あははははーあんこが怒ったあ!にっげろー」

秋野もなか。
拾遺和歌集にある源順の歌に由来する、れっきとした本名である。
肩までの髪をボブスタイルにしているせいで、丸い顔がさらに丸く見える。
顔立ちも体型も、性格も含めて、全体にま〜るい印象を与える少女である。

もなかがあんこと呼ぶ少女、朽木杏子。
先月、もなかのクラスに転校してきたばかりである。
その男っぽい言動が災いして、クラスメイトからは敬遠されている。
激しい性格を表すようにツンツンとあちこち跳ねた癖っ毛を腰まで伸ばしている。
吊り目に太めの眉毛、いつも怒っているかのようなへの字口。
スレンダーな身体付きもあいまって、全体的にとげとげしい印象を与える少女だった。

「あんこってば美人さんだし、口調とかへの字口とか直せばモッテモテなのにー」
「モテたくもねーし、そもそも男なんかに興味ねーし、あたしはこれが楽なんだよ」
「でもきっと友達もいっぱい出来るよー?」
「小うるさい女もてめえ一人で持て余してるよっ!」
「もなか、そんなにうるさいかなあ?」
「じ、自覚ねーのかよ!?」
「あははははー!」
「…ったく」

溜息をつく杏子の顔は、口ぶりの割にはさほど嫌そうではない。
口元は、笑いを堪えているようにも見えた。

※※※
百合カップルスレ@18禁創作板10
183 :【あんこもなか】 1.お気楽娘とツンデレガール[sage]:2014/10/28(火) 10:52:01.27 ID:h0LfHM4J
朽木杏子はトラブルメーカーである。
少なくとも本人ともなか以外のクラスメイトや教師たちはそう考えている。

転校初日。
気怠げな教師の態度が気に入らないと喰って掛かってひと悶着。

「ちゃんとモノを教える気がねーんなら教師なんざやめちまえっ!」

下校時、万引きを働こうとした生徒の首根っこを押さえてふた悶着。

「万引きなんて甘っちょろい言葉を使うから調子に乗るんだよな。それ、窃盗罪っつー犯罪だかんな。わかってんのか?ああ?」

道に迷ったという小さな女の子を自宅まで案内したにも関わらず、その目付きの悪さから犯人呼ばわりされて、み悶着。

「そんなに自分のガキが大切ならちゃんと見ていてやれ!こいつは泣いてたんだぞ!?ママ、ママっつってな!その心細さをわかってやれてんのかよ、あんたは!!あたしを疑う前にそいつを抱き締めてやるのが先だろうがよっ!」

…といった具合。

そして翌日から、その全てを目撃していたもなかに付きまとわれる事になったのだ。

※※※

杏子のお気に入りの場所は、校舎の屋上だった。
昼休みになると、もなかを引き連れ…

「引き連れてねー!勝手に着いてくんだよっ!」

…勝手に着いてくるもなかを振り払いながら、杏子は屋上へむかう。

「無駄な抵抗なんだけどなーあっはっはっ」

屋上に出た杏子は、もなかがゆっくりのんびり小さな弁当を食べている間に、いち早く大きなオニギリ(×2)を頬張り、とっとと横になる。

「ふあ〜〜あっ!」
「あんこ、眠そうだねえ」
「うちは父子家庭だかんな。あの宿六のために家事もしてやんなきゃなんねーの」
「ねーねー、そういう家庭的なとこもアピールしよーよ。モッテモテに…」
「ならなくていいし、友達もいらねー」

ぴしゃりと遮り、杏子は睡眠態勢に入る。

「…こいつ1人で10人分くらいだからな」
「ん?なぁに?あんこ」

小声で呟かれた杏子の言葉は、卵焼きとコロッケのどちらを先に食べるべきか熟考中だったもなかの耳には届かなかったようだ。

「…なんでもねー」

ぷいと顔を背けて寝息を立て始める杏子の背中を、もなかはほんわりとした笑みを浮かべて見守っていた。

※※※
百合カップルスレ@18禁創作板10
184 :【あんこもなか】 1.お気楽娘とツンデレガール[sage]:2014/10/28(火) 10:53:02.99 ID:h0LfHM4J
「…すーすー」
「…」
「…すーすー…むにゃ」
「…」

キーンコーンカーンコーン♪

「っしゃあ!午後の授業だっ!」
「うぉっとおー!?」
「て、てめえ!?な、なにしてた!ち、近くなかったか!?」
「なんも!なんもしとらんとよ!?」
「…何故訛る?」
「あ、あははっ、あ、あれえ?」

何故か頬を染め、笑って誤魔化すもなか。
その様子を訝しげに見やりながら、杏子は立ち上がる。

「さって、と…」
「で、でも、あんこは偉いねえ」
「ああ?なんの話だ?」
「そんなに眠くても授業にはちゃんと出るし、授業中には絶対寝ないし」
「あぁん?たりめーだろ?てめ、何のためにガッコに来てんだよ?」

心底不思議そうに杏子が問う。

(…ま、まじめかっ!つか、正論すぎるっ!)

内心の動揺を隠し、もなかは戦闘ポーズを取る。

「や、やるな、お主っ!」
「…何バカやってんだ」
「あん、待ってよぉ、あんこってばぁ友達甲斐がないなぁ」
「…誰が友達だって?あと、めんどくせーから放置してるだけで、その呼び方、認めた訳じゃねーからな?」
「やー!睨んじゃいやー!んもぉ寝顔はあんなにか〜い〜のにぃ!」
「て、てめえっ!やっぱ見てやがったな!?」
「かぶりつきでねっ!」

きゃいきゃいと騒ぎながら屋上を後にする二人。
その様子を、給水塔の影から見送る者があった。
杏子ともなかの憩いの場たる屋上には、かなてより先客が存在したのだ。

「…あれが朽木杏子って生意気な女か」
「そーなんすよ、黒田くん!」
「へっ…一度痛い目に合わせてやる必要がありそうだな」

※※※
百合カップルスレ@18禁創作板10
185 :【あんこもなか】 1.お気楽娘とツンデレガール[sage]:2014/10/28(火) 10:54:02.65 ID:h0LfHM4J
「朽木杏子」
「…」

夕闇の公園。スーパーでの買い出しの帰り道、杏子は数人の男に取り囲まれた。
制服姿のままなのは、着替えの時間が惜しかったからだ。何しろ、タイムセールが間際に迫っていた。
人通りの無い暗い公園を通ったのは、このルートが一番の近道だからだ。

(…豆腐なんか買うんじゃなかった)

杏子は右手に下げた買い物袋にチラと視線を向け、そんな事を思った。
ちなみにスーパーのビニール袋では無く、持参した布袋である。ビニール袋を貰わなければ、ポイントカードのポイントが1プラスされるからである。

「朽木杏子、てめえ、随分調子くれてるらしいじゃねえか?あ?」
「…」
「なんとか言ったらどうだ、ああん!?」

下卑た怒声をあげる男を、杏子は冷めた目で見やる。可哀想なモノを見るような、そんな目だ。

「ビビって何も言えねえのかよ!はっ!?」

自分は名乗らず、あまつさえ初対面の相手を呼び捨てするような輩は、人の格好をしたブタであるから、相手にする必要は無い。

幼い頃、父から教わった事を杏子は律義に守っているだけである。

「…よく見ると、カワイイ顔してんじゃねえか?」
「痛い目を見せてやるんじゃなかったんすか?黒田くん」
「そのつもりだったが、気持ちいい目を見せてやる事になるかもなあ」

げへげへと下卑た笑いをあげる男たちの相手をしているヒマなどない。
無言でその意思表示をしつつ、杏子はスタスタと歩きだす。

「おい、てめえ!待ちやがれ!」

ひとりの男が杏子の肩を掴む。そのまま杏子の顔をこちらに向けさせようとするが、杏子の身体はびくともしない。男の顔に怪訝な色が浮かぶ。

「…汚い手で触んじゃねー」

(…こいつ、確かコンビニで万引きしようとしてたバカだっけか

唖然とした表情の男の顔に、見覚えがあった。

「てめっ…!」

万引き男が気色ばむ。だが、次の瞬間、杏子の身体がすっ…と沈んだかと思うと男の身体は中空を舞い、次いで地面に叩きつけられていた。

「な…?」

何が起きたのか解らない。万引き男の表情がそう語っていた。

「あたしは忙しいんだ。これから、晩飯の用意をしなきゃいけねーんだからな」

※※※
百合カップルスレ@18禁創作板10
186 :【あんこもなか】 1.お気楽娘とツンデレガール[sage]:2014/10/28(火) 10:54:55.40 ID:h0LfHM4J
「杏子ぉ、いま帰ったぞー」
「あーお帰り、オヤジ」
「あー腹減った。ん?なんだこのぐしゃぐしゃのは?お前にしちゃ珍しいな」
「麻婆豆腐も知らねーのか?中華料理だぞ」
「にしたってお前、豆腐粉々のぐちゃぐちゃ…」
「…文句言うんなら喰わなくていいんだぜ?」
「あー旨そうだ!いただきまーすっ!」

杏子の父がそう言って、パン!と両手を合わせる。
2mになんなんとする巨体の父がやると、その音は家の外にまで響きそうだった。

「んで?今日の試合は?勝ったんだろーな?」
「たりめーだ。俺を誰だと思ってる?泣く子も黙るジャイアント・クッキー様だぞ?」
「…そのセンスねーリングネームはなんとかなんないのかねえ…ま、ともあれご褒美だ!」
「こ、これは!発泡酒じゃない、まごうことなき本物のビールっっ!しかもプレミアムじゃないかっ!」

ははーっとビールにひれ伏す父を杏子は呆れた様に見やる。だが、その眼は笑っている。
おもむろに、そして一気にビールを飲み干し、お代わりを催促しつつ、父が娘に問うた。

「そういや杏子、新しい学校はどうだ?友達出来たか?」
「小学生じゃあるまいし。ちゃんとやってるよ…そ、それに…」
「ん?」

いつも言いたい事はハッキリ言う男らしい娘が(それはそれで問題かも知れないが)言い淀むなど珍しい。

「なんだ?ま、まさか!好きな男でも出来たか!?」
「そんなんじゃねえ!!と、友達も出来た…ぞ。一人だけ、だけどな」
「ほお!そりゃ良かった。なに、一人でもお前にしちゃ上出来だ!で、どんなコなんだ?」
「…一人で10人分だよ」
「は?」

それ以上、この件に関して杏子が言葉を発する事は無かった。少し頬を染めた娘を、父はその厳つい体躯と顔に似合わぬ柔和な笑みを浮かべ、うんうんと頷くだけだった。

…こうして、朽木家の父娘の団欒の時間は、和やかに過ぎていく。
百合カップルスレ@18禁創作板10
187 :【あんこもなか】 1.お気楽娘とツンデレガール[sage]:2014/10/28(火) 10:55:45.82 ID:h0LfHM4J
※※※

「およよ?なんだぁ、あのゾンビの群れは?」

湯上りに夜気にあたろうと窓を開けたもなかの目に、数人の人影が見えた。
街灯の下、よろよろと歩く男たちは確かにゾンビじみていた。しかもそのゾンビたちは、もなかの学校の制服を着ているようだ。

「むーん、ウチの学校にゾンビがいたとは…!大発見!明日、あんこに教えたげなきゃ!」
「もなちゃ〜ん、あんまり外の空気に当たってると風を引いちゃいますよ〜」
「はっ!母上さまっ!」

がらがらぴしゃん!と窓を閉め、もなかはベッドに潜り込む。そして3秒後には寝息をかいていた。

「むにゃむにゃ…あんこ…ゾンビ…むにゃ」

※※※

そのゾンビたちはと言えば。

「くそ、あのアマ…いてて」
「なんであんなに強いんだいてて」
「も、元はと言えばてめえがっ!」
「ご、ごめんよぉ黒田くん!」
「くそ…朽木杏子!覚えてやがれえ!」

※※※
百合カップルスレ@18禁創作板10
188 :【あんこもなか】 1.お気楽娘とツンデレガール[sage]:2014/10/28(火) 10:56:52.82 ID:h0LfHM4J
そして、一夜が明けて。

「あんこー!あんこあんこあんこー!」
「だーっ!連呼すなっっ!!」

爽やかな通学路に響くいつもの怒声。

「おっはよ!ねえねえ、聞いてよ!昨日ね、ゾンビがね!…あんこ、ほっぺたどしたの?」

杏子の右頬には、大きな絆創膏が貼られていた。

「なんでもねーよ、ちょっと擦りむいただけだ。大した事ねー」
「もぉ!またケンカでもしたんでしょー!?ダメだよぉ、顔は女の命なんだよっ!?命は命がけで守らないと死んじゃうんだよっ!?」
「お、おう、訳わかんねーけど、解った」

もなかの剣幕に押され、思わすそう答える杏子。

「ワカレバヨロシイ。で、痛い?痛い?」
「だから、大した事ねーって。ほんのかすり傷だって」
「そっかあ…ならいいけど…んーっと」

何かを思案するもなか。そして。

「んちゅっ」

もなかはおもむろに杏子の頬に口付けた。

「おわあっ!?な、ななな、なにしやがる!?」
「んー?ケガが早く治るよーにって、おまじない!」
「あ、あああ、あほぉ!お、おおお、女同士ででで、キ、キキキキ…!!!!」

狼狽え動揺する杏子。耳の先まで真っ赤だ。
百合カップルスレ@18禁創作板10
189 :【あんこもなか】 1.お気楽娘とツンデレガール[sage]:2014/10/28(火) 11:22:57.35 ID:h0LfHM4J
「おー、あんこ、かーわいー!そんなあんこ、初めてだーうふふのふー」

ぺろりと舌舐めずりするもなか。

「もっかいチューしちゃおっかなー?ん〜…」
「だーっ!やめ!やめ!二度とやるなっ!今度やったら絶交だぞ!」
「おおっ?絶交するにはまず友達にならなきゃねっ!あんこ、ついにもなかを友達として認めてくれたんだね!?」
「うぐっ…!」

言質を取られた…朽木杏子、一生の不覚…っ!

「と、友達って事にしといてやるから!だから!二度とすんなよ!解ったな!?やったら…絶交だぞ!」
「はっ!あんこ殿!りょーかいでありますっ!」

しゃちほこばって敬礼するもなか。
真っ赤に頬を染めて顔を背ける杏子。

「えへへ、あんこ、だーいすき」
「こ、こら!う、腕組むな!ひっつくな!」
「えーいいじゃんいいじゃん、友達でしょおー?」
「ただの友達はそんな風に密着しないっっ!」
「じゃあ親友って事で!」
「じゃあ、じゃねえええ!!」

…その様子をクラスの男子に見られていた2人は、その日以降レズだの百合だのと影で囁かれ続ける事になる。

杏子に面と向かってそんな事を言う相手は、勿論ひとりもいなかったが。



続く


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