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◆STwbwk2UaU
魔王さまの作り方 ◆STwbwk2UaU
ヤンデレの小説を書こう!Part52

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ヤンデレの小説を書こう!Part52
276 : ◆STwbwk2UaU [sage]:2014/10/13(月) 06:32:31.40 ID:wY88TGER
てすてす
ヤンデレの小説を書こう!Part52
277 : ◆STwbwk2UaU [sage]:2014/10/13(月) 06:37:09.99 ID:wY88TGER
もはや読む人も、使う人もいないだろう本スレ…
DATに落ちるまで、駄文に付き合って頂きたく。
HDDが死んだので、唯一残っていたものを投下。
ヤンデレの小説を書こう!Part52
278 :魔王さまの作り方 ◆STwbwk2UaU [sage]:2014/10/13(月) 06:38:26.91 ID:wY88TGER
リーザの、笑い声がこだまする。

リーザはレッドアイズに上段から、剣を突き立てる。
しかしレッドアイズもすぐに体を翻し、突き立てられた剣から逃げる。
それを見て、すぐにリーザは距離を縮め、全力で剣を閃かせる。
レッドアイズも魔力の爪を出し、激しい猛攻を繰り広げている。

そう、僕は、アガトという名の悪魔は、ただそれを見ていた。

お互いの体がちぎれ、えぐられ、消し飛んでも、二人は意に介さない。
ちぎれた瞬間から、えぐられた瞬間から、消し飛んだ瞬間から体が再生しているからだ。

「…悪魔め、リーザに何をしたんですか……!?」
トルスティが、憎しみを込めた目で僕を見ている。
それはそうだ。魔族でもない人間が、肉体を瞬時に再生できるわけないのだ。
そう、今、リーザの魔力は……暴走している。

「あはっ!あはははは!私のっ!!友達っ!!!!」

――もはや、リーザの言葉に知性はなく、心に焼きついた単語を口走っているだけだ。

「人間風情がっ!悪魔と対等など……つけあがるなぁあああ!!」

レッドアイズは暴走するリーザの相手で手一杯で、こちらに目を向ける隙すらないようだ。


――わかる。僕にも一つだけわかる。
僕は、リーザの治療に失敗したのだ。
…時間が経ったとて、元のリーザに戻る保障はない。
きっと、魔力の過剰、魔力の過多でリーザの心が壊れてしまったのかもしれない。
ヤンデレの小説を書こう!Part52
279 :魔王さまの作り方 ◆STwbwk2UaU [sage]:2014/10/13(月) 06:39:00.57 ID:wY88TGER
「……何も答えない気ですか。まぁ、いいでしょう」
僕が呆然としていると、トルスティが何か話しているようだった。
それでも、僕の鈍ってしまった心は、まだ反応が薄かった。
次の言葉を聞くまでは。


「リーザごとあの悪魔を滅します。極大雷撃魔法の準備を!」


……え?

いや、いやいやいや。
おかしい。おかしい。
リーザは仲間のはずだ。そんな決断を、リーダーがするはずがない。
僕は振り返り、聖騎士とトルスティのいるほうを見る。

聖騎士は、魔力を練り上げていた。
トルスティも地面に剣を突き刺し、柄についている宝玉に魔力を込めていた。
…もはや疑う余地もない。

トルスティは確実に、リーザごとレッドアイズを葬ろうとしているのだ。


「おいやめろ!リーザは仲間なんだろう!?」

僕は、悪魔の僕はトルスティに向かい激昂して叫んだ。
だってそうだろう!?
こいつらは、同じ仲間の、僕の友だちのリーザを犠牲にしようとしているんだ!
なんで仲間を犠牲にするんだ…!
同じ人間なのに、同じ種族なのにこいつらはっ!!

トルスティはそんな僕をあざ笑うかのように、冷徹な目でレッドアイズだけを見ていた。


「喚かないでください。今が最大のチャンスなんです。
 …魔人転生をした者を止められる最後の、ね。」


そう言うとトルスティは、僕の捕縛の首輪を最大まで魔力で締め上げた。
ギチギチと首が絞まり、その場に倒れ伏せる。
い…意識が……

僕が…最後に見た光景は…
目の前が眩むほどの雷撃と、その雷撃の中で踊る2つの影だった。
いつまでも、いつまでも止まぬ光の中…
僕は意識を手放した。


―――――
―――

ヤンデレの小説を書こう!Part52
280 :魔王さまの作り方 ◆STwbwk2UaU [sage]:2014/10/13(月) 06:39:59.53 ID:wY88TGER
…起きなさい悪魔。戦いは終わりました。」

僕は腹を蹴られ、呻きながら目を覚ました。
目の前に広がるのは、天井に大きな穴、そして空。
そして、隅で転がっているリーザと、中央で鎖に縛られているレッドアイズだった。

リーザはピクリとも動かない。
僕はリーザに駆け寄り、恐る恐る呼吸を確認すると…リーザは生きていた。
信じられないことだが、あのすさまじい雷撃の中、リーザは傷ひとつなく気絶していただけだったのだ。

だがしかし、それはレッドアイズにも言える。
レッドアイズの魔力は衰えず、それどころか以前よりも高まった魔力を持っていた。
…しかしそれは魔力だけ。
すでに疲労困憊の色が見えるレッドアイズは、どうやら意識を失わないだけで精一杯のようだ。

レッドアイズの、その赤い双眸に宿る憎しみは、トルスティを捉えている。

トルスティのほうはというと、その顔に感情が見えず、ただレッドアイズを見下げていた。
ただし、片腕はなかった。


「…殺すなら、殺せ。私の父を殺ったみたいに、殺せ…
 この……外道が……」

レッドアイズは命乞いもせず、ただ憎しみをトルスティにぶつけていた。

トルスティはふと目を反らすと、僕の首輪に手をかけた。
ヤンデレの小説を書こう!Part52
281 :魔王さまの作り方 ◆STwbwk2UaU [sage]:2014/10/13(月) 06:40:43.90 ID:wY88TGER
「これはもう、いらないでしょう。回収します。」

トルスティは首輪を外すと、既に心臓を貫かれた聖騎士から回収したのか…ロザリオを首輪に付けた。
そして、トルスティはそのロザリオのついた首輪を、レッドアイズに着けた。

レッドアイズは訝しげにそれを見ていただけだったが、トルスティはレッドアイズを見下ろして、厳かに言った。

「不浄なる悪魔…レッドアイズよ。貴様を殺したとして、貴様の残した狂気は消えない。
 だから、貴様を狂気の集積装置として…ここに封印する。」
 
トルスティは魔法を唱える。
それと同時に、ロザリオが激しく光り、首輪がレッドアイズの首を締め上げる。
激しい苦悶の声をレッドアイズが上げる。ロザリオがその身を焼いているのかもしれない…
やがて、地面に書かれた封印の魔法陣が再度光を放つ。
……よく見ると、最初の魔法陣と形が変わっている。


――隔離された空間に閉じ込めるのか…?
僕は、読み取れない魔法陣の図式をものすごい曖昧な意味で解読した。
僕が使った空間移動に少し、ほんのすこし似ている。
あとは聖騎士たちの独特な文字なのか、詳しくはわからなかった…

やがてレッドアイズが光り輝く魔法陣の中へ埋もれていく時、
最後に叫びを上げた。


「覚えていろよ聖騎士…!
 殺さなかったことを後悔させてやる!
 お前を殺してやる!お前が死んだら、子々孫々まで殺してやる!
 絶対にお前から…!お前の子孫から…!
 大事なものを奪ってやるからなっ!!!!」


レッドアイズは、最後までトルスティを憎み、睨みつけたまま封印された。
その後魔法陣は溶けるように地面に吸い込まれ、死骸だけが残った。

戦いは、終わったのだ。
後味の悪さだけを残したまま……
ヤンデレの小説を書こう!Part52
282 : ◆STwbwk2UaU [sage]:2014/10/13(月) 06:43:19.25 ID:wY88TGER
投下終了…
消したはずのものの続きを書くとか、非常に女々しいうえに情けない。
でも今、プロットが残っているのがこれだけ。
これは、まとめwikiにまとめないでください…すみません…orz


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