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◆uGraRbaB5A
【主と】ハーレムな小説を書くスレ【共に】32P

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【主と】ハーレムな小説を書くスレ【共に】32P
359 : ◆uGraRbaB5A [sage]:2014/10/08(水) 08:51:20.33 ID:Q1xB31ci
/0/
投下します。
第一話として、20レス前後になると思います。
途中、連投規制などで少し間隔が空くかもしれません。
学園モノで今回は前置き・説明がかなり多く、相手は一人です。
ご都合的科学っぽい適当設定が多々出てきますが、基本、現代的な普通の人間の物語です。
特殊なプレイはありません。
NGの際はコテやIDを指定して下さい。
【主と】ハーレムな小説を書くスレ【共に】32P
360 : ◆uGraRbaB5A [sage]:2014/10/08(水) 08:52:14.05 ID:Q1xB31ci
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆




『この学園が必要としているのは、君の遺伝子だ』




───その日、鈴家修司(すずいえ しゅうじ)は高校の入学式を終え、クラスメイトで埋まる教室の中、
事務的な説明が行われているホームルームを退屈そうに聞き流していた。

(やっぱり知ってるやつが全くいないってのは…つまらないな…仕方無いけど…)

私立翔童(しょうどう)学園。男子校である。
全生徒は入学当日から寮生活を強制され、外出も厳しく制限される。
卒業までの三年間、異性と関わる機会は皆無と言っていいだろう。
思春期の真っ只中である高校生男子にとっては牢獄同様の、この私立翔童学園。
更にこの学園は、修司が中学までを過ごした地元からは遥かに遠い地に存在している。
それらを踏まえた上で、数ある選択誌の中からこの学園を修司が選んだのには勿論理由があった。
国内最高レベルと言われる教育理論や、最近改築されたという眩しいまでの校内設備に惹かれたから──ではない。
自分の将来の為のスキルアップなど、微塵も考慮していない。
理由はただひとつ。

"女性から離れたかったから"───
【主と】ハーレムな小説を書くスレ【共に】32P
361 : ◆uGraRbaB5A [sage]:2014/10/08(水) 08:53:07.44 ID:Q1xB31ci
「私、鈴家君のことが好きです」
「私も、鈴家君が好きなんです」

二人の女子に同時に告白される。どちらかを選ぶか二人共を断るか。
それが、修司が中学一年生一学期終業式の後、体育館裏に呼び出され体験した、人生初の告白のされ方だった。
その二人の女子は修司からすれば、クラスメイトではあるが授業の流れで少し会話した事がある程度の、友達と呼ぶには少し遠い間柄。
そんな彼女らが今日この日突然、自分に好意を伝えてきたことに、修司は動揺しきっていた。
女子が苦手というわけではない。むしろ、同世代の男子が照れて隣の席の女子と上手く話せない様子を不思議に感じるほどに、
修司は『友達として女子と自然に接する』ことに抵抗が無く、性別問わず誰に対しても平等に、真摯に接してきた。
しかし、今回は勝手が違う。二人一緒に告白される日が来るなどとは夢にも思っていなかった。
しかし、不安そうに視線を泳がせる二人をいつまでも放置するわけにはいかない。
パンクしそうな頭を必死に働かせて状況に対する結論を導き出そうとする。

どちらの女子に対しても、自分は男女として付き合いたいと思う程の好意を持っていない──
いい加減な気持ちで付き合うことはできない──
何より、片方を悲しませながら片方を幸せにするなんて、自分には耐えられない──
ならば──

「●●さん…◯◯さん…ごめん…」

その言葉を聞いた二人は、その場で泣き崩れてしまった。
二人の好意に自分なりに真摯に向き合った上での回答であり、間違った選択ではないことは確かだったが、
結果、自分に好意を伝えてくれた女子を二人揃って泣かせてしまったという修司のショックは大きかった。
しかし、修司の受難はそれからが本番だった。
出だしから完全に躓いた憂鬱な夏休みを終えた二学期初日、修司は以前の二人とは別の女子にまたもや告白をされる。
驚く実琴に向けられる女子の不安そうな表情は、脳裏に焼き付く『あの二人』の姿と重なり、修司の心を締めつける。
そこからは以前とほぼ同じだった。

自分は彼女に好意を持っていない──
いい加減な気持ちで付き合うことは──
誰かを悲しませておいて誰かを幸せになんて──

それから卒業式を終え中学を離れるまでの間、修司への告白は同学年生だけでなく先輩・後輩も含めた百を超える人数から行われ続けた。
男子生徒からは嫉妬や不信の目を向けられ、修司は中学ではまともな交友関係は築けなかった。

自分は何故こんなにも、異常なまでの人数の女性に好かれるのか──

周囲の環境に対し、修司はいつからか恐怖さえ感じる様になっていたが、
彼女達それぞれの感情は確かに真剣なものであったがゆえに、その一つ一つに正面から向き合い、全てを同じ理由で断り続けざるを得なかった。
悲しむ姿は残らず脳裏に焼きつき、心に傷を負い続けた修司は、中学卒業を機に女性との関わりを断絶する事を決意した───
【主と】ハーレムな小説を書くスレ【共に】32P
362 : ◆uGraRbaB5A [sage]:2014/10/08(水) 08:54:34.78 ID:Q1xB31ci
《1−A、鈴家修司くん。1ーA、鈴家修司くん。藤宮先生がお呼びです。至急、職員室まで来てください。 繰り返します…》

ホームルームが終わり下校の段になっても、クラスメイト達は帰り支度をせずに、それぞれ近くの相手に話しかけ、高校生活を共に送る仲間を作ろうとしていた。
その空気の中に自分も混ざろうと、修司が席を立った矢先、まるでその行為を阻止するかのように教室のスピーカーから事務的な口調の言葉が発せられた。

「えっ…!? な、何だ…?」

周りのクラスメイト達は呼ばれているのが自分の名前ではないと分かると、雑談を再開していく。

「僕…何もしてない、よな…?」

呼び出しを受ける心当たりは全く無かったし、折角の新しい友人を作るチャンスを逃したくはない。
しかし、入学初日から教師の呼び出しを無視してしまうのは、今までをリセットした穏やかな学校生活を送りたいという自分の目的に反してしまう。
修司はひとつ溜息をつくと、段々とグループが形成されていく様子に後ろ髪を引かれながら、教室を離れるのだった。

「しかし…改めて凄いな、この校舎…」

シンプルながらも息を呑まれるスケールの廊下を見回しながら歩いていく。
三車線道路以上に広がる横幅に加え、天井までは四階建て家屋をぶち抜いた程の高さ。
そこから床までの三分の一程にかけて斜めに張り付けられたガラス窓からは春の眩しい空の光が降り注ぎ、滑らかな大理石の白い空間を照らしている。

「なんかこう、美術館…? いや、むしろ病院…?」

見慣れた市立中学とはかけ離れすぎているその光景に少し酔いを覚えた修司は少し歩くペースを落とした。
ホームルームの際に生徒全員に配布された、手の平サイズのタッチパッド型生徒手帳に表示される学園内MAPを確認しながら、目的地へとじっくり足を進めていく。

私立翔童学園は数年前に経営者である理事長が変わったのを機に、教育方針や設備の大規模な改革・改築が行われたらしい──

という、大雑把な情報しか修司は持ち合わせていなかった。
修司にとって高校を選ぶ理由は、『地元から離れ知人に会う可能性をできるだけ下げる』『女性と関わらずに済む』という点に特化されており、
教育面の評価が良いならば特に問題は無いだろうと、受験の際にも学園の詳細を確かめようとはしなかった。
受験そのものも、(交友関係が構築できない八つ当たり同様にのめり込んだ結果)国内トップクラスの学力を有していた修司は難なくクリアした。
受験シーズン中での苦労と言えば、修司の男子校進学を阻止しようとする大勢の女子達を、穏便に宥め続けなければならなかった事ぐらいだった。

「『性転換する!』とか言われたときは、どうしようかと思ったなぁ…」

──『あんたのルックスと運動神経は中の中って言葉が似合い過ぎてる』なんて、昔馬鹿にされた事もあった。
未だに、そんな自分が何故あれほど女子達に求愛され続けたのかは分からないままだけれど、
こんな甲斐性無しの事なんて早く忘れて、彼女達皆が幸せになっていってくれれば──

などと思いながら、修司は辿り着いた部屋のドア枠に刺さる『職員室』の札を確認する。
礼儀正しい挨拶を、と背筋を伸ばし深呼吸をした後、強すぎず弱すぎない力でノックを二回し、ドアを開いた。

「失礼します。1―A、鈴家修司です。藤宮先生に呼ばれて参りました」
【主と】ハーレムな小説を書くスレ【共に】32P
363 : ◆uGraRbaB5A [sage]:2014/10/08(水) 08:55:46.68 ID:Q1xB31ci
ドアを開いた先は、修司が想像していた職員室の光景とは全く違っていた。
十畳以上はある空間、天井までは3m弱で全体を茶色系の壁が覆っている。
暗いグレーのカーペット生地が全面に敷かれた床の中心には木目調のテーブルと、それを挟む形の大きめのソファーが二つ、滑らかに黒を輝かせる。
左右の壁を埋める幾つもの本棚の中には様々な言語の背表紙が隙間無く詰まっている。
そしてドアから反対側、部屋の最も奥、全面ガラス張りの窓壁と重厚感溢れる黒いデスクの間に立ち、春の青空を眺める女性が一人。
ツヤのある黒髪を肩に届かせる女性はこちらに振り返り微笑むと、少し低めの落ち着いた声音で語りかけた。

「ご苦労様、鈴家修司くん。待っていたよ」
「え…!? あ、あれ…!?」

修司は身体をのけ反らせ、『職員室』の札を再度確認した。そして同様に部屋の中を再度見回す。

(え…? でもこれ、職員室っていうか…)

「ん?ああ、大丈夫大丈夫。ここが『職員室』だよ、鈴家くん」
「え? は、はあ…」
「さあ、いつまでもそんなところに立っていないで、座りたまえ」
「は、はいっ!失礼します…!」

促された修司は、ぎこちない動作で部屋に入りドアを閉め、もう既にソファーに座っている女性に目をやりながら、その向かいのソファーへと進む。
先ほどの初見では慌てていて修司は気付かなかったが、女性はかなりの美人といえた。
年齢は20代半ば程だろうか。黒のスーツスカートに七分袖の白ブラウスのシンプルな出で立ち。
身体のシルエット、シミひとつ無い白い肌の顔の輪郭や目鼻立ちはシャープに整っている。
そこに更に縁無し眼鏡が合わさっているとなれば、えてして硬い雰囲気を作ってしまいそうだが、
穏やかに笑みを浮かべる薄めの唇がそれを中和している。
ブラウスの前面をかなり押し上げている胸部もその一因だろうか。
そして膝上10cm程のスカートから伸びる、黒い光沢を放ちながらも肌を透けて見せるストッキングに覆われた、長くも細すぎない脚。
少し高めのヒールもやはり黒い。
座っているとスカートのスリットが広がり太もも部分が強調され、あまり教育上としてはよろしくなさそうな色気を醸し出していた。
高まる緊張から背筋を不自然なほどに伸ばしたまま修司が座るのを確認すると、女性は再び口を開いた。

「初めまして。私は藤宮璃花(ふじみや りか)だ。この学園の理事長をしている。よろしくな」
「はっ、初めまして! 鈴家修司です!って、え!? 理事長!?」

呆気に取られたという風の修司の表情に、璃花は愉快に顔を綻ばせる。

「ははは、『こんな若いのに!?』って驚いたか?実はそんなに若くないぞ、私は」
「い、いえ!若くてお綺麗です!」
「ふふっ、ありがとう。お世辞でも嬉しいよ」
「いや、お世辞では…じゃなくて!」
「ん?何だい?」
「この学園って、男性しか居ない筈じゃあ…?」
【主と】ハーレムな小説を書くスレ【共に】32P
364 : ◆uGraRbaB5A [sage]:2014/10/08(水) 08:56:51.09 ID:Q1xB31ci
そう。私立翔童学園は生徒だけでなく教員や事務員、学園内全ての人間が男性だと、修司は認識していた。
中学三年生の頃、修司の深刻な人間関係の悩みに親身に向き合ってくれた担任教師の男性。
彼に進学先を相談し、翔童学園を強く勧められた際に確かにそう聞いていた。
学園案内パンフレットでも唯一、穴が開くほど何度も確認した項目。
しかし今、自らを理事長と名乗る目の前の人物は明らかに女性だった。
その理事長・璃花が神妙な表情を修司に向ける。

「ふむ。鈴家修司くん」
「はい…」
「先に謝っておこう。すまない」

璃花は修司に対し深々と頭を下げた。

「え?いや…何を…ですか?」

混乱する修司に向き直った璃花が言う。

「実はこの学園は男子校ではなく、女子校なんだ」
「…………は?い、今なんて…?」
「実はこの学園は男子校ではなく、女子校なんだ」
「…………………………………………」
「…もう一回、言った方がいいかい?」
「はあああああああああああああああああっ!!!!?」

今までの人生で最も大きい声で修司は叫んだ。
それに対し璃花は苦笑いを浮かべながら宥めにかかる。

「ま、まあまあまあ。鈴家くん落ち着いて、ね?」
「で、でも!入学式とか教室では男しか!」
「彼らは皆アルバイトで来てもらったんだ。本来、この学園とは一切関係は無い」
「っ…!で、でも、中学の担任の先生に…」
「彼には、この学園を男子校として強く君に薦めるように、私から協力をお願いした。
ああ、でも勘違いしないであげて欲しい。彼が君に何かを偽ったのは後にも先にもこの件だけで、しかも善意によるものだ。
彼は間違いなく、君を心の底から心配して悩みに向き合っていたよ」
「な、なんでそんな…女子校って…」

狼狽する修司を見かねてか、璃花はソファーを離れてデスクに向かう。
そしてしばらくして戻ってくると、修司の隣にそっと寄り添うように座り、
呆然としたままの修司の前のテーブルに皿に乗ったカップを一つ置いた。

「暖かい紅茶だ。落ち着くよ」
「ありがとう…ございます」

修司は半ば無意識にカップを手に取ると、その熱すぎない温度とかぐわしい香りを確かめ、ゆっくりと少しずつ口に含んだ。
喉を紅茶が通り抜け、腹の中を巡っていく。身体が中からじわりと暖まっていくのに同調して、揺らいでいた精神が少し落ち着いていくのを修司は感じた。
その様子を確認して、璃花は語り出す───
【主と】ハーレムな小説を書くスレ【共に】32P
365 : ◆uGraRbaB5A [sage]:2014/10/08(水) 08:57:48.22 ID:Q1xB31ci
 「さて、じゃあ色々と説明の続きをしようか。
 「まず、さっき話題に出た君の元担任の先生についてだ。
君は彼に『本当の進学先を周りの人に知られないように』と言われていただろう?
そうすれば、地元から離れた君を誰かが訪ねてくる可能性も限りなく低くできるし、
男子校という点だけ伝われば、女子達をある程度避けられるしね。
まあ、中々諦めてくれない子も結構いたみたいだけれど、君はそのアドバイスに忠実に従った。
 「そして実は、そのアドバイスにはもう一つ意味があったんだ。
 「そもそもこの学園はとある事情から、基本的に部外者に対しては情報をシャットアウトしていてね。
万が一何かを知ってしまった部外者には、我々の組織により速やかに、確実な手段で記憶の一部抹消・改ざんを行う。
 「これは国にもちゃんと承諾をとってある合法的処置なんだけれど、その辺りは後で説明しよう。
 「今回も君が受験するにあたって、君の周辺情報環境に色々と干渉させてもらった。
ただ流石に人間の行動を全て支配は出来ないし、君が関わる大勢の人間に対して記憶の処置を施すのは、正直かなりの手間でね。
だから、君が学園についての情報をなるべく誰かに話さないようにする誘導が必要だった、というわけだ。
 「ああ、そうだね。彼には記憶の処置を施させてもらった。
それは彼に協力を要請した時点で、既に了承を得ていた事だ。
君の為になるのなら、と二つ返事だったよ。彼は本当に素晴らしい教育者だね。
だから彼は今頃、君の進学先はこの学園ではない、別の学校だと認識している。
 「そんなに心配しなくていいよ。処置による人体への悪影響は一切無い。
君は少し寂しさを感じるだろうけれど、そこは我慢してほしい。
地元に戻るのは難しいだろうから、今度電話なりメールなりで元気にやっていると伝えるといい。
勿論、この学園についての話題は厳禁だけどね」

───紅茶は半分ほど減り、修司の精神はだいぶ安定を取り戻していた。

「この学園が何か凄く特別なんだっていう事は分かりました。
でも余計に、そんなに苦労してまで僕を入学させる意味が分からなくなったんですけど…」

会話が成り立ってきたことが嬉しいのか、璃花は顔を綻ばせる。

「そう、次の説明は君について。君の中学時代のトラウマの原因となった 、君の『体質』について、だ───」
【主と】ハーレムな小説を書くスレ【共に】32P
366 : ◆uGraRbaB5A [sage]:2014/10/08(水) 08:58:39.02 ID:Q1xB31ci
 「私の家系は、単純に言って大富豪でね。それも、この国のトップと同等以上の権力を持っている。
 「何をしている家かって?まあ、『色々』さ。詳細は知らないほうがいい。
 「その『色々』の中の一つとして今、私は学者みたいな仕事をしている。
 「一から十まで細かく説明すると一晩かかってしまうからかいつまんで言うけれど、私は今、『遺伝子』についての研究をしている。
 「中学に入学してすぐの頃、血液検査を含む健康診断があっただろう?
 「あれは全国の中学生達の身体的特徴の平均値を割り出して、データ資料として国が参考にするものなんだけれど、
そのデータは私にも研究用サンプルとして毎回提供されるようになっていてね。
 「それで私は気付いたんだ。国を、よもすれば世界を救えるかもしれない、人類史上でも唯一無二の、君の『体質』に。
 「そう、君を三年間も悩ませ続けた、大勢の女子達からの求愛。
その原因は、君が無意識に周囲に撒いている特殊な『フェロモン』が、女子達の生殖本能を強烈に刺激していたからなんだ。
 「君のフェロモンが持つ女性の本能への訴求力は、他の男性のそれとは比べ物にならない。
効果範囲も広大だ。学校校舎一棟ぐらいなら余裕で覆ってしまう。
 「血縁者を除いた全ての女性に影響をもたらすけれど、効果は相手により差がある。
 「相手との年齢が離れているほど、より近く、長くフェロモンを浴びせ続けなければ効果は出ない。
逆に言えば、君と年齢が近ければ近いほど、僅かなフェロモンで効果は絶大、というわけだ。
 「大まかな分類はそんなところだけれど、体質等によって影響の強弱が変化する場合もあるね。
 「そして君の中には更にもう一つ、フェロモン以上に特異的かつ強力な力を持つ体質が存在している。
 「それは、『子孫に優秀な才能を与える遺伝子』だ。
 「ある条件を満たした上で受精・誕生した君の子供は必ず優秀な才能を持ち、それを開花させる。
 「君の遺伝子は無数の優秀な才能の種の塊といっていい。
 「その種は、君自身には主に学力という才能を与えているが、君の子孫への影響はそれだけにとどまらない。
スポーツ、政治、経済、社会中のありとあらゆる分野の最前線で活躍できる力を与えるだろう。
 「君の強烈なフェロモンは、優秀な子孫を残そうとする強い意思を持つ遺伝子が、
君の身体の成熟に合わせ進化したがゆえの産物なんだ。
 「そしてその繁殖力を含めた遺伝子の特徴は、子孫何代に渡っても受け継がれていく。
 「今、この国では優秀な子供どころか、出生率自体が深刻なほど減少している。
社会のトップ組織は満遍なく疲弊していき、その不安から国民達は家族を増やすことを敬遠し、状況は悪い方向へ進む一方。
それは近隣諸国にも重大な悪影響を与えはじめていて、世界規模の危機に発展しかけている状態だ。
 「そんな暗い未来を待つしかなかった世界を照らす僥倖が、鈴家修司くん。君というわけさ。
 「そして私は、私の家と国の力を総動員させてこの学園を作り、君を入学させた」

───カップの中はすでに空だったが、温まった修司の身体は、頭を巡る思考によって微かな冷えを感じていた。

「えっと、じゃあその、僕に求められてるのは…」

璃花が眼で頷く。

「この学園が必要としているのは、君の遺伝子だ。
最早この国には、一対一の男女が子供を作るのを悠長に待っている余裕は無い。
君にはこの学園の女性達を一人残らず孕ませ、多くの優秀な子供達を作ってほしい」
【主と】ハーレムな小説を書くスレ【共に】32P
375 : ◆uGraRbaB5A [sage]:2014/10/08(水) 09:23:57.94 ID:Q1xB31ci
───数十分後、ようやくまともに喋られる程度まで、璃花は回復した。
お互い裸で重なったまま、会話が始まる。
しかし、その出だしは修司には予想外のものだった。

「す、すまない、修司くん…!」
「え?な、何がですか?むしろ、出し尽くすまで散々滅茶苦茶した僕の方が謝るべき…」
「ち、違うんだ修司くん。その、紅茶…」
「紅茶?璃花さんが出してくれた?」
「あ、あの紅茶には実は、私特性の超強力精力剤を仕込んであって、君の遺伝子が君に促す性的欲求を倍増させていたんだ…」
「え?そうだったんですか?なんでまたそんな…?」
「本来今日、君に計画の協力をお願いする手段としては、もっと事務的なプレゼンを行う予定だったんだけれど…」
「はあ」
「画面越しにしか見たことが無かった君を間近にしたら、我慢ができなくなって…つい色仕掛けみたいな手段に走ってしまったんだ…
ソフトタッチ程度で止めるつもりが止まらなくて…」
「へ、へえ…そうだったんですか…」
「君がずっと我慢していた貴重な初体験を、私みたいな変態ストーカー同様の女が無理矢理奪ってしまった…!
本当にすまない…修司くん…!」
「い、いやいや…! なに言ってるんですか…璃花さんが相手で良かったですよ、僕は」
「そ、そうか!? あ…い、いや…やっぱり私みたいな年増では…」
「いや、璃花さんめちゃくちゃ若いじゃないですか」
「う、嘘だ! 私は今年で29だぞ! もうほとんど三十路なんだぞ!」
「ぷっ、くく…」
「あ、ああっ! 笑ってるっ! や、やっぱり私なんてもう期限切れなんだな…!」
「ああ…ほら、璃花さん…璃花さんってば」
「なんだ…んむっ!?」

修司は涙目の璃花がむくれて尖らせていた唇にキスをした。

「僕は、色んな仕草をする璃花さんが凄く可愛くて確かな好意を持てたから、自分の意思で璃花さんを求めたんですよ?
後悔とかしてません。本当に璃花さんが初めての相手で良かったと思ってます」
「か、可愛いとかやめてくれ、恥ずかしい…でも…あ…ありがとう…」
「いえ…こちらこそ。でも、もう精力剤は無しですよ?」
「はい…」

目を伏せる璃花の頭を、修司は優しく撫でた。
【主と】ハーレムな小説を書くスレ【共に】32P
376 : ◆uGraRbaB5A [sage]:2014/10/08(水) 09:24:47.72 ID:Q1xB31ci
「ていうか、璃花さんこそ大丈夫なんですか? その、中に…」
「んん? ああ…」

璃花は自分の臀部に手を回す。
少しして戻したその指には、固体に近い粘度を持つ白い淫液がたっぷりと纏われており、
それを璃花はじっくりと確認する様に指先でニチャニチャと弄ぶ。

「これだけの濃さと量だ。妊娠していてもおかしくはないな」
「ええっ!?」
「だからさっき言っただろう?
『これから君は何人でも孕ませて構わない』と。
何ならもっと膣内射精して欲しいぐらいだぞ、私は」

璃花は白濁に塗れた手で、修司の萎びたぺニスを軽く擦る。

「い、いや、勘弁してください…今日はもう…」

これ以上続ければ命に関わる、という危機を本能で感じた修司は怯えを見せる。

「ふふっ…じゃあまた今度…必ずだぞ…?」

璃花は指先にまとわりつく淫液を、修司に見せつけるようにゆっくりと舐めとる。
修司は生唾をごくり、と飲み込んだ───
【主と】ハーレムな小説を書くスレ【共に】32P
377 : ◆uGraRbaB5A [sage]:2014/10/08(水) 09:25:35.74 ID:Q1xB31ci
───その後、体力の回復を待ってから二人で部屋の後片づけを殆ど済ませた頃には、外の光はほぼ沈みかけていた。

「もうこんな時間か。修司くん、後は私で片付けるから、君はもう寮に戻りたまえ」
「え?でも、明日から僕が女子校でどう振舞えばいいのかまだ聞いてないんですけど…」

問いを受けこちらに視線を向ける璃花。
修司には彼女の眼鏡の奥が一瞬きらめいたように見えた。

「その件は明日の朝に説明するから大丈夫だよ。それに私にも色々と準備があってね、今日はもう時間が取れない」
「そう…ですか…わかりました…」
「ふふ、そう不安そうな顔をするな修司くん。明日から君は思う存分、学園生活を満喫できるよ」

部屋に僅かに注ぐ沈みかけの太陽の光が、璃花の微笑みを妖しく照らした───

───そして翌日の朝、『私立翔童女学園』の体育館では入学式を含む始業式が行われていた。
館内には新入生と在校生を合わせた二百名弱程の女子生徒達が学年・クラスごとに綺麗な列を作っている。
そして、ステージの壇上に立つ璃花に呼ばれた修司が姿を現すと、館内はにわかにざわつきだした。
璃花は所在なさげに背中を丸めていた修司の腰を引き寄せ、壇上の前に並び立たせる。

「はい静かに!彼が、今日からこの学園で『特別生活指導専門講師』を務める事になった、鈴家修司君だ!皆、礼儀正しく指導を受けるように!」
「す、鈴家修司です…よろしくお願いします…」

着慣れぬスーツが身体を覆う感覚に惑いながら、たどたどしく挨拶をする修司。
目を輝かせる、鼻息を荒くする、興味無し、多種多様な反応を見せる女子生徒達。
璃花は修司の背中を軽く叩き、快活に笑う。

「それじゃあ、頑張ってくれ!『鈴家先生』!」

こうして、鈴家修司の教師生活がスタートした。

「どうしてこうなった…」




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

【Teacher/DNA】 第一話 おわり
【主と】ハーレムな小説を書くスレ【共に】32P
378 : ◆uGraRbaB5A [sage]:2014/10/08(水) 09:26:23.24 ID:Q1xB31ci
記憶の処置方法は手術するとかじゃなく、メン・イン・ブラックのアレっぽい感じです。

長ったらしいくせにまだハーレムっぽくなくてすいません。
設定説明は大体終わったので、次回では女生徒とかとのイチャイチャ要素を多くできたらと思います。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。


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