- 【銀魂】空知英秋作品でエロパロ20【13】
670 :悪魔の薬と愛玩ウサギ10[sage]:2014/09/26(金) 19:28:23.80 ID:+v60kcHO - 目が覚めれば、朝はとっくに通りすぎて昼前だった。隣を見ても男の姿はなく、神楽一人であった。
昨日の夜、沖田は神楽を一緒のベッドに引っ張り込み、抱きしめて眠った。神楽は、それにどこか安心感を覚えていたのだった。 きゅっと神楽は、己の体を抱きしめた。 まるで、体を作り変えられていくようで、恐かった。大事な何かを取り去り、違うものを植えつけられたようだった。 神楽の体は、神楽の心を裏切り、沖田総悟の手を受け入れていた。 沖田に触れられ、嬌声をあげ、愛液を流し、愛撫を・・・男根をねだる体。 神楽は、プルプルと頭を振った。なんとか、忘れようとした。 (しっかりしなくちゃアル・・・) とにかく、ここを出ようと心に決めた。 神楽のやる気を示すように、ピョンと《ウサギ耳》が立った。 ・・・は? 「なんで、こんなのあるアルカ〜〜〜!?」 慌てて確認すると、神楽の頭からは白くて長い耳が生え、お尻には丸い尻尾がついていた。両方ともピクピクと動かせることができた。 「あんのポリゴン警官っ、いい加減にするアル!!」 間違いなく原因の沖田を探すべく、神楽は寝室を飛び出した。
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671 :悪魔の薬と愛玩ウサギ11[sage]:2014/09/26(金) 19:41:28.28 ID:+v60kcHO - 飛び出して直ぐに、ここがマンションの一室だと神楽はようやく気がついた。外の様子を見ようと窓に近づくと、かなり高い階なのか地上が遠く見えた。
「ここから出るのは無理アルナ」 苦々しげに呟いた神楽は、さっさと部屋を調べるのに戻った。 扉を次々、開けていく。 リビング、キッチン、風呂場にトイレ。ランドリールーム。物置部屋に、何やら難しい本や、よく分からない道具が詰まった部屋もあった。 それでも沖田はいない。ついでに探してる神楽の服も、番傘も見つからない。 「アイツ、どこに隠れてるアルカ!」 また一つ扉を開けた。そこは、部屋ではなかった。 「………玄関?」 ここからなら、出られるかもしれない。神楽のそんな希望は、直ぐに打ち砕かれた。 押しても引いても壊れない扉(対天人用特殊合金仕様玄関扉) 鍵もよく分からない機械で、壊したら出れなくなりそうな感じ(指紋認証錠) そんな訳で、出れるに出れなかった。 「あー、もうッ! ムカつくアル!」 リビングに戻ると、神楽は座りこんだ。こうなったら、待つしかない。幸い、自分は待つのに慣れてる。 〈本当に?〉 「え?」 声が、頭の中で響いた気がした。 〈本当に、そう?〉 仕事に行った父。家を出ていった兄。 結局、戻ってくることはなかったじゃないか。そして、母が死んで一人になって・・・ 〈待つことなんて、本当は嫌いでしょ?〉 「いや……」 〈人気のない冷たい家で、独りぼっち。誰もいない。誰も神楽のそばにいてくれない〉 「いや、いや……」 〈一人は嫌。一人は寂しい〉 「違うもん。違うアル・・・」 頭をふって、追い払おうとする。けれど、声はやまない。 〈認めたら? 寂しいって。寂しいのは、辛くてたまらないでしょ?〉 「違うったら、違うヨ・・・」 どんなに否定しても、声は攻めたててくる。 そして・・・ 〈可哀想な子。神楽は本当に可哀想〉 「イヤァーーーー!!」 神楽の心にあった何かを、ついに折ったのだった。はらりと涙が落ちた。堰を切ったように、感情が溢れでてきた。 「……さみ、しいヨ……」 言葉にしたら、ますます寂しさが大きくなった。腕に顔をうずめる。 「さみしいアル」 Yシャツから、沖田の残り香を感じた。昨夜、抱きしめられた腕のぬくもりが思い出された。 「さみしいのはヤダヨ、サドォ・・・」
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672 :悪魔の薬と愛玩ウサギ12[sage]:2014/09/26(金) 19:46:33.35 ID:+v60kcHO - 広い家にたった一人でいるのは、とても辛かった。静まりかえったここでは、神楽の泣き声しか音がなく、それが悲しくて更に涙が溢れた。
ガチャリと重い音が玄関のほうで鳴ると、神楽は跳ねるように駆けていった。そして、帰ってきた男に飛びついたのだった。 「うおっ、どーしたんでェ!?」 沖田は尻餅をつきつつも、神楽を受けとめた。 「サドのバカァッ! どこ行ってたアルカ!?」 「どこって……昼飯、買ってきたんだが」 「そんなの、どうだっていいアル!」 「どうだっていいって・・・」 大食いの神楽らしからぬ言葉に、思わず戸惑う沖田。見れば、小さく震えていた。 「本当、どうしたんでィ?」 「……ヤ、なの」 「なにが?」 「一人は嫌アル………一人にしないでヨ」 きゅっと抱きついてくる神楽に、沖田は溜め息をついた。 「ったく、しょーがねぇウサギちゃんだ」 そう言って、優しく抱きしめて撫でられる。 神楽は、まるで本当に仔ウサギになったような気がした。
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673 :悪魔の薬と愛玩ウサギ13[sage]:2014/09/26(金) 19:49:10.20 ID:+v60kcHO - 優しい手つきで神楽を撫でながらも、その穏やかな顔の下で沖田は、黒い笑みを浮かべていた。
(夜兎族だからって、シャレで使った薬だが、いい仕事するじゃねーか) この分だと、一気にコトを進めそうだ。 そんな考えを微塵も出さずに、神楽に話しかける。 「あーあ、チャイナ、どんだけ泣いたんでィ。本物のウサギみてぇに目が真っ赤だぞ」 「……違うアル」 「ん?」 「チャイナじゃないもん。神楽って呼んでヨ」 また新たに涙を流す神楽の目元を、拭ってやりながら沖田は、望むように呼んだ。 「神楽」 その一言で安心したのか、神楽の表情は少し緩んだ。 「もっと、ヨ」 「神楽」 「うん……」 「神楽」 「ん……」 呼ぶたびに神楽の体から力が抜け、震えが治まっていった。ウサギ耳も、リラックスしたようにペッタリと後ろに倒れた。 「……神楽、目閉じなせィ」 素直に目を閉じた神楽の首に手を添えると、上を向かせ、唇を合わせる。最初は触れあうだけのキスを繰り返した。 口元からも力が抜けて、ほころんでくると下唇を軽く吸ったり、舌先でくすぐるように舐める。 「んぅ……」 「口、開けろ」 神楽が小さく口を開けると、舌を入れて、その口内を侵す。優しく重ねるだけだったものが、だんだん深くなっていく。 敏感な口内の刺激に、神楽は翻弄された。 「・・・っふうっ・・・、・・んんっ・・・」 神楽が息苦しそうに、くぐもった声をあげた。逃げまどう舌を無理矢理、捕まえて続けさせた。 やがて、慣れてきたのか鼻で呼吸をするようになるとそのまま、恋人のように唇を交わらせる。柔らかな唇を充分堪能した後、最後にチュッと軽く吸ってから離した。 「んぅっ………はぁっ、はぁっ……」 ようやく解放された神楽は、頬を上気させ、大きな瞳を熱く潤ませていた。 「ついて来なせィ……神楽」 優しげな顔をして悪魔は、仔ウサギに囁いたのだった。
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674 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/09/26(金) 19:51:52.02 ID:+v60kcHO - 4話めはここまで。
神楽を精神的にいじめるのが個人的に愉しかったw 今回なかった分、次回は頑張ってエロ書こうと思いますww
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