- 【UX2巻】サモンナイト萌え40【発売日決定】
334 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/09/24(水) 16:20:48.24 ID:aFx5Ry5g - ライハーレムまだ途中ですけどキリのいいとこまで書けたんで投下します。
ようやくにフェアちゃんのターンです。
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335 :ライくんちのハーレム事情〜フェアちゃん加入編〜[sage]:2014/09/24(水) 16:22:10.57 ID:aFx5Ry5g - 激戦のランチタイムを終えた昼下がりの面影亭。そこでは四人の乙女がティータイムを楽しんでいた。
ポムニットの淹れてくれた紅茶を嗜みながら花を咲かすのはガールズトーク。 今回の議題はというと。 「それでさ。みんなはどう思う?フェアのこと」 それは最近、面影亭に加わった新メンバーの少女フェアのことであった。 シャオメイからの紹介を受けて雇うことになったこの少女。 まだ年若い娘ながらライに匹敵する料理の腕前を誇るスゴ腕の料理人である。 ライと同じレベルの料理の天才がこんなド田舎の町にもう一人現れるとは。 ここにいる面々は誰も予想もしていなかった。 「すごいですよねえ。フェアさん。おかげでわたくしが厨房を手伝う機会も随分と減りましたし」 ライと同等の実力をもつフェアが厨房に入ったことでポムニットは接客に専念できるようになった。 おかげでお客の回転率もあがり面影亭の業績はすこぶる絶好調である。 「本当にフェアが来てくれたおかげでみんな助かってるよね。だけど、わたしはもっと仲良くなりたいかな?」 と、これはエニシア。料理の腕がスゴ腕の反面、フェアは面影亭の他の面々に対してどこか素っ気無かった。 決して無愛想なわけでもなく話しかけるとむしろ気さくに応じてはくれる。 けれどどこか自分とリシェルたちとの間に線のようなものを引いているのをみんな感じていた。 このお茶会にも誘っては見たけれど『ごめんね。今、ちょっと忙しいから』とにべもなく断られた。 そんなフェアともっと仲良くなりたいというのは今ここにいる全員が思っていた。 「大丈夫なの。フェアおねえちゃんは照れ屋さんなだけなの。そのうちきっともっと打ち解けてくれるの」 と根拠はなしに言い放つミルリーフ。だがその言葉に一同はそれもそうかとひとまず納得する。 そうして四人はフェアのことはひとまずおいて、別の話題で盛り上がるのであった。 「一線引いてるって……そんなの当たり前じゃない……」 そんな四人とは対照的にフェアは下宿先の自室でひとりごちる。彼女が面影亭のメンバーとの親しい接触を避ける理由。 なにか重たい事情でもあるのかとつい勘ぐりたくもなるが実際はいたって単純であった。 バイトに入った面影亭。そこでフェアは目撃してしまったのである。店主であるライとそれを取り巻く四人の乙女たちの。 とってもいやんで破廉恥な数々の場面を。
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336 :ライくんちのハーレム事情〜フェアちゃん加入編〜[sage]:2014/09/24(水) 16:22:41.83 ID:aFx5Ry5g - 【シーンその1 早朝の一幕】
「ふふっ。それじゃあ今日も張り切って掃除しようかな」 爽やかな朝の陽気に包まれてフェアは掃除道具を片手に廊下を歩く。別にこんな早朝から来なくてもいいとは言われていたが。 折角これからお世話になる大事なお店である。自分の手でピカピカにしてあげたいじゃないか。 そう思って合鍵を預かり朝の掃除に来たのである。店主のライはまだ寝ている時間のはずだ。 起きたらびっくりさせてやろうかしらとフェアが意気込んでいると。 「んっ?あれ、むこうの部屋からなんか声が聞こえた気が……」 不意に聞こえた人の声。ライのものかと思ったがどうも違うみたいだ。明らかに女の子の声だ。 訝しがってフェアはその声が聞こえた方へと出向く。それはライの寝室であった。 半開きになった戸の隙間から中の様子は伺える。気づかれないようにフェアがこっそりと覗くと。 「んっ……はぁ……ふぁぁ……ライっ……ライ……」 「あっ……くぅ……リシェル……」 「っ!????」 そこではなんと裸のままのライとリシェルが同じベッドの上で仲良く抱き合いながらイチャコラとしていた。 ああ、これはあれだね。プロレスごっこってやつだね。衝撃的な現場を見てしまいフェアは思わず絶句する。 そんなフェアには気づきもせず、バカップル二人は日も昇る前からよろしく楽しんでいた。 「んぁぁっ……いいっ……やぁぁ……もっと……もっとぉぉ……」 「ぐっ……おまえ……少しは自重しろよ……って、あぐぁぁ……締め付けやべぇぇ……」 腰の辺りをふたりとも激しく動かしながらともに響かせるのは喘ぎ声。これは実に教育によろしくない光景。 ライとその身をぺったりとくっつけ合いながら腰をくねらせてひたすらによがるリシェル。 そんなリシェルの膣肉にギュウギュウと竿を締め付けられてライも堪らなそう。 「ぐぁっ……い、いくぞリシェルっ!」 「うん。来てぇぇえええっ!あうっ!ふぁぁぁああああっ!お腹熱いぃぃぃっ!!」 そうして日もまだ昇らないうちから景気よく、ライはその精気をリシェルの胎内(なか)へと注ぐ。 栄養たっぷりの一番絞りミルク。下のお口で味わうリシェルの顔は実に幸せそう。 (そ、そういう関係だったのっ!?あの二人……) と、まあ少し刺激の強すぎる男女の営みを目にして困惑するフェアであったがこれだけならまだ良かった。 ただ単にライとリシェルが恋人同士というだけの話なのだから。だがこれはまだほんの序の口に過ぎなかったのである。
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337 :ライくんちのハーレム事情〜フェアちゃん加入編〜[sage]:2014/09/24(水) 16:23:17.80 ID:aFx5Ry5g - 【シーンその2 昼への仕込みをする前に】
ライとリシェルの情事を目撃してからしばらくして、なにも見なかった風を装ってフェアはまたバイトに現れた。 流石にちょっとドキドキとして朝ごはんの時間にライやリシェルと視線を合わせるのがきつかったけど。 まあ、たぶん大丈夫だと思う。あんな刺激的な場面を見たからといってそれでバイトを止める気はフェアにはなかった。 あれは勝手に覗いちゃった私が悪いんだと自分に強く言い聞かせて。 「うぁ……っく……ポ、ポムニットさん……今はそんなことする必要は……」 「うふふっ。ダメですよ。ライさん♪お仕事にはスッキリとした気持ちでのぞまないと……」 そう言ってポムニットはずるりと開けられたズボンのチャックの中からライのいきり立つモノをその手に取る。 多感な年頃なだけあってライのそこは実に元気ビンビンであった。それをポムニットはたおやかなその指先で弄りながら。 「んっ……ちゅ……んむちゅ……ぺろっ……ちゅるちゅる……ライさん……もう少しだけじっとしていてくださいましね……」 柔らかな唇を竿に直接つけてポムニットはご奉仕を開始する。ライの肉棒の中腹、根元、そしてカリ首に。 その桃色の舌を筋目を沿うように丁寧に這わせて。時には頬張るように竿全体をその口に飲み込む。 んぐんぐ。んちゅんちゅ。巧みなメイドさんのお口でのご奉仕にライはたちまちのうちに限界になる。 「ぐぁっ……あぐぅ……ダメだ……で、射精(で)るっ!ポムニットさんっ! 「あふっ……ぷぁぁ……あはぁ……ライさん……ライさんのミルク……今日も濃くて素敵……」 そうして溜まらずにライが吐き出したその白濁をポムニットはそのお口で受け止めてゴックンとする。 粘々として苦味のあるスペルマを飲み下しながらどこか恍惚の表情を浮かべるポムニット。 なんというか実にエロい。 「………………なに?…………これ…………」 そんな店主とメイドのいけない現場をまたおつかい帰りのフェアは偶然目にしてしまったのであった。
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338 :ライくんちのハーレム事情〜フェアちゃん加入編〜[sage]:2014/09/24(水) 16:23:58.65 ID:aFx5Ry5g - 【シーンその3 裏切られた偶像】
店主とお嬢とメイドとのいけないシーンを続けざまに見せられて、フェアは極力それを割り切るようにつとめた。 うん。あれは単にあの二人が色ボケで頭おかしいだけだ。気にしない。気にしちゃダメだと強く自分に言い聞かせて。 「大丈夫?フェア。なんだかさっきからずっと熱っぽい顔してるよ?」 そんなフェアを心配して声をかけてくれるのは同じアルバイトのエニシアである。 フェアより少し前からこの面影亭で働いているこの少女。仕事を始めてすぐに仲良くなれた。 妖精のように愛らしくいかにも守ってあげたいオーラを発するこの娘の存在はフェアにとっては癒しであった。 朝っぱらから立て続けにあんな破廉恥な場面を見せ続けられた身としては。 「ううん。私は大丈夫だから気にしないで。今日も一日頑張ろう。エニシア」 「うん。一緒に頑張ろうね。フェア」 そんなやり取りを交わして増していくフェアとエニシアの親密度。 もうこの娘だけが心のオアシス。フェアはそのときは確かにそう思っていた。 「あんっ……ふぁぁぁんっ……あぁんっ……いいよぉ……気持ちいいよぉ……ライぃぃ……」 幻想はあっけなく打ち砕かれた。それはフェアが夜の営業を終えて後片付けを済ませて下宿に帰ろうとしたときであった。 帰り道の途中で店に忘れ物をしたことに気がついて戻ってきたらはいまた遭遇。 信じていたのに。エニシアだけはあんな色ボケお嬢とメイドとは違うと信じていたのに。 清純ってなにそれ?フェアの中で偶像はガラガラと音を立てて崩れてゆく。 「お、おい。エニシア……なんか今日のお前……やけに積極的すぎるぞ……」 「うふふ。だって、今日もわたし一日がんばったんだもん。ご褒美ちょうだいね。ライ♪」 そう妖艶に微笑みながらエニシアはライと繋がったままの状態で濃厚なキスをかます。 お互いの舌と舌がねっとりと絡み合ったディープなベロチューだ。 「んっ……んぐっ……んむっ……ぷぁ……あむっ……」 混じりあう唾液と唾液。口元をベトベタにしながらライとの口付けをひたすらに続けるエニシア。 触れ合う舌先と舌先。じゅるると糸を引く涎。もうどれだけキスしてんのよと思わず突っ込みを入れたくなるぐらい長く。 接吻の快楽に溺れながらまどろむエニシアの表情はまさに雌そのもの。うん。そうだね。私の勘違いだったんだね。 妹みたいに守ってあげたくなるお姫様のような清純な女の子なんてどこにもいなかったんだ。 現実というものの無常さをフェアはいやというほどに思い知らされた。
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339 :ライくんちのハーレム事情〜フェアちゃん加入編〜[sage]:2014/09/24(水) 16:24:31.82 ID:aFx5Ry5g - 【シーンその4はほぼ割愛】
「パパぁ!ミルリーフもう我慢ができないのっ!」 「うわっ、ちょっと待てっ!ミルリーフっ!?」 そうして発情期をこじらせて義理の親を押し倒しにかかる幼女の姿を見るころにはフェアはもうすっかり悟りを開いていた。 もうダメだ。この人たち。あまり深く関わってはいけない。ただの職場と割り切ろう。 かくしてフェアは色ボケ娘カルテットから一線を引いた付き合いを心がけることにした。 まかり間違っても自分はあのただれにただれまくった愛欲の巣には巻き込まれないようにと。 そう強く自分に言い聞かせながらこの数日をすごして来たのだが。 「どうしてこんな仕事辞めちゃおうとかそういう風には思えないのかなあ。私……」 あんなセクハラにも程のある現場を何度も見せられて。普通だったら即、退職願いをつきつけてもおかしくないのに。 不思議とフェアはそうする気にはなれなかったのだ。その理由はというと。 「みんな……いい人たちなんだよね……色ボケてるけどさ……」 確かに破廉恥なところを見せられて幻滅させられはしたがそれを差し引いても面影亭のみんなにフェアは好感も持っていた。 少し我がままだけど一緒にいるとすごく楽しい気持ちにさせてくれるリシェル。 いつも優しく親切で、ちょっとだけドジなのがかえって魅力的なポムニット。 あんなエッチなところを見た後でもエニシアとは親友になりたいと思うし。 ミルリーフのことだってやはり可愛いと思う。本当はもっとみんなと仲良くなりたい。 けれどやはりあの色ボケ場面の数々が頭にちらついて二の足を踏んでしまう。 「そんなにいいのかな……あの子……ライか……確かに一緒に料理してて楽しいけど……」 そんな風にひとりごちているうちにフェアの頭に四人娘をひきつけているハーレム男のことがよぎる。 複数の女の子とそんなエッチなことしてるなんて不潔!最低!そんな嫌悪感を彼に抱いたこともあったけれど。 「なんかそういういい加減な人には思えないんだよね。ライのこと。うう、私みんなに毒されているかも……」 一緒の厨房であくせくと働く彼の姿は、フェアが抱いた先入感を打ち消すには十分なものであった。 料理はその人の心を写す鏡だ。あれだけお客さんに美味しい料理を食べてもらいたいと心をこめている彼。 いい加減な男なんかじゃないと信じてみたいとフェアは思う。同じ料理の道を志す者として。 それに今日も賄いの時間に二人で一緒に新メニューを考えて喋っていてすごく楽しかった。 このままずっと一緒のお店で働いてもいいかなって。そう思えるぐらいには。 「生意気そうに見えて意外と親切だし……よく見ると結構カワイイ顔してるし……頼りがいもあるし……ってさっきからなに言ってるの!?私!??」 四人娘のことをあれこれと考えているうちに、どうやら彼女たちの嗜好に引きずられている自分にフェアは気がつく。 やばい。ダメだ。ダメだ。このままだとみんなみたいな色ボケに自分もなってしまう。 絶対にそうならないぞと固く心に誓ったはずなのに。けれどなぜか頭の中にライの顔が浮かんでくる。 自分と同じ色の髪で。肌の色も同じで。他人がみればたぶん姉弟と間違えそうであろう彼の顔が。 あれれれれ?いくらなんでも私、ちょっとチョロすぎない?これじゃあみんなのこと色ボケなんて言えないよ。 「もう、やめ。やめっ!こんなこと考えている暇があったらさっさと寝よう。明日だって朝早いんだからっ!」 そうして無理やりに思考を打ち切りフェアはベッドの中に潜り込む。 だが思春期真っ只中の少女の胸の中はなにやらモヤモヤとした気持ちでいっぱいいっぱいだった。
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340 :ライくんちのハーレム事情〜フェアちゃん加入編〜[sage]:2014/09/24(水) 16:25:21.08 ID:aFx5Ry5g - 「んっ……はぁ……っは……んぅ……」
そうして深夜、下宿先のベッドの中で。その手をもぞもぞと動かしながらフェアは声を漏らす。 器用に動くその指先が弄るのはまだ異性を知らない初心なる恥丘。ピクッと勃起しかけた乳首も同時に弄る。 これはいわゆる一つの自慰行為であった。フェアだって年頃の女の子である。 夜中に一人、こういうことをしていてもなにもおかしくはない。 「んぁ……らめっ……はぁ……あふぁぁ……」 けれど今宵のひとりHはいつになく熱が入っていた。面影亭の面々の色ボケに当てられてしまったのか。 このモヤモヤした気持ちをどうにかするのにちょっとやそっとのオナニーでは満足できない。 指で膣肉を激しく掻き回しフェアは喘ぐ。けれど足りない。まだ全然足りないのだ。 その足りないものをフェアは夢想する。そしてつい口にしてしまう。 「んぁっ……んっ……ぃ……っふ……ライ……あふっ……っ!??」 その口からふいに漏れ出したその名は。ついつい夜のオカズにしてしまっている男の子の名前。 自分で気がついてフェアは愕然とする。今、私なんていやらしい妄想をしていたんだろうと。 甘く蕩けるようなひとりHの中でフェアは確かにイメージしてしまっていた。 あのリシェルたちのようにライに抱かれている自分の姿を。 「ち、違う。私そんないやらしい子じゃないもん!ああ、もうどうにかしてぇぇ!!」 そうして悶々とした夜を過ごしながら、気づき始めた自分の本当の気持ちにフェアは頭を抱えるのだった。
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341 :ライくんちのハーレム事情〜フェアちゃん加入編〜[sage]:2014/09/24(水) 16:26:32.44 ID:aFx5Ry5g - (う〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜)
それからもフェアの悶々とした日々は続いた。ライをオカズにしてしまったあの夜からずっと。 もうライの顔を見るだけで、声を聞くだけでなんだか心がドギマギとしてしまう。 モヤモヤとしていてハッキリとは言い表せないこの感情。これはつまり所謂ところの。 「熱でもあるのか?さっきから顔が赤いぞ。フェア」 「っ!??な、なんでもないっ!そう。なんでもないから心配しないでっ!」 そんなフェアの様子を心配して声をかけてくるライ。だがその親切がかえってフェアの心臓にはよくなかった。 ああ、もう。少しはデリカシーとか気をつけてよ。本当に朴念仁なんだから。 と、この胸のモヤモヤの元凶である彼にフェアは心の中で文句を言う。 「それにしても本当に大助かりだぜ。フェアがうちの店に来てからずっと。ありがとうな。フェア」 「え?あ、ああ。うん。それはどういたしまして」 屈託のない笑顔でそう言って来るライにフェアは少し動揺しながらも応じる。 そんなフェアに対しライは続ける。 「やっぱりな。料理のことで語り合える奴が傍にいてくれると本当に嬉しいんだ。俺ってたいがい料理バカだし」 「それは……私もそうかな。私もライと一緒に料理するのすごく楽しいよ」 話題が料理のことになったのでフェアも少し落ち着いた気持ちになれた。 思えば自分とライを結びつける最大の共通点。それが料理。 あれだけ破廉恥な場面を見せられたのにも関わらずフェアが彼のことを悪く思えないのはそれが理由。 「なんか結構似てるよな。俺たちって。フェアとは他人って気がしないぜ」 「え?ああ。うん。そうだね。私もライみたいな弟がいたらいいなって思ってる」 ふいに耳に入った『他人じゃない』という響き。それを一瞬、フェアは別の意味に取りかけてしまった。 その場はなんとかやり過ごすことができたけれど。それはフェアの胸のなかにしこりを残した。 この気持ちはおそらく。人知れずフェアはかぶりを振る。そうして今日も一日が終わる。
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345 :ライくんちのハーレム事情〜フェアちゃん加入編〜[sage]:2014/09/24(水) 16:54:56.04 ID:aFx5Ry5g - (……なにやってるんだろう……私……)
夜も深まった頃合の面影亭の廊下。本来、とっくに下宿にもどっているはずのフェアはそこにいた。 手に持ったのはライから預かっている合鍵。それでこっそり玄関をあけてこんな時間に来てしまった。 その理由もたわいもない。たまたま知っていたからだ。今日はリシェルたちもエニシアも店には泊まらない日だと。 (こんな深夜に男の子の家に忍び込んで……まるでなんかアレじゃない……その……夜這い?) 夜這い。脳裏にふとよぎるそのフレーズにフェアの頭は沸騰しそうになってしまう。 ち、違うもん。私、そんな痴女じゃないもん。慌てて心の中で否定するフェア。 だがこの行為は傍から見れば確かにそうとしか言いようがないわけで。 「そ、そう。これはお仕事に必要なことなんだから。万が一、リシェルたちがやってきてライが休めなかったら大変だし。そうなんだから!」 と、自分を誤魔化しながらフェアが足を進めるのはライの寝室。 いつもはライにべったりのミルリーフも今日はエニシアが自分の下宿先へ連れていったのを覚えている。 つまり今、この部屋で寝ているのはライ一人。ゴクリと唾を飲み込んでフェアはドアを開ける。 (あ…………) そこで寝ていたのは予想通りライひとりであった。グーゴーと一丁前にいびきを掻きながらライは寝入っている。 するとフェアは息を潜ませて近寄る。そうして間近で覗くライの寝顔。それはなんともはや。 (うぅ……なんかすごくカワイイ顔してる……) ともすれば実年齢より幼く見える童顔なライ。普段は頼りがいがあるのであまり意識しないのだが。 女のフェアの目から見てもカワイイと思える。そんなライが気持ちよさそうにいびきをたてて寝入る姿。 なんというかいけない気持ちを掻き立てられそうになる。ヤ、やばい。ちょっと待って。 私は今日、こんなカワイイ男の子を飢えた色ボケたちから守るために来たのよとフェアは自分に訴える。 (でも……ちょっとだけ……ちょっとだけなら……) そう言い訳しながらフェアは自分の顔をライのそれに近づける。ライの寝顔。息遣い。 もっと近くで感じたいという気持ちでいっぱいになって。そして気がつくと唇が触れ合うぐらい近くに。 (っ!??このままじゃ……で、でも……) このままだと眠ったままのライの唇を自分が奪ってしまう。流石にそれはと戸惑うフェア。 けれどトクントクンと高鳴る心臓の鼓動が無性に後押しをしてくる。あと少し。もう少し もう自分でもなにがなんだか分からない気持ちでフェアはいっぱいだった。 ええい、ままよ!やけっぱちになって覚悟を決める。そうしてフェアの唇がライのそれと重なる寸でのところで。 「むにゃ……んっ…………なにやってんだ?……フェア……」 「へ…………あ……」 パチッと突然ライがその目を開いた。フェアは刹那、硬直する。そして次の瞬間。 「い、嫌ぁぁぁ嗚呼あああああああああっ!!!!!!!!」 草木も眠る丑三つ時に、近所迷惑も顧みず特大の乙女のスクリームが店中に響き渡るのであった。
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346 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/09/24(水) 16:56:08.50 ID:aFx5Ry5g - ようやく投稿できた。今回はここまでです。
続きは四人娘も交えてフェアちゃん初Hをおおくりします。 それではしばしお待ちを。
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