- ふたりエッチでエロパロ Part12
321 :ゲーム(導入)[sage]:2014/09/22(月) 01:10:45.13 ID:CzznQVMg - 高層ビルの一室。
天上にはめ込まれたいくつかの電飾がこの部屋を赤く、灰暗く、そして艶かしく照らしていた。 学校の教室ほどの広さのこの一室に、「客達」は集っていた。 彼らは皆悪趣味な仮面で目元を覆い、パンツ一枚だけを履いていて、醜く弛んだ身体、引き締まった身体と様々あるが、皆互いに己の身体を晒し合っていた。 一見すれば何とも珍妙な光景だが、それがこの一室でのドレスコードであった。 この客達の素性は様々だが、共通する点は二つある。 一つは、表の世界あるいは裏の世界での成功者であり、個人が所有するには余りある財産を手にしていると言う点である。 ゆえに彼らはこの「倶楽部」でも特別の厚遇でもてなされ、極秘裏に開催される「ゲーム」参加資格を「倶楽部」から与えられるのである。 そして、もう一つの共通点は、ここにいる誰もが無類の性豪であり、無類のサディストであるという事である。 銀の装飾をあしらった立ちテーブルがフロア内で円を描く様に並べられ、その一つひとつに客達は集まり、ワイングラスを傾けながら談笑をしていた。 話題の中心は今宵のゲームの「親」に関する事であった。
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322 :ゲーム(導入)[sage]:2014/09/22(月) 01:19:10.12 ID:CzznQVMg - 当然の話だが、只の多重債務者ではこの豪奢な「ゲーム」の「親」役にはなれない。
「親」役に課せれらる条件は一つ、「誰もが魅せられる程の見目麗しき女性である」と言う事である。 あるいは自分か身内が投資や事業に失敗するか、あるいは巷に蔓延る悪党に絡め取られて、多額の借金を背負う事になり、人生のどん底に堕ちた女性達――彼女達に唯一残された財産である美貌を、倶楽部主催者はこの「ゲーム」に饗させるのだ。 この倶楽部主催者は常に、ゲームの親役の「高品質」を謳っていた。 妙齢の女性から、絶妙に熟れた女性、果ては未成年、十代にも満たない女の子まで、「親」にされた彼女達の「品質」は、参加者達を大いに唸らせ、愉しませてきた。 主催者の女性の審美眼はそれだけ確かであり、客達は絶対の信頼を置いていた。 そして、その主催者をして「今宵の『親』は格別のものをご用意して御座います」と言わしめたその「親」は一体、どれだけ「高品質」であるか。その事で話題は持ち切りになるのも必然であった。 しばらくして、まるで映画館の様に照明が弱まってゆき、給仕係のバニーガール達も部屋の隅に捌けていった。 「ゲーム」の準備が整ったようだ。
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323 :ゲーム(導入)[sage]:2014/09/22(月) 01:21:00.83 ID:CzznQVMg - *「始まるぞ…」
客達の談笑が止み、部屋全体が水を打ったように静まり返っていった。 誰かの生唾を飲み込む音すら聞こえてきそうな雰囲気だ。 この部屋の空気がにわかに張り詰めていった。 そんな空気を切り裂く様に、固い床の上を革靴で歩く音が新たに響いた。 円形に並べられた立ちテーブルの中心に、眩いスポットライトが当たった。 そこに、タキシードを身に纏い、周囲の「客達」と同種の悪趣味な仮面を付けた男が立った。彼はこの淫猥な遊戯を取り仕切る役、いわゆる「ゲームマスター(以下GMと呼称する)」であった。
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324 :ゲーム(導入)[sage]:2014/09/22(月) 01:24:11.15 ID:CzznQVMg - GMが周囲の「客達」に向かって深々とお辞儀した。
「皆様、本日はお集まり頂き、真に有難う御座います。こうして『ゲーム』を主催する事が出来るのも、偏に皆様の日頃のご愛顧の賜物と――」 *「能書きはいいからさっさと始めろ!」 興奮した客の一人の野次が、GMの挨拶を遮った。 *「もう待ちきれねぇんだよ!」 *「そうだそうだ!」 *「早く『親』を出したまえ!」 静寂から一転、堰を切ったように客達から怒号が飛び交い始めた。 皆、溢れる劣情を罵詈雑言と言う形で、輪の中心のGMにぶつけた。 その姿はまるで、自分の欲望を満たす事しか頭に無いガキか、それ以下のケダモノの様であった。
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325 :ゲーム(導入)[sage]:2014/09/22(月) 01:26:46.48 ID:CzznQVMg - ケダモノたちの癇癪に対して、GMに動揺は無かった。
仮面の下の表情を窺う事は出来ないが、彼は姿勢正しく客達を見渡していた。 そして、客達の喧騒を制する様に言葉を放った。 「分かりました、それでは…」 GMは右手を上げた。 それを合図に、部屋の奥からGMのいるスポットライトに向かって、二人の女性が歩いてきた。 途端に喧騒が止んだ。 すると二人がジャラジャラという金属の擦れ合う音、コツコツというバニーガールのハイヒールが固い床を小気味良く鳴らす音、そしてもう一人の女性のぺたぺたという足音が入り混じって部屋に響き渡った。 先頭にいるのは『ゲーム』をアシストするバニーガール。 当然彼女は『親』ではない。 彼女の手には鈍く光る鎖が握られていて、そしてそれは後方の女性の首輪に繋がれていた。 その女性はあろう事か全裸であった。 バニーガールに引き連れられ、前股と乳房を手で覆い隠し、俯いたままの黒髪の女性、この人こそが今回の「ゲーム」の主役、すなわち「親」であった。
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