トップページ > エロパロ > 2014年09月06日 > cAat1gnB

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名無しさん@ピンキー
...
悪魔娘の深謀
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロイン52【悪堕ち】
SS書きの控え室146号室
淫魔・サキュバスとHなことをする小説 10体目
女の子『が』触手『を』犯すスレ2

書き込みレス一覧

調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロイン52【悪堕ち】
280 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/09/06(土) 15:20:08.42 ID:cAat1gnB
>>279
いわゆるパラメーターに善と悪の要素があって、
ストーリー開始後しばらくとエンディングのときに悪の数値が全能力値のトップだとちょっとそれっぽいムービーが流れる
たしか一度見たら全キャラクターのバージョンでギャラリーに追加されたはず
なお、善と悪の両刀使いにすると互いに補完しあってちょっとプレイが楽しい

そろそろ新作が出るはずだから気になったらどうぞ
SS書きの控え室146号室
888 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/09/06(土) 17:15:15.47 ID:cAat1gnB
俺冬休みの時期になったわ
年末年始だししょうがないね(号泣)
淫魔・サキュバスとHなことをする小説 10体目
347 :...[sage]:2014/09/06(土) 21:04:52.30 ID:cAat1gnB
こんにちは、いつぞやはウチのキャラがお世話になりました。
SSをシコシコと作ってしまったので見てやってください。サキュのおっぱいにいっぱいの夢を詰め込みたいけど貧乳も好きなのよね…!
サキュバスが三日三晩かけておにゃのこをちゅっちゅしちゃう話…を作ろうと頑張って書いているのを半端な状態でひとまず投下ですです。
結局のところお目汚し程度ですがまぁ温かい目で見ていただけたら光栄です。
淫魔・サキュバスとHなことをする小説 10体目
348 :悪魔娘の深謀[sage]:2014/09/06(土) 21:06:40.61 ID:cAat1gnB
「約束は果たしたよ。ほらっ、証拠もこのとおり。確認してよね」
軽装の鎧を着込んだ少女が放り投げたずた袋を、テーブルを挟んで向かいに座る褐色の肌の女が受け取る。
女は袋から中身を取り出すと口角を上げ微笑みで答えた。上機嫌であることが隠しきれないかのように、背の一対の翼がゆらゆらとはためく。
それは、いかにもガラの悪そうな男の頭部。歪んだ唇の隙間から見える豪奢な金歯、裏社会に地位を持つある豪商のものだ。

「上出来じゃない。もちろん皆は大丈夫かしら?」
「無事、捕まっていたあんたの仲間は解放できたよ。
ついでにこいつの家から盗んだお金で奴隷市を覗いてきて淫魔の子を全員買っておいた。もちろん、その子たちも含めて全員町まで送り届けたよ」
「ふぅん、頼んだ以上のことをやってくれるなんて気が利くじゃない…本来の私は貴女と敵対関係なのを忘れたのかしら?」
「勇者をやってるとどうも相手に恩を売ることばっかり上手くなっちゃってね」
「アッハッハ、言うじゃない。子どもなのに口が達者ね。
…そうねぇ、貴女は私との契約を果たしたわけだから、今度は私が貴女に恩を売る番ね。契約通り、魔王の城まで連れて行ってあげるわ」


勇者という類の者は魔物をひたすらに叩き潰す武闘派なイメージが多いが、彼女、エリーはその点一味異なるタイプの人物である。
歳はようやく町の学校を卒業したばかりのいたいけな少女。
体格は年相応で大人に比べればまだ小さく、その笑顔は太陽のように輝く純粋さをみせ、まるで戦いに身を投じるものとしてふさわしくない見た目。
しかし、王国より賜った具足と剣を身に付けている姿は堂に入り、
どんなに恐ろしい魔物が相手だろうと物怖じしない勇敢な芯の強さも持ちつつも、その心根は純朴で人一倍の人情家である。

神託により選ばれた勇者という立場として抜擢され魔王を討つための旅を始めさせられた彼女は
平和ボケした田舎の町でのびのびと育ち、平和への執着や魔物への憎しみは薄い。
そのためか、困っている者がいればそれが魔物だろうが精霊だろうが悪魔だろうが彼女の義心の赴くままに手助けをするというスタンスをずっと貫いてきた。
彼女の目の前の女もそんな彼女の正義感に助けられた者の一人である。
奴隷狩りによる襲撃を受け、集落の多くの仲間を連れ去られてしまった淫魔の族長、それがこの褐色の肌の女の正体だ。


「あたしは子どもじゃないよ、勇者だって。
あ、いや…ありがとう。案内があれば余計な血を流さないで済むよね。…でも、」
「いいのよ、あの小僧をギャフンと言わせてくれるなら私も嬉しいし」
「…あんたと魔王とは因縁が?」
「当然よ、私たち淫魔夢魔を含めて…言い方は悪いけど人間を食い物にしてる魔族はいくらでもいるの。
それをあの馬鹿息子、王位継承してすぐにただの権威誇示のために人間にケンカ売ってバカらしいったらありゃしない。
人間に魔物が危ないものだってヘンに刷り込みを与えたりしたら私たちまともに食事にもありつけないじゃない。それに、」
「魔族と人間との争いに乗じて火事場泥棒の不届き者も出るし…ね」

エリーは自分で討ち取った生首を見つめてつぶやく。
彼女によってその人生の幕を下ろすこととなったこの男は、金で集めた傭兵を率いて魔族の軍の侵攻から国を守ろうという運動を行う一方で、
何の関係もない魔族や亜人族の集落に派兵し、捕らえた者たちを奴隷として取引し私腹を肥やしていたという。
この話をリリスから聞かされたとき、彼女はその偽善者ぶりに強い憎しみを抱き、また実際に囚われていた者たちを目撃したときにその怒りと嫌悪は頂点に達した。
彼女の情動は刃の切れ味となって表れ、この首の持ち主に王国秘蔵の護国の剣の獲物となった最初の人間という大変不名誉な称号をさずけた。
淫魔・サキュバスとHなことをする小説 10体目
349 :悪魔娘の深謀[sage]:2014/09/06(土) 21:08:23.67 ID:cAat1gnB
同じ人間でも、悪党は倒す。彼女はそんな純粋な正義感をもって動く人間であった。
勇者となってすぐにはすでに野盗などが現れた場合しっかりとお灸をすえておくなどはしていたが、
さらにこと最近は魔界での旅で感覚がマヒしたのか同じ人間相手でも必要となれば本気で戦うことも容易になってきた。ヒトの姿をした魔族を斬りすぎたのかもしれない。
普通の人間なら良心の呵責に苛まれそうだが、この手を汚すことも勇者だと思い、彼女に罪悪感は生まれなかった。

そういう芯がしっかりした人間だからこそ、勇者に選ばれたのだろうか。
いや、神々の思惑など我々には理解できないものなのかもしれない。
神という名を以って幼き少女に魑魅魍魎が跋扈する魔界へと向かい魔人を一人、それもその長たる魔王を討伐してこいとただ告げた啓示。
これに未だ彼女の故郷ではあれは何かの間違いなのではなかったのかという声が上がっている。
それでも彼女が旅を続ける理由は魔王が今まさに国を脅かす存在である事実、それと子どもならではの素朴な好奇心を魔界という未知の世界で満たしたいという欲望であった。


「あ…そうね、とにかく今の魔界の体制は私にとって都合が悪い、そういうわけだから貴女に協力するのよ。
だからそう肩肘張らない。嫌々協力するわけでも貴女を敵視しているわけでもないんだから。
私を信用なさい、絶対嘘はついたりしないって誓うわ」
まるで女神を描いた彫像のように整い過ぎた、まさに人外の美をもったその顔が口元をほころばせる。
その顔をじっと見つめ、エリーは小さくうなずく。

「…たしかに、あたしを罠にかけようとした奴らや自分の損得しか考えてない奴らともあんたは違うみたいだね。
うん、安心した。あんたの目はあたしの故郷の人間と同じ、澄んだ目、してるね」
「リリス」
「えっ?」
「私の名はリリス。『あんた』じゃない。名前を教えたからには『あんた』なんて言わないでよ?ちゃんと名前で呼んでくれないと私、怒っちゃうかもね?
…そうだわ、貴女の名前、まだ聞いてなかったわね、勇者ちゃん?」

「…エリー。
それと、勇者って呼ばれるのはまだ慣れてないから、あたしも名前で呼んでくれないかな?」
「あぁ、ごめんなさい、エリーちゃん」
「ちゃん付けはイヤだなんだけどねぇ…」

リリスはエリーのしかめっ面に微笑みで応じた。
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350 :悪魔娘の深謀[sage]:2014/09/06(土) 21:09:31.87 ID:cAat1gnB
「それじゃあリリス、これから魔王城までの案内、よろしく頼むよ」
「あ…そうだ、言い忘れてたわ。ごめんなさいね、実は私の方の都合が悪いのよ。
あと…5日、いや3日だけ待ってくれないかしら?出発を明々後日にさせておきたいのよ」
「えっ、何のために?」
「この一帯の領主としての野暮用と、貴女に協力する内通者としての下準備よ。
しばらく出かけることになるわけだから…公務は全て終わらせておきたいし、魔王の配下に見つからないようにきちんと旅の計画を整える必要があるわよ」
「なるほどね。
でも、道案内してもらうだけのことだから、リリスにそんなに苦労はさせられないよ」
「そうね、でも私は用心深いのよ。
警備に見つかることはもちろん、人間のニオイを嗅ぎつけられる、私の事務仕事の滞納、野良の魔獣との交戦…
何が原因で魔王に私が貴女に味方したことが露見するか分かったものじゃないわ。
貴女にとっては大したことじゃなくても、私にしたら裏切り工作をするわけなのよ?警備の巡回の下調べは大前提として、とにかく準備できることは全部やっておきたいのよ。
その間、貴女はこの家にかくまってあげるから、安心して待っていて。部屋も庭もどこでも自由に使っていいから、いざって時に備えてゆっくり羽を休めておくといいわ。
あ、エリーは翼がないんだったわね」
「…いいの?人間を泊まらせて?」
「むしろ下手に外に出てもらう方が困るわよ、勇者が出入りする家なんて怪しすぎるわ。
どうせ一人暮らしで部屋を余らせてたし、いつも長としてふんぞり返ってばっかりだったから…たまには客をもてなすのも悪くないわ」
「それもそうね。…いろいろ気を遣わせちゃってるみたいで申し訳ない気持ちになるね。今は純粋にその気遣いに感謝するよ」
「いいのよ、いま私たちは持ちつ持たれつの関係なんだから…
ほら、そろそろ湯船が温まってくる頃よ、一番風呂は譲るから早くその血生臭さをなんとかしてらっしゃい。可愛い顔が台無しよ?」
「か、かわいい…?え、えっと、ありがとう」


失礼、とだけ言い残しそそくさと応接間を飛び出したあどけない勇者の後ろ姿を見て、褐色の淫魔はゆったりと椅子に座り直しニヤニヤと笑みを浮かべた。

「エリー、ねぇ…いい名前だわ。魔界の瘴気に穢れていくのがもったいなーいくらいにね…」
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351 :悪魔娘の深謀[sage]:2014/09/06(土) 21:10:23.14 ID:cAat1gnB
「っぅうーん…んぁあ…あ?」
ふいに目が冴えたエリーは何かの気配を感じベッドから上体を起こす。
ゲストルームに置いてある分にはやたら大きいキングサイズのベッドの布地と薄手なのにふわふわなシーツが自前のパジャマと耳心地の良い衣擦れの音を立てる。
野宿ばかりの旅のなかで久しぶりにちゃんとしたベッドで眠ることができた。もしかしたら寝すぎてしまいリリスが起こしに来たのだろうか。
しかし見回しても部屋に人の姿はない。窓の方に目線をやるが外はまだ暗い。しかし薄暗いとはいえ部屋の中はしっかりと見通せるので今は早朝だろうか。
ふと見れば床に入る前についていた灯りがまだ燃えている。むしろまだ眠りに入ってから幾許も経っていないとも思えた。
彼女の鋭い直感はまったく今が何時であるかを判断してくれない。だが、頭にモヤがかかったようなこの感覚は多分寝足りないということなのだろう。
「…ん、朝じゃないのか」
「そうね、まだ 夜 は長いわ」

突然の声に振り返ると、そこには翼をはためかせ直立して浮遊する淫魔の女、リリスだ。
ランプ1つの明かりに照らされた客室の中、
枕元のすぐ上を漂うように浮かぶ彼女は、位置的にちょうどエリーの目線の高さに種族特有の扇情的な下着にしか見えない衣装をこれでもかと見せつける格好となる。
エリーは声の主を把握するとともに眼前の光景に一瞬ハッとした顔を見せ、同性ながら顔を紅潮させて目線をそらした。

「…驚かせないで」
「あらあら、ごめんなさいねエリー。ふふふ、」
分かりやすく不機嫌な声色を出すエリーとは逆に、リリスは彼女の反応が愛おしくて仕方のないような優しい笑みを浮かべる。

「夜中に、人の寝床に上がり込んで何をする気?あたしは二度寝したいんだけど」
「あら、私たち淫魔が人間のいるベッドにやってくる意味といったら一つしかないじゃない?」


「…そう、そういう要件なのね!」
リリスの意図を把握した彼女はベッドの端まで飛びずさり、両手に魔力を集めそれぞれに火の玉を生みだす。
「こんな所であんたに吸い殺されたんじゃ、あたしを信じて送り出してくれた女王陛下や故郷のみんなに示しがつかないのよね!」
なおも増して大きく燃え上がる火柱はベッドの天蓋を飲み込み、その火に照らされた表情は温和そうな少女のそれから勇者らしい精悍な顔つきになっている。
火に包まれているはずの天蓋が燃えていないのはこれが魔界で作られたものだからだろうか。

「ダメよ、女の子が大声あげて、そんなおっかない顔をするのは」
「そうさせたあんたが悪いのよ。寝込みを襲うなんて、嘘つかないなんてって言ってくれたのは口から出まかせだったのね…っ!」
「違うわ、私は貴女と約束したことをふいにはしない。それと…」

その瞬間、エリーの瞬きの間に目の前に浮いていたはずのリリスの姿が視界から消えた。
「『あんた』は言わないで、って私は言ったわよね、エリー?」



エリーの背後から声がすると同時に脇に手を入れられ、一瞬のうちにリリスに羽交締めされてしまう。
そのまま腕を上げられると、彼女の足は浮いて身動きが取れなくなった。
彼女がこれまでに交戦したどんな魔族よりも早いその動き。つい動揺し、練られた魔法は解けて火の玉は消えてしまった。
「うそっ…」
「安心して、私はエリーを傷つけようなんて全然思ってないわ」
「えっ?…じゃあ、なんでこんなことをするのよっ!」
「そうねー、それはさっき貴女が癇に障るようなことを言ったからよ。それだけのこと」

敵意はないと示したいかのようにリリスは腕を解き、エリーを向かい合わせに抱き寄せ頭を優しく撫でた。
いまだ成長の兆しのない自身のそれにぶつかるリリスの豊満な胸、経験にない彼女の戦闘力の高さ、そして本心が読めない言動に、エリーはいろんな意味で眉をひそめる。
なぜ絶対的優位な状況を捨てたのか。あのまま封じ込めた状態から魔法を使えば好きにできただろうが、リリスはそうしなかった。
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352 :悪魔娘の深謀[sage]:2014/09/06(土) 21:11:04.33 ID:cAat1gnB
「何がしたいのかわからないわよ、リリスはどうしたいわけ?」
「そうね、単刀直入に言いましょう、私はエリーの精が欲しいわ。あぁ、精が欲しいっていうのはつまり…」
「そんなことは夜這いされてる時点で分かってるわよ、セックスして骨抜きにしようってゆーのかって聞いてるのよ」
パッと見いかにもまだ幼そうな、足腰が引き締まっていることを除けばどこにでもいそうな少女らしい見た目のエリーから出た予想外な単語に、
少し面喰らいイニシアチブを奪われたような表情をみせるリリスだが、一瞬の間をおいてすぐにいかにも堪えきれなかったと言いたげな失笑にて切り返す。

「あ、あはははは…あぁ、ごめんなさい。ちょっとおかしくって…」
「な、なによ。おかしなことは言ってないじゃない!」
「いや、エリー、貴女勘違いしてる。たしかに私は精が欲しいと言ったわ。それにその解釈がセックスというのも正しい。
でも、骨抜きにしたりなんてしないわよ…。ましてや、吸い殺すなんてハッキリと殺意がない限りはしないわよ。そんな非効率的な…」

続くリリスの苦笑交じりの言葉を聞き流すエリーは眉をひそめたままの表情であった。
なんだろう、先ほどからのリリスの発言はどうも思わせぶりかつ的を射ないような発言が多いような。
彼女にリリスにはぐらかされているような気がしてしょうがないという不信感がおおいかぶさる。
考えが読めない、いや読まれないようにしている、その不安はエリーに静かな焦燥を投げかける。

「あたしの精が欲しいって、結局どうしたいのさ?本心を言わなきゃ納得できない」
「いえ、私はただ、一人の淫魔として貴女の精がどんな味がするのか味見してみたいだけ。それだけって言ってるんだから邪推はいただけないわね。
そうねぇ…誤解が解けるように言い換えるなら、私からできる貴女への親愛の証をみせるってところかしら?これで納得してもらえた?」
「…納得したうえで断ると言ったら?」
「あら残念。だけど、エリーは私を拒絶することも私から逃げることもできないわ。すぐに終わらせるから観念して大人しく私に抱かれなさいな」
「どうしてそう言いきれるのよ?」
「それは、ここが貴女の夢の中だからよ」



そうか、とエリーの頭の中ですべてが合致する。
自らを淫魔の長と名乗っていたリリスだが、その近種とされる夢魔の能力が彼女に備わっていたとしてもなにもおかしくはない。
天蓋が燃えなかったのも、部屋の中が妙に明るいのもこれが現実ではなく夢の中の世界なのだと裏付ける。
先ほどからの彼女の嘲るような態度は、ここがホームグラウンドであることによる彼女の自信の表れなのだろう。
少女とはいえ、神託を受けた勇者を相手にこんなに自信を持てるとは、この舞台が彼女によほど有利なのかもしれない。

「いつもの夢の中で貴女がどんなことだってできるように、私はエリーの夢の中なら何だってすることができるわ。さっきの瞬間移動みたいにね。
もっと言えば、エリーは私が許可しないと起きることすらできないわよ。うふふ、すごいでしょう?」
ハッタリがあれば別だが、仮にリリスの言っていることすべてが本当のことならばエリーには打つ手はない。
この発言の意味は、この空間つまり彼女の夢の中にリリスが侵入している限り、彼女自身からは閉め出すこともリリスの下から逃げ出すこともできないということだろう。
永久に現実世界に戻れないのでは魔王討伐どころの話ではない。
この発言が表面上はただの自慢だが、その実は脅迫だとは誰にだって見え見えだ。
エリーは要求に逆らうのは得策でないと判断、もとい妥協せざるをえなかった。

「…本当にただのエッチってだけでしょうね?」
「疑り深いわね、ウソはつかないってさっき約束したじゃない。…それとも、女が相手じゃ無理なのかしら?」
「そうじゃない、リリスが煽るようなことばっかり言うからよ。
始めからあたしに選択肢がないのも気に食わないのよ。ヒトを都合良く扱ってさ」
「あら、ごめんなさいね。私、準備を完璧にしないと気が済まない性分だから、ねぇ?」
「いやいや、そうじゃなくて強引すぎる…あーもーいいや。
まぁ、あんまり悪気がないならいいわよ、別にね」
「あらあら、それって…」
「満足すれば起こしてくれるんでしょう?魔王のところに連れてってくれる約束は守ってくれるんでしょう?
どうも納得いかないけど…そこをキッチリしてくれるなら、あんたに犯されるくらいなんともないね。だって勇者はオトナじゃなきゃ勤まらないからね」
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353 :悪魔娘の深謀[sage]:2014/09/06(土) 21:11:43.80 ID:cAat1gnB
エリーの了承を受けてリリスの顔は今までで一番の笑みで満ち、ホッと胸を撫で下ろすエリー。
「ふふ、わかったわ。それに関してはありがとう。
でも、『あんた』って言ったのは感心しないわよ」
しかし、その目は悪魔らしい闇に包まれたような鋭い冷たさを放っていた。

「…えっ」
「せっかく、やさーしく導いてあげようと思ったのに、残念だわ…約束を二回もあっさり破っちゃうイケナイ子には罰が必要ね…」
「そ、それとこれとは別にしてほしいんだけど、あたし達まだ初めて会ってからそんなに時間も、うわっ!?」

唐突に胸を小突かれエリーは勢い良く背中からベッドに倒れる。寝心地の良かったこのベッドは彼女の身体をバウンドさせることなく包み込むように受け止めた。

気付けばいつのまにか彼女が着ていた衣服があらいざらい全部消え去って完全な全裸になっている。臀部と鼠蹊部に触れるシーツがこそばゆく地肌を撫でる。
これもリリスの力なのか、と疑問符が浮かぶ彼女に間髪入れずリリスが覆いかぶさってきた。
頭のすぐ脇に右肘をつき、視界いっぱいに褐色の美女の顔が広がる。
彼女のぺたんとした胸部に当たって二つの膨らみが柔らかくつぶれているのが視界の下端に映っている、気にする余裕はないはずだがどこか彼女には悔しくてたまらない。
吸い込まれるようなその瞳につい釘付けになり見つめ合っていると同時に、いきなり探りも入れずリリスの中指が彼女の秘裂にまるで杭でも打つかのように潜り込まされた。

瞬間、彼女は雷魔法を股間に受けたのかと錯覚した。わずかに遅れて怒涛のように押し寄せるゾクゾクとした感覚がそれに続き、彼女は快感を得たのだと理解する。
「あら柔らかい。貴女って小さいのにおませさんなのね。『英雄色を好む』ってよく言ったものよね」
「っ!?あ、れ…?私…こんなに敏感じゃないはずなの、に…っ!?」

娯楽の少ない田舎育ちのエリーにとって、性徴を迎えて備わった性感は唯一の愉悦であった。そのため、そういう知識は町の同世代より知っている方だ。
緊張の絶えない一人旅のなか、夜な夜な一人、かつて教育された知識と経験的法則をフル活用し自分を慰め、
ついに故意にではないとはいえ己自身の指で純潔を失う代償を払った過去を持つ彼女は性知識には自信があった。
しかし、彼女を襲った今の感覚は、そんな彼女の自信を根本からひっくり返し、また彼女の自己像を大きく揺り動かす。

「ふふ、今のエリーの身体は貴女の魂そのものなのよ。だってここは貴女の夢の中で、つまりは精神世界、何もかも実体のない虚ろなのよ…
魂がむき出しなわけだから、エリーの感覚は最高にビンカンなのよ?」
リリスはエリーの土手の内側を指の腹で一周するように撫でる。すると、まるで何かの発作を起こしたかのようにエリーの腰が跳ねる。
『恥ずかしい』、ごく当たり前の台詞を言う暇すら与えられない。

「ひぃ、ああっあ、ふあっ!?」
「いきなりそんなにいい声で鳴いてくれるなんて、貴女期待して興奮してたんじゃないかしら?ほら、顔も朱いわよ」
「う、ぇ…?ちょ、見ないでよっ!」
紅潮を指摘され、エリーはビリビリと痺れるような快感から気を取り戻して顔をそむける。
実際に火照りが見られるその表情は固く、本当はより丹念に揉みほぐす必要のある様子であったのだが、今、真っ赤に朱くなった。
リリスはねっとりとした視線でそっぽを向いた彼女の顔を観察し、彼女の陰唇を舐めまわすようにゆっくりと縁をなぞる指を今度は彼女の入口へと立てる。
長い爪の先のギリギリの部分だけがわずかに触れているだけだというのにもかかわらず、彼女には普段自身の指を突き入れているのと同じくらいの快感が伝わってきた。
挿れなくても、クリに触れずとも、これだけ高められている。これが、悪魔の眷属が、淫魔がもたらす快楽なのか。
果たしてこの中にリリスを迎え入れたとき、自分は、正気でいられるだろうか。彼女の中に一抹の不安が立ち上り転がる雪玉のように大きくなりながらグルグルと頭の中を巡る。
浅ましいことに、彼女の脳内の葛藤をよそにしてそのフラットな胸では小さな突起が精いっぱいの自己主張をしてリリスの責めに期待を露わにしていた。
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354 :悪魔娘の深謀[sage]:2014/09/06(土) 21:12:43.96 ID:cAat1gnB
「じゃあ改めて、これから貴女の精を頂くことになるわ。貴女の精がどんな味がするのか…
ふふふ、楽しみすぎて逆にいざ味わうのをためらっちゃったわ。ねぇ、貴女は自分がどんな味がすると思う?
いえいえ、美味しくないとは微塵も思ってないわよ。ただ、それはとても甘酸っぱい青春の味なのか、それともまだおっぱいの匂いのする可愛らしい味がするのか、それとも…」
「…いいから、どうせやるならゴタクは抜きにしてサッサと終わらせるようにしてよね」
「うふふ、もったいぶられるのがイヤなんて、せっかちなのは嫌いじゃないわよ?」

せっかちなんかじゃない、と返そうとする彼女の反論は言葉にならず、頭の中からすらも消し飛んだ。
クチュ、というわずかな水音を鳴らしながら少しずつ彼女の肉襞に埋没していくリリスの指が、彼女に爆発するような性感を与え、その反発心は奪われた。
ただ膣肉をグニグニと押し広げられただけなのに抑えきれない嬌声。まるで自分の身体でないような感覚にエリーは戸惑い、あふれる快感が喉から洩れる。
「ひうっ!?うく、あっ…はぁっ!」
「うんうん、我慢しなくていいのよ。貴女のはしたない声、もっと私に聞かせて?」
「やぁっ、そんな、下品なことっ、言わな、ひうっ!?」
クイと曲げられたリリスの華奢な指がビリビリとした甘く激しい陶酔を彼女に投げかける。
彼女の感じるツボとは関係ない場所を圧迫しているというのに。
挿入された指はあちこちを刺激する。どれも本来なら的外れの場所であるのに、むしろさらに身体は昂られていた。
ややあってするりと抜かれたその指は、彼女の指3本よりも明らかに細いというのに。
いつもよりもべたべたした汁がまとわりついていた。
侵入者を失った彼女のナカは快感の残滓を持て余すようにひくついている。

「どう?一人でするのとは違っていいでしょう?」
「うあ…なんだかあたし、ヘンだ…こんなの…」
「そうかしら?私には普通の切なそうで可愛い女の子にしか見えないわ」
「ふ、普通って言うなぁ…あ、あたしは、勇者だもん…」
「あらあら、そんなこと言うのはナシよ?」
エリーの口元に指があてられる。
唇の先に付けられたそれはわずかによく知った匂いがした。

「そんな肩書きなんて気にしなくていいのに、もっと純粋に楽しみましょう?」
ずいとリリスの顔が迫る。
リリスの肢体はどの部位を見ても蠱惑的である。豊満な胸と尻から鼠蹊部までのラインや細くくびれた腰に筋張っていない丸みを帯びた手足、長い指に張り出た鎖骨、悪魔の翼。
女として、いや雌としての体躯で表現できる魅力を突きつめたかのようなその身体は、とても、いやらしかった。
しかし、健康的に見える浅黒い肌、やや丸みのある輪郭、凛々しい目、筋のしっかりした鼻、ふっくらした口元、目元についているほくろ、
どれも素晴らしいパーツが一つに集まり、それでいてちぐはぐせず完成した印象を与えるその表情は、例えるならば雲一つない快晴の夜空に浮かぶ満月。
それは少女の頭脳をして心を盗まれるような美しさを放っていた。
綺麗だ。エリーが思ったそのとき、彼女の唇が奪われた。

甘い、という気持ちが最初の彼女の感想だった。
次いで、両親以外の人とキスをしたという実感がわくと、なぜだか嬉しく、哀しくなってしまっていた。

だからだろうか、彼女がリリスが舌を絡めるその不可解な動きに自然と合わせていた自分に気付いたのは。
一瞬の離脱のさいに横目に映った、ぬらぬらと指から液体を垂らしつつ彼女の股間へと伸びていくリリスの左手に、
期待するようなもしくは恐れるようなまなざしを向けてしまったのは。
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356 :悪魔娘の深謀[sage]:2014/09/06(土) 23:11:08.53 ID:cAat1gnB
「や、らめっ、ひゃあああああっ…!?」
合わさった口から叫ぶような嬌声が部屋に響く。
摘ままれ指でころころと弄ばれる肉芽の刺激。それは彼女がこれまで幾度となく自身を慰めてきた経験則を超越した未体験で制御不能な快楽。
しかもそれでいて、なかなか限界は見えず興奮は累積していく。
概念ごとねじ曲がるようなとてもとても大きな興奮のるつぼの中で味わう感覚はまるで、この昂ぶりを解き放つすべが本能から忘却されてしまったのかのよう。
唇が離されるまで続けられたこの淫靡な行為は彼女に最高潮の快楽を届けたが、ついにその頂点の閾値を超えるには至らなかった。
単調な責めにもかかわらず、それはこの世のものではないような快楽を与える、リリスが言う通り夢の中にいるからこそここまで感じられるのだろうか。
それが喜ぶべきことかは判断できなかったが、エリーに今までにない形の悦びが訪れていることは事実だった。

離れた二人の口から暑い吐息が部屋に溶けいり、リリスの唇とを繋いでいた銀の橋の大きな残骸が彼女の頬からシーツへと流れ滲みついていく。
自身の高鳴る鼓動がハッキリと聞こえる。
キスの間弄られに弄られて、それでも彼女の舌に邪魔されて歯をくいしばって耐えることもできなくて、全て受けとめるのは怖くて、
せめて意識しないように必死で鼻で深く息を吸っていることだけに彼女の意識は集中していた。
荒い息のせいで全力で働く心臓の音を聞いているだけで疲労感を覚えて身体が重くなる。起き抜けのように声を出すのも億劫だ。
快感はもうない。だが、性感がすでに興奮を持て余し振り切れそうになっているのがわかる。彼女の肉体は絶頂を迎えるには焦らされすぎていた。

「へたくそ。でも、ちゃんと答えてくれたのは偉いわ。…貴女、これが初めてのキスだったのね?ごめんなさい、初めての相手がこんな魔物なんて。」
「はぁぁぁぁ…うあ……おかしくなるよ…」
「ちょっと張り切りすぎたかしら?でも大丈夫、おかしくなっていいのよ。どうせここは夢の中、起きてしまえば全部消えちゃうかもしれない儚い経験、
ならせめて、壊れちゃってそれでも貪り尽くすくらい限界まで楽しみましょう?」
「ひ、ひぃ…」
我慢の限界になりつつあるエリーにリリスの無情な一言が一息に食い込み、エリーの本能が彼女に怖気づいた。
だめだ、こいつには勝てない。
反射的な動きは頭で考えてする動きよりも早く動くのと同じくらい当たり前に、あたしはこの女に敵わないのだろう。
エリーには、彼女を組み敷くこの褐色の肢体がかつて見た竜よりも大きく見えた。根源的な畏怖が彼女を敗北させる。

逃げ出したい。こんな夢今すぐ覚めてほしい。だが、それでも…期待してしまう己がいた。
この快楽に呑まれてしまいたい、リリスに身を委ねたい。しかし、それはとても危険なものなのだと、小さな自分が警鐘を必死で鳴らしている。
彼女の頭の中はこの場からの逃走願望とリリスへの期待がごちゃ混ぜになってまとまらず、ただベッドの上で縮こまっていることしかできなかった。
股を湿らせながら小さくなって震えている彼女の姿を遠くから見れば、目の前の淫魔への恐怖で失禁してしまった憐れな少女、と見えただろう。
しかし股間の湿りは尿ではなく別の分泌液で、震えの大元は恐れのみならず性感で、リリスへ向ける目は潤んで期待に満ちてしまっていた。
怖い、こんなにもどうにかされそうで怖いのに、どこかそれにワクワクしてしまっている自分がいる。まるで一致しない自身の心情がエリーにとって一番の恐怖であった。
ただ、彼女の荒い呼吸と高鳴る鼓動が求めているものをリリスに訴えていた。


「ね、ねぇ、一度休憩、させて?あたし、怖い…」
「怖い?気持ち良いのが怖いの?」
「そういうわけじゃあないんだけど…ねぇ、とにかくさ、わからないけどすごく不安なんだよ」
「うーん、それなら私にいい考えがあるわ」
そう言いつつ後ろに下がるリリス。
リリスの顔が離れ、エリーの足元に座っていてもその顔が目の前にいるときと同じように鮮明に彼女の目に映るのは夢の中の都合の良さなのだろうか。
ならば、その表情があからさまなほどにヘラヘラしたイタズラっぽい笑みを浮かべているように彼女に見えることは悪夢の中の都合の悪さなのだろうか。

「ねぇ…黙らないでよ、いい考えってさ、なに?」
「貴女の不安が吹っ飛んじゃうくらい気持ち良くなればいいのよ」
「やっぱりッ!?ぃひ、ふぁぁああああっ!」
淫魔・サキュバスとHなことをする小説 10体目
357 :悪魔娘の深謀[sage]:2014/09/06(土) 23:11:51.01 ID:cAat1gnB
不意に挿し込まれた二本指が中でチョキの形になり萌肉を押し広げる。
先ほどは避けていた彼女の快感のツボを要領よくとらえローテーションを組んで刺激していく。
ガッチリと内壁を捉えた長い爪がほんの少し前後するだけで彼女は大きな声を張り上げる。
そこにはまるで内臓全てを陰唇より引きずり出されているかのような必死さが混じっている。
ツンツンと触っているだけでもビリビリと身を焦がしていた快感が今度こそ確実に自身を高みに導くように徒党を組んでやってきていたのだ、無理もない。
絶頂が目の前にぶら下がっているのがわかってしまえばあとは昂りを解放すればいいのだが、
「うあああっ!こんな、にっビンカン、なのにっ!なんでっ!?」
彼女の心とは裏腹に彼女の身体はいやに冷めていて、どろどろに解れていながらもどこか彼女の精神の昂りが対岸の火事であるかのように乖離していた。
快感は得られているのだが大事なピースが欠けている状態、
フェチズムな表現を借りれば、特上の媚薬を盛られたうえで貞操帯を嵌めこまれたような、快楽の押し売りに近い。まったく、責めにしかなっていない。
いっそこの疼きは泣き寝入りして眠りの世界に帰してくれればまだ彼女にとって楽だっただろう、だがむしろ快楽の自己主張は意識を研ぎ澄まさせていく。
ただ整然と積み上げられていく快感の塔は彼女自身ではどうにもできなかった。

「じゃあ動かすわよ」
「えっ!?それよりも先にッ――――ッ!?」

ズシンズシンという音でも立てていそうなくらいの重量感のあるピストン運動。…に彼女は感じた。
しかし、それは小麦色の人差し指と中指だけにより行われている。そこまでの大仰な錯覚を起こすまでに彼女の悦楽が大きかったとは言うまでもない。
わずか範囲10センチ未満の前後運動、彼女の理性はたったそれだけにより掌握されていた。
「あっ!ふはぁっ!?うぎぃ!?は…げしっ…すぎっ…る…っ!」
「アハッ、この程度で辛くなっちゃうなんて人間って全然丈夫じゃないわよね。
ほらっ、貴女の下のお口鍛えてあげる。弱音吐いてるヒマがあるなら精一杯上のお口で喘いでみなさいよエリー」

すでに彼女が昨日堪能した絶頂ははるか彼方の過ぎ去った手前にあった。
あふれる汗は外で延々と働いていたように大きな粒となって重力に従い彼女の肢体にさまざまな線を描く。それはベッドに湿り気を、空間に雌の芳香を与えている。
充血しきった粘膜は力を入れずともリリスの指を豊かな弾力で締め付ける。
それでいて弛緩なんて言葉では足りないほどゆるゆるに解けた筋肉はリリスの五指すべてを受け入れられそうなほどである。
もう彼女の精神はきもちいいという言葉が堂々巡りする以外に何も活動しなくなっていた。
心はロケットにくくりつけられているかのようにどこまでもどこまでも高みへと打ち上げられる。しかし、近づけば近づくだけ離れてなお先に逃げてしまう絶頂というゴール。
確実に、確実に絶頂へと近づいている実感がある、
しかしそれはエスカレーターを逆走しているように、まるで絶頂というものが最初から存在していないかのように、
そもそもが幻覚であるかのように、それは実感として意味を成していなかった。

いや、たしかにそれは幻覚であった。
二人がいるのは夢の中の世界、この場では性感といえどもそれは頭脳の中にとどまった活動であり夢幻であった。
今までの出来事は全て彼女の夢の中だけで完結した本当にただの夢に他ならない。実際には彼女の現実の肉体は寝返り一つも行っていないのだ。
精神だけが独りよがりに昂り続けているにすぎない今この場で、彼女が絶頂を自力で迎えることは決してできない。
気付いてしまえば絶望もできたのだろうが、夢の内側に囚われ現実世界のことは考えもできず、彼女はあわれに身を震わせ刺激を求めるばかり。
そればかりかクチュクチュと抜き差しされるリリスの指の動きに集中力は釘づけにされ、意識は縫いつけられたように夢の中での覚醒を保たされる。
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358 :悪魔娘の深謀[sage]:2014/09/06(土) 23:12:22.55 ID:cAat1gnB
ケモノのように乱雑に抜き差しされる指へ、胸に這う執拗な舌へ、ときおり耳を脅かす淫靡な囁きへ、
虚しく期待心だけが彼女の意識にはびこる。

「うん?気を失ったりなんかしたらダメよ、もし失神でもしちゃったら貴女のお耳を虐めちゃおうかしら?」
だが、すでに限界を迎えている彼女にこのような責めは過酷すぎるのは言うまでもないことであった。
唐突に糸が切れたようにエリーの反応がなくなったのに気付いたリリスが顔を上げると、エリーはまるで蛇に締め上げられたような真っ青な顔をして突っ伏していた。
「うく…あがっ…」
すでに普段の彼女なら一週間分の切なさが解消できていることだろう莫大な量の性感を刺激され、
その上で性の専門家の手際良い手淫を受けていたのだ。頭がヘンになってしまうのはある意味道理だった。
暴虐的な快楽のボディブローはすでにエリーの体力を奪い、気力はこの責めで根本から打ち砕かれて汗と涙となって頬を伝っていた。
ちょうど内圧が高まりすぎた風船のように、彼女の魂は無限に高まる欲望で四散しかかっていた。
完全に快楽の過剰摂取であった。呼吸は乱れ、酸欠でその表情は苦悶の色に満ちている。
口は開きっぱなしでヨダレをだらだら垂れ流し、両目は目玉が飛び出そうなほど見開かれ、頭の中に快楽が殺到しすぎてもう焼き切れる寸前もう死ぬ、と言いたげだ。

「…あらあら、もう聞く耳もないのかしら。これ以上は初夜にはやりすぎよね。壊れかねないし前戯はもうやめましょうか」
そっと挿し込んだ指を抜きとり、ひくつく股間に散々に弄りまわしたことを詫びるかのように優しく深いキスを行う。
リリスは微笑みエリーの絶頂を‘作った’。
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359 :悪魔娘の深謀[sage]:2014/09/06(土) 23:13:29.35 ID:cAat1gnB
魔界の朝焼けが遮光カーテンの隙間から差し込む客室のベッド。
激しい 悪夢 にうなされるエリーの頭を豊満な胸で挟み込むように抱えよせ添い寝をしていたリリスの目が急に見開かれ、やおら起き上がる。
上半身を起こした勢いで掛布団をはぎ取り、横になっているエリーと向き合う。

わずかだがうなされる彼女の声色が変わる。
リリスがエリーの夢の中に飛び込んで直接手を下さなくとも、こうして淫夢を見せているうちは彼女の記憶の中のリリスが彼女の想像で彼女自身を責め続ける。
ちなみにこれは淫魔一派の種族全体を率いるリリスだからこそ成し得る夢魔の悪夢を見せる力と淫魔の魅了させる力の複合技である。
ときおり熱のこもった寝言を漏らすエリーを見つめながら、頭の中の私は彼女に何を始めたのだろうと想像を膨らませる。
おそらくは彼女の経験で最も激しい行為に及んでいるのだろう…そう考えてリリスは愛おしさのあまり彼女の額に唇を寄せた。


歳に似合った可愛らしいパジャマをずり下ろし、散々に彼女を苛め抜いた指でうめき声をあげる彼女の股座を開く。そこに広がる恥丘に水気はない。
線が引かれただけのような清楚な絶景に顔を寄せリリスの口元が陰部を包み込むように覆いかぶさる。
舌で秘裂を押し開き、内側にある二つの穴をくすぐる。次に前歯でコリッと肉芽を噛み、頷くようにそのまま首を振り犬歯もとい悪魔の牙が恥丘の側面をツーッとなぞっていくと、
夢の中 、舌による責めに身をよじらせていたエリーはいきなりやってきた有無も言わさぬ強大な押しつぶされる肉芽からの刺激に胴体を弓なりに突っ張らせ、
がくがくと痙攣を起こし潮も吹いた。
「いぎ、いひああああああああっ!?」

現実 に彼女の秘所に顔を埋める格好のリリスはドロリと吐き出されるほんのりと甘い体液にしゃぶりつき、それを啜る。
吸引される刺激でさらに 夢中 のエリーの身体は強張り、次の快楽の波の頂点は引き上げられていく。彼女は絶頂と共に最高潮の昂りを迎えていた。
思考を手放してしまいそうな夢見心地、というにはいささか熱量を帯びすぎている彼女の脳内。
正常な思考のままならないバックドラフトのような鋭い勢いの愉悦を得る頭の中で、彼女は子宮や卵巣までもが物理的に吸われているような錯覚を覚える。
「…んっ…美味しい…」
なぜかその声は二重に彼女に聞こえた。
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360 :悪魔娘の深謀[sage]:2014/09/06(土) 23:14:14.67 ID:cAat1gnB
ようやくエリーの内部を暴れ回った悦楽の爆発は落ち着いてくるなか、彼女はフワフワとした脱力を感じながら残り香のような高揚感にゆったりと浸っている。
その口元は多幸感に包まれた柔らかな笑顔の形のようで、その実余すことなく快感を全身で受け入れたどうしようもなくだらしない表情であった。
死ぬかと思うほどの快楽に幾度も思考を貫かれて絶頂の予感を楽しむ余裕がなかった分、余韻は精一杯享受しようという思いが無意識にあるのかもしれない。
合意のもととはいえ、なかば強姦や痴漢にも近いような一方的な行為に、これまでにない高みを味わったことは彼女にとって悔しさ以外の何物でもなかった。
それでも、あまりに大きな絶頂の波間に揺られ揉みくちゃにされてしまっているうちに、その負の感情は意識の海の深部へと沈没していた。
ほろりと何の予兆もなく彼女の目尻に水滴が溜まり涙となってあふれる。
笑い過ぎて涙が出るというように、快感が振り切れると涙が出るのだろうか。それともこれは、深層の底まで沈みこんだはずの悔しさの残りかすだろうか。

「ふ…ふわぁぁ…」
「うふふ、いい顔になったわね。
実は貴女にいいものがあるんだけど、試してみない?」
「…ふぇ?い、いいもの…?」
「ええ、とっても楽しいものよ」
「いいよ…もうどうにでもして…」
「可愛い子ねエリー。自分の欲望に素直な女の子は私、大好きよ」

絶頂を享受しトロトロに惚けた笑みを浮かべるエリーの適当というか諦めというか投げやりのような返答にやさしく微笑みを返しながら、
リリスは寝転がるエリーの上に四つ這いに陣取り、その胸の先端、乳首に両手の人差し指を立てる。
すると、彼女の指から鈍い輝きを放つ黒い光が現れ、エリーの乳首に覆いかぶさっていく。
その光が乳首の全体に広がった瞬間、カチンと金属音を鳴らし光は霧散して消え去ってしまう。
「あぅっ!?…え、なに、これ…?」
甲高い音と強い衝撃をもたらした現場である乳首を見やったエリーは異様なものを見た。自身の両胸の乳首の根元を貫いて小さな金属の棒が横断していたのだ。
その金属棒の両端には棒の太さより一回り大きな丸い金属片が鎮座していて、手で引っ張って抜き取ろうとすれば流血騒ぎになってしまうかもしれない。
いかにも不気味な異物を埋め込まれたのに、痛みはない。しかしむしろあるべき苦痛がないのがいっそう彼女を不気味に思わせる。

「どう?痛くない?…うん、痛みとかは平気そうね。乳首に麻痺の魔法をかけたから大丈夫だとは思ってたけど。
ピアスを付けてみたの。これで切ない気持ちがいつまでも長続きして癖になっちゃうと思うわ」
「はぅ…ピアス?…うぅジンジンする…ねぇ、ここ、胸だよ?こんなところにピアスだなんて聞いたことけど…?」
「まぁ、すぐには慣れないと思うわ、そっちにはない文化みたいだしね。
でもそのぶん効果は抜群なのよ?これは私に付き合ってくれたお礼よ、だからエリーにあげる」
「は、はぁ……え、お礼?
あ、それってつまり、もう帰してくれるってこと?」
「そういうことになるかしら、もっとも、貴女が帰るんじゃなくて私が貴女の夢の中から出ていくのだけど」
あぁもう安心してもすぐこれだ、強引で人をおちょくってるうえに理屈っぽいとか話しててイヤになってくる。夢の中に出る前の態度に早く戻ってよ…
エリーの目つきは快楽の余韻も忘れ、苛立ちを含んだ冷え切った目つきに変わっていた。
ちょうど朝礼で話の長い校長先生を見つめるような、邪魔者を見るようなそんな目つき。
しかし、これでこの淫夢も過ぎ去ってくれると思うと一仕事終えたような虚脱感が湧きあがり、寝起きのときに出る隙だらけな大きい欠伸が漏れた。
淫魔・サキュバスとHなことをする小説 10体目
361 :悪魔娘の深謀[sage]:2014/09/06(土) 23:16:57.87 ID:cAat1gnB
「ふぁーあ…どっちでもいいよ、あー…おわったぁ…あ、そうだ、ひどいじゃないあんなに焦らすなんて。きもちいいとか通り越して苦しかったんけど!?」
「ふふふ、エリーがビンカンさんだったからついギリギリのところで遊んじゃったわ。ごめんなさい。でもそれだけ精は濃かったのよ?すごくおいしかったわ」
「…はぁ、あっそ」
「あら、自分の魅力が発掘されたんだから喜ぶべきじゃないかしら?精が上質なんて胸を張るべきことよ?」
「人間に関係ない魅力なら知って意味ないよね。
もうっ、用件は終わったんでしょ、早く寝かして。さっきから身体かったるいのに目がギンギンして寝れないのよ、リリスのせいなんでしょ?
さっさと寝かせてくれたらもう全部チャラにするから。…ねぇ、早くって」
「そうね、今日は楽しかったわ。じゃあ、おやすみ」

まるでその言葉に条件反射が刷り込まれているかのようにズンと身体感覚が鈍くなり、まぶたが重くなっていく。
海に放り込まれた石ころのように全てが深みへと沈み込み、彼女自身の知覚が希薄になっていくのが手に取るようにわかった。
「…あ、うん…おやす…み…」
ようやく、解放されるのか。エリーは意思が遠のくなかこの唐突な淫夢が終わりを告げてくれたことに心安らかな気だるさに包まれる。
自分と外界との境目が溶け合い視界が上から闇に包まれ、彼女は意識をそっと手放した。
次もまたよろしく頼むわ、心の隅にわずか落ちていた寂しさがそんな信号に返答していたような気がした。
女の子『が』触手『を』犯すスレ2
8 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/09/06(土) 23:41:02.84 ID:cAat1gnB
分岐ですとおおおおお!?じゃあBで


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