- 【パチンパチン】ブラックラグーンVOL.16【バシィッ】
301 :ロクレヴィ 雨[sage]:2014/08/22(金) 09:19:21.10 ID:PH1ia0lB - 「…そんな事はできない」
ロックの喉から絞り出されたのは否定の言葉だった。 さらに土砂降りが酷くなる。 やっぱり手に入らないものなのだ。 自分が手に入れたいと強く望む程…。 「そっか…そうだよな…こんな淫売となんか 「そうじゃない!!」 雨音も遮る、部屋中に響く声。 次の瞬間塞がれた唇。 嗚呼、何でこんな事してるんだろう。 今すぐに突き飛ばして帰ってしまえばいいのに。 嬉しいと思ってしまう。 錯覚する。 あたしはこいつに求められて居るのだと。 これ以上惨めになりたくないのに…離れられない。 そっと唇が離れた時、ロックの顔を見て、レヴィは愕然とした。 「ロック…お前何て顔してるんだよ…」 悲しそうな、泣きそうな、苦しそうな、辛そうな顔。 ――何であんたがこんな顔をするんだ? 暫しの沈黙。 外の雨の音だけが冷めた部屋を満たし、熱が冷めた身体に湿った空気が纏わり付く。 そんな事は決してないのに肌寒くさえ感じる。 ロックが重く閉ざしていた唇を開く。 声にならない言葉が唇を動かして、何度も唇を引き結ぶ。 幾度と無く繰り返す姿を、レヴィは冷めた目で見ていた。 ロックになら傷付けられる事も構わないと思っていたのに、自分を傷付ける言葉を言われるのではないかと恐れている。 今更になって怖いと感じている―…そんな自分が惨めで馬鹿らしくて笑える。 レヴィはロックから目を逸らすと、雨の音に紛れてそっと苦笑した。 「レヴィ…」 喉の奥から搾り出したな掠れた彼の声に、弾ける様に目線を戻した。 彼は何かを決心した様な、怒った様なそんな顔をしていた。 何を言われるんだろう…知らず知らずの内に背筋に力が入る。 「…レヴィ…そんな事二度と言うな…。お前は淫売なんかじゃない。粗末に抱いていい女じゃないんだ。お前は俺の――」 外の雨がまた強くなる。 ロックの言葉に雑音が入る。 五月蝿い。 しかし、外の様子とは裏腹にレヴィは安堵が混じる笑みを浮かべていた。 たどたどしく彼の両肩に手が添えられ、二人の距離が近くなる。 「なぁ、ロック」 「ん?」 「言葉だけじゃ分かンねェ…」 最後まで言い切る前に唇をまた塞がれた。 今度の口付けは穏やかなものだった。 ――嗚呼、これでやっとあたしは… 二人でそのままベッドに倒れ込む。 その頃には彼女の雨も止んでいた。
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302 :ロクレヴィ 雨[sage]:2014/08/22(金) 09:29:19.38 ID:PH1ia0lB - ロックの首筋に暫し顔を埋める。
湿気の所為か酔っている所為か、彼の肌は少し汗ばんでいる。 レヴィはそっとそこに口付ける。 微かに反応する皮膚。 そのまま舌でそっと舐め上げると、ロックの唇から吐息が零れた。 それに気を良くして、彼の肌の上に舌を這わせる。 首筋から胸板へ。 舌が這う速度に合わせたかの様に、ロックの鼓動が早くなる。 胸板から先端へ。 口に含むと、彼の喉の奥で呻く様な吐息混じりの声が聞こえた。 「声出したって構わねェぜ?ベイビー」 微笑混じりにロックに問い掛けるが、彼は嫌だと目だけで訴えてきた。 あっそ、とレヴィは呟くと、再び口に含む。 柔らかく舌で包み込んでいたと思えば、舌先を尖らせて弾く。 刺激を与える度にロックは従順に反応し、その反応や呻く様な声で耳を刺激され、レヴィは身体の中心に熱が集まるのを感じた。 ふわり、と柔らく豊かな乳房にロックの手がタンクトップの上から触れる。 やわやわと自由に形を変えるように刺激を与えられると、レヴィも堪らず吐息を零した。 主張し始めた先端を指先で摘ままれると、弾ける様に背中を反らす。 タンクトップを捲り上げられそのまま脱がされると、直に触れる手が彼の熱を伝える。 「あっ…………」 指先で今度は直に摘ままれると、思わず口に含んでいた先端を離し仰け反った。 その瞬間を見計らって、ロックはレヴィを腰に当てた手で引き上げ、乳房の先端を口に含む。 「んっ……」 「レヴィこそ…声出してもいいよ」 「っ…」 顔が一気に熱くなる。 それを隠す為に、ロックの耳に舌を這わせる。 耳の縁をゆっくりなぞり、内側へ。 時々甘噛みすると、ロックの短い吐息がレヴィの先端を掠めると、レヴィが微かな刺激に反応する。 彼の手がレヴィのホットパンツのベルトを外し、いつの間にか下着だけの姿になっていた。 そろりそろりと触れるか触れないかのタッチで、彼の肌の上を滑っていくレヴィの指。 胸板から程よく締まった腹、腰骨をなぞってその存在を主張する熱の塊へ。 薄い布越しにそれに触れると、レヴィの胸に沈められていた彼の掌に力が篭った。 掌で根元から先端へ撫で上げる。 その度に掌を押し返す様に反応するそれを、レヴィは楽しむ様に弄んでいると、彼の手がレヴィの熱の中心に移動した。 下着越しに指を動かすと、すでに滲み出た蜜がくちゅ…と卑猥な音を立てる。 小さく主張する突起を親指で擦り上げられるとレヴィの身体に小さな電撃が走った。 「んあっ……」 思わず出てしまった女の声に、レヴィは下唇を噛み締めて眉を顰める。 そんな事はお構いなしにロックの指はレヴィを攻め立て、与えられるゆるゆるとした刺激に堪らず腰を揺らした。 「…足りない?」 彼が問いかける。 足りないに決まってる、でも、そんな事を口にしたら目の前の男をただ喜ばすだけ。 先程はあんな顔をしていたのに、今は口角が上がっている。 ――悔しい。 「…くだらない事言ってンじゃねェ…さっさとお前のコック突っ込めよ。それともビビっちまったか…っぁあ!」 「そういう言葉は、今は聞きたくないね」 下着の隙間から中へ差し込まれた指が、言葉を遮る。 零れそうな程潤った入り口は簡単にロックの指を受け入れ、いきなりナカを掻き回されてレヴィの腰が浮いた。 堪らず彼にしがみ付く。 縦横無尽に動き回る指がざらりとした所に触れると、腰が跳ね上がると同時にレヴィの唇から吐息と共に声が漏れた。 何度かそこを擦り上げると、レヴィは目を潤ませて首を振った。
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303 :ロクレヴィ 雨[sage]:2014/08/22(金) 09:33:21.86 ID:PH1ia0lB - 「あっ…ロック…っ」
「レヴィ…いいよ。イけよ」 「いや…だ…ロック…っん…ひとりはいやだ…」 押し寄せてくる快感の波に抗い、すがりつく様に口付ける。 そんな彼女の姿を見て諦めたのか、ロックはゆっくりと指を引き抜いた。 素早く彼女の下着を剥ぎ取ると、自身が身に着けていたものも放り投げる。 「あ…」とロックが声を上げて、ベッドを離れ机に置いたままの財布を手に取る。 その様子をレヴィは訝しげにただ見つめ、いそいそと彼がベッドに戻る。 その指にはラテックスが摘ままれていた。 「…よぉロック。随分と準備がいいじゃねェか」 「あー…まぁ、日本人男性の身だしなみ、かな」 「ふぅん…」 レヴィには彼に尋ねたい事が沢山あったが、とりあえず今は黙っておくことにした。 「…あーあ、萎えてンじゃねェか。別に着けなくても出来やしねェよ」 「そんな訳にいかないだろ。俺はレヴィを大切に扱いたいんだ」 突然の恥ずかしい言動に一瞬驚くが、悪い気はしない。 しかし、気恥ずかしい事には変わりなく、レヴィはほんの少し溜息をついて頭を掻いた。 「仕方ねェな。手伝ってやるよ」 彼をベッドに押し倒し、間髪入れずに勢いが無くなりかけているソレを口に含む。 ゆっくりと舌が裏筋をなぞり、先端をこねる様に這い回る。 くびれを焦らしつつ一周し、舌をソレに添えながら口をすぼめて頭を上下させると、彼の吐息が段々と荒くなり、ソレは勢いと固さを取り戻した。 「レヴィ…もう我慢出来ない」 切なげに眉を顰めてレヴィの頭を撫でていた彼が呟く。 もう少し彼の反応を愉しみたかった気もするが、仕方ない。 自分ももう、限界だ。 彼は起き上がると先程取り出したラテックスをレヴィの唾液で濡れたそこへあてがう。 素早く装着させると準備が出来たと言わんばかりに、今度は彼がレヴィを組み敷く。 溢れるのをもう止められないとばかりに潤ったそこへ、ゆっくりと沈められる。 全部が彼女の中に収められると、二人は深く息を吐いた。 ゆるゆると彼の腰が動き出す。 ゆっくり抜けないぎりぎりのところから、またゆっくり沈み込む。 動かす度に結合部からはぐちゅ…と卑猥な音が聞こえ、耳を塞ぎたくなる様な羞恥心がレヴィを煽る。 内壁の敏感な部分を擦られて、仰け反るレヴィをそっと抱き締める腕。 羞恥心と快感でレヴィの手が彼の背中に爪を立てる。 「あっ…ロック…ロック…っ」 譫言の様に名前を繰り返す彼女の額に、ロックはキスを落とす。 優しくしたいと思うロックの意思とは裏腹に快感を求める身体がレヴィを責め立ていた。 熱い体液の中を掻き回すとレヴィの内壁が波打ち、彼を締め付ける。 限界が近い。 「レヴィ…」 「ぁあっ…ロック…もう…」 「一緒に…いこう…レヴィ」 どちらからともなくお互いの唇を貪り、声にならない声をあげてレヴィは意識を手放し、ロックは白濁色の欲望を薄い膜の中に吐き出した。
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304 :ロクレヴィ 雨[sage]:2014/08/22(金) 09:37:46.14 ID:PH1ia0lB - 薄暗いところから意識が戻ってきた時、なんとも言えぬ倦怠感と心地よさがレヴィを満たしていた。
「あ、起きた?」 視線を移すと、優しい眼差しでレヴィを見つめるロックの姿。 何度も髪の間に差し込まれては抜けていく指先と、暖かな掌が心地いい。 そう言えば、彼はいつから自分を見ていたのだろう?もしかして…ずっと? 考えれば考える程恥ずかしくなって、レヴィはいつの間にか自分に掛けれられていたタオルケットの中に潜り込んだ。 眠たそうに起きたかと思えば、急に真顔になったり赤くなったり隠れたりする彼女を不思議そうな顔で眺めるロック。 「どうかした?」と聞いてみるものの、彼女は潜ったまま「何でもねェ…」とぶっきらぼうに返すだけだった。 困ったもんだと溜息を付いて、ロックは窓に目をやる。 「あ、レヴィ」 「何だよ」 「雨、止んでるよ」 その言葉を聞いてモゾモゾと這い上がって来たレヴィも、窓の外を眺めた。 あれだけ激しく降っていた雨もいつの間にか止んでいて、雲の隙間には星が見えていた。 「明日もしこのまま晴れたら、気晴らしに買い物でも行こう。一緒に」 ロックが楽しそうに話す。 きっと一緒だったら楽しいだろう。 隣にロックが居れば、きっと何でも。 「ああ、それもいいかもしれねェな…。でもまた雨だったらどうするンだよ?」 ロックが微かに唸る。 そして、答えを待っていたレヴィを抱き締めて耳元で囁いた。 「その時は…こうやって二人で抱き合って眠ればいい。二人で居たら余計な事も考えなくて済むだろ?」 手に余る程の甘い台詞に嫌味の一つでも言ってやろうかと思ったが、辞めた。 余りにロックが優しく微笑んで居たから。 やれやれだとでも言いたげにレヴィは眉尻を下げた。 「オーライ。そう言うからには考える暇与えンなよ」 「オーケー。もちろんさ」 そう言ってまた笑いながらレヴィを抱き締めるロック。 少し遅れてレヴィも彼の背中に腕を回した。 雨の日は嫌いだった。 でも、ロックと居られるなら雨の日も悪くない…そんな事を考えている自分に、やきが回ったかな…なんて笑ってしまう。 「さて、そろそろ寝るだろ?シングルベッドで二人で寝るのは狭いから帰るよ」 起き上がろうとする彼の背中に回していた腕に力が入る。 「レヴィ?」 「このままでいい」 離れたくないなんて女々しい事は言えない。 その代わりに触れるだけのキスを落とすと、観念した彼が、身体の力を抜いた。 「仰せのままに。お姫様」 再びレヴィの背中に片手を回し、そっと頭を撫でる彼の温もりを感じながら、ゆっくりと瞼を閉じる。 明日目覚めた時には、横で安らかに眠る彼を見る事が出来るだろう。 そう考えるだけで、雨でも晴れでもどちらでもいいと思えた。 こんなにも安らかな気持ちで眠るのは初めてかもしれない…堕ちて行く意識の中、そっと彼の背中を撫でた。 いつだって手に入れたいと強く望んだもの程手に入らなかった。 でも…やっと手に入れた。 例えそれが自分を裏切る事があったとしても、傷付けるものだったとしても、守っていこう。 今この瞬間、確かにあたしは幸せだったから―― 終
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306 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/08/22(金) 10:53:56.11 ID:PH1ia0lB - ぶつ切りの意味がわからない。
次から気を付けるので、教えて欲しいです。
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308 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/08/22(金) 11:01:22.22 ID:PH1ia0lB - わかりました。
もう書きません。 ありがとうございました。
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310 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/08/22(金) 12:05:17.28 ID:PH1ia0lB - そうかもしれません。
書きたい気持ちは変わらないので。 ただ、ここのルールを分からずに載せてしまったのは失態だと思っております。 お目汚し失礼いたしました。 ルールが理解できたらまた載せさせて頂きます。 すみませんでした。
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