- 強制女性化小説ない?Part50
514 :売春[sage]:2014/08/12(火) 19:33:24.80 ID:KMOlBEwT - どのくらい時間が過ぎたか幸人自身に知る由もない。
目が覚めると全身に気だるさと言いようのない違和感に襲われていた。 窓も何もない真っ黒な部屋の中、無機質なLEDの室内灯が鋭く光っている。 部屋の隅のベッドから身を起こすと、ふらふらと歩き部屋を確かめ始める。 最初は自分の体に何が起きているのか、まったくわからなかった。 が、部屋の反対側の隅にあった姿見を見て、幸人は気づく。 「な、こ、これ、俺?」 鏡には女性が映っていた。元々中性的な顔立ちの幸人は、すっかり伸びた髪の毛で女性に見える。 しかし体にはもっと変化が起きていた。 着せられていたガウンの下は全裸だったが、前を開けさせると、女性らしい体つきがそこにあった。 Eカップほど膨らんだ胸、くびれたウェスト、そしてあるはずの男性器が無くなっており かわりにくっきりと女性器ができていた。 「な、そ、そんな」 幸人はしばらく現実を受け入れられなかった。 体を触ってみるとたしかに自分の体だ。 女性器にも触るが、中にすこしだけ指を入れてみるが怖くてそれ以上は進められなかった。 しばらく幸人は錯乱状態に陥っていたが、徐々に冷静さを取り戻した。 部屋を見回すと、ドアがひとつ、反対側に監視カメラが天井からぶら下がっている。 姿見の他には、物置や棚、テーブルといったたぐいの家具は一切ない。 ドアに近づいてノブを回してみるが、カギがかかっていた。 どうやら監禁されている状況のようであった。 部屋の状況を再認識が終わると、ここから脱出する方法よりもまず真っ先に、 なぜ自分がこんな姿になっているのかを考える。 どう考えても常岡に拉致され、注射を打たれ意識を失っている間に、おそらく、 性転換手術を受けさせられたとしか考えられなかった。 不意にドアが開く。常岡と医者らしき白衣の男性、それと何人かの風貌の悪い男が立っていた。 「気分はどうですか、神山さん」 常岡が口を開く。 「あ、あんたたちが、俺を、こんな体にしたのか?」 幸人が睨みつけて小さく叫ぶ。ガウンをはだけさせ、乳房と股間が男たちの前にさらけ出されているのも気にする余地はなかった。 「今の時代、どうも男娼というのは腐るほどいるんで稼げないんですよ、女性ならいくらでも需要があるんですけどね。」 「!」 幸人は想像したくないことを悟った。 「まさか、俺に女としてソープで」 「うーん、まぁ、8割正解ですね、女としてというよりは、元男性の女として、というのを売りにしようと。 単なる商売目的の売春よりもね、そういう特別な事情の人間を御相手したいという特殊な需要がありましてね。」 常岡は少し含み笑いをしながらつぶやく。 幸人は絶望が体を支配していくのを感じ、ぺたりと膝を床についた。 全身の力が抜けてしまった。 常岡はそんな幸人を見下しながら、言葉を続ける。 「奥さんが持ち逃げした金額はあえて申し上げません。それと貴方の手術費用を上乗せした分だけ、 そう、その分だけ、うちが経営する特別な施設で肉体労働をしていただこうと思います。」 そこから先の言葉を幸人は、聞こえているのか聞こえていないのかわからないような、 ただただ呆然とした表情でいた。 それから2ヶ月ほど術後の経過を見るため、幸人はその建物、どうやら常岡の組織の特別な診療所のようだが、 その中に軟禁された状態が続いた。 「お金をすべて回収できれば解放いたします。そうですね、だいたい目安として2年ほど真面目に働いていただければ。 その際は、貴方の男性器もきちんと特別な保存をしていますから、元の体に戻してさしあげます。その手術費用も 含まれていますから、ご安心ください。」 幸人はこれからの人生に絶望を抱いたままだったが、常岡の言葉が唯一の小さな希望として残り、 自殺という手段には踏み切れないでいた。 退院の日が告げられ、また目隠しをされて、建物を後にする。 来た時と同じように巨漢二人に挟まれながら車に乗り込む。 来るときの出るときの自身の体の違いに打ちひしがれながら、再び2時間程度の車揺に身を委ねることとなった。 (続く)
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