- =◎= 遊★戯★王 で エロ談戯 =◎= |ドロー27|
302 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/08/04(月) 16:27:19.70 ID:uOqHqj7y - ダルクは、真っ暗な部屋のなかで、一人泣いていた。
ずっと一緒にいられると思った幼馴染みたちが、ダルクの知らぬ男や獣の虜になり、離別の言葉を順々に紡いでいったことが、未だ現実とは思えない――思いたくなかった。 だが、現に幼馴染みたちは想い人の名を語る度に、ダルクの見たことのない牝の色の顔をしていたのだ、否応なく理解させられてしまう。 「忘れ物を届けに来てみれば。ダルク君、何を泣いているのですか?」 暗闇に透き通るような声。 声のほうを見れば、ダルクの恩師、ホーリーエルフの姿があった。 部屋の灯りをつけられなかったのは幸いである。 泣き顔を見られずに済んだから。 「エルフ、先生………」 「何か悲しいことでもありましたか?」 「う……ううん、何でもないよ、ちょっと寂しくて」 「幼馴染みの皆さんに、置いていかれて。……ですか?」 「〜〜〜〜〜〜!」 ダルクの頬が、かぁっとする。 口をぱくぱくさせて、息もマトモに出来ない。 「確かにダルク君たちは仲良しでしたね。……ですが、別れは必ず誰にも訪れるのです。例外など無く……」 「じゃ、じゃあ!僕は、ひとりぼっちになっちゃうんですか?」 「いいえ。心からダルク君を思ってくれる人と共に在れば、孤独とは離れられますよ」 「だけど、僕を好きな人なんて………」 「そんなにひとりぼっちが嫌なのなら、私が側にいますから」 「先生…………?」 ダルクは、懐かしい香りに頬を緩める。 そう、弱虫で泣き虫のダルクを、いつも優しく慰めてくれた、優しい先生の香り。 「弱虫で泣き虫で、誰より優しかった君の側で……ずっと守ってあげますから」 優しい先生の香りに包まれて、ダルクは大きく深く笑う。 誰かが側にいてくれる温もりの心地好さを、恩師が教えてくれるのだと思うと、胸に宿っていたイガイガした感じさえ辛くない。 「ずっと、一緒に、いてください」 「約束しますよ、大好きなダルク君」 布が掠れるような音の後、ダルクは布団の上に寝かされる。 窓から僅かに差し込む月明かりに照らされた恩師は、誰よりも美しく、何よりもダルクの心を奪っていった
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