- 日丸屋作品総合エロパロ15
11 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/08/04(月) 16:13:51.14 ID:AYhQ+MY7 - 新スレ祝いとして、ひとつ投下です。
【メインCP】ハンガリー×神聖ローマ ハンガリー×ドイツ 【サブCP】 【傾向】前半本番なし 【その他】神聖ローマ=ドイツ?な話。 時期としてはオーストリアんちに行く前ぐらいの話。 長期間熟成していたものなので、文章の癖が変わってますし、エロさはほとんど無し 歴史的にも原作的にも矛盾ありかもしれない 駄目な人はタイトル『想いの傷跡』をNGにしてください
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12 :〜想いの傷跡(1/5)〜[sage]:2014/08/04(月) 16:14:29.02 ID:AYhQ+MY7 - ――神聖ローマはもういない――
泣き崩れるイタリアの顔は一生忘れられないだろう。 あれほど仲の良かった者が姿を消したのだから。 それでも泣いてる暇などなくて。争いの中、彼は生き続けて。 ぼんやりと彼を眺める。ガタイの良い男がこまめに部屋の片づけをし始め。 彼女の視線に気がついたのか、彼はモップを手に眉をひそめた。 「何か用か?」 真っ直ぐに見つめてくる深い海のような瞳。 膝の上に読みかけの本を置き、ごまかすかのように微笑んで見せた。 「いえ、なんでもないの。ただ……ドイツ君元気だなと思って」 「ん? 当たり前だろ。不思議な事言うな。ハンガリーは」 微かに首をかしげる姿に、昔の誰かを重ねてしまい、軽く首を横に振って否定した。 『彼はもういないのだから』 国である以上、様々な戦いに負ければ消えてしまう事もある。 それが世界の摂理というもので。 そんな国をたくさん見てきた。だから、消える事に感傷を抱く事はない。 ――でも―― 『彼』が消えたと聞かされてから、少しだけ寂しい日々を過ごし。 いつの間にか、プロイセンが『彼』をつれて彼女達の前に現れたのだ。 幼い国は沢山見てきた。人間と同じように、誰もが最初は幼いはずなのに。 『彼』は最初から成長した姿だった。 すぐ近くにいたはずなのに。『彼』が生まれる時も、育っていく過程も、誰も知らない。 いや、つれてきたプロイセンだけは知っているかもしれないが、珍しく口を開こうとしない。 だから、『彼』がかなり異端な存在で。 彼女の視線に疑問を抱きながらも、マイペースに部屋の掃除を続ける。 あまり眺めていても失礼だと思い、掃除の手伝いをしようと立ち上がり。 目に入ったのは彼の首筋にある二つ並んだホクロ。 昔、誰かの首筋にもあったなと記憶を掘り起こし。 「……偶然よね」 ぽつりと呟いた。その身体的特徴はありえない人物と類似している。 ――だけれども、もし―― どんどん浮かんでくる疑問に、彼女はただ彼を見つめるしかできなかった。 静かな一室。彼の寝息だけが響き渡っている。 足音を押し殺し、ベッドの側へと向かう。 安らかに眠る彼の寝顔に頬が緩む。 寝ているはずなのに、眉間に皺がよっていて。 「こんな所もそっくり……」 頬に軽く触れてみた。つっつくと少し身じろぎし、眉間の皺が消える。 「……本当、同じ……」 唇を指でなぞり、首を通って胸元へとたどり着く。 タンクトップ一枚なのだから、少しずらせば肌を見ることができる。 胸元の布をたぐりあげ、筋肉質な胸板を空気にさらす。 胸の真ん中。丁度心臓のあたりか。 ほくろが一つ。 それをなぞり、下へと線を描くと小さな傷跡。 同じ。『彼』と同じ傷跡。 幼い頃だからか、少し薄くはなっている。でも、忘れる事ができない傷跡。 「……やっぱり」 幼い頃の記憶が鮮やかに蘇る。
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13 :〜想いの傷跡(2/5)〜[sage]:2014/08/04(月) 16:15:03.38 ID:AYhQ+MY7 - ――あれはまだ彼女が自らを『男』と信じていたかった頃。
「男の癖に弱虫だな」 ぼろぼろにした少年を組み敷き、笑い声を上げる少女。 もう動く気力がないのか、肩で息をし、少女を睨みつけた。 「うっるせぇ。俺の上から降りろ」 「いやだ。負けたのはお前だろ。なぁ、神聖ローマ」 少女はにんまりと笑みを浮かべ、少年のズボンを勢い良く脱がした。 ぽろりと姿をあらわす可愛らしい陰茎を戸惑いも無く少女は掴む。 掴まれた少年の方は目を白黒させ、混乱しきった様子で少女を見上げていた。 「ま、まて、何するんだ! ちんちんなんか触ったって面白くもないだろうが!」 「……畜生。何で弱虫のてめぇに生えてるくせに、オレにはまだ生えてねぇんだよ」 不可思議な言葉に少年は首をかしげ、すぐに顔色を変えた。 少女がズボンを下ろし、可愛らしい割れ目を露にしたから。 青ざめた顔から、すぐに赤面し。 そんな変化に、少女は唇をかみ締め、少年をにらみつけた。 「まだ生えてないから馬鹿にしてるんだろ! 悪かったな!」 陰茎を強く握り締める。下半身を襲う痛みに顔をしかめ。 「これ、食ったら俺にも生えてくるかな」 少女の真顔で言い放った言葉に、少年の顔色が失われた。 まだ性知識もろくに無い少年なのだから、本当に食われてしまうと思ってしまってもしょうがないだろう。 少女はじたばたと抵抗する少年の手足を押さえつけ、大きく口を開き、かぶりついた。 口の中に入り込む陰茎に、少し眉を潜め、すぐに大きくむせ出す。 「ぐっ、まじぃ! こんなもん食えるか!」 しばらくむせ込んでから、少女は少年を恨めしいような瞳で睨みつけてきた。 「あ、当たり前だろ! 食うんじゃね……って、ちょっと待て」 太陽に照らし出され、銀色の刃が光を放つ。 手にしていたナイフが大きく振りかざされ、少年の心臓めがけて下ろされる。 覚悟を決め、瞳を閉じ、唇をかみ締める。 だが、大きな衝撃は無かった。胸ぎりぎりでナイフが止められたから。 うっすらと滲む鮮血に、眉を潜め、少女を睨みつけ。 ――少年の動きが止まった。 少女がぽろぽろと涙を零していたから。 悔しそうに口元をゆがめ、しゃくりあげている。 震える手からナイフが零れ落ち、地面に乾いた音を立て、転がった。 「ずりぃよ……何で神聖ローマが生えていて、俺はまだ生えていないんだ…… もっと強くならねぇとダメなのか? もっともっと」 少年の上に涙が零れ落ちる。一つ、二つと身体を濡らす涙に、少年の瞳に戸惑いの色が濃くなっていった。 手を伸ばし、少女の頬に触れようとする。あふれる涙をどうにかしたかったから。 しかし、少女は苛立たしそうに手を払いのけ、少年を睨み付けた。涙を隠すことも無く。 「同情すんな! 俺は惨めなんかじゃねぇ! 俺は強いんだ! だから!」 白い首筋に傷だらけの手をのばす。 戦いばかりの少女の傷だらけの手と、病弱と揶揄される白い少年の首。 まるで男女が逆のような錯覚にとらわれそうな二つ。 だが、男らしく首を絞めている方が女で。 空気が遮断され、苦しそうにうめき声を上げる少年を表情無く見下ろし。
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14 :〜想いの傷跡(3/5)〜[sage]:2014/08/04(月) 16:15:42.05 ID:AYhQ+MY7 - 「おっ、お楽しみと思いきや仲間割れか?」
第三者の男の声に、少女の顔に表情が戻る。 警戒色を強め、その声の持ち主を確認し、敵と判断して武器を探し。 地面に転がっていたナイフが目に入り、小さく舌打ちをした。 この状態ではすぐにナイフを手にすることは難しいのだろう。 弓を構える敵に、反射的に肩をすくめ。 弦がきしむ音。矢が空気を切る音。それらがまるでスローモーションのように映り。 目の前に迫る鏃にぎゅっと強く目をつぶる。 何かに突き飛ばされる感覚。少年のうめき声。あたりに広がる血の香り。 「よし、神聖ローマを倒したぞ!」 歓喜の声を上げる敵の声で、少女は何があったのかと辺りを見回し。 目の前にあったのは血だまりの中にいる少年の姿。 そして喜び勇み、もう一度少女に弓を構える敵の姿。 「う……うわぁぁぁぁぁぁぁっ!!」 こみ上げる激情。それが敵に対してなのか、少年に対してなのかはわからない。 手を伸ばし、地面に転がっていたナイフを手にする。 力いっぱい敵に対して腕を振り下ろした。 銀色の線を描き、ナイフは敵の喉元にたやすく潜り込み。 新しい血のにおい。ぐらりと揺れ、敵の身体が地面へと倒れこんだ。 確実に絶てたか。普段ならば気にしなくてはいけないことだが。 「馬鹿野郎! 何で何で何で!」 血まみれになる事なんて考えず、倒れこんだままの少年を抱き起こす。 幸いに急所は逃れている。心臓より下の方に突き刺さる矢をあわてて引き抜こうとするが。 「待て」 誰かの手によって、それは阻止された。 溢れる涙を隠す事無く、阻止した人物を睨み。 「いきなり抜くと出血がひどくなるだけだ。まずは固定させて移動するぞ」 「了解である」 いつもはふざけた顔をしているドイツ騎士団が、真剣な眼差しで傷を確認し、不機嫌そうなスイスが的確に処置を行っていく。 叫び声を聴き、駆けつけたのだろう。 思いがけない者たちの出現に、少女は何かを口にしようとするが、それは言葉にならなかった。 あふれ出してくるのは涙だけ。それからこみ上げる嗚咽。 「ふ……うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」 誰にも見せたことの無い、そして見せたくなかった少女の弱いところ。 それを隠すことも無く、感情のままに泣き続けたのだった。
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15 :〜想いの傷跡(4/6)〜[sage]:2014/08/04(月) 16:17:02.25 ID:AYhQ+MY7 - 静かに眠るドイツを前に、彼女の瞳に影が宿る。
「……何で……お前が……」 ドイツの傷跡に触れたまま、ぽつりとつぶやく言葉。 普段のハンガリーの声ではない。どこか荒々しい声。 無表情で服のボタンを外し、地面へと落とす。 一糸まとわない姿となって、彼に馬乗りになり。 ――流石にそこまでやれば、彼も目が覚めるはずで。 自分を見下ろすハンガリーに首をかしげ、それから彼女が何も身につけていない状態に気がつき、顔を赤らめる。 「ま、まて! なんでハンガリーが! そんな姿で!」 「煩い。黙れ」 いつもとは違うイラついた声でぽつりとつぶやくと、顔を近づけた。 熱い唇が重なり、彼の口の中へと舌が進入を始める。 鼻をくすぐる甘ったるい香りが脳髄を刺激する。ぬめりとした舌が口内を荒らす感触。 寝起きにはキツイ刺激に、彼の思考は停止していた。 動きの止まった彼を気にする事もなく、ズボンを下ろし、まだ元気の無い陰茎を取り出した。 憎らしげに彼の陰茎をつかむと、軽く上下させる。 今度は物理的な刺激に、彼はやっと我に返ったのだろう。 「ハハハンガリー、そんな事は!」 上半身を起こし、彼女の行為を妨害しようとするが、冷たい瞳で一にらみされ、一瞬動きが止まってしまった。 その隙を狙い、先端に軽く口付けをする。 「『これ、食ったら俺にも生えてくるかな』」 昔に言った言葉を反芻してみる。 髪をかきあげ、少しだけ元気になった陰茎に舌を這わす。 根元を丁寧に愛撫し、筋に沿ってそっと舌を動かす。 じんわりと溢れてくる液を舌先で拭い取り、先端から口の中へと収める。 顔を上下に動かすたびに、豊かな胸も上下し、あふれ出す蜜は確実に彼のズボンを汚していく。 「『ずりぃよ……何で……俺はまだ生えていないんだ……』」 再び言葉を反芻する。溢れ出す涙をぬぐうことも無く。 大きくなった陰茎を指で押さえ、腰を浮かす。ゆっくりと腰を落とし、彼のを受け入れる。 少しだけ苦しそうな顔。だが、すぐに憎らしげに彼をにらみつけ。 「……ハンガリー……」 やっと彼女の異常に気がついたのだろう。彼は眉をひそめ、彼女の顔に手を伸ばし。
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16 :〜想いの傷跡(5/6)〜[sage]:2014/08/04(月) 16:17:34.36 ID:AYhQ+MY7 - 勢いよく手をはたかれた。涙目のまま、彼をにらみつけ。
「『同情すんな! 俺は惨めなんか……じゃねぇ……俺は……強いんだ! だから!』」 ぽろぽろと涙を流し、子供のように嗚咽し始める。 震える肩を押さえ、彼を見下ろし。 「……なんで……なんで消えちまったんだよ!! まだ謝ってないってのに! いつか謝ろうとしたのに! お礼もいいたかったのに! なんで! 俺が謝る前に消えて!」 こぶしが彼の胸板へと落とされた。痛みに少しだけ眉をひそめるが、それでもまっすぐに彼女の顔を見つめる。 「なんで! なんで! ……イタちゃん泣かすのよぉ……イタちゃんもあんたの事大好きで…… 好きだったらもっと……傍にいてあげてよぉ……」 溢れる言葉と共に、いつもの彼女が戻ってきた。 上半身を起こし、泣きじゃくる彼女をそっと抱きしめた。 やわらかい髪を撫でながら、彼女の耳元に唇を寄せる。 「すまない。これからは傍にいるから。お前の傍にも、イタリアの傍にも」 懐かしい『彼』の声に、彼女はとろけるような笑みを浮かべ、首の後ろに腕を回した。 「……うん。わかった。ずっと傍に……」 腰を軽く浮かしてから、ゆっくりと落とす。『彼』の存在を確認したいから。 熱くなった『彼』自身は溢れる蜜を潤滑液とし、胎内をこすりあげる。 「ふぁっ、気持ちいい! 神聖ローマの……ちんちん気持ちいい!」 甘い『彼女』の喘ぎと熱い『少女』の声が入り混じる。 複雑な表情を浮かべながらも、彼女に腰を打ち付ける。声を抑えたまま。 濡れた音と彼女の声だけが部屋に響き渡った。 溢れる涙が見えぬよう、彼女を上からおろし、うつぶせにするともう一度腰を大きく打ち付ける。 肌と肌がぶつかる。涙が零れる。もう悲哀の涙ではない。快楽の涙だ。 豊かな胸を背後から抱きしめれば、奇妙に姿を変える。 硬くなった蕾を指で優しくつぶし、白い首筋に唇を落とす。 紅い印。それは征服した証。 「んっ! あっ! もっと強く強く! 征服して! もっと! お願いだからもう……」 高められた快楽は限界まで来ていたのだろう。 本当に言いたかった言葉は、あえぎ声によってかき消された。 「やっ! い…いっちゃっ!!」 全身が大きく振るえ、それから彼女の身体から力が抜けた。 瞳を閉じたまま、荒い息をする彼女。大きく息を吐き、胎内から撤退する彼。 溢れ出す白濁液をテッシュで拭い取り、小さくため息をつく。 「……また泣かしてしまったな……」 つぶやいた言葉は、闇に解けて消え……
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17 :〜想いの傷跡(6/6)〜[sage]:2014/08/04(月) 16:18:24.52 ID:AYhQ+MY7 - 「あれ? ドイツはどうかしたのですか?」
朝食の時間、珍しく中々現れないドイツに気がつき、オーストリアが首をかしげた。 一足先に食べきって、オーストリアの食事にも手を伸ばそうとしていたプロイセンの手を叩き、ハンガリーは微笑む。 「休暇が取れたそうなので、イタちゃんちにバカンスに行くそうです。今朝早く出て行ったみたいですね」 「めずらしいな。あいつが予定立てずに出かけるなんてな」 二皿目のヴルストを頬張りながら、プロイセンも首をかしげ。 だが、すぐに今度はハンガリーの更にある料理にフォークを伸ばす。 二度目のはたかれる音。涙目でハンガリーを睨むプロイセンに、苦笑するオーストリア。 だからハンガリーも一緒に笑ってみせる。 ――ある思いを隠したまま―― 朝目覚めた時には、もうすでに彼はいなかった。 机の上に書置きを残したまま、どこかへと去っていた その書置きは彼らしい堅苦しいモノ。 彼女を泣かし、情欲のままに抱いてしまった事への謝罪。 しばらく頭を冷やすために、バカンスへ出かけるということ。 そして彼女の身体を心配する言葉と、変調があったらすぐに連絡できるよう連絡先をもしたためられていた。 もちろん、彼女の異常な行動を言及する言葉はない。 ただ、彼自身の非を陳謝する言葉だけ。 結局、本当のところは全くわからない。 彼が『少年』だったのか否か。 問いただしたい欲求もある。 だが、問いただしたところでどうするのか。彼が『少年』だったからといって、どうなるのか。 何よりも、行為中に見せた切なそうな瞳。 あの瞳を見てしまったから、彼を前にしても、それ以上は問えないだろう。 「……俺は強くなったから……心配すんな」 首もとの征服された証を軽く抑え、空を仰ぐ。 ぽつりとつぶやいた言葉は、幸いにもその場にいた幼馴染たちには聞こえなかったのだろう。 ほぼ同時に首をかしげ、すぐに朝食へと戻ったのだった。
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18 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/08/04(月) 16:19:03.59 ID:AYhQ+MY7 - 以上
神聖ローマ=ドイツだったのかは、ここではあえてはぐらかしておきます。
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