- 【アプリゲー】パズドラでエロパロ Combo3
924 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/07/21(月) 00:00:52.01 ID:PN/czB20 - 聖獣の楽園と呼ばれた里には、かつて多くの冒険者が腕試しのために訪れた。
あるものは四神と契約を結び、共に冒険に出ることもあった。 しかし時の流れとは残酷なものである。 今や冒険者達が追い求めるのは龍召師の一族であったり、闇の英雄神であったり…… 腕試しで挑む迷宮も、もはや理不尽な絶難易度の迷宮ばかり。 四神も、聖獣達の楽園も、やがて徐々に冒険者から忘れ去られていった。 ――そして現在。 「ふぅ……ただいま戻りました」 麒麟の少女、サクヤが聖獣達の楽園に帰宅する。 くたくたに疲れた様子でわかるが、冒険者達の手伝いを何件か済ませてきた後だ。 闇の勢力が幅を広げる中、サクヤは今も冒険者から支持されている。 その容姿、火力、彼女以外の仲間の召集が比較的容易なことが主な理由だろうか。 とにかく、サクヤは今も仕事にはありつけ、収入は安定していた。 「あ、おかえり〜。それじゃほれ、頼んどいた果実酒頂戴」 「はい、どうぞメイメイ義姉様……」 「ふっ……待ちわびたぞ。危うくもう少しであたしの右腕の封印が……」 「カリン義姉様、せめて包帯をもう少し綺麗に巻いてください……」 「ふおおおぉぉぉ! 帰ったか、サクヤよ! ところで! このファッションをどう思う!?」 「お義父様、もう夜も遅いのでお静かにお願いします……」 対して、彼女の家族はかなり悲惨な状態であった。 リーダーに選ばれることが極端に減った四神達やその長は、誤った方向にハッスルしてしまったのだ。 玄武はイメチェンで西洋の酒に手を出してからは、より一層酒に溺れて怠惰に。 青龍は年頃だったこともあり、世間で言うところのいずれ黒歴史になるであろう病気を患い。 黄龍はなんとか真龍王に対抗しようとして、とりあえずチョイワル+漢の色気路線に。 そして流行の闇の勢力の仲間入りを狙っているのか、揃いも揃ってちょっと闇に堕ちた。 「ハク義姉様は……まだ冒険中ですか」 残る二人のうち、白虎のハクは元々闇の加護を受けていただけあって、大きく道を踏み外すことはしていない。 帰宅は遅いし最近はよからぬ連中とも仲がいいと聞くが、それでも家への入金は欠かしていない。 無口ながらも心優しい彼女の、根っこの部分は変わっていないように思えた。 「あ、サクヤやっと帰ったの? 私もうお腹空いちゃって思わずお菓子6袋も食べたわよ。今日も夕飯はこってり油モノで頼むわね」 「レイラン義姉様……わ、わかりました。すぐに準備します」 そして最後の一人、朱雀のレイランは屈強な精神で闇の誘惑を跳ね退けていた。闇に堕ちてはいない。 ただ、暇を持て余しすぎたせいなのだろう。運動が減った彼女の肉体は、ある意味で堕ちていた。堕落していた。 そしておそらく、今夜の食事でよりむちむちとした身体になってしまうのだろう。 「はぁ……」 食材を刻みながら、サクヤは思わずため息をつく。 どうしてこんなことになったのだろうか。どうして自分はこんな堕ちた家庭にいつまでもいるのだろうか。 いくら養子として引き取られた身とはいえ、間違いなく家計を支えているのは自分である。 過去の、まだみんなが闇の誘惑に負けていない頃の思い出があるせいだろうか。それでも、もう少し…… 「いっそ……私も闇に落ちれば楽になるんでしょうか?」 小さく、しかし確かにサクヤはそう呟いた。
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