- 立場だけの交換・変化 7交換目?
217 :『Dカップ女子小学生!?』中編[sage]:2014/06/24(火) 23:53:05.56 ID:qmcCVk6j - #年齢関連が色々おかしかったので、改めて修正・整理します
公暁輝政(俺)→高校2年生(今年17歳) 身長172センチ? 水原朝実→小学6年生(今年12歳) 身長165センチ 北条朋絵→大学3回生(今年21歳) 身長148センチ? あと、いつもの如く3話構成に。 "犯人"による真相告白とエピローグは次回後編にて。 『俺の従妹がDカップ女子小学生のはずがない!?』中編 親戚に「ちょっと美人な年上のお姉さん」がいる人なら理解してもらえると思うんだが、5年前──小学6年生だった当時の俺にとって、高校生になったばかりの朋絵さんは、憧れの女性(ひと)だった。 初恋なんてマセたもんじゃない。ただ、その頃は親の仕事も今ほど忙しくなくて、真沙子おばさんや輝明おじさんの家とは結構行き来があったし、盆暮れ正月や法事のときに、3家が顔を合わせることも多々あったのだ。 俺も朋絵さんも朝実ちゃんも一人っ子だったから、自然と疑似的な姉弟妹(きょうだい)関係が生まれて、“ともえ姉ちゃん”には、色々世話を焼かれるようになっていた。 「きれいでやさしいおねえさん」に小学生の男の子が、憧憬と反発の入り混じった複雑な感情を抱くだろうことは、まぁ、おおよそ想像できるだろう。 もっとも、俺が中学に上がる直前に、ウチの家は大阪に引っ越し、こちらの水原家、北条家とも微妙に疎遠になった。 水原の叔父さん叔母さんや、北条の伯父さんなんかは、大阪のウチに何度か来たことがあるけど、朋絵さんや朝実ちゃんには、再会するまでのこの5年近く一度も顔を合わせていない。 たとえば、幼い頃の思い出の場所──児童公園とかに、大きくなってから久しぶりに行くと、意外なほど狭く感じられる……ってのは、確かにあるだろう。 実際、この5年間で俺も結構成長したと思う。身長は20センチほど伸びたし、マッチョっとほどじゃないにせよ、それ相応にガタイもよくなった。中一の夏に声変わりもした。 その俺が5年ぶりに、たぶん当時すでに成長期は過ぎつつあった朋絵さん──“ともえ姉ちゃん”と会えば、男女の身長差などもあいまって、相対的に小さく感じられるのは当然の話……って理屈は、まぁわかるんだけど。 うーん、何かひっかかるんだよなぁ。
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218 :『Dカップ女子小学生!?』中編[sage]:2014/06/24(火) 23:53:41.03 ID:qmcCVk6j - その“何か”が気になった俺は、放課後、廊下で見かけたとも姉に声をかけて話をしようとしたんだけど……。
「ごめんなさい、ハムテルくん。私、教育実習のことで、しばらく忙しいから」 申し訳なさそうにそう言われては、無理強いもできない。 「いや、こっちこそ、とも姉の都合も考えずに押し掛けてゴメン」 そもそも、いくら親戚──イトコ同士だからって、在校生が教育実習生と一緒に帰ろうと誘うのは、色々問題があるよな。 冷静に考えれば気がつく、そんな当り前の事に思い至らないくらい俺はヒートアップしてたらしい。 「あ、俺、今こっちでは真沙子おばさんの家にお世話になってるんだ。もし暇ができたら、とも姉も遊びに来てよ」 「──そうね。気が向いたら、ね」 その歳の割に幼げな顔つきに似合わぬ、アンニュイな表情で小さく微笑うと、とも姉は職員室の方へと去って行った。 「とも姉、何か悩みでもあるのかなぁ」 そのどこか寂しげな表情が気になりつつも、俺も家──水原家に帰ることにした。 「ただいま 「おかえんなさい、お兄ちゃん!」 ぉわっ!?」 玄関に入り、靴を脱ぎながら帰宅の挨拶をするのとほぼ同時に、廊下の向こうから飛び出してきた朝実ちゃんが抱きついてくる。 素直で可愛い妹分に満面の笑顔で出迎えられて不愉快なわけがなく、むしろまた梶原の奴に「リア充死すべし!」と罵られること必至な状況なワケだが……。 ──ふにふに…… (ぅお! 朝実ちゃん、あたってる、ふたつのやーらかいモノが当たってるって!) 思わず鼻の下が伸びそうになるのは、哀しい男のサガってことで。 「う、うむ、お出迎え御苦労」 とは言え、小学生の従妹に対してそんな煩悩まみれの感想を口に出すのは、さすがに気が引けるので、コホンと空咳ひとつしてから、乱暴にならないよう気遣いつつ彼女の身体を引きはがす。 「今日は早かったんだねー、あ、もしかしておゆうはんのビーフシチューが楽しみだった?」 相変わらず子犬のような懐きっぷりで、俺にまとわりついて来られるのは兄貴分として嬉しいのは確かなんだが……。 上目づかいに間近から見上げてくるこの体勢は──き、危険だ。このまま10センチばかり俺が顔を動かせば、彼女のさくらんぼみたいなピンクの唇を簡単に奪えてしまう。
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219 :『Dカップ女子小学生!?』中編[sage]:2014/06/24(火) 23:54:24.38 ID:qmcCVk6j - 「へ、へぇ、そうなのか。それはたのしみだなぁ」
ちょっとばかし棒読み口調になったのは勘弁してほしい。むしろ、この状況で何もしなかった自分を褒めてやりたいくらいだ。 「あのね、今日のビーフシチューは、朝実もちょっとだけ手伝ったんだよ!」 そんな俺の内心の葛藤も知らず、俺の左腕にぶら下がって(というか抱きついて)くるマイ・カズン殿。 左半身に感じる、グラビアアイドルデビューしても通用しそうなナイスバディの温かくやわっこい感触が、俺の残り少ない自制心をゴリゴリ削っていく。 「(ぅわ、甘酸っぱい、エエ匂いが……いかん、平常心平常心)そ、そうか。じゃ、俺、部屋に戻るから」 多少邪険な態度になってしまったが、健康な男子高校生としては、これでもいっぱいっぱいなのだ。 「ぷぅ、おにぃちゃん、なんかつめたーい!」 ちょっぴりふくれっつらになる朝実ちゃんの顔を尻目に、俺は自室に入ってガックリと椅子にへたり込んだ。 「まったく。あの人は昔っから、自分の魅力に全然自覚ないんだもんなぁ」 思わず、そんな愚痴が口からこぼれ落ち……ふと我に返った俺は首を傾げた。 (あれ、「昔っから」って……5年前の朝実ちゃんって小学校入ったばかりのはずだよな? それに年下の子を“あの人”なんて呼ぶシュミはないんだけど) とも姉と学校で再会した時に感じたのとよく似た、奇妙な違和感が再び胸の奥から這いずり出してきたような気がする。 その日、“違和感”の正体がなぜか頭の片隅から離れなかった俺は、夕飯の席でも半分上の空で、せっかくの好物のビーフシチュー(しかも妹分の愛情手料理成分入り)の味もあまり楽しめなかった。
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220 :『Dカップ女子小学生!?』中編[sage]:2014/06/24(火) 23:55:38.12 ID:qmcCVk6j - 「お兄ちゃん、なんかヘン!」
「こらこら、朝実。輝政くんも高校生なんだから、悩み事のひとつやふたつはあるんだろう」 案の定、朝実ちゃんにはあっさり見抜かれてしまっただが、金吾おじさんがなだめてくれた。 「私たちで何か力になれることだったら、遠慮なく言って頂戴ね」 真沙子さんにまで気遣われてしまい、申し訳ない気分になった俺は、なんとなく思いついた話題を振る。 「いやいや、たいしたことじゃないんで。そうだ! 今日、ウチの学校に、とも姉──北条朋絵さんが、教育実習生として来ましたよ」 「ああ、輝明兄さんのトコの朋絵ちゃんね。どう、元気だった?」 わざとらしい話題転換だったが、幸い真沙子さんがノってくれる。 「ええ、まぁ、ちょっと緊張はしてたみたいですが、おおむねは」 「ふむ、そうか。朋絵くんと言えば、僕らにとっては、よくウチに遊びに来ていた頃のセーラー服姿のイメージが強いんだが、見習いとは言え高校の先生になってるとは……我々も歳をとるわけだ」 食後のコーヒーの入ったカップを片手に、金吾おじさんが感慨深げにそんなことを言う。 ん? そう言えば、この種の話題に真っ先に食いついてきそうな朝実ちゃんが妙に静かだな。 チラリとそちらに視線を向けると、朝実ちゃんは、なぜかさっきまでの俺みたく(いや、自分の顔は見えんけど)、難しい顔している。 「えっと……朋絵、さん? って、誰だっけ?」 (え!?) 朝実ちゃんの言葉に愕然とする俺。 「お、何だ、朝実、覚えてないのか? 小さい頃、散々面倒見てもらったのに」 「そう……なの?」 「そうよ、朝実も輝政くんも、本当のお姉ちゃんみたく懐いてたんだから」 しかし、おじさん達は、「朝実は小さかったから覚えてなくても仕方ない」と納得しているようだ。
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221 :『Dカップ女子小学生!?』中編[sage]:2014/06/24(火) 23:56:34.73 ID:qmcCVk6j - 「うーん、そう言われると、仲のいい親せきの女の人がいた……ような気もする、けど」
どうやら、朝実ちゃん自身も、自分の記憶にいまいち自信が持てないようだ。 だが、考えてみてほしい。同じくらいの頻度で会っていた(しかも5年前から顔を合わせていない)兄貴分の俺のことはハッキリ覚えているのに、もうひとりの姉貴分のことを、まったく覚えてないというのは不自然じゃないだろうか? そもそも、俺のウチが引っ越したあとだって、水原・北条両家のあいだで、この5年間交流がまったくなかったわけじゃないだろうし。 (とは言っても、朝実ちゃんが嘘ついてるって風でもないんだよなぁ) 珍しく戸惑った表情の朝実ちゃんを横目に見ながら、俺は夕飯前に生じた違和感が、またひと周り心の中で成長していることを感じていた。 その夜、俺は不思議な夢を見た。 夢の内容は、5年前、俺のウチがまだこの街にあった頃の回想……だと思う。 記憶にある通り、俺達3人──俺と、朋絵さん、朝実ちゃんは、本物の姉弟妹(きょうだい)のように仲良く過ごしていた。 しかし、ひとつ、いやふたつだけ違うことがある。 夢の中で、幼い俺が「ともえ姉ちゃん」と呼んでいるセーラー服姿の女子高生は、髪型などに多少の違いがあるものの、今この家でひとり娘として暮らしている少女に違いない。顔立ちだけでなく身長や体格などからも、それは明らかだ。 ならば「朝実ちゃん」は一体誰なのかと言えば……。 それは、今日からウチの学校に教育実習生として姿を見せた、あの小柄な女性にほかならない。 「──つまり……どういうことだってばよ?」 夜明け前にうなされるような気分で目が覚めた俺は、思わず、どこぞのお色気忍術の使い手みたいなセリフを口ににしてしまうのだった。 -つづく-
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