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798 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/06/11(水) 22:12:04.09 ID:2qnNsZjY - フォルダー整理してたら、再びヘタリア熱が滾ってきたので、
お炊き上げがわりにちょっと長めの文投下 【メインCP】ドイツ×リヒテンシュタイン 【サブCP】 フランス×ウクライナ 【傾向】甘ったるいラブラブ 【その他】後半は前半から数年後に書いたので、文章の癖がかなり変化してます。 ついでに肝心なメインカプのエロが薄くなりましたが、よろしければどーぞ
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799 :〜ゲルマン幻想曲(1/10)〜[]:2014/06/11(水) 22:12:55.39 ID:2qnNsZjY - 多量の本の中に埋もれる男が一人。
手元にある文献に手を出し、穴が開くほど凝視してから、次の文献へと移動する。 時折、何かをメモしながらも、眉間に皺を寄せる。 長い間、そんな光景が続き。 「……わからん」 ドイツはぽつりと呟いて、本を閉じる。大きくため息をつき、背筋を伸ばすと、ゆっくりと立ち上がった。 「やはり、文献だけでは不十分か。仕方が無い」 手早く書物を片付け始める。本棚に几帳面に並んだ本。その背表紙には共通点があった。 『SEXマニュアル』 よくもまあ、こんな堅い性交渉に関する本を集めたというべきか。 しかめっ面のまま、部屋を後にし…… 「というわけで、性交渉のやり方を教えて欲しい」 「何がというわけですか! お馬鹿さん!!」 飲みかけのコーヒーを噴出しそうにながらも、どうにか飲み下し、半分むせながら涙目で言い放った。 だが、ドイツはきょとんとした目で彼……オーストリアを眺める。 「だが、お前はたくさん結婚しているんだろ。だからソレくらいたやすいかと」 相変わらず生真面目な彼に、オーストリアは大きくため息をついた。 それと同時に過去の悪夢が蘇った。 あの時は男同士でのやり方を聞いてきて、それから…… 「私はそんな趣味はありませんよ! そういう事ならばフランスにでも教わりなさい!」 身を堅くし、自らの保身に走るオーストリアに、ドイツは不思議そうな顔で首をかしげた。 「そんな趣味ってなんだ? まあいい。そういう事ならば失礼する」 意外とあっさりと去っていくドイツ。 きっと長年の付き合いだから、あまり詰め寄っても意味が無いと理解しているからだろう。 彼を見送り、冷め切ったコーヒーを一口。 「……そういえば」 不意にある事が頭に浮かんだ。 最近のドイツはある女性と付き合っているという噂がある事。 奥手のドイツの事だから、多分手すらも繋いでいなくて。 「ま、私には関係無い事ですね」 一瞬だけ、自らの本棚にある性交渉に関する本を貸そうとも思ったのだが、きっと彼も同じ物を持っているだろうと自己完結し。 「さて、今宵も楽しむ為に、体力は保存しておかないといけませんね」 意味深な言葉を吐くと、机の上に広げられた楽譜に目を通し始めた。 「お兄さんとセックスしたいって? あ〜うん、俺、ごついのは趣味じゃないから」 険しい顔で迫り来るドイツから後ずさりつつ、真顔で言い放つフランス。 珍しい事に少々逃げ腰だったりする。 だが、当の本人は何か変な事を言ったのかと不可解な顔をするだけ。 「何を言っているんだ? 俺は性交渉のノウハウを教えて欲しいだけで」 ドイツは真剣な眼差しで見つめ……フランスは大きくため息をついた。 「あー、確かに俺の勘違いのようだな」 肩の力を抜き、ソファーへと倒れるように座り込んだ。 やや癖のある金髪を指に巻きつけ、緩んだ笑みを浮かべてみせた。 「そーいう事ならば教えてやらんこともないけど。まさかお前相手に実践するわけにもいかねぇしな」 「当たり前だ。別段、実体験の文章による教えでもいい。 それに……」 途中で、声が小さくなり、フランスから視線を外した。 「……過度の期待はしていない」 「あら〜失礼だな。そんじゃ……」 ちらりとカレンダーに視線をうつし、フランスはにんまりと笑みを浮かべる。 「丁度いい。もう少しまってな。たーっぷりとノウハウを教えてやる」 意味深な言葉を吐くと、ソファーに座り込んだまま、目をつぶり。
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800 :〜ゲルマン幻想曲(2/10)〜[sage]:2014/06/11(水) 22:13:32.25 ID:2qnNsZjY - 「やっほ〜今日も遊びに来た……あれ? 何でドイツ君がいるの?」
どれくらいの時間が過ぎた頃だっただろうか。部屋の中に新たな人物が出現した。 薄い金色の髪にヘアバンドが良く似合う女性。 整った顔立ちをしているのだが、如何せん、あまりにも存在感が大きい胸に視線を奪われてしまうことだろう。 そんな女性はにこやかに男性二人に手を振ってきた。 無論、ドイツも知っている者だ。 「ウクライナか。何でこんな所に」 「もちろん、おにーさんに用があるんだよ。ほら、おいで」 ウインク一つ。ぽんぽんとソファーを叩くと、彼女は瞳を輝かした。 フランスの側に素早く近づき、対峙する。 ソファーに片膝をつく。腕をフランスの首に絡め、顔を近づけ。 そこまでして、やっとドイツは彼女達が何をしようとしているのか理解したのか、慌てて目を逸らした。 「純な奴だな。折角だから見ておけばいいのに」 からかうようなフランスの言葉に、彼女も苦笑し。 「ダメよ。ドイツ君真面目なんだから。んっ……」 唇を重ねる。柔らかい唇を男の舌がこじ開け、彼女の口内へと侵入する。 唾液が混ざる水音。鼻から抜ける甘い声。 うっとりとした瞳で彼を見つめ、瞳を閉じる。 それを催促だと判断したのだろう。更にねっとりと口内を楽しみ。 空いた片手で彼女の腰を引き寄せる。足の間に膝を押し込み、もう片手で背中をなで上げる。 瞳を逸らしたはずなのに、耳から入ってくる情報で身体が熱くなっていくのをドイツは感じていた。 だからなのか、背徳感を抱きつつも彼らにもう一度視線を向け。 「ふぁ……今日は視姦プレイ? それだったらちょっとお小遣い増やしてもらおうかな」 「んー視姦プレイじゃなくて、童貞君にいろいろ教えて欲しいなと思って」 膝の上で淫靡に微笑むウクライナと、悪魔的微笑を浮かべるフランス。 会話の端々に怪しげな単語が出てきたが、それを追求できるほどの余裕はない。 「ふーん、ドイツ君童貞なんだ。それを私が食べちゃっていいの?」 フランスの耳たぶに舌をはわし、ちらりとドイツの顔を確認する。 「食うのは愛しの彼女に悪いから、教えるだけにしといてくれ」 大きな手が彼女の豊かな胸を這い回る。 いつの間にかサスペンダーは外され、白いブラウスの隙間から魅惑的な下着が見え隠れしていた。 「それじゃあさ、お勉強の為に、たーっくさん遊んでね」 「もちろんだよ」 もう一度、情熱的な口付けを交わし、彼女の女性らしい腰をなぞり上げた。 ズボンに手を差し入れ、直接尻に触れる。 「貧乏だって言ってる割には、お尻大き……じゃなくてさわり応えあるよな」 彼が触りやすいよう腰を浮かせ、大きな乳房を胸板に押し付ける。 「フランス君のようにお小遣いくれるひといるからね」 くすくすと笑いながら、彼の肩に唇を落とした。 それに対し、彼も楽しそうに彼女の身体を撫で回す。さり気無く衣類を脱がしながら。 あまりに滑らかな手つきにドイツの瞳が釘付けになった。 性的好奇心ではなく、純粋な学術好奇心として。 「あ、ドイツ君に見られてる……んっ、こういうのもいいね」 露になった胸を舌でいじられながら、彼女は潤んだ瞳でからかうようにドイツを見つめた。 すぐに顔を伏せ、視線を逸らすドイツに、フランスは苦笑を浮かべる。 「やっぱ童貞なんだな。こんくらいお前んちのAVで見慣れてるんだろ」 すでに下着だけになった白い足を開き、ドイツに見せ付けるように彼女を膝の上に誘う。 淡い青色のレースの下着。脇にはリボンがついており、上品には作ってはあったが、どこか卑猥でもあった。
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801 :〜ゲルマン幻想曲(3/10)〜[sage]:2014/06/11(水) 22:14:52.20 ID:2qnNsZjY - ごくりと唾を飲み込む音が聞こえる。
「やっぱウクライナちゃんはそのパンティ似合うね。散々悩んだかいがあったってもんだ」 片方のリボンを解く。 はらりと小さな布がはがれそうになるが、結ばれた片方のリボンのおかげでどうにかまだそこに存在している。 うっすらと見える茂み。その合間かちらちら覗く魅惑の割れ目。 指を一本割れ目に滑り込ませ。 「あ、汚れちゃうからできればちゃんと外して欲しいな。まだおろしたばかりだし」 色気もない台詞に、フランスは苦笑した。 彼女の顔を抱き寄せ、頬にキス。それから白い首に吸い付き。 「また買ってやるからいいだろ。今度もえっちなの買ってあげるからな」 「うん。だからフランス君って好きだよ」 「俺のお財布がだろ」 小さな布でさえぎられていてよく見えないが、指を動かすたびに水音が響き渡っている。 とろりと蕩けそうな笑みでフランスの口付けを味わい、身体をくねらせた。 「やぁん、意地悪。そんな事私の口から言わせるの?」 少し腰を浮かせると、自ら下着を取り去る。 すでに濡れていたのか、銀色の雫が彼女の腿を伝う。 「ね、早く頂戴」 ドイツに見せ付けるように脚を開き、フランスのをせがむ。 この様子だと何度も身体をあわせているはずなのだが……噂に聞いていた色素沈着はなく、淡いピンク色をしていた。 「しゃーないな。じゃ、たっぷり味合わせてあげるからね」 ずるりとズボンから引きずり出す。 彼女のに対して、フランスのはかなり使い込まれているらしく、中々迫力があった。 「んじゃ……って、折角だからドイツのも可愛がってやったらどうだ? 中はダメでも、食うぐらいならばいいだろ」 腰を掴み、腕を床につかさせる。彼女も乗り気でお尻をフランスに突き出し。 ぼんやりと二人の行為を見ていたドイツのズボンを勢いよく下ろした。 ぷるんと顔を出すドイツのモノに、彼女は目を輝かせた。 「やっぱり童貞君のは可愛いね。んじゃ、いただきまーす」 「ちょっ、ま……ぐっ」 あまりの出来事に動きが止まっていたドイツのを口に含む。 生暖かい感触に、ドイツの思考は更に停止する。 「それじゃ、こっちもいただきます」 割れ目を開き、腰を大きく動かして中へと侵入させ。 「ふぁっ、やぁん、ドイツ君気持ちいっ……んんっ」 甘い声が部屋に響き渡る……と同時に、ドアをノックする音が聞こえた。 その瞬間、ドイツの顔が真っ青になる。 何故か彼女はドイツの名前を呼び、快楽に悶えていた。 きっとドアの外の誰かにも聞こえていたことだろう。 その証拠に、足早に遠ざかる足音。
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802 :〜ゲルマン幻想曲(4/10)〜[sage]:2014/06/11(水) 22:15:49.08 ID:2qnNsZjY - 「あら? 折角4Pできるかなーって期待したのに」
気楽な声でフランスは呟き、机の上に置いてあったベルを鳴らす。 数秒後、部屋をノックする音。それから澄ました顔の女性が顔を出した。 フランスの家でよく見かける女性で、確かかなりお気に入りの側近だったはず。 主人の痴態に眉を動かす事すらせず、ちらりとだけドイツの様子を見て。 「何か御用ですか?」 「あーうん、俺手はなせない状況だから聞くけれど、さっきのお客さん誰?」 「離せないのは手じゃなくて腰でしょう」 淡々と突っ込みをいれ、小さくため息。それからもう一度ドイツの顔を見つめる。少しだけ哀れんだ瞳で。 「……リヒテンシュタイン様です。フランス様に借りていた詩集を返却にいらっしゃって」 「リヒがか!」 絶望的な側近の言葉に、ドイツはへなへなと座り込んでしまった。 震える肩に、フランスとウクライナは気まずそうに顔を見合わせ。 「あ……うん、すまん。お兄さんちょっと調子に乗りすぎたか」 「そうだね。ごめんね。お詫びに筆下ろしを……」 いつもののりで冗談を口にしようとしたのだが、あまりの落ち込み具合に乾いた笑みを浮かべるしかできなかった。 しばしの重い沈黙。 「……今すぐに追いかけて理由を説明なさればよろしいのでは?」 側近のアドバイスに、ドイツは無言のまま立ち上がった。真っ直ぐに窓の外を見つめ、駆け出す。 ばたばたと家を出て行くドイツを手を振って見送り、フランスは小さく笑った。 「ま、こんくらいの刺激があった方があいつらも関係がすすむだろ」 「あ、もしかしてフランス君ってば、わざとだったり……ふぁっ」 不意打ちで腰を動かしたので、彼女は甘い声を上げた。 部屋の中に響く水音と彼女の甘い声。そして無言で佇む側近の姿。 「……いつか刺されてもしりませんよ」 呆れた声で呟くと、ドアの前まで移動し、深々と一礼。 「あ、折角だから君も一緒に」 「失礼します。フランス様の戯れのおかげで色々仕事が残っていますので」 側近はそのまま、部屋を後にした。最初から最後まで表情をかえる事無く。 「ちぇっ、あの娘真面目すぎるんだよな。もっと楽しめばいいのに」 「ふぁっ、やっ、ああ、フランス君すっごいぃっ」 ウクライナの甘い声はいつまでも途切れる事無く、フランスの家の中に響き渡り。 ――少しだけ、フランスのお財布の中身が少なくなったのはいうまでもないだろう――
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803 :〜ゲルマン幻想曲(5/10)〜[sage]:2014/06/11(水) 22:16:29.29 ID:2qnNsZjY - 息を切らせ、彼女の家へと向かった。だが、そこにいたのは兄であるスイスのみで。
不機嫌そうに彼女の留守を伝えると、家の中へと戻っていった。 他に彼女が行きそうな場所を次々と巡ってはみたのだが、姿は無かった。 「……どんなに怒鳴られてもいい。今はお前の顔が見たい……」 肩を落とし、覇気なく自宅へと帰っていった。 だらしなく散らかった本を片す気力すらわかない。 重い足取りで自室へと向かった。 「よぉ、どうした。そんな顔して」 気楽な声をかけてきた人物にドイツは振り向きもせず、答える。 「兄さんか……放っておいてくれ」 「放っておけと言われて、放っておけると思うか?」 首に腕を回し、にんまりと笑みを浮かべるプロイセン。 頬をつつきながら、頭を遠慮なしに撫で回し。 「と、思ってたんだけど、今日は放っておく。オレも色々忙しいからな」 上着を羽織り、もう一度彼の頭を撫で。 「ま、あまり頑張りすぎるなよ。ほら、これは餞別だ。俺らには必要ないけどな」 上着のポケットの中に何かをねじ込み、プロイセンは階段を駆け下りた。 姿を消す兄に大きくため息をつき、足取り重く階段を上り。 自室のドアをあけた。 そこには何故か猫耳の生えた裸の少女が床に座り込んでおり、潤んだ瞳で彼を見上げている。 彼の思考回路が一瞬でショートした。 小さくうめき声をあげ、素早くドアを閉める。 辺りを見回し、その場所が自室であることを確認し、もう一度ドアを開く。 やはりソコには裸体の猫耳少女。それもよく知っている顔。 再びドアを閉め、今度は階段を勢いよく駆け下り、家の外まで出て行った。 改めて表札を確認し、自分の家である事を確認し、深く深呼吸をした。 からっぽになった頭のまま、三度目の自室のドアを開き。 やはり消えない少女の姿に、頭を抱えた。 「なんでここにリヒテンシュタインが。それも裸で猫の耳をつけて」 「えっとその……」 彼女は恥ずかしそうに裸体を隠し、しばらく顔を伏せていたが、やがて決意したかのように顔を上げた。 四足になり、尻を高く上げ、上目で彼を見つめ。 「……ご、ご主人さまぁ…えっちなリヒテンシュタインにお……おち……おちんち…」 棒読みの台詞だったが、肝心な部分が中々口に出せず、顔を真っ赤にした。 「……おち……んちんが欲しいですにゃ……お願いします。おっ……きいのくださ……」 段々と声が小さくなっていき、最後は蚊の鳴くような声になり、沈黙する。 中々反応を示さない彼の顔を見つめ、それから段々と彼女の涙が浮かんできた。 溢れそうになる涙を手で拭い、手に握っていたメモをじっくりと見つめ、大きく頷いた。 今度は床に座り込み、足を大きく広げる。 大事な所が彼に見えるようにして。 「ヴ……ヴァギナに……入れてくださ……い……メス犬に……御慈悲を」 「ななな、何やってんだ! 女性がそんな格好をして!」 目を丸くし、怒鳴り声をあげるドイツに、彼女は大きく肩を震わせた。 着ていた上着を脱ぎ、肌を見せる彼女の上に覆いかぶせる。 そしてすぐに彼女に背を向けた。 「それをさっさと着ろ。それから現状について説明を求める」 声は冷静なのだが、彼の顔は真っ赤で。 それを見られぬよう、顔を伏せる。 再び訪れる沈黙。 やがて微かな嗚咽が部屋の中に響いてきた。 慌ててその声の持ち主である彼女の顔を見た。 大きな瞳を真っ赤にし、肩を震わし涙を零している。 まるで自分が泣かしてしまったかのような罪悪感に襲われ、落ち着きなく視線をさ迷わせた。
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804 :〜ゲルマン幻想曲(6/10)〜[sage]:2014/06/11(水) 22:17:17.04 ID:2qnNsZjY - 「あー……俺が悪かった精一杯の謝罪をさせてもらう。
だから、説明をしてくれると嬉しいんだが」 泣き続ける彼女の横に座り込み、頭にかけたままの上着を肩にかけてやった。 それから肩に手を伸ばしかけたのだが、白い肌が目に焼きついてしまい、更に頬を赤くする。 だけれども泣き止まない彼女を見ていると、どうにかしないという思いが募り。 「……本当にすまない」 強く抱き寄せ、頬にキスを一つ。 目をぱちくりさせる彼女が愛おしくて、今度は涙を舌で拭い、唇を奪う。 唇を軽く重ねるだけで、幸せそうな顔を見せる彼女。 それが嬉しいから、舌先で唇をつつき、中へと侵入していく。 最初は驚いた表情で彼を見つめ、それから静かに瞳を閉じた。 抵抗はしない。それどころか、拙く舌を動かし、彼に絡ませる。 口の中の唾液が混ざり合う。どこか甘い香りに彼は頬を緩ませ。 「……ふぁんっ、ドイツ様、愛してます」 唇を離すと、潤んだ瞳で愛の言葉を口にしてくれる。 ――ここで欲望のままに押し倒してしまうのが男というものだろうが―― 「俺も愛している。だからお前の事をもっと知りたい。 なのでこの格好について説明してくれるとありがたい」 真顔で問いかける彼の顔を見て、彼女に笑みが浮かんだ。 「お話いたします。でも、まずはきちんとすわりませんか?」 彼女に促され、座る場所を探し……ベッドに視線がいった。 あの格好と高まった鼓動とベッドと。 ここまで揃ったら堅物の彼でも抑えきれない気がして、違う場所を探し。 だが、彼女は無邪気な顔でベッドに腰掛けた。 中々動かない彼に首をかしげ。 ぎこちなく彼女の隣に座り、大きく深呼吸をする。 「そ、それでその格好の理由は」 かなり上擦った声だったが、彼女は気がつかず顔を伏せる。 「……私とドイツ様は付き合ってからずいぶんとたちますよね。 それなのにまだ行為にいたってなくて……もしかしたら私に非があるのかと不安に……」 再びこみ上げる涙を指で拭い、手にしていた紙を取り出した。 「ですから、様々な文献を読み漁り、一般的な性交渉のやり方について学びましたの」 紙にびっしりと書かれた性交渉のやり方。 男性の誘い方から始まり、奉仕する方法。それから絶頂を迎えた後の行動まで。 しかし。 「あー……この偏った知識は……どこの本だ?」 あまりにも偏りすぎた情報に、表情を硬くし、問いかける。 だが、彼女は首をかしげ。 「日本さんから頂いた本で。間違っていましたか?」 「間違ってるも何も……」 メモを見ただけで顔が赤くなる。一般的な官能小説よりも過激な表現を多用しているから。 深呼吸を数回。それから真っ直ぐに彼女の瞳を見つめ。 「わかった。性交渉するとしよう。 ……だが、恥ずかしい事に俺は童貞だ。詳しいやり方は知らない。だから」 「はい。一緒に相談しましょう。一応、参考書を持ってきましたし」 にっこりと微笑む彼女の背後には、見たことのない本が積み上げられており。 ――お互い似たもの同士なのを感じながら、小会議は始まりを告げたのだった。 「殿方は動物耳は好きではありませんの?」 「俺個人としては好きだが、あまり一般的ではないだろう。それより挿入後の腰の動きは……」 真面目に性交渉の仕方について議論室続ける二人。それは夜が更けるまで続き。
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805 :〜ゲルマン幻想曲(7/10)〜[sage]:2014/06/11(水) 22:17:54.65 ID:2qnNsZjY - 「ん……それではお願いします」
お互いの納得するマニュアル一冊出来上がった頃、全裸の二人は大きな欠伸をした。 それから照れくさそうに顔を見合わせ微笑み、ゆっくりと顔を近づけていく。 吐息が触れるぐらいに顔を合わせてから、彼女は一瞬動きを止め。 それに気がついたのか、彼は彼女の頬に手を添えた。 火照った頬の感触が気持ちよい。 最初は唇を軽く触れさせるだけ。 鼻をくすぐる甘い香りに血が滾りそうになるが、どうにか理性で押さえ込む。 数秒後、唇を離し、軽く呼吸をしてから、もう一度唇を重ね合わせた。 うっすら開いた唇から舌を差し入れ、口内へと侵入していく。 甘い唇を貪りながら、彼女の腰に手を回し。 彼女にかけていた上着のポケットに何かが入っていた事に気がついた。 唇を首筋に沿わせると、ポケットの中を漁り。 小さなビニールに詰まれた何かが手に触れる。 そっと取り出し、それをこっそりと視界にいれ。 「……ぐっ」 ソレを見た途端、彼は大きくむせる。 苦しそうにむせこむ姿に、彼女は首をかしげ、心配そうに背中をさすってあげた。 涙目になりながら、ソレを握り締める。 「……兄さん……」 手の中にあるのはフレンチレター。いわゆる避妊具である。 人間ではないのだから、必要は無いのだが。 なぜ、兄が持っていたのか、これをどうしろといのか。 そんな疑問が頭の中をグルグルと回り続ける。硬直したままで。 「ドイツ様?」 そんな彼を心配したのだろう。顔を覗き込むように上目遣いで彼の傍に寄り添い。 手にやたらと力がこもっていることに気がつき、そっと触れてみる。 暖かくやわらかい手の感触に彼ははっと我に返った。 彼にとっては一瞬――実際はかなりの時間だったが――の間に、目の前に広がるいとおしい彼女の顔。 大きな瞳は潤みながらも、しっかりと自分の姿を見据えていて。 甘い香りは鼻を通り、強く脳を強く刺激する。 血液が沸き立つような感覚に陥り、思考回路を破壊しつくす。 言語にも支障があるのだろう。すぐには言葉が出ない。 「あ、いや、これはそのあれで、兄さんが勝手に」 どうにかしぼり出したはそのような意味のわからない言葉。 手を大きく振り、聞かれてもいないことを必死に否定しようとする。 もちろん、その時には手の中にあったものの存在を忘れきっていて。 二人の間に転げ落ちるゴムでできた避妊具。 言葉もなく、二人は見つめあい。 「……コレを使用しますの?」 頬を赤らめた彼女が先にそれを手にとった。 避妊具を手にし、恥ずかしそうに微笑を浮かべる少女の姿は、今の彼にはかなり刺激的で。 限界まで元気になった下半身は、彼女を求めるように熱く脈打つ。 「まあ、これは……」 「えっとあのこれはその」 制御の利かない体の一部に、今度は彼が顔を赤らめた。 「駄目ですよ。もっと見せてください」 気まずそうにそそり立ったものを手で隠そうとする彼を制止し、彼女は優しく微笑む。 あわてふためく彼の姿は、どこか可愛らしく。 ふと、彼と自分の年の差はあまり無いことを思い出す。いや、場合によっては彼女の方が年上かもしれない。
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806 :〜ゲルマン幻想曲(8/10)〜[sage]:2014/06/11(水) 22:26:03.87 ID:2qnNsZjY - 「私に任せてくださいまし」
小悪魔的な笑みを浮かべ、そっと竿に触れた。 びくりと震える彼に、笑みを深くし、両手で軽く握り締める。 痛くないよう気をつけながら。 「ちょっ、ま、まてリヒ! そこは!」 「駄目です。もう少し待っててくださいね」 彼の動きを言葉で静止し、避妊具のビニールを唇で破く。 赤い唇を少し開き、避妊具の先端を銜え、竿の上に移動し。 「……んっ」 口を使い、避妊具を竿へとゆっくり纏わせる。 それなりの長さのある竿に最後までかぶせようとすると、意外に難しく。 「んっん……ふぅ……んっ」 口全体を使い、竿を包み込む。 温かい感触と荒い息遣い。そして艶かしい舌の感触に、彼の意識は段々と遠のいていき。 「ぐっ……」 決壊した白い波はあふれ出し、無機質なゴムの中へと収められる。 女性によって出してしまった感覚はひどく気持ちよく、それと同時に絶望感をも押し寄せきた。 避妊具を装着させてもらうだけで出してしまったという深い深い絶望感。 「あら? 出て……しまわれたのかしら?」 彼とは逆に、彼女の心の中は高揚していた。 いつもは冷静な彼が見せてくれる数々の可愛らしい姿。 母性にも近い感覚に、小さく息を吐き、落ち込んでいる彼の頬にキスを捧げる。 さりげなく避妊具を回収しながら。 「ドイツ様……愛してます」 まっすぐに自分を見つめる彼女の瞳。 自分がどんなに落ち込んでも、情けない姿を見せても、彼女の瞳は彼への純粋な思いを如実にあらわしている。 それならば、こちらも答えなければいけないだろう。 「リヒテンシュタイン……愛している」 愛の言葉をつむぎ出した唇は、彼女の唇を優しく塞ぐ。 強く、でも傷つけないように気をつけながら、彼女をベッドの上に押し倒す。 白いシーツの上に広がる芸術的な裸体。 小さいと言われがちだが、形の整った恥じらいのある胸。その頂にある小さな桃色の華。 触ったら壊れてしまいそうな細い腰。手に吸い付くような柔らかな尻。 「綺麗だ……」 あまりにも神秘的な女性の体は、彼から言葉を奪い去る。 本当ならばもっと愛の言葉をささやかなければいけないはずなのに。 「ふぁっ……ん」 だが、彼女にも余裕は無かった。 彼が触れるたびに、未知の快楽に身悶えた。 気持ちよすぎて苦しくて息を大きく吸いたいのに、彼の手が動くたび、甘い吐息とともに吐き出してしまう。 シーツを汚していく自らの蜜が少し気になりながらも、快楽に囚われた彼女になすすべは無い。 「おねがい……んっ、もっと……ふぇっ」 更に強い刺激を求め、彼に手を伸ばす。 小さな手に口付けを落とし、少しだけ足を開かせる。 すでに準備の終わっている蜜壷が、寂しそうに口を開き。 「いくぞ」 理性が崩壊寸前にいながらも、彼女に確認を取る。 返事の代わりに、彼女は彼の背中に腕を回し、胸に顔を埋め、小さく頷く。 彼は腰をゆっくりと落としていく。蜜壷の先端に入り込むだけで、再びあふれそうになるほどの刺激。 「うっ……」 今度は失敗しないよう、大きく息を吸い込み、段々と進入を試みる。 じわりと底なし沼に沈んでいくような感覚。 途中、進入を防ぐ壁に遮られながらも、一番奥まで進入に成功した。 本来ならば、ここから腰を動かし、更なる快楽を求めるはずなのだが。 背中に走る疼痛に少しだけ眉をひそめる。きっと背中には彼女の爪が食い込んでいるのだろう。
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807 :〜ゲルマン幻想曲(9/10)〜[sage]:2014/06/11(水) 22:28:45.40 ID:2qnNsZjY - 「大丈夫か?」
彼の胸にうずもれている彼女の頬に優しく触れる。 ぴくりと体を震わし、少しだけ彼の顔を見つめ、すぐに視線をそらした。 「大丈夫です……んっ、とても嬉しいだけですから……もっと……ああっ」 言葉がそこで途切れた。何も言わなくても、彼女の求めているものはわかっているから。 腰を打ち付ける。欲望のまま何度も何度も。 出入りするたび、濡れた音と甘いあえぎ声が部屋に響き渡っていく。 それは精を放出しても、まだ収まる事無く。 「……すみません」 初めて彼女の口から出た言葉は、謝罪の言葉だった。 窓の外を見ると、白々と明けてきた空。ただし、二回目だったりする。 あれから幾度も体をあわせ続けては意識を失い、目覚めたら再び体を求め。 空腹になれば食事をし、そのまま押し倒し。 人間の三大欲求のまま、行動しつつけ。 そんな感じで丸々一日以上を消費してしまったというわけだ。 「こっちこそ、すまなかった。体はだるい所ないか?」 簡単な食事とコーヒーを彼女に差し出してから、隣に座り込んで彼女の唇を奪う。 今度は再び押し倒さないよう気をつけながら。 彼女の甘い香りが疲労感に侵された体に心地よい。 もう一度、体を重ねたいという欲求が頭を占める中、片隅に本来の予定が記憶を掠める。 本来ならば、一晩愛し合った後、朝食を作ってから、一緒に会議場へと向かう予定だったのだが。 「……会議、サボっちゃいましたね」 彼女も覚えていたのだろう。バツの悪そうな笑みを彼に向けた。 「まあ、たまにはいいだろう。どうせ俺がいても会議は踊ってるしな」 珍しい彼の言葉に、彼女は幸せそうな笑みをうかべ、今度は彼女から口付けを交わす。 滾りそうになる下半身を理性で押さえつけながら、彼は彼女の唇をじっくりと味わったのだった。
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808 :〜ゲルマン幻想曲(10/10)〜[sage]:2014/06/11(水) 22:29:47.33 ID:2qnNsZjY - ――毎回恒例の世界会議。
会議室のドアの前で、二人は立ち止まっていた。 すでに中から聞こえる暴走している声。少々遅刻をしてしまったらしい。 彼は大きくため息をつくと、表情を引き締め、ドアに手を伸ばす。 「煩い! お前ら! とっとと席につかんか!」 いつもの怒鳴り声。一同は彼に注目し。 そこまではいつもと一緒。だが、みんなどこか生暖かい笑みを浮かべていた。 一同の視線に気がつき、彼は首をかしげ。 「ドイツ〜ドイツ〜」 半泣きで抱きついてこようとするイタリア。抱きついてくる寸前で、イタリアの頭を抑え、阻止し。 「で、この状況は何だ?」 「状況ってなぁ。そりゃ、お兄さんがききたいねぇ」 ニヨニヨ顔でドイツの肩をたたくフランス。 それに同意するかのよう、大きく首を縦に振るイタリア。 「ずるいよぉ〜俺達、童貞同盟だったのに〜ひとり卒業してずるいよ!」 イタリアの発言に、ドイツとリヒテンシュタインは顔を見合わせ……すぐに顔を赤くした。 「ななななな、なぜその事を!」 「なぜって……なぜだろうね。HAHAHA!」 にこやかに笑うアメリカ。その後ろにある黒板が目に入る。 黒板に書かれた今日の議題を見た途端、ドイツは大きくむせ始めた。 そこには大きくこう書かれていた。 『ドイツの童貞卒業について』 議題の下に書かれた情報には、SEXマニュアルを集めていたことやオーストリアやフランスに教えを乞うた事。 また、プロイセンの証言などが何故か詳しく書かれており。 火照った顔から一気に血が引く。 つまり、自分達の初めての性行為は、すでに皆の知るところであったということで。 頭を抱えるドイツの後ろで、何か鈍い音が響き始めた。 重い何かを机の上に置く音。何かを開き、何かを充填する音。そして微かに香る火薬の匂い。 「ちゃんと原型残す程度にしておくあるよ」 「まあ、頑張ってね。僕は応援だけはしといてあげる」 「自業自得だ。たまには素直にやられろ」 「若いっていいですねぇ」 お気楽な外野の声を聞き流しながら、ドイツは会議室からイタリアのごとく全力で逃亡し…… 「えっと……ドイツ様、ご武運を……」 兄と恋人の命を懸けた鬼ごっこに、リヒテンシュタインは祈りを捧げることしかできなかった。
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809 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/06/11(水) 22:30:41.86 ID:2qnNsZjY - 以上。
連続投稿規制は厄介だな
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