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名無しさん@ピンキー
【クェイサー】吉野・佐藤健悦作品でエロパロ 4【舞・舞乙】

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【クェイサー】吉野・佐藤健悦作品でエロパロ 4【舞・舞乙】
286 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/06/04(水) 05:49:36.42 ID:3MATWnF/
翌日


8月31日   午後1時



風華町 総合病院



「舞衣…腕、大丈夫かよ?」


「うん…一応…ね」


患者や医療関係者で賑わう…お昼の総合病院…

その病院のロビーに、舞衣と祐一の姿はあった。


「お〜〜〜い!舞衣ちゃ〜〜〜ん!こっちこっち!」


ロビー入り口から、舞衣を呼ぶ声がする…

声の主は、詩帆の担任…杉浦碧…

そして…その隣には、風華学園高等部の保健医、鷺沢陽子の姿…


「あっ、碧ちゃん…来てたんだ…」


「うん、私は陽子と二人で…先に詩帆ちゃんの様子を見てきたんだけど…」


「詩帆は…詩帆の様子は…どうでしたか?」


祐一は心配そうに碧へ尋ねる…


「様態は安定しているみたい…奇跡的に軽い外傷だけで済んだらしいから…」


自分の担当するクラスの生徒…いや…今は元生徒…

その生徒が怪我を負った様子を、碧は神妙な表情で語る…
【クェイサー】吉野・佐藤健悦作品でエロパロ 4【舞・舞乙】
287 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/06/04(水) 05:50:14.46 ID:3MATWnF/
「それにしても舞衣ちゃん…腕、大丈夫だった?」


「はいっ?あぁ〜〜腕は大丈夫。大したこと無いって…」


碧が真っ先に注目した…舞衣の二の腕…

右の二の腕には…痛々しい包帯が巻かれていた。

昨日…詩帆が病院に搬送されて、すぐに舞衣も総合病院に向かった。

そして、念のために破傷風予防の注射を打ち、怪我の治療を済ませてホテルに帰った…

その甲斐あって、舞衣は大した事はなく過ごしていた。


「で、楯くんと舞衣ちゃんは…詩帆ちゃんのお見舞い?」


「はい…俺…改めて詩帆に謝ろうかと思って…」


「あたしも…怒っていたとはいえ…あんなに詩帆ちゃんを…」


舞衣は自分の右手をキュッと握る…

舞衣の右手…散々詩帆を殴った舞衣の両拳は皮が擦り剥け傷付いていた…


「そう…ま、完全に仲直りとは行かないでしょうけど…行ってきなさい!」


二人を勇気付けるように…碧は笑顔で二人を送り出した。


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【クェイサー】吉野・佐藤健悦作品でエロパロ 4【舞・舞乙】
288 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/06/04(水) 05:50:58.99 ID:3MATWnF/
詩帆の病室前…



「…あたし…もう詩帆ちゃんを…許してあげようと思ってるの…」


「…そうか…済まないな…俺のせいで…俺がハッキリしないせいで…」


「詩帆ちゃんは…あたしの事…まだ恨んでるよね…」


「分からない…俺が何とかする…」


二人は詩帆が入院している病室のドアをノックする…


「詩帆…俺だ…入るぞ…いいか?」



「…いいよ…」


祐一の声に、詩帆は応えた…


「あの…詩帆ちゃん…あたしも…入っていい?」



「…どうぞ…」


恐らく拒否されると思っていた舞衣…

しかし、舞衣の声にも応えた…


二人は病室のドアを開け、入室する…


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【クェイサー】吉野・佐藤健悦作品でエロパロ 4【舞・舞乙】
289 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/06/04(水) 05:52:57.71 ID:3MATWnF/
総合病院  病室



「詩帆…昨日は…いや、今まで…本当に済まなかった!!」


祐一は、今まで自分がハッキリしなかった事を詩帆に謝った…

しかし…詩帆の反応は意外なものだった…


「うん…もういいの…おにーちゃん…」


いつもの…祐一を見て子供のようにはしゃぐ姿を見せず…

落ち着いた口調で、祐一の謝罪に返答した。


「詩帆も…おにーちゃんに謝らないと…今まで、散々付きまとって…ゴメンね」


「詩帆…お前…?」


そして、詩帆の意外な言葉に…祐一は驚いた。


「あの、詩帆ちゃん…昨日はゴメンね!あたし、頭に血が上って…あんな事しちゃって…」


「ううん…詩帆は大丈夫…それよりも舞衣さん、ごめんなさい…詩帆…取り返しのつかない

事しちゃった…警察に捕まっても…おかしくない事を…」
【クェイサー】吉野・佐藤健悦作品でエロパロ 4【舞・舞乙】
290 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/06/04(水) 05:53:33.56 ID:3MATWnF/
以前では考えられない…詩帆の姿…

詩帆は、舞衣に今までの復讐を謝り始めた…


頭に包帯を巻き…痛々しい姿の詩帆…

その詩帆の身体からは…まるで毒気が消えたかのような雰囲気が漂っていた。

二人の目の前にいる詩帆の姿は…恨みや憎しみが抜け切った…可憐な少女に映っていた…


「おにーちゃん…舞衣さん…今まで迷惑かけて…本当にゴメンね…」


そして、詩帆は落ち着いた笑顔を見せる…


「詩帆…おにーちゃんと舞衣さんに…ずっと仲良く居て欲しいな♪」


そして…二人は病室を後にした…


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【クェイサー】吉野・佐藤健悦作品でエロパロ 4【舞・舞乙】
291 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/06/04(水) 05:54:09.60 ID:3MATWnF/
総合病院  ロビー



舞衣と祐一…そして、碧と陽子…

4人は、詩帆の変わり具合について話す…


「ねえ陽子、一体何があったの?医学的に説明してよ〜〜」


すると、陽子は軽く咳払いして説明を始めた…


「実は…私にもよく分からないんだけど…彼女、頭を強く打ったらしいの…」


3人は、詩帆の頭に巻かれた痛々しい包帯姿を思い出す…


「頭を強く打って…脳に強い衝撃が加わった…それは確かだわ…」


そして、陽子は腕組みをしながら考え込むような表情で説明を続ける…


「…医学的に根拠は無いんだけど…何らかの事故や怪我がキッカケで、脳に強い衝撃を受けた

後…その人の性格や考え方が変わってしまうという事例は…今までに幾つもあるの…」


結局…詳しい理由は分からない…

ただ、言える事…

それは、舞衣と詩帆の壮絶な恨みのぶつけ合い…

二人の争いが「和解」に繋がった。


それだけは…確かだった…


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【クェイサー】吉野・佐藤健悦作品でエロパロ 4【舞・舞乙】
292 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/06/04(水) 05:55:08.28 ID:3MATWnF/
総合病院前



総合病院を出た二人は、緑地内を散歩する…


「…これで一応…解決なのかな…」


「…分からない…舞衣…お前の中では…どうなんだよ?」


すると…舞衣は立ち止まる…


「…実は…あたしね、思いっきり詩帆ちゃんとケンカして…殴り合って…スッキリしちゃっ

たの(笑)だから、あたしの中では…もう終わりにしようかな〜〜って思ってるの…」


舞衣は晴れ晴れとした表情で語る…


「そうか…あぁ、それがいいんじゃねーかな…」


舞衣の「終結宣言」を聞いて安心したのか…祐一はホッとした表情を浮かべる…


「…でも俺の中では…もう少し続くだろうな…舞衣を…それに詩帆も…辛い目に遭わせて

しまって…俺にとっては、二人が幸せになるまで…終わらないだろうな…」


祐一は今だに責任を感じているのか…

自分の不甲斐なさを嘆いた…

その姿を見た舞衣は、何とか祐一を励まそうとする…


「あっ、でも〜〜あの事件がなければ…あたしたちが再会する事は無かったんだし…あの事件が

あったから…あたしたち、一緒に暮らす事ができるようになったんだし…これでよかったのよ♪」
【クェイサー】吉野・佐藤健悦作品でエロパロ 4【舞・舞乙】
293 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/06/04(水) 05:55:59.42 ID:3MATWnF/
しかし、祐一の表情は重い…


「もう!!気持ちは分かるけど、この事は一旦終わりにするわよっ♪」


様子を見かねた舞衣は、祐一の背中をバンッと強く叩いた…


ずっと考えていては心も身体も参ってしまう…

舞衣…そして詩帆…二人が納得した今、祐一が悩んでも何も始まらないと思った舞衣は、笑顔で

祐一の背中を思いっきり叩いて元気を出させようとした。


「ゲホッ!!ゲホッ!!なっ、何だよイキナリ!!?わ、分かったよ!!分かった!!あぁ、

そうだよな!!今更悩んだって何も始まらないしな!!」


舞衣の荒い励ましによって、若干の笑顔を取り戻した祐一…

そして、祐一は思い出したかのように話し始める…


「そういや舞衣、いつまで風華町にいる予定なんだ?」


「そうねぇ…どうせだから、明後日の「たまゆら祭り」を見て帰ろうかな〜〜って思ってるの」


「へぇ〜〜懐かしいよな!たまゆら祭り!」


「でしょ♪あたし、巧海と晶くんに浴衣を作ってあげたの、だから…みんなでお祭りを見て

回ろうかって…あっ、もちろん祐一も一緒に来てくれるわよね?」


「あぁ、楽しそうだよな!俺も久しぶりに見てみたいぜ!」


高等部2年生の頃…二人で見て回った「たまゆら祭り」

その懐かしいたまゆら祭りを見る事に、祐一は賛成した。
【クェイサー】吉野・佐藤健悦作品でエロパロ 4【舞・舞乙】
295 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/06/04(水) 07:02:26.28 ID:3MATWnF/
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当時のたまゆら祭りを思い出しながら…楽しそうに会話する二人は、あっという間に宿泊先の

ホテルに辿り着いた。

ホテルに着くと、舞衣は巧海と晶にプレゼントする予定の浴衣を祐一に見せる…

そして、老人ホーム「うたやま荘」で貰った舞衣用の浴衣も見せた。

祐一のリクエストで、その浴衣を着た姿を披露した舞衣…

いつの間にか二人は、ホテルのベッドで浴衣プレイを楽しんでいた…


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