- 【獣人】亜人の少年少女の絡み12【獣化】
78 :我輩は狐である(1/2)[sage]:2014/05/23(金) 02:00:41.13 ID:mVEKjjso - 我輩は狐である。名乗るほどの者ではない。
大いなる山の麓の森の奥の、ほの暗い穴の中で育ったことを覚えている。 やがて尻尾が三本に成った頃、我輩は森で一匹の狸と出会った。 後に我輩の相棒を名乗ることとなる、幼い雄の狸である。 ▽ ▽ ▽ 「イナリは僕を何だと思っているんだ?」 軽く溜め息をついて、仔狸は大げさな素振りで言った。 「人形遊びが大好きな、礼儀知らずの変態狸であろう」 「ひ、ひでぇ……」 訊かれたことに正直に答えてやったというのに、何故か睨まれてしまった。 「我輩ですら、お主の操る人形を本物と見分けることはできない――」 狐の目すら欺くのだから、人間には決して見破られないであろう。 「――誇って良いことだと我輩は思うのだよ」 仔狸は少しだけ驚いた様子で、顔をあげた。 「ひょっとして、今……、僕の術を褒めてくれたのか?」 「我輩は感じたことを口にしたまで。どう捉えるかはお主の自由なのだよ」 何も間違ってはいない。しかし、改めて褒めたと言うことは、どうも気恥ずかしかった。 思い返せば、我輩はいつも偉そうに叱ってばかりだった。 いくら厳しく接しても、仔狸はついてきた。 けれど、内心では褒められたいと思っていたのであろう。 必死に背伸びして、頑張っていたのかもしれない。 嬉しさをどう表現したらいいものか、うろうろしている仔狸の首元をつまんで、我輩は立ち上がる。仔狸の両足は地面から離れ、なすすべなくぶらりと垂れ下がる。 「と、とつぜん何をする! おろせー!」 当然ながら、暴れ始める仔狸。しかし、こうでもしなければ、まともに聞きはしないだろう。 「そろそろ我輩が教えることも無くなったからな。お主は今日で『卒業』なのだよ」 「え?」
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79 :我輩は狐である(2/2)[sage]:2014/05/23(金) 02:01:56.59 ID:mVEKjjso - ▽ ▽ ▽
「嫌だ! 僕は、ずっとイナリと一緒にいるんだっ!」 地面に足をつけてやると、仔狸は人間に近い形に化けて、そう言った。 「我儘はやめるのだよ。巣立ちは生き物の定めであろう」 「僕は……僕は……」 「我輩が、何のために人間に化ける方法を教えたと思う?」 「そんなの知らないよ!」 「お主が、どんな場所でも自由に生きていけるようにするため、なのだよ」 「……」 「お主の未来は明るい。こんな薄汚い狐と共に一生を終えるような逸材ではないのだよ」 「……そんなこと……ない……」 「見ての通り、我輩は変身術が苦手であろう? 我輩と離れないということは、この森から出られないということだ」 そんなことを強いるわけにはいかない。視界を下ろせば、かろうじて二足歩行ではあるものの、 腕も足も、胸や腹も、全身を真っ白な毛皮で覆われた自分の姿がある。 この程度の変身で、森の外に出れば、すぐに人間ではないことがバレてしまうであろう。 「それでもいい! 僕はイナリのことが好きなんだ!」 「……えっ?」 我輩は、自分の両足がズブリと地面に沈みこむのを感じた。 「これからもずっと……僕がイナリを守るんだ!」 仔狸が我輩の腰に両腕を回して、ぎゅっと力を込める。 ずんずんと両足が地中へと潜っていく。すぐに仔狸の幻術だと分かった。 「こ、こら! 何をするのだよ!」 幻術だと分かっていても、抜け出すのは容易ではない。 「いい加減にしないかっ! うわっと」 「……僕、良いことを思いついたよ……」 急に仔狸が力を抜いて背後に回り込んだので、我輩は体勢を崩し、地面に両腕をついてしまう。 ちょうど、軽く足を開いて立っていたこともあり、我輩は秘所を後方に見せつけるような形に……。 「お、おい。まさか、お主……きゃうっ!」 下腹部に走る激痛に、我輩は思わず悲鳴をあげてしまったのだよ。仔狸が、我輩の割れ目に指を突き刺したのだった。 「僕がイナリと『つがい』になれば、もう離れなくて済むもんね」 「よせ! お主は狸で、我輩はキツ……ねぇぇぁぁっ!」 この痛みさえ幻覚だったなら、どれだけ良かったことか。 身体の内側に、固くて熱い異物が押し入ってくる感覚。 「わぁ……! これで、イナリは僕のもの、だよね!」 仔狸のモノが小さかったため、一番奥までは届いていない。 けれど、我輩の心にあった大切な何かは、既に破けてしまっていた。 それを敢えて名状するならば――自制。 「後悔、しても、もう遅いのだよ……」 我輩はゆっくりと舌なめずりをして、それから、自由な両手に力を込めて体勢を立て直す。 「ひゃっ!」 唐突な動きに、仔狸の幻術が緩んだ。 我輩は両足を即座に引き抜き、仔狸を押し倒すと、仔狸の顔に逆乗りになる。 それから、変身を解き、狐の姿となって、仔狸の股間に喰らいつこうと――。 「ひゃぶっ! ゆるし、ゆるひてぇぇ! ぎゅむっ」 泣き喚く口は、我輩の秘所で塞いでやった。 「噛み切ってやろうかとも思ったが、気が変わったのだよ……」 我輩は、口内の牙で傷つけないように気をつけつつ、舌を伸ばして仔狸の粗末なそれに巻きつける。 「こんな小さいなりして、一丁前に硬くさせおって……」 ぴちゅっ……ちゅぬっ…… 仔狸のそれを愛おしそうに舐めていた時の我輩は、正気ではなかったと反省する。 それでも、我輩は今でも忘れられない。 我輩の初めてを強引に奪った若き日の相棒が、精一杯の礼儀を込めた台詞を。 「せきにん……必ず、とりますから……ずっと、僕と一緒にいてください……」 罰として、それから一カ月間、仔狸とは口をきいてやらなかったのだよ。 【完】
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80 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/05/23(金) 02:06:13.01 ID:mVEKjjso - と言うことで、簡単にショタ狸×狐先生(逆転もあるよ)的なものを書きました。
「死亡探偵フジミの即死」の宣伝だけして去るというのも寂しいなと思ったので、 ちょっとケモエロにもチャレンジしてみた次第です。初めてケモエロ書いたのですが、どうでしょうね?
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