- 世界や常識がエロくなる話 part5
490 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/05/14(水) 01:01:44.09 ID:cXHZXan4 - 世界がエロくなった翌日、僕は妹とともに散歩に出かけた。
もう冬だというのに木は青々としている。 人々の表情は欲情と活気に満ち、額から流れる獣の汗が太陽光を反射していた。 「人間が憎しみあう時代は終わったのね」 昨日までとある一流企業に勤めていた斎藤さんが、ほっとしたように僕たち兄妹に言った。 「ええ、これからは人と人が交わり合う時代なんです」 普段は滅多に話に加わらない妹の晴が、斎藤さんのタイトスカートに手をすべり込ませて優しく言った。 「人という字を御覧なさい。対面立位で繋がっているじゃない」 通りがかりの髪の長い女性がそう言って微笑んだ。 女教師は書を捨て去り、黒光りするバイブローターを取り出した。 「理性はもう不要なの。これからは世の中に喘ぎ声を響かせるわ」 一戦交えた娼婦の表情で女は言った。 青空のなかをツバメが横切っていった。
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