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小足刻み蟲 ◆/VvZUVZXRM
H.D.D ◆/VvZUVZXRM
【主と】ハーレムな小説を書くスレ【共に】32P

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【主と】ハーレムな小説を書くスレ【共に】32P
128 :小足刻み蟲 ◆/VvZUVZXRM [sage]:2014/05/12(月) 00:28:05.33 ID:8NXP8H4S
投稿します。
今回本番行為はありません。
【主と】ハーレムな小説を書くスレ【共に】32P
129 :H.D.D ◆/VvZUVZXRM [sage]:2014/05/12(月) 00:28:47.31 ID:8NXP8H4S
天文学部。
「うーん、ウチらの部活では手伝いとかはいまんところいらないかなー。ありがとね」

ハンドボール部。
「気持ちはありがたいけど、必要ないね。再来週練習試合だから、応援だけお願い」

陶芸部
「陶芸で手伝ってもらうっていっても特に…… ごめんなさい、来てもらったのに」

陸上部
「マネージャーがいるから、ヘルプとかはいらないなー。気持ちだけもらっておくね」

 以下、エトセトラエトセトラ……



「ごめんね。雄太にばっかり無理させて……」

雄太の眼前で、苺が眉を八の字にさせてため息をついた。
甘い吐息が鼻に掛かる。

「苺が謝ることじゃないって。俺が好きでやってる事なんだから」
「それでも、ごめんね」

雄太のフォローむなしく、苺は一層残念そうにうつむいた。
そんな苺がいじらしく、雄太はつい自分から彼女へ唇を重ねた。

「んむぅ」
「――気にしないでくれよ。そんなに凹まれると俺が何か情けなくなってくる」
「そうよぉ。苺がしょげてたら、雄くんに甲斐性が無いみたいじゃない」

雄太のすぐ後ろから桃姉が顔を出して言った。

「わざわざ俺の本心を代弁しないでくださいよ!」
「あら、ごめんなさい。お詫びにいーっぱい擦ってあげるからねぇ」

ニコニコと笑いながら、桃姉は動きを速め始めた。
今、雄太は苺と桃姉に体を洗ってもらっていた。
しかも、当然のようにおっぱいスポンジによる前後サンドイッチで、だ。
もちろん肉棒は完全に勃起しているが、雄太もこの一週間で耐性が出来、
勃起したから即射精したい、と思うことは少なくなってきた。
それでも、前を担当している苺が手指を使って緩やかな快楽を亀頭へ与えてくれている。
彼女もまた、雄太との体を重ねる度にテクニックが磨かれているのだ。
【主と】ハーレムな小説を書くスレ【共に】32P
130 :H.D.D ◆/VvZUVZXRM [sage]:2014/05/12(月) 00:30:16.19 ID:8NXP8H4S
「気持ちいい? 雄太」
「ああ、すっごい気持ちいいよ」
「んふふ。良かった」

満足そうに微笑むと、苺が温めのシャワーを掛けてくれる。
乳房で泡立てられたボディーソープが流れていく。
三人で洗いっこしているというのに、狭さを感じないのはありがたかった。
桃姉が髪を洗うというので、雄太と苺が湯船に浸かる。
こちらも二人どころか三人で入ってもまだ余裕がある。
重ね重ね広いのはいいことだ、と雄太は思った。
広い湯船に美女が二人。少し前までの雄太なら考えられないほどの贅沢である。

ただ、今は今で悩みはある。チア部のことだ。
苺に報告した通り、チア部によるお手伝い広報活動は難航していた。
何しろ「手伝ってほしい」という部活が無いのである。
確かに考えてみれば当たり前だ。
そもそも手伝われないと活動できない部活など存在するわけはなく、
必要も無いのに廃部寸前の部活から人手を借りるだろうか。

京の言う「色仕掛け」は確かに効果的な手なのかもしれないが、
その取っ掛かりすら掴めていない現状は、手をこまねくどころではなかった。

「やっぱり私も一緒に他の部活回ろうか?」
「いいよ。俺一人でも必要ないって言われてるのに、
 二人行ってもしょうがないだろ。なんとかするから苺は勧誘の方がんばってくれ」

雄太の手伝い以外にも、チア部を廃部から免れさせる策は練らなくてはならない。
雄太と苺、アリスの三人は相談の上、練習をなるべく目立つ場所で行うようにし、チラシとポスターに力を入れた。
まだ5月も半ば。部活に入っていない生徒もいると踏んでのことだ。

元々、苺やアリスは人数が少ないだけでチアダンスが下手なわけではない。
むしろ技術面で言えば相当なものらしい。あくまでもカレンが言うには、だが。
きっと露出が増えれば、入部する人間も現れるに違いない。
希望的観測といわれるかもしれないが、部員を増やすには希望を募るしかないのだから仕方が無い。

「私はいいけど、雄太はどうするの? このままだと……」
「まぁ、大丈夫だよ。考えてることが無いわけじゃないから」

雄太は意味ありげに笑って見せた。

    □
【主と】ハーレムな小説を書くスレ【共に】32P
131 :H.D.D ◆/VvZUVZXRM [sage]:2014/05/12(月) 00:31:01.62 ID:8NXP8H4S
雄太が踏み入れた場所は―― 剣道場。そう、目的は剣道部なのだ。
昔懐かしい体育の授業を思い出す。

サッカー、野球などのメジャースポーツなどと違い、剣道はマイナーだ。
クラスの誰も剣道部ではなかったため勝手がわからず、
その上先生も剣道を専門でやっている人間ではなかった。
ジャージに面をつけるという、今考えてみてもミスマッチな格好で、
それこそおままごとみたいな剣道をしていた記憶がある。
結局最後は、足捌きや残心を無視したチャンバラですらない何かをやって終わった。
怪我はするわ臭くなるわ、全く持って嫌な思い出しかない。
そんな剣道場に雄太は再び足を踏み入れたのだった。

「うわぁ……」

重い扉を開けてみれば、気合で満ち満ちた不思議な空間だった。

「メーンッ!」
「イヤァーッ!!」
裂ぱくの気合、と言えばいいのだろうか。
激しい檄が道場内に木霊する。数えてみれば人数は三十人以上。
そう、清覧学園で一番大きい部活は剣道部なのだ。
元お嬢様学校、という歴史がそうさせているのかは定かではない。

「うおぉ……」

思わず感嘆の息が漏れた。
胴着を見たことはもちろん、ある。
が、体育着にしろチアガール衣装にしろ、雄太の見た事のあるそれとは違った。

まず生地自体が薄手だ。
それだけでもエロティックに見えるというのに、
脇やら腰元やら、開いている部分はひたすら開いている。横乳・尻の見本市のようだ。

既に汗ばんでいる彼女達の胴着。
上着の白は既に透明へと色変わりしていた。
艶かしい肌の色がまざまざと見せ付けられる。
和服ということもあって、実に雅やかな光景だ。
ただ、悲しいことに今はそれに集中している暇が、無い。

「あ、あのー、チア部なんですけどー……」

ここに来て雄太の虫の心臓が作動した。
何せ常日頃から日陰で生きてきた人生。大人数かつ大声の前ではゴキブリにも劣る。
当たり前だがそんな羽虫のような雄太に気付く部員はいない。
まだ放課後になったばかりなのだが、どうやら熱心な生徒達は自主練習をしているらしい。
もっと早く来ればよかった、と雄太は後悔した。
後悔先に立たず、とはよく言ったものだが、そうは言っていられない。
なんとしてでも剣道部で実績を作り、他の部活にも伝播させるのだ。
雄太は決死の覚悟で大声を張り上げようとした。
【主と】ハーレムな小説を書くスレ【共に】32P
132 :H.D.D ◆/VvZUVZXRM [sage]:2014/05/12(月) 00:31:46.36 ID:8NXP8H4S
「すみま――」
「どうかしたのかな? 晴無雄太君」
「うぅおわっ!?」

道場側からではなく、背後から突然声を掛けられた。びっくりして思わず仰け反る。
後ろに立っていたのは、身長の高い女子だった。
髪をポニーテールにまとめ、まさに大和撫子といった風情だ。
眉もキリリとしている。制服を見る限り上級生のようだ。
ブラジャーの色は地味目な水色。
だが、それゆえに胸の大きさが際立って見える……
とそこまで考えて、雄太はそれどころじゃない事に気付いた。

「剣道部に何か用かな?」

女子は涼やかな目元を伴って話しかけてくる。

「そう、用です。用事があるんです」
「なるほど、聞かせてもらおう」
「俺、チア部の新しい活動として、
 他の部活動のお手伝いができないかってお伺いしたんですが……」
「手伝い? ああ、なるほど。これが噂の、か」

何か得心が言ったかのように、彼女はうんうんと頷いた。
もしかしたら、これまでの御用聞きも無駄ではなかったのかもしれない。
話が早いのは正直助かった。

「他の部活を応援するって事で普段から他の部活の手伝いが出来ればと思って」
「部活動に熱心というのはとても素晴らしいと思う。ただ、剣道部には不要かな」

困ったように笑いながら、女子生徒は言った。
やはりそう来るか、と思ったがそこまでは雄太も予想していた。
何しろ一週間断られ続けたのだから。勝負はここからだ。
交渉とは断られるのがスタートライン。ここからが手練手管の発揮所だ。
雄太は用意していた作戦を実行に移した。

「そこを何とか! いろんな所を回ったんですが、どこも駄目で」
「と言われても、困るな」
「なんでもします! 掃除洗濯買出しでもなんでも」
「それも下級生が全部やってくるし、それも部活の一部だ。それでは」

そう言い残して、女子生徒は雄太の横を通り過ぎようとした。
そうはさせまいと、雄太はすがりついた。その場に跪き、今にも土下座せんばかりの勢いだ。
これには上級生もぎょっとした。

「話は終わったと思ったが」
「何でもします! どうか靴磨きでもなんでも使ってください。
 このままだとチア部が潰れてしまうんです!」
【主と】ハーレムな小説を書くスレ【共に】32P
133 :H.D.D ◆/VvZUVZXRM [sage]:2014/05/12(月) 00:32:42.27 ID:8NXP8H4S
雄太の言葉の表は請願だが、裏の意味は脅迫である。
あなたが断れば、チア部を潰したのはあなたも同然ですよ、と言っているのだ。
人間とは常に善でありたい生き物である。
こう言われてしまえば、流石に断りづらいだろうと雄太は踏んだのだ。
全く持って人として情けない作戦だが、恥も外聞も今は気にしていられない。

「人数が少なくて活動実績の少ないんだから、仕方ないことだろう?」
「おっしゃるとおり。生徒会はだからチア部を潰したがってるんだと思うんです」
「生徒会が?」

女子生徒が首を傾げる。雄太は立ち上がり、彼女へ詰め寄った。

「そうなんですよ。ひどいと思いませんか。僕達もがんばっているのに」
「君は一週間前に転校してきたばかりだろう」
「でも心は既にチア部なんです。
 何とか実績を作って部員を増やし、生徒会の連中を見返してやろうと思っているんです」

雄太は力説した。
お上に不満を持っていない人間はいない、というのは彼の持論。
もちろん、ここでいうお上とは生徒会だ。
人間、仲良くなる近道は酒を飲んで愚痴を交わすのが一番と雄太は思っていた。

「なんというか、晴無君は随分と生徒会に恨みがあるんだな」
「もちろんです。だから、是非! 
 打倒生徒会のためにもお力をお貸し願えませんか!
 何とか部長さんとお話させてもらうだけでも」

ずずいと雄太はもう一歩詰め寄った。
すると、女子生徒は根負けしたかのようにため息を吐いた。

「仕方ないな。そこまで言われては、私も譲らざるを得ない。
 君は、存外運がいいのかもしれないね。私が剣道部の部長だ」
「本当ですかっ!?」
「ああ、さらに君に一つ手伝いを頼むことにしよう」

一礼をしてから、彼女は道場へ踏み入った。
その途端、稽古をしていた生徒達は一斉に挨拶をする。
流石は剣道部、礼儀の指導が行き届いている。
その後ろにいる雄太にも視線が注がれるが、誰一人として話しかけてこない。
他の部活では少なからず声を掛けられたのだが、これも指導の賜物なのだろう。

「先輩! おはようございます!」

部員の一人が側へやってきた。下級生の仕事なのだろうか、そのままバッグを受け取る。
【主と】ハーレムな小説を書くスレ【共に】32P
134 :H.D.D ◆/VvZUVZXRM [sage]:2014/05/12(月) 00:33:43.99 ID:8NXP8H4S
「今日は遅かったですね。いつもは一番にいらっしゃってるのに」
「ああ、ちょっと生徒会の仕事を残してきてしまっていてね」
「――え?」

部室へ向かう彼女の言葉に、なにやら聞き捨てなら無い一言が
紛れていたのを雄太は聞き逃さなかった。
「生徒会」と聞こえた気がしたが、間違いではなかろうか。

「みんな、すまない。東の一面をちょっと使わせてくれないかな」
「試合をするんですか?」
「ちょっとどうしても手伝いたい、ってお願いが来ているんでね。
 少し私の地稽古を手伝ってもらおうかなと思うんだ」

そういうと、彼女はこちらを振り返った。

「晴無君。君が一本でも取れたら、君の勝ち。
 毎週、剣道部の活動を手伝ってもらうとしよう。
 まぁ、作ろうと思えば買出しとかお願いできると思う。
 私の勝ちは、そうだな、君が諦めたら、ってところでどうかな」

にっこりと微笑み、さらに彼女は手を差し出してこう続けた。

「おっと、そういえば自己紹介をまだしてなかったね。
 はじめまして。剣道部部長兼清覧学園生徒会会長、桐生撫子と言う。以後、よろしく」

握った手は意外なほど小さく、強力な握力をしていた。

    □

「キャーッ!?」

苺の声が、美咲家の団欒を切り裂く。玄関の扉を開けた瞬間、雄太はその場へ倒れた。
よくぞ、よくぞ戻ってきたと雄太は己を褒めてやりたい気分だった。
が、そこが意識の分水嶺。苺へ抱きかかえられながら、雄太は意識を手放した。

次に雄太が目を覚ましたのは、苺の部屋だった。
いつの間に治療されたのか、体中に湿布を張り巡らされている。
されていた。しかも着替えまで完了している。

そしてなにやら、両足が非常に心地いい。
これは一体なんだろうか、雄太は痛む頭を無理やり起こした。

「あっ! お兄ちゃん起きた!」
「お兄さん、大丈夫ですか!」
「二人とも…… 大丈夫、っていうか何その格好」

雄太の口から出たのは、まずそんな感想だった。
何しろ、愛する双子は二人してどこぞの
ピンクサロンにでもいそうなナース服を身に着けていたのだ。
【主と】ハーレムな小説を書くスレ【共に】32P
135 :H.D.D ◆/VvZUVZXRM [sage]:2014/05/12(月) 00:34:29.17 ID:8NXP8H4S
丈は短いことこの上なく、少しかがめばショーツが見えてしまいそう。
事実、二人はベッドに寝そべる足元で四つんばいになっているため、
後ろから見ればきっと可愛らしい下着が丸見えになっているに違いない。
胸元は胸元で露出過多だ。
みぞおち近くまでざっくり開いた胸元は、ブラジャーの柄が見えるレベルで開いている。
果たしてその看護服は着る意味があるんだろうか。全く持って。

「雄太、痛くない?」

今度は頭の後ろから声が聞こえてきた。
苺だ。彼女もまたナースの格好で雄太の顔を覗き込んでいた。
心配そうに眉を顰め、潤んだ瞳で見つめてくる。

「苺。ああ、いや、大丈夫だよ」
「本当に?」

雄太の顔に添えられていた手が、今度は両手へ移る。
すると、雷撃が走ったかのような激痛が雄太を襲った。

「いででででっ!?」
「やっぱり。こんなに腫れてて痛いはずが無いよ」
「こ、これは……」

なるほど確かに。雄太の両手はこれでもかと腫れており、
折れていないのが不思議なほどだった。
実践稽古としてやったが、慣れない動きのせいもあって腫れたらしい。
熱を持った痛みに雄太は呻き声を上げる。

「うぐぐぐ……」
「うっわー、これは痛そう。足もダメだし、手もダメだし」

杏子ののんきな声が上がる。
困ったことに、彼女の言うとおりだった。
足は疲れで、手は痛みで動かしようが無かった。

「大丈夫ですか?」
「大丈夫に見える?」
「見えません。ちっとも」

生徒会長と二人っきりの二時間地獄のようだった。

「ごめんね。私が最初から生徒会長が剣道部だって伝えてれば……」
「いいや、そもそも生徒会長の顔すら知らなかった俺が悪いんだ」
【主と】ハーレムな小説を書くスレ【共に】32P
136 :H.D.D ◆/VvZUVZXRM [sage]:2014/05/12(月) 00:35:41.57 ID:8NXP8H4S
知っていればあんな怒らせるような事は言わなかっただろうし、
何しろ剣道部へ向かわなかっただろう。あまりにも盲目だった。
後悔先に立たず、とはまさにこれだ。

「とにかく、参ったな。これからどうしよう」
「これから、よりも今だよ。体、大丈夫?」
「明日になれば足は動くだろうし、手も少しすれば治るって。
 折れてるわけじゃないんだし。まぁ、今日はちょっと難しいかもしれないけど」

そんな話をしていたら、部屋の扉が開いた。
向こうから現れたのは、ナース服にエプロンをつけた桃姉だった。
胸元には小さな土鍋を抱えている。
あまりにも体が肉感的なため、正面からでも下着が見えそうだが、言わないでおいた。

「雄くん、大丈夫? おなか減った?」

土鍋からおかゆのおいしそうな香りが漂ってくる。少し焦げたしょうゆと、卵の匂いだ。
現金なもので、声よりも先にぐぅと腹が先に返事をした。

「食べたいのは山々なんですけど、手がこれもんで」
「安心して。ちゃんと私が食べさせてあげるから」

桃姉はレンゲでおかゆを掬い、ふぅふぅと息を吹きかけた。
ああ、なんということだろうか! かつて夢にまで見たシチュエーションが目の前に。

「あー…… あむ」

そして、ゆっくりとおかゆを口にする。おいしい。
味ももちろんすばらしいが、食べさせ方も極上だ。
苺の膝枕に、柚子と杏子のマッサージ、そして桃姉の給仕。
しかも全員ミニスカナース服と来た。

「明日もがんばるっきゃないな」
「明日もがんばるって、こんな体なのに」
「なーに、大丈夫。無理はしないし、俺に考えがあるんだ」
「考え?」

そう、晴無雄太には考えがあった。

    □
【主と】ハーレムな小説を書くスレ【共に】32P
137 :H.D.D ◆/VvZUVZXRM [sage]:2014/05/12(月) 00:36:26.70 ID:8NXP8H4S
「――というわけで、先生。何か秘策はありませんか」
「いやいや、そこで人に聞くのか、君は」

次の日の一時間目、雄太の姿は保健室にあった。
足の疲労は取れ、手もペンを持つ程度には回復している。
愛情ある看護のおかげだ。

「サボりすぎだろ授業」
「大丈夫です。今日は古文ですから」
「古文の授業だったらいくらでもサボっていいわけでもないだろうに」

はぁ、と息をつきながら、京は雄太の手を診ている。湿布を貼りつつ彼女は言った。

「まさか、生徒会長が何部かも知らないとはな」
「失敗しました。本人の前で生徒会の悪口まで言ってしまうとは……」
「ま、調査が甘かったのは事実だが、
 ただ『色仕掛け』しろと言った私も私だな。
 君の痛ましい姿には少々、胸が痛まないこともない」

実に回りくどい言い回しである。

「生徒会長、桐生撫子は剣道部。
 そして、二年副会長の松代雅は演劇部。
 二人とも部長だから、その二つは頼みに行っても無駄だろうな」
「あれ、生徒会って二人だけなんですか?」
「それと君のクラスメイトの瀬尾を加えて三名だ。
 会計や書記は定期的な生徒総会での持ち回りだからな」

なるほど、と雄太は口の中で返事した。
しかし、まさか学園最大の部活の部長が生徒会長を兼任していたとは。

「ってことは、俺の作戦自体間違っていたって事ですね」

大勢を崩すにはまず頭から、という作戦は初めから成立しようの無い作戦だったのだ。

「そう卑下することもないさ。
 下手な鉄砲数撃ちゃ当たる、というやり方よりは何倍もましだったろうよ。
 それに君は幸運だ。私が味方についているんだからな」

京がニヤリと笑った。なんと頼もしい、不適な笑みだろうか。

「じゃあ何かいいアイディアが?」
「無論だ。ただ、ちょっと条件がうむ――」

京の言葉が終わる前に、雄太は彼女に唇を重ねた。
少し開いた合間から、舌を差しいれ彼女の舌・歯・唇を撫でる。すぐに京も応じてきた。

「先払い、ですか?」
「ふふっ、君も心得てきたじゃないか」

そのまま雄太はゆっくりと京を押し倒した。
保健室登校の生徒がいるにも関わらず、二人は一時間目終了までがっちりと絡み合うのだった。
【主と】ハーレムな小説を書くスレ【共に】32P
138 :小足刻み蟲 ◆/VvZUVZXRM [sage]:2014/05/12(月) 00:37:39.06 ID:8NXP8H4S
今回はここまで。
予定より遅くなってすみませんでした。ホント病気なんてするもんじゃないです。
また来週くらいに来ます。


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