- あの花でエロパロ
129 :存在論[sage]:2014/05/06(火) 20:36:52.78 ID:3RUIHpD2 - 彼の頷きに、私は思わず顔をほころばせてしまった。嬉しさのあまり、勢いよく彼に抱き付いて、口付けようとする。
だけど、彼は反応を示さなかった。 私は困惑して、彼の顔をじっと見つめる。その顔は何かに苦悶しているのを感じさせた。 この世にいる相手を放っておけなくて。 この世にいない相手に申し訳なく思っていて。 そんな感じだった。 勿論、私は前者の有利を疑っていない。 ただ、彼の想いが後者にとらわれているのだと考えれば、彼が私との行為に積極的になれないのも分かる気がした。 よく考えれば、彼は私の一方的な申し出を許可したのであって、愛し合うことを許したわけではない。 彼の無反応も当然のことかもしれない。その事実に、私は胸を刺されたような気分になる。 だけど、後退するつもりはなかった。彼の心のある部分を変えることは、私にはできないだろう。それはもう、どうしようもないほど分かっていた。 その部分を変えられなくても、困らせたり、歪ませたりすることは出来るんじゃないだろうか。 私との快楽を拒もうとする彼を、私はじっと見つめ続ける。 「こんな時でも、めんまのこと、忘れられないんだ?」 挑発の言葉に、彼は私を見返してくるが、私も彼を見つめ返す。気圧されたのか、先に顔を反らしたのは彼の方だった。 「羨ましいなあ。思われててさ」 私はわざとらしく言ってみせるが、本心からの言葉だった。 「でも、体は素直だね」 私はまた、彼の漲っている部分に手をあてていた。 彼は驚いて体を引くが、その後ろに逃げ場はなかった。彼の背中がロッカーに当たる。 私は焦らずにじっくりと彼との距離を潰していく。 彼の表情が悲壮なものになる。私はイタズラっぽく笑って彼の胸に指を突き付けた。
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