- 【朝ドラ】ごちそうさんでエロパロ2
330 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/04/29(火) 20:30:29.64 ID:VaNFZA1S - >>317の時期くらいの話を書けたので投下。
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331 :遅れてきた新婚さん1[sage]:2014/04/29(火) 20:31:28.09 ID:VaNFZA1S - 再会してからというもの、私と悠太郎さんはとても仲良しだ。
それはもう、呆れ返るほど。 今日も今日とて昼日中から、襦袢姿の私の膝に、彼は頭を乗せている。 「何や僕ら、アホみたいですね」 妙に冷静な彼の言葉に、私は少し苛立つ。 降り出した雨に気付いて、布団や洗濯物を取り込むのを手伝ってくれたのはいい。 けれど、思わず目を合わせた途端、濡れた服のまま問答無用で抱きすくめられて。 どちらからともなく唇が重なり、そうなるとすぐに身体が重なり、 目の端に取り込んだばかりの布団が入って…あとはもうとめどもなく。 まだ日の高いうちから、気付けば私達は睦みあっていた。
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332 :遅れてきた新婚さん2[sage]:2014/04/29(火) 20:32:49.01 ID:VaNFZA1S - 戦争の前はとにかく家族が多くて。
私は家のこと、悠太郎さんは仕事が忙しくて、二人の時間は夜くらいだった。 それでもずっと夫婦のことがなくならなかったのは、相性が悪くなかったからだと思う。 それが突然離れ離れになって2年以上。ずっと待って待って、待ち続けて、 もう待ちくたびれた頃にようやく再会できて、たがが外れてしまったみたい。 泰介が大学に戻った今、家には私達夫婦とお母さんだけ。 お母さんが何かと出歩くのが好きなのをいいことに、 年甲斐もなく、日の高いうちから事に及んでしまうことも度々だ。
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333 :遅れてきた新婚さん3[sage]:2014/04/29(火) 20:34:04.09 ID:VaNFZA1S - 悠太郎さんが少し身体を起こし、私に緩く抱きついて胸に頬を寄せた。
若い頃は小ささが嫌だった胸は、この歳になっても一向に育つ気配はない。 せやかて綺麗な形やし、ええ歳になっても垂れたり崩れたりせんのや、 僕はええと思いますよ、と彼が淡々と言ってのけたのは、つい先日のこと。 思わずにやけたところに「感度もええですし」と揉みしだかれて感じてしまったのも。 もう何もかも悠太郎さんに仕込まれたままの身体を恨めしく思う。
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334 :遅れてきた新婚さん4[sage]:2014/04/29(火) 20:36:57.86 ID:VaNFZA1S - 「め以子」
ぎゅうっと私を抱く手に力が入る。 「もっかい、せん?」 甘えた声。私の身体に簡単に火を灯す、この声。 駄目、なんて言えるはずもない。私も実はそうしたいなと考えていた。 私の思いを知ってか知らずか、悠太郎さんが私の顔を見つめてくる。 黒目がちな瞳が私を覗き込んで、ゆっくりとくちづけが始まった。 ちゅ、ちゅ、と軽い接吻が繰り返され、焦れたところでどちらからともなく舌を絡め。 悠太郎さんが私の身体を布団の上に横たえ、額を優しく撫でて…
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335 :遅れてきた新婚さん5[sage]:2014/04/29(火) 20:38:03.38 ID:VaNFZA1S - 「あかん!忘れてた!」
私は身をぱっと起こす。 「今日、蔵座敷の予約入ってたんです!倉田さんが鰆持って来てくれはるて」 とりあえず服着て片付けて、闇市に行って…と算段していると、 拗ねた顔をした悠太郎さんと目があった。 「…ごめんなさい」 「まあ、仕方ないですよね。仕事なんやから」 昔とは真逆のような会話。大きい背中が子供みたい。本当に手のかかる旦さんだ。 「…夜やったら、ええですよ」 そう言って肩に触れる。大きな手が私の手をぎゅっと握った。 「ほな、そっちは僕が予約します」 もう、と怒るのが格好だけなことはとっくにばれていて。 苦笑いと一緒についばむような口づけが降ってくる。 それを甘噛みで受け止めて、私は台所に向かった。
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336 :遅れてきた新婚さん6[sage]:2014/04/29(火) 20:39:49.84 ID:VaNFZA1S - その頃、うま介では。
「なあ、ほんま頼んますって!」 「せやかて西門君は大変な目におうたんやし、ずっと仕事人間やったんやし、 せっかく帰って来たんやし、奥さんと仲良うしたいんはええことやないですか」 「うちかてそう思ってましたよ!待つせつなさはよう解ってますし、 はよ帰って来たらええのになあって…でももうかなわんのですわ! ええ歳した大きい人らが昼も夜もまあイチャイチャと! 前は悠太郎さん台所絶対立たんかったのに、最近は一緒に料理までしてるんですよ」 「…それの何があかんのですか」 「ちゃうねん!料理にかこつけていちゃつきたいだけなんですよ、あの人ら! 『味見してみます?』やら『ええ手つきですねえ』やらもう暑苦しうて! め以子はんもめ以子はんで、今は自分が仕事してるから急かす気ないし! …もう、うちは自分が邪魔者みたいで寿命縮まる勢いですわ」 ひ孫までいる婆さんに寿命が縮まると真顔で言われ、 ほとほと困った藤井はコーヒーを飲み干す。 「まあ、僕とこも人手不足ですし、西門君に来て貰えたら助かりますけど」 そう告げるとお静の顔がぱっと華やいだ。 「えらいおおきに!」 「いやでも、本人がどう言うかにも…今日は西門君は?」 「今は家です。まあ、ふたりっきりで何してるかは知りませんけどねぇ」 改めて始まったお静の愚痴はとめどもなく。 (まさか西門君に仕事世話するまで、僕はこの婆さんの愚痴聞き係やらされるのかいな…) 元部下夫妻の仲の良さについての愚痴を元部下の母に聞かされる理不尽に、 藤井は笑いながらこっそりため息をついた。 (了)
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