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◆ZNCm/4s0Dc
パンドーラー11 ◆ZNCm/4s0Dc
キモ姉&キモウトの小説を書こう!part44

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キモ姉&キモウトの小説を書こう!part44
335 : ◆ZNCm/4s0Dc [sage]:2014/04/21(月) 01:24:40.68 ID:1S+WdrkA
投下します。
キモ姉&キモウトの小説を書こう!part44
336 :パンドーラー11 ◆ZNCm/4s0Dc [sage]:2014/04/21(月) 01:25:52.79 ID:1S+WdrkA
某所の喫茶店。
昼下がりに来店したマキとユリコは、勉強会を開いていた。
中学生のユリコが高校生のマキに教わっているのだ。

―――というのは名目で、実際はお互いの監視対象の報告だった。
テーブルには参考書やノートが広がり、一見そんな話をしているようには見えなかった。

「あなたのお兄さんは問題ないわね。逆に周りの娘達は気になっているみたいだけど、
お兄さんは私のことを含めて眼中にないみたい」
「当然です。色々“努力”してますから」

どんな努力だ…とマキは心中で毒づいた。
実際にユリコの兄、ユウイチは次第にシスコンと化しているようだった。
会話するといつも妹についての自慢が含まれるからだ…。

「それでこちらはトシヤ君なんですが…」
「どうも最近怪しいのよ」
「以前に言っていた女の臭い…ですか」
「本当に学校内で何もないの?」
「はい、何も。恐らく学校の外での事なんでしょう」

“外”のことはお互いに監視しないことになっている。

「勘違い…ではなさそうですね」
「証拠もないけどね、でも―――わかるのよ。トシヤに近づく雌がいる…!」

ユリコはそう呟くマキを見て、微笑ましく思った。
やはり彼女は自分と同じ種類の人間なのだ、と。

「―――お姉さんは、パンドラの箱をご存知ですか?」
「開けてはいけない宝箱、だったかしら?」
「はい、元々は神話からで、神が地上に様々な厄災をもたらすために箱につめて
一人の女に持たせたそうです。ある日、女は好奇心に負けて箱を開けてしまい…」
「へぇ、そうなの。でもその話が一体…」
「私は、来年の自分の誕生日をXデーにしています、その日に行動するつもりです」
「―――お兄さんに思いを伝えるのね」
「兄さんの返答は関係ありません。YESだろうと、NOだろうと、
必ずこの思いを成就させます」
「凄いわね…」
「で、お姉さんのXデーはいつなんですか?」
「っ!」
「思うだけでは、一歩も進みませんよ」
「…」
「―――私達の、この思いもパンドラの箱と同じ…とは思いませんか?」
「そうね…」
「怖がっていたって、結果はわかりません。行動しないよりしたほうがいいです」
「ありがとう、まさかあなたに説教されるとはね」
「それはどういう意味ですか?」

そんな二人の会話に聞き耳をたてる者が一人―――
キモ姉&キモウトの小説を書こう!part44
337 :パンドーラー11 ◆ZNCm/4s0Dc [sage]:2014/04/21(月) 01:26:54.45 ID:1S+WdrkA
数日後、世間はGWに入り、快晴もあいまって各地で人が多く出歩いていた。
そしてこの日、トシヤはミコトとのデートだった。
待ち合わせ時間より早めにきていしまい、挙動不審に携帯を弄っている。

「トシヤ君、ゴメン待たせちゃった?」
「あ、いや大丈夫です」
「とりあえず、お昼にしようか」
「は、はい」

二人は街中でのデートを予定していた。
ミコトのおススメのイタ飯屋に赴く。

「雰囲気がいいですね」
「味だって保証するよ」

いわゆるカントリー風の店内であり、陽気な音楽もまた癒しの効果を与えていた。

「さて、どれにする?」
「そうですねぇ…」

メニューを見た直後から、トシヤは混乱していた。

値段が異様に高いのだ。

マキにあげたネックレスでさえ、予算オーバーだった。
その上、この支出は中学生のトシヤには致命的である。

「(そういえばミコト先輩って親が資産家なんだっけ…)」
「トシヤ君?」
「―――は、い…」
「大丈夫かい?」
「値段以外は…」
「…すまない、無理言って付き合わせて。君の懐を考えてなかった」
「はは…いいですよ。僕はお冷だけで、ミコト先輩は遠慮しないで下さい…」
「お詫びとして、ここは私が奢ろう」
「いや!それは!!」
「私としてはデートに付き合ってくれたことだけで満足だ。だから奢らせてくれ」
「…はい」

ミコトの進学祝いとしてのデートなのに、これでは面目が潰れてしまった―――
トシヤはそう考え落ち込んでいた。
そんな彼を見てミコトは微かに笑みを浮かべた。

「さぁ、何でも頼んでくれ。どれも本当に美味しいから」
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338 :パンドーラー11 ◆ZNCm/4s0Dc [sage]:2014/04/21(月) 01:28:03.67 ID:1S+WdrkA
昼食を終えて街を歩き、服屋、雑貨屋、ゲームセンター、本屋、
カラオケ、と巡り気が付けば西日が色濃くなる時間になっていた。
夕焼けに照らされたビル群が一日の終わりを告げているかのようだ。

「ふう、今日はありがとう、楽しかったよ」
「いえ、こちらこそ。お昼の代金はいずれ返しますよ」
「クス、そうだね…、じゃあ代わりに今日の晩御飯をご馳走してくれないかな♪」
「はい―――え?」



カチッ!
ボオォォォ…

コンロから火が勢いよく燃え上がり、乗せられたフライパンを温める。
手際よく油を引き、野菜が投入される。
さらに塩コショウも入れ、ヘラで炒められていた。

「ご馳走ってこういうことだったんですね」

調理しているのはトシヤだった。
ミコトのマンションの台所でその腕を奮っていた。

「ええ、トシヤ君の手料理なんてなかなか食べられないだろうからね」
「大げさですよ、僕だってしっかりした料理なんか作れませんよ。せいぜい野菜炒めぐらいとかそんなもんですね…」

マキが引っ越してくる前はトシヤが調理をしており、自分の食う分を自分で
賄っていた。

「はい、どうぞ」

大皿に盛りつけられた野菜炒めがテーブルに置かれた。
他には、炊き立ての御飯、インスタントの味噌汁、箸休めの漬物といった没個性的な
献立である。

「じゃあいただきます」

ミコトはまず御飯から食べ始めた。
湯気だった米が箸に掬われ、そのまま口の中へ…。
次に野菜炒め。
仕上げにソースで味付けられており、御飯と共に口の中で咀嚼される。
味噌汁や漬物も等間隔で食べて―――
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339 :パンドーラー11 ◆ZNCm/4s0Dc [sage]:2014/04/21(月) 01:29:35.05 ID:1S+WdrkA
「―――美味しいわ、本当に美味しい…」
「そう言ってくれると作った甲斐があります」

ミコトは本当に美味しいと感じていた。
生まれて以来、こういった食事はしたことがなかった…。
外食か、コンビニでの惣菜が主だった。
テーブルを囲んでの食事もほとんど無かった。
両親は多忙で、あまりミコトを気に掛けなかったのだ。

そのうちに彼らはミコトに生活費だけ渡すと、彼女に近寄らなくなった。
二人共、夫婦生活が破たんしており、それぞれに愛人を作っては好き放題やっているのだ。
―――それは現在進行形で続いていた。

「そういえばミコト先輩、部屋を模様替えしたんで?」
「え?!あぁ、そうね。なんか飽きてきていたからね」

実際は先日、嫉妬まかせに部屋の物に八つ当たりしたからだ。
トシヤが来る日までにはすっかり片付けていたが。

「ごちそうさま」
「おそまつさまでした。―――あの、そろそろ時間も遅いようなんで皿洗いしたら
帰らせて…」
「待って、今日は…泊まっていって…」
「いや、でも…」

元旦のマキの様子を思い出し、トシヤは帰宅を決意していた。
これ以上、無用な心配は掛けたくなかった。

だが…

「お願い…、私、トシヤ君のことが好きなのよ」
「?!!」

突然ミコトから告白されたトシヤ。
もしや、という考えはあったが、自惚れだろうとも思っていた。

「あの…姉が心配していると思うんで…」
「―――トシヤ君はお姉さんにいつまで甘えているのかな?」
「えっ?」
「きっと、お姉さんも自立してほしいに決まっているよ。そうしないと
今度はお姉さん自身が人生を謳歌できない」
「!!!」
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340 :パンドーラー11 ◆ZNCm/4s0Dc [sage]:2014/04/21(月) 01:30:49.72 ID:1S+WdrkA
甘え…?
自分は甘えていたのか?
マキ姉さんは、自分を気に掛けていてくれた…、だがいつまでそうなのか?
普通の姉弟らしく過ごていこうと思っていた。
だが、最近の姉さんを見ていると―――。
もし、自分に恋人が出来たら、姉さんも安心するのだろうか。
姉さんは晴れて高校生になれたんだ、姉さんには姉さんの人生を…。

「じゃあ、メールだけしておきます」
「…うん」

トシヤが背を向けて携帯を取り出しているとき、ミコトは笑いを堪えきれなかった。
彼女はある確信を持っていた。
向田マキと向田トシヤはただならぬ関係にある、と。
そして、姉であるマキが一線を踏み切れないでいることを先日の喫茶店で知った。

トシヤのことは中学入学当初から目を付けていた。

俗にいう一目惚れであった。

そして、トシヤについて調べていく内にその好意が強まっていった。
ミコトはいわゆるストーカーであった。
無味乾燥とした自らの人生が初めて色づいたのだ。

“彼”は渡さない―――

メールを打つトシヤの背中に近づき…

「ふう、終わりました、よ?」

抱きしめた。

「トシヤ君…」

色っぽい声で耳元で囁く。

「―――!」

トシヤも限界だった。

さっきミコトは夕食に媚薬を混ぜたのだ。
それは、自分の分を含めて。



明かりを落とした一室。
マナーモードにしたトシヤの携帯が虚しく光り輝いていた。
着信、メール受信は頻繁に行われていたが、それを取るべき持ち主は
そこにいなかった―――
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341 : ◆ZNCm/4s0Dc [sage]:2014/04/21(月) 01:32:21.93 ID:1S+WdrkA
投下終了です。

完結させられるかわかりませんが、読んでくれる人がいるかぎり
頑張ります。


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